今回はやたら難産でした
この作者(自分)にオリジナルの話は無謀だったか…?
仕方ないとはいえ、クロスが欠片も見えてませんね
き、きっと三巻になればオリ主がバリバリ見せてくれるし!
コンコンコン
「チィ〜ッス。入るぞ〜?」
一応ノックはしたが、返事が返ってくる前に扉を開けて中に入る。
開けた先は、書斎とか執務室とかいう言葉がピッタリくるような部屋だった。
そこにいるのは、いつも通り浴衣のような服を着ている悪っぽいイケメン、アザゼルだ。
仕事でもしてるのか、机に向かい書類を手にとって読んでいる。
「ん、シン? 帰ってたのか」
俺が入ると、顔を上げて声をかけてくる。
「ああ。新入りの二人を早めに一度ここに連れてきたかったし、アザゼルにも会わせたかったから。けどまぁ、一番の理由は…………”あれ”かな」
「そうか。……それで、その二人はどうなんだ? 一人は下級堕天使で、もう一人は『
まぁアザゼルなら、一番に神器に食いつくか。
「そうそう。二人共いい娘だよ。積極的に言語や文化を学んだりして、早く今の生活に馴染もうとしてくれてる。それに最低限俺の足手まといにはならないように、って修行を頼んできたのも二人からだな」
あの時はかなり驚いた。
なにせ二人が家に来てすぐ……それも教会の件の次の日に頼んできたのだ。
俺としては、修行をつけるにしてももうちょい先のつもりだったんだけど。
特にアーシアは日本語を学ぶ必要があったからね。
でも、二人にあんな風に頼まれたら流石に断れない。
「ふーん……二人共満更でもなさそうじゃないか。修行って何をさせてるんだ?」
返事や態度は興味無さげだが、表情を見ると実は興味津々っぽい。
ああ見えて、アザゼルは案外人にものを教えるのが好きなんだよな。
「ミッテルトは戦闘訓練を。能力はともかく、技術や経験が明らかに足りてないからね。アーシアには魔法を教えてるよ。魔力はそこそこ高いし、能力的にも結構向いてるっぽい。特に結界や防御系の適性はかなり高いみたいだ」
すると、アザゼルは意外そうな顔をした。
「確かミッテルトって娘が下級堕天使だろ? ならそっちはそれでいいとして、アーシアって娘の方は神器についてじゃないのか?」
「まぁ普通はそうなんだけど…………アーシアはとっても優しい娘なんだ。教会のシスターでありながら、傷ついた悪魔を癒してしまう程に」
そこはアーシアの長所でもあり短所でもある。
「……あぁ、そういうことか。だから自衛力をつけさせてるんだな」
アザゼルは納得がいった感じで頷いている。
「そう。一応広範囲化を教えてみたら、結構すぐに出来るようになったんだ。だから、今はそれ以上はいいかと思ってな」
「確かに、対象を選べないならそれ以上を教えても足手まといになりかねない。それに、その辺は所有者の気質や性格の問題だから解決は難しいし、仕方ないかもな」
「あ~~、やっぱりそう? ま、無理強いするつもりは無いし、仕方ないと割り切るしかないか」
ここで二人共一息ついた。
「…………さて、話を聞いてたらその二人に、特に『聖母の微笑』の所有者には会ってみたくなった。元々一度は顔を会わせるつもりだったし、運良くそんなに仕事がある訳でもないし、今から会いに行くか」
アザゼルはそう言いながら、両手でヒザを軽く叩いて立ち上がった。
「それじゃあ行くか。二人を部屋に残して来てるし、俺もサッサと戻りたい」
「あぁ、ちょっと待てシン」
言葉と共に振り返って部屋を出ようとすると、アザゼルに呼び止められた。
「なんだ?」
「いや、お前……その格好のままで戻るつもりか?」
アザゼルに言われて格好を見てみると……
「おぉう。そういやそうだったな」
「とりあえず、行くのは”それ”を着替えてからだ」
ここに来る前に済ませた用事の所為で、服がボロボロだった。
「戻ったぞ~」
「あ、シン。おかえり~」
「おかえりなさい」
扉を開けると二人がすぐに声をかけてくる。
「……へぇ~、この二人か」
俺の後ろにいたアザゼルが二人を見てつぶやく。
「あれ? シンさん、そちらの方はどなたですか?」
「…………え、あれ? ちょ、ちょっと待ってシン……まさかその方って…」
ミッテルトは動揺してる、と言うか少し怯えてる感じだが……彼女は誰か分かってるだろうし、いろいろ思うところがあるからだろうな。
アーシアは純粋にわからないから聞いてるみたいだけど、アーシアみたいな”人”のほとんどは姿を見たこともないだろうから、見ただけでは分からないのもムリないか。
「あぁ、この人 (?) は…」
「おいおい、自己紹介くらい自分でやらせろよ。……さて、はじめましてだな二人共。俺は『アザゼル』。『
「…………」
俺の言葉をさえぎって自己紹介するアザゼルに少しカチンときたが、とりあえず何も言わないでおく。
「ああ! あなたがアザゼル様なんですか。私は『アーシア・アルジェント』といいます。こちらこそ、よろしくお願いします」
まぁ、アーシアは特に思うところは無い、か? いや、あの態度を見る限りないんだろうな。
堕天使に一度殺されそうになったことがあるってのに、今はごく普通に接してるし。
……お偉いさんにあの態度が正しいのかは知らんが。
「…………あ、アザゼル様……あの…」
ミッテルトは怯えてるが、これは仕方ないか。
本来は俺が拾わなきゃ、反逆者みたいなもんだったんだし。
「……ん? あぁ、そうか。お前、ミッテルトっていったな。そう怯えるな。以前のことは、そんなに気にすることないぜ。シンともアーシアとも話はついてるんだろ? なら、今後ああいうことをしない限り、俺がどうこう言うことはねぇよ」
「……あ、ありがとう……ございます…」
う~~ん、まぁこれ以上は今日じゃムリかな? アザゼルもそう思ったみたいだ。
「ま、しゃあねぇか。……ところで、白音はどうしたんだ? 一緒に来てないのか?」
姿が見えないことが気になったのか、辺りを見回しながら聞いてくる。
そういえばそこは言ってなかったな。
「ん? あぁ、白音は学校に残してきたよ。時間的には、もう家に帰ってきてるかな」
「そういや駒王学園は悪魔が管理してるんだったな。じゃあもう戻るか?」
「そうだな……時間も時間だし、とりあえず今日の目的は果たしたから早めに帰ろうか」
白音はなんだかんだ言って結構甘えたがりな奴だから、二人にばかり構ってあまり長いこと一人で放置すると後が怖い。
……主に財布的な意味で。
「そうか。なら、俺も戻るとするか」
そう言ってアザゼルは部屋を出ようとして、扉の前で立ち止まり振り返ってから再び口を開く。
「次帰ってくる時は、あらかじめ連絡寄越せよ?」
「それは保証しかねるな。……じゃ、またな」
「失礼します」
「し、失礼します…」
「あぁ、またな三人共」
ミッテルトはまだちょっとあれだが、二人が妙にキチンと挨拶すると、アザゼルも挨拶を返してから部屋を出た。
これは余談だが……家に帰った後、少し拗ね気味だった白音が二人の見てないところでやたらと甘えてきた。
普段ならこういう時はいろいろと食べ物を奢らされてたんだが、今回は膝の上に座ったりして妙に俺にくっつきたがったのだ。
白音がそこまでの感情を俺に持っている確証は無いが、これが二人に対抗してるんなら、俺としては嬉しいな。
一応補足しておくと、
オリ主が白音を残してきたのは、悪魔達に自分達は悪巧みをしてる訳じゃありませんよ、というのを見せるためです
悪い言い方をすれば、人質とも言えますね
ミッテちゃんがアザゼルに会ってgkbr
処刑されても仕方ないことしてますから、ムリもありませんが
次回は二巻の残りをダイジェストして終わりかな?
早めに三巻に行きたいところです