今回はコカビエルと戦いません。
※活動報告を投稿しました。
アンケート的なものをしてるので、答えてくれるとありがたいです。
「それにしても、本当にあなた一人でコカビエルに勝てるの?」
駒王学園に向かう道中で、突然イリナが尋ねてくる。
そう聞きたくなるのも仕方ないと思うが、つい苦笑してしまう。
「それについては見ててくれ、としか言えないな。もし見てて勝てそうに無いと判断したなら、途中で参戦してくれて構わないよ」
「い、いやそう言うことじゃなくてね? ちょっと興味があるって言うか……」
俺の言葉に、イリナが慌てた感じで弁明する。
「ああ、そう言うこと。戦って絶対に勝てるとは言わないけど、単純な実力ならコカビエルより俺の方が上だよ。と言うか、そういう意味だと俺に勝てる奴『
「…………はい?」
イリナが呆然としてしまった。その状態でも足を止めないのは面白いね。
「つまり、単純な実力なら俺は『神の子を見張る者』最強ってことだ」
まぁ戦いは実力だけで勝敗が決まる訳ではないから、さっき言った通り絶対に勝てる訳じゃないけどね。
「……え、ええぇぇぇぇ!?」
一拍おいて、イリナの驚いた声が辺りに響き渡った。
駒王学園のすぐ近く、具体的には学園に張られた結界の目の前まで来ると、そこには生徒会の役員達と白音がいた。
まぁ生徒会の役員達がいると言っても、見える範囲には会長と匙しかいないけどね。
「……ん? れ、憐城!? なんでここに!?」
「やっほう」
驚いた顔でこちらを見ている匙に、まるでいつもの朝であるかのように軽く手を上げて挨拶する。
すると会長がここに来て、睨むかのような鋭い目でこちらを見ながら話しかけてくる。
「憐城君。あなたのことはリアスから聞きました。それを踏まえて尋ねます。あなたは何をしにここに来たのですか?」
……いいね。そういうのは個人的に好感が持てる。
「暴走した
「……本当ですか?」
「ええ、もちろん」
「…………」
「…………」
こちらの真意を探るかのように、俺をしばらく見つめる会長。
「わかりました。疑ってすみません」
どう感じて何を考えたのかは分からないけど、とりあえず俺の言葉を信用することにしたっぽい。
「いえいえ、そちらの立場ならこの対応も当然でしょうし、気にしてませんよ。……中に入っても?」
結界の方を指差して尋ねる。
「ええ」
「……兄様。私はどうしますか? 外には会長達の結界がありますし、結界内には部長達がいるので私の結界は必要ないと思いますけど」
会長との話が一段階したところで、今度は白音が聞いてくる。
「そうだなぁ。……よし、白音も中について来い。部長達を護る奴が必要だ。戦うのがコカビエルと俺だから、アーシアとミッテルトじゃまだ力不足だしな」
「……わかりました」
白音との会話を終えて結界内に入ろうとすると、会長が声をかけてくる。
「……憐城君」
「はい、何です?」
「あなたに頼むのはお門違いかもしれませんが……リアスをお願いします」
「……絶対などと保証は出来ませんが、出来る限りのことはするつもりです。俺は戦争なんて真っ平ゴメンですからね」
そう言うと会長に軽く手を振って、今度こそ結界内に入って行った。
校庭につくと既にフリードとバルパーの二人は倒れており、皆でコカビエルと戦っていた。
と言うか全員肩で息をしているところを見ると、戦闘開始してから結構経つみたいだ。
「全員ズタボロじゃねぇか」
「……実力差を考えれば仕方ありませんよ。むしろ、あれほどの傷を負わせてさらに全員生き残っているだけすごいと言うべきです」
白音と二人で場違いとも言うべき軽口を叩いていると、
「そ、そんなこと言ってないで助けなきゃ!」
「そ、そうですよ!」
などとイリナとアーシアに言われてしまった。
……しっかし、少し前からミッテルトがやたら大人しい。いや、どっちかって言うと沈んでいるとか悩んでるとかそんな感じだが、何かあったのか?
指示には従ってくれるから今は何も言わないけど、後でキチンと話を聞く必要がありそうだ。
「そうだな。アーシアはケガ人の治療、ミッテルトはそれの護衛で白音は全員を護れ。あと、これ以降は白音の指示に従え。いいな?」
「はい!」
「……分かった」
「……了解です」
「私は?」
俺が三人に指示を出していると、なぜかイリナも指示を仰ぐ。
「いや、お前は俺の部下じゃねぇだろ……」
「あ、そっか。三人はあなたの部下だっけ。だからあなたが指示を出してるのね」
……なんだか、イリナ残念な娘説が急にアップを始めたんだが。
「ま、まぁいい。どうせやること無さそうだし、白音達と一緒にいればいいさ」
見た感じでは、エクスカリバー折れてるからね。
なんで二本しか無いのかが分かんないけど……ま、いっか。
「分かったわ」
「しかし、仕えるべき主を亡くしてまで、お前達神の信者と悪魔はよく戦う」
「ッ!!」
コカビエルの言葉を聞いて、咄嗟に魔力弾をコカビエルに向けて撃つ。
あの野郎何てこと言い出しやがる!
「ふん!……来たか」
今回は気づかせるために撃ったので、すぐに気づいて弾き飛ばした。……当たってもほぼ無傷だろうけど。
「余計なこと言うんじゃねぇよ。知らない方が幸せなこともあるんだから」
手の平をコカビエルに向けた、魔力弾を撃った姿勢のまま言う。
「シン!?」
部長が俺の姿に驚いている。……来ると思って無かったのか。
「部長に皆も、下がっててください。こいつの相手は俺がします。アザゼルからの命令でもありますからね」
「ちっ、アザゼルめ! そこまで戦争が嫌か!」
俺の言葉に、部長達よりも早くコカビエルが反応した。
「そう言うことだ。俺は『異能者』。その役割は暴走した者への制裁だ。コカビエル、アザゼルからの命であんたを『神の子を見張る者』本部へ連行する」
「ちょ、ちょっと待ってちょうだい! ここまでされて、今さら引き下がれって言うの!?」
部長が不満そうに言ってきたので、一度部長の方を向く。
ここで下がるのは、部長のプライドが許さないのは分かるけど……
「このまま戦い続けて、こいつに勝てますか? ムリでしょう? それにはっきり言って、部長達の実力では仮に全快だったとしても足手まといです」
「ッ!……下がりましょう、皆」
部長も、少なくとも勝てないことは理解していたんだろう。
苦虫を噛み潰したような顔をしながらも、素直に眷属と共に引き下がった。
…………おい! 今気づいたが、憐が傷だらけじゃないか!
なんで憐一人だけあんなひどいんだよ! 護ってやれよ、男共! コカビエル殺しちゃうぞ!
「お待たせ」
内心ただならぬ状態だが、表にはカケラも出さずにコカビエルに向き直る。
「さて、どうせだ。これを使えよ」
そう言って、コカビエルに小瓶を投げ渡す。
「……なんのつもりだ?」
「せっかく戦うなら、傷ついてない全快のあんたと戦いたいだけだ。それ以外に他意は無いよ」
「…………」
コカビエルはしばらく訝しげな表情をしていたが、小瓶の中身を自身の傷に振りかけた。
すると、まるで最初から傷ついて無かったかのように全ての傷が治った。
それどころか、消耗した力すら回復したようだ。
いつもより少し弱かったオーラが、全開になったのを感じる。
流石は『フェニックスの涙』だな。
「うむ、キチンと全快だな」
「ふん、戦闘狂が」
コカビエルが苦々しい顔で俺を見て言うが、
「それならあんたも似たようなもんだろ? 戦争狂がよ。俺が戦闘狂ってのは否定しないけどな」
ブーメランだぜ?
「もういいだろ? 問答は終わりだ」
間違いなく、今の俺は歓喜の笑みを浮かべているだろう。
なんせコカビエルなんて強者と殺し合えるんだから!
「さぁ、殺し合おう」
神の不在暴露阻止しちゃいましたね。
まぁ実はこれは予定通りで、当初から次回に暴露される予定でした。
ゼノヴィアは原作通りリアスに拾われ眷属入りします。
イリナはオリ主に拾われ仲間入り&ヒロイン入りします。
前回チラッと伏線的なものを書いたつもりですが、ミッテちゃんが現在ちょっとブルーです。一応理由もあります。……あの日じゃないですよ?
それが原因で思いっきり空気化してますが、コカビエル戦が終わったらキチンと救済する予定なので、ミッテちゃん好きの方もご安心(?)を。