ハイスクールD×D 〜異能者〜   作:綺羅星☆

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あけおめことよろ! 新年一発目の投稿です。


前回の前書きの大晦日云々はただの自虐です。もし不快な思いをされた方がおりましたら申し訳ありませんでした。


停止教室のヴァンパイア
お手並み拝見と行こうか


 

 

コカビエル襲撃事件から少し経った、初夏のある日のこと。

 

 

「冗談じゃないわ」

 

夜の部活のためにオカ研の部室へ行くと、部長がイッセーを膝枕しながらも眉を吊り上げて怒りを露にしていた。

 

……いや、なんとなく理由は分かるけどね。どうせアザゼルがした悪戯のことだろう。あいつ人に何も言わずにこの町に来てやがった。

 

ちなみに、最近制服が夏服に変わった。イッセーは薄着が素晴らしい季節だと言っていたな。それには俺も同意するが。

 

「確かに悪魔、天使、堕天使の三すくみのトップ会談がこの町で執り行われるとはいえ、突然堕天使の総督が私の縄張りに侵入し、営業妨害していたなんて……!」

 

部長はぷるぷると全身を怒りで震わせている。おお、怖い怖い。

 

「しかも私の可愛いイッセーにまで手を出そうなんて、万死に値するわ! アザゼルは神器(セイクリッド・ギア)に強い興味を持つと聞くわ。きっと、私のイッセーが『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』を持っているから接触してきたのね……。大丈夫よ、イッセー。私がイッセーを絶対に護ってあげるわ」

 

イッセーの頭を撫でながら部長が言う。

 

「……やっぱ、俺の神器をアザゼルは狙っているのかな。堕天使の総督なんだろう?」

 

イッセーが不安そうに言う。

 

「確かにアザゼルは神器に造詣が深いと聞くね。そして、有能な神器所有者を集めているとも聞く。でも大丈夫だよ」

 

木場がイッセーに視線を向けながら続ける。

 

「僕がイッセー君を護るからね」

 

……木場、どこかキモいぞ。びぃでえるな展開か?

 

「……いや、あの、う、うれしいけどさ……。なんて言うか、真顔でそんなことを男に言われると反応に困るぞ……」

 

イッセーの言うことももっともだよ。

 

「真顔で言うに決まっているじゃないか。君は僕を助けてくれた。僕の大事な仲間だ。仲間の危機を救わないでグレモリー眷属の『騎士(ナイト)』を名乗れないさ」

 

……なんかこれ、小説で主人公がヒロインに向けるような台詞じゃね?

 

木場の言葉を聞いてイッセーの顔がどことなく引きつっているが、そんなの気にせずに木場は続ける。

 

「問題ないよ。『禁手(バランス・ブレイカー)』となった僕の神器とイッセー君の『赤龍帝の籠手』が合わさればどんな危機でも乗り越えられるような気がするんだ。……ふふ、少し前まではこんな暑苦しいことを口にするタイプではなかったんだけどね。君と付き合っていると心構えも変わってしまう。けれど、それが嫌じゃないのはなぜだろう……。胸の辺りが熱いんだ」

 

まさか木場のやつ、マジでイッセーにホの字なのか…?

 

「……キ、キモいぞ、お前……。ち、近寄るな! ふ、触れるな!」

 

「そ、そんな、イッセー君……」

 

イッセーの拒絶するような言葉にしゅんと気落ちする木場。

 

「しかし、どうしたものかしら……。あちらの動きが分からない以上、こちらも動きづらいわ。相手は堕天使の総督。下手に接することも出来ないわね」

 

そんな二人をよそに考え込む部長に、

 

「まぁ『赤龍帝の籠手』が欲しいのはそうだろうが、あいつに強引に奪うつもりはねぇだろうよ。それに、イッセーは転生悪魔でグレモリー眷属だからアザゼルは立場上不用意に手を出せねぇ。今回のは、単なるたちの悪い悪戯だ」

 

とフォローしておく。

 

あのアホ(アザゼル)のせいで会談が台無しになるとか流石にゴメンだぜ。

 

 

 

「そうだね。アザゼルは昔から、ああいう男だよ、リアス」

 

突然、この場に部員ではない男性の声がしたので全員が声のした方へ視線を移すと、そこには紅髪の男性がにこやかに微笑んでいた。

それを見て、姫島先輩達グレモリー眷属が慌ててその場で跪く。イッセーは対応に困っていて、新顔のゼノヴィアは疑問符を浮かべている。俺の仲間達は、全員すぐに俺の後ろに来た。

 

おいおい、誰かと思ったら……最強の魔王『紅髪の魔王(クリムゾン・サタン)』こと『サーゼクス・ルシファー』の登場かい。……おっ、後ろに銀髪のメイドさんもいる。あれは最強の女王『銀髪の殲滅女王(クイーン・オブ・ディバウア)』こと『グレイフィア・ルキフグス』だな。

 

…………ちょっと戦ってみてぇ……!

 

「お、お、お、お兄様」

 

部長はイッセーの頭を落として立ち上がり驚愕の声を出していた。

 

……頭を落とすのはちょっとひどくねぇか、部長さんよ?

 

「先日のコカビエルのようなことはしないよ、アザゼルは。今回みたいな悪戯はするだろうけどね。しかし、総督殿は予定よりも早い来日だな」

 

ここでイッセーが姫島先輩達と同様に跪いた。

 

「くつろいでくれたまえ。今日はプライベートで来ている」

 

手を上げて、イッセー達にかしこまらなくていいと促す。

 

「やあ、我が妹よ。しかし、この部屋は殺風景だ。年頃の娘達が集まるにしても魔方陣だらけというのはどうだろうか」

 

部屋を見渡しながら、魔王は苦笑している。やっぱ、魔王から見ても変な部屋なんだな。

 

「お兄様、ど、どうして、ここへ?」

 

部長が怪訝そうに聞く。すると、魔王は一枚のプリント用紙を取り出した。

 

「何を言ってるんだ。授業参観が近いのだろう? 私も参加しようと思っていてね。ぜひとも妹が勉学に励む姿を間近で見たいものだ」

 

う~~ん、俺も妹のは見たいんだがなぁ~…

 

「グ、グレイフィアね? お兄様に伝えたのは」

 

困った様子で部長が尋ねると、グレイフィアがうなずく。

 

「はい。学園からの報告はグレモリー眷属のスケジュールを任されている私のもとへ届きます。無論、サーゼクス様の『女王(クイーン)』でもありますので主へ報告も致しました」

 

それを聞き、部長は嘆息する。一目で分かるほど乗り気じゃないな。

 

「報告を受けた私は魔王職が激務であろうと、休暇を入れてでも妹の授業参観に参加したかったのだよ。安心しなさい。父上もちゃんとお越しになられる」

 

いや、親バカの父やシスコンの兄に来て欲しくなかったからこそ伝えなかったんじゃないか?

 

「そ、そうではありません! お兄様は魔王なのですよ? 仕事をほっぽり出してくるなんて! 魔王が一悪魔を特別視されてはいけませんわ!」

 

「いやいや、これは仕事でもあるんだよ、リアス。実は三すくみの会談をこの学園で執り行おうと思っていてね。会場の下見に来たんだよ」

 

魔王が首を横に振ってそう言うと、俺と白音以外の部員全員が驚いている。

 

「っ! ここで? 本当に?」

 

「ああ。この学園はどうやら何かしらの縁があるようだ。私の妹であるお前と、伝説の”赤龍帝”、聖魔剣使い、聖剣デュランダル使い、魔王『セラフォルー・レヴィアタン』の妹、そして……」

 

ここで一度言葉を切り、こちらを向く。

 

「堕天使幹部で『神の子を見張る者(グリゴリ)』最強と言われている『異能者』まで所属している。さらにはコカビエルと”白龍皇”が来襲してきた。これは偶然で片付けられない事象だ。様々な力が入り混じり、うねりとなっているのだろう。そのうねりを加速度的に増しているのが兵藤一誠君――”赤龍帝”だとは思うのだが」

 

魔王がイッセーへ視線を送る。イッセーは……すごい緊張しているな。まぁ新米の転生悪魔が魔王に視線を向けられればそうもなるか。

 

「はじめまして、魔王サーゼクス・ルシファー。知っているとは思うが、『異能者』の憐城慎だ。後ろの者達は俺の部下だよ」

 

先ほど話題に上がったので、会話に介入して魔王に話しかける。

 

「ああ、はじめまして『異能者』憐城慎君。魔王のサーゼクス・ルシファーだ。敵対組織の者であるにもかかわらず、いろいろと妹を助けてくれたことを感謝しているよ」

 

「こちらにも利があると判断してやったことだ。感謝する必要はない。……と、言いたいところだが今回は素直に受け取っておこう。これから長い付き合いになりそうだしな」

 

「ああ、そうなるといいね」

 

互いに微笑みながら言う。部長達には意味が分からない会話だったみたいで、皆ポカンとしているな。

 

 

その後ゼノヴィアが魔王に自己紹介をして、宿泊先を決めていなかった魔王をイッセーが自宅に招待することになり解散した。

 

 




四巻開始! 相変わらずほとんど話進んでないですけどね…

とりあえず今年もこの更新ペースを維持できたらいいな~。


最近ストブラやらデトアラやら問題児やらの二次創作が頭に浮かんでしょうがない。書いちゃおうかな?
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