組織=神の子を見張る者
上=組織の幹部 ※ただし、ほとんどの場合アザゼルを指す
アーシアと別れた後帰路につきながらも、気分転換に成功してスッキリした頭で、色々手に入った情報を含めて思考を再開する。
ちなみにアーシアには用事がある、と言ったが実は今現在特に用事がある訳では無い。
いずれ潰すであろう奴らに、顔を見せるのは得策でないと判断したから立ち去ったまでだ。
無害そうな少年を装い油断を誘う、という手もあるが、今回は組織の一員として正面から叩き潰すべきだろう。
暴走した下っ端を組織の者が粛清した、というのを対外的に見せる為にも闇討ちではマズいのだ。
それに俺は、悪魔が管理している土地に長い間住んでいる上、同じ高校に通っているから気配の残滓くらいはあってもおかしくないので、万が一悪魔の協力者と間違われる事を考えると、出来るだけ近寄りたく無いのもあった。
アーシアの寂し気な顔を見るのは、案外罪悪感がデカかったがな。
最後の友達宣言で、とても綺麗な笑顔にしてあげられたのは良かったよ。
閑話休題
しかしこう言ってはなんだが、アーシアを教会に送ったおかげで堕天使共の狙いも確定した。
そして、少し前に上からの許可も貰っている。
チラッと様子を探った限り、堕天使共の準備がまだ整っていない今、後はカチコミするだけの状態に持っていけたのは、かなりラッキーだ。
本当なら、もっと調査に時間がかかったはずだからな。
ふむ…………一応、悪魔達に連絡しておくべきか?
アイツらも堕天使がいることは把握しているだろうから、何かしらの手を打つのは間違いないし。
むしろ、連絡無しでやると鉢合わせになった時に問題になるだろうし、連絡はするべき、か。
ただ、一つ問題があるとすれば、俺がこの町に住んでいることだな。
今回の件でアザゼルは、俺の存在を組織全体に明かす事にしたらしい。
今までは問題無かったが、今後俺が『俺』ではなく素顔で行動する際に不便だと思ったとか。
つまり、幹部としての『俺』ではなく、あくまでアザゼル直属の部下として素顔の俺の事を広める、とのこと。
幹部としての『俺』は出来る限り隠しておきたい
ちなみに
道理で『俺』の仕事の際は、顔を隠す仮面をしろ、とか全身を覆うようなローブを着ろ、とか指示される訳だ。
ただそうすれば、間違いなく悪魔や天使達も俺の事を組織の人間だ、と認識する。
すると、堕天使総督直属の部下が魔王の妹が管理している土地に住んでいる、ということになり、問題視される可能性がある。
まぁ、組織に所属していなかった幼少期から住んでいたから、言い訳はきくだろう。
それに人間の側からとはいえ、正規の手続きを踏んで住居を構えているのだから、追い出すのもマズい……はず。
まさか、正体隠してた奴とか信用出来ないから出て行け、とか言われない……よな…?
ヤベ、ちょっと自信ねぇ…
アーシアは組織の下、直接的には俺が保護するつもりだし、そうなると住み慣れた町の方が何かと便利だから、追い出されるのは勘弁なんだがな。
…………ん?
………………あるぇ〜?
いつの間にやら、戦争回避とか若干どうでも良くなってるよ?
いや、全くその気が無いか、と言われるとそんな事はないのだが。
ただそれよりも、俺の中ではアーシアを助ける事の方が重要視されてる。
色々な悩みのほとんどは、助け出した後の事情についてだし、保護した後は同居する気満々だし……あれ? まさか惚れた?
確かに美少女だったし、実は俺の好みにどストライクだったのは事実だけど。
たったあれだけのやり取りで? あれっぽっちの時間で?
実は俺って惚れっぽかったのか⁉︎ それともまさかの一目惚れか⁉︎ などと内心頭を抱えながらも、家の方向からある方向へと進路を変える。
「れれれ冷静になれ、俺。
一先ず俺の感情については置いておくんだ」
若干テンパってるが、声に出して呟いて自分に言い聞かせた後、即座に思考を切り替える。
よく分からないモヤモヤした感情から、より面白い方へと。
「ふぅ…………ま、連絡とるのは確定として……普通に連絡とるのは面白くないよなぁ。
どうせなら面白おかしく趣味悪く、サプライズでも用意しておくかな」
などとかなり傍迷惑な事を呟き、悪どい笑みを浮かべながらある場所へと向かう。
そして……
「こんばんは、はぐれ悪魔さん。とりあえず死んでくれ」
数時間後、大公からの依頼を受けて町外れの廃屋へとやって来た悪魔達が見たのは……焼け焦げて、ほとんど原形を留めていない異形の死体と、その場に残されていた一枚の手紙だった。
シン君テンパる、の巻
シンがテンパり、テンションが変な方向に上がりきってしまった結果、バイサーさんがしゅんころされた‼︎
この話を要約すると、大体こんな感じ
勝手にメッセンジャーにされた上、描写も無しに瞬殺されたバイサーェ…
次回いよいよ、ずっと単語だけだったあの娘が登場⁉︎
原作主人公やオカ研メンバーとの初邂逅もあるよ!