GOD knights1
コツコツと長く広がる廊下を白いKCで歩く一人の男がいってらっしゃいませと頭を下げるメイド達に挨拶を交わしながら扉を開ける。
7人の男女が人数分の椅子に座っており入って来た男に注目する。
「それでは我らGOD KNIGHTS(ゴッドナイツ)の緊急会議を始める」
男は緊迫した顔持ちで話を進める。
GOD knights
「おはようございます佐々木さん。今日の体調はどうですか?」
病院のベッドで横になっている年配の女性に話しかけているのは理学療法士の白石翔。右目の下にあるほくろが特徴的なごく普通の男性だ。27歳独身。
「えぇ、今日は昨日よりもご飯たくさん食べましたし元気ですよー」
にこりと笑う可愛らしいおばさまをそれでは今日のリハビリに向かいましょうかと声かけをして車椅子に移乗させる。
「それでは始めましょう」
「お願いしますね白石先生」
おばさまをベッドに移乗させるといつもの脚のストレッチ、歩行訓練などをしてリハビリを終わらせる。その後病室へ向かいベッドに横だわせる。
「それじゃあ今日はこのくらいにしておきましょうか。お疲れ様でした」
ぺこりと頭を下げてありがとうねーという言葉を受けながらにこりと笑い病室を後にする。
「今日のリハビリは佐々木さんで終わりだな。後は報告書と明日の資料を書いてっと」
他の理学療法士達がカチカチとパソコンを弄り今日の報告書を書いている部屋に足を運び報告書を書く。
「よしっと、これで終わりっと」
間違えて消さないようにUSBに保存しお疲れ様でしたーと他の皆に声かけをしたのち着替えを済ませるためロッカーへ向かう。
「ふぅ…。毎日毎日疲れるな…でも患者様のため…」
自分に言い聞かせるようにため息混じりで着替えていく…が。
「ん?」
今まで着替えをしていたはずなのに気がつくと目の前は真っ白で優しい光が差し込む世界にいた。
「あ、あれ?俺…さっきまで仕事場のロッカー室にいたような…白昼夢か…?それとも夢…?」
目をゴシゴシしてみるがやはりそこは真っ白な世界だった。周りを見渡すとそこには翔だけではなく同じように周りを見渡している男女7人がいる。
その7人に声をかけようとした瞬間宙をふわふわと浮かぶ大きな羽を生やした美少女がいた。
「やぁやぁ諸君ここはどこ?なんでこんな所に?死んでしまったのかな?と思ってるところだろうねぇ」
クスクスと笑いながらこちらを見ながらそう言ってくる美少女クリア。
「な、何なんだここは!俺たちをどうするつもりなんだよ!」
強面な面持ちの男性がクリアに向かって叫ぶ。
「あらあら怖いな宮本さん?今から説明しようとした所じゃないですかぁ」
「だったら早く説明をしろ!病弱な妹が家でご飯を待ってるんだよ!」
「分かりましたよぉ。それでは…こほん。まずはおめでとうございます、と言ったところでしょうかね。あなた達はこれから向かう異世界を救う戦士に選ばれたってところだよ」
ぱんと手を叩き笑顔でそう説明するクリアだがいきなりそんな事を言われても納得をするわけがなく宮本という男がさらに問いかける。
「はぁ!?異世界に戦士だ!?そんな事俺が…というかここにいる人たちが出来るとでも言うのかよ!」
「ま、まぁまぁ…えっと宮本さん?落ち着いて下さい。まずは話を聞いてからに…」
「くそ…あんたの言う通り…だな」
腑に落ちない様子だったが翔の言う事に納得したのか話を聞くためクリアに顔を向ける。
「ありがとうございます白石さん。それでは話を進めるよ。異世界に今から行って貰ってもモンスターや魔女などに殺されるのがオチになるよね?」
腕組みをしながらうんうんと頷き提案をするように人差し指を立てて話を続けていく。
「そんなことされたら面白くないので、あなたがたに能力を1つ差し上げるよ。まずはこの紙を受け取ってね」
そう言うと8人の目の前に1枚の紙がそれぞれの目の前に広がり文字が書いてあった。
「何ですかこれ…これが能力…?」
「何これ意味わからないんですけど」
目の前で広がる紙を一人一人が目にする。
「じゃあ、ここにいる8人はこれから共に戦い、協力し異世界を平和へと導く戦士になって貰うからよろしくねー」
「ま、まってくれ!2つ!2つだけで質問に答えてくれ!」
その言葉を残して異世界へと導こうとするクリアを引き止め幾つかの質問をしようとする。
「えー?仕方ないなぁ。じゃあ白石さんどうぞ」
「俺たちはこの能力だけなのか!?何か身体能力が上がったりとか魔力が人一倍あるとかしたりは!?」
「そんなのあるわけないじゃん。第一そんなことしたら簡単に平和になるでしょ?だからそんな事は絶対にしない。身体的な事とか体力は努力してね」
ため息をしながら次の質問は?とめんどくさそうに問いかける。
「もしその世界を平和に出来たら俺たちはどうなるんだ!?」
「おー。それはいい質問だ。それはだね、君達に委ねるよ。例えば元の世界に戻りたいならそれも良し、残りたいなら残るのもあり」
もう質問は受け付けないよと言い残し8人を異世界に転送を始めるクリア。
「ま、まって……」
言葉を遮りそれぞれに能力を貰うが体力、身体能力はそのままで異世界に転送される。
「ん…ここ…は…?」
そこは木が生い茂り見たこともない植物や動物が住んでいる世界だった。
「はは…何の嫌がらせだよこれ…」
今までとは違う世界で8人と協力しこの世界を平和にするための戦いが始まる