「私」は『私』に生まれたかった。   作:水戸 遥

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この作品をご覧の皆さん初めまして、もしくはこんにちは。
水戸遥です。
この作品はあらすじに書いてある通りインタビュー等を参考にして、制作しております。
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では早速始めましょう。どうぞ!!


第一章 始まり(再出発)
プロローグ -生-


性同一性障害と言う言葉を聞いたことあるだろうか。

若しかしたら、あるかも知れないし無いかもしれない。

だけれど、それはとても身近にいるのです。

そう、あそこにいるあの子もその一人なんです。

それではあの子の日々を見ていきましょう。

 

 

✲✲✲✲✲✲

 

4月某日 緑深高校の入学式

 

ついに私は今日、やっと自分らしく生きれる。

そうやっと……

 

今私が着てるのは女子制服、それだけ言うと何が変なの?と思う人もいるはず。

けど、こう言ったら皆驚くだろうし、差別や偏見を持って蔑んでくる人もいるだろう。

だって私は……

 

『体が男の子だから』

 

そう、体が男なのだ。だけど心の中では、自分の思う、本当の性別は、

 

『女の子』

 

いわゆる性同一性障害と呼ばれているやつだ。

 

そんな私は今日学年が2年に上がるからその時点からなら制服も女子制服を着ていいと学校の許可も貰っている。

 

私がこの心に気づいたのは去年の夏頃、とある人に「お前って、なんか違うよな」と言われたのだ。

私としては普通に過ごしていたつもりでも、周りから見たら違ったようだ。

 

だって

 

一人称は『俺』と喋ってはいるけど、体の動きや一人称以外の言葉といった言動のほとんどが女性的だとその人は教えてくれた。

 

それを教えて貰ったのがさっきも言ったと通り去年の夏頃、その後1ヶ月くらいを自分に自問自答しながら生きてみた。

そしてわかった。

 

『あぁ、私は女の子だ』と。

 

自分でも薄々感じてた。

人と喋る時は俺と言っているが、誰もいない時独り言を零したり心の中で何か喋ってる時は私と言っていた。

荷物の持ち方や、こんなふうになりたいとアニメのキャラとか人を見る時は必ずと言っていいほど女の人をもしくは女の子を見てた。

小学校の頃には親に内緒でお母さんのヒールブーツを履いていったこともある。

 

そうか。私は……

 

それからはネットで、調べまくった。SNSで同じような境遇の人とも繋がったりした。

そして

 

私は、近くに診断を出してくれるとこを探して、親に内緒で病院に行って診断書も貰った。

それを貰ったあと親にも話してみた。だけど出てきた言葉は

 

「あんたは男や」

 

そんな言葉だった。

 

その日から私は心を病んだ。

なぜこの体に産まれたのか。なぜ私は女の子ではなかったのか。

なぜ、なぜ。

そんな言葉が、ただひたすら口から零れていた。

もう、この体を捨てた方がいいのかなぁ。そんな思いが強くなりすぎて、死のうと何回もしたし、カッターを持ったまま寝たり、首に当てたりしてた。まぁ流石にそんな勇気はなかったけど。

 

けど、ほかの勇気なら出てきた。

親に一生懸命説明して、理解までは行かないけど、それでも女子として生きることを許してくれた。

それからは学校の先生に1人でだけど診断書持って話したりして。

そして私が2年に上がる時になったら、女子として通う事を許してくれた。

 

 

 

そういう事を経て、私は今女子用制服を来て、この校門に立っている。

ここから私の本当の人生が始まるのだろう。

そんな思いを胸にしながら。




ここまでお読みいただきありがとうございます。
この作品は実話を元にフェイク等を入れ構成を作っておりますので、矛盾等がある場合がございます。
その際は指摘お願いします。
それではありがとうございました。
また次の話でお会いしましょう。

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