ラブライブの世界に転生したものの…男っているの?   作:アルピ交通事務局
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ハッピーエンドには向かいはせんぞぉ!


裸シャツしかり裸エプロンしかり、取り敢えずなにもつけずになにかをつければエロい

「…あ~明日は大変だな、こりゃあ」

 

「調子こいて、バクバク食うからなのだよ」

 

黛さんのカレーは旨かった。

マトンのカレーで、ドロッドロに煮込まれていて旨かった。

家で食べるカレーも美味しいけど、外でしか食べれないカレーも美味しい…けど、外で食うカレーって恐ろしいんだよねぇ。

 

「大丈夫ッスよ、黛さんはその辺も考えているから」

 

「いや、考えていようが考えていまいが何十もの香辛料が含まれた物を食べたんだ…明日はトイレで格闘だ。どう転んでも溜め込んだ毒素を吐き出すべく激闘を繰り広げる」

 

伊達に運動系の部活にいるわけではないので、全員食べる。

寸胴鍋に入れていたカレーを全員で平らげた…辛いものを食べる人は痔が多い。

つまり、明日はトイレで出すものを出さないといけない。

 

「一年や高ちんも同じ目にあうよ…遅れてだけど」

 

「今日のは試作会だからって、ちげえよ。

そっちの方に関してはこれからで問題は…μ'sの方だ」

 

「…今更、変な情でも持っちゃったの?ダサいよ?」

 

「な、わけねえよ」

 

今更μ'sを心配する峰ちん。

もうこれ以上、どうしろと言うの?少なくとも、俺と音ノ木坂がどっちもハッピーになる終わり方を用意した…少なくとも最低な事をしたのは向こう側だ。

 

「善悪の考えじゃねえよ、喜怒哀楽の考えだよ。

少なくともオレ達は明確に見える悪でも明確に見える正義でもねえ。

となると、確実にクレームを言ってくるだろ。どうして言わなかったとか、そう言うのを。

聞く機会は与えたのに聞かなかった馬鹿共が悪いんだろうが、それでも娘達がしてること=無駄なことで男に貢ぐ金稼ぎの道具だと考える」

 

「字面にすれば最悪なのだよ。

しかし、内申点はあがるはずだ…少なくとも、世間にはμ'sは綺麗な存在に見える。

歌って踊れて人を楽しませて笑顔にさせる存在…皆で頑張って此処まで来れたと世間は綺麗に仕上げる…どうしてこうも、世間は綺麗にしたいのだろうか、汚いものを見ようとも認めようともしないのだろうか…」

 

現実を受け入れれば、いっそ楽になる。

数学や理論上での0は存在していても、現実での0なんてのは存在しない。

μ'sが綺麗に見えているだけ、見えるようにしているだけで、汚い所はちゃんと存在している。汚い所を消すなんて不可能…そこを受け入れてほしいミドちん。

 

「明日はクレームか…どうすんだ?泊まってくか?」

 

「いいよ、これもスポンサーの仕事なんだから…けど、もしかしたら頼るかもしんない」

 

俺は悪くないけど、悪いと、見える悪がいてくれと思い悪人に仕立てあげる。

そうすることによって心の拠り所を作って精神を落ち着かせる事が出来る…かもしれない。

 

「気をつけるんスよ…自殺しようと考えてるやつもいたから」

 

多分、それはノゾちんだね。

俺は赤ちんのマンションを出ていき、寄り道を一切することなく自分のマンションに帰る。

エレベーター無しのマンションで、練習で疲れた際は鬱陶しいと感じるマンションだけど二年も住むと愛着が沸く。

 

「もぉ、アカンよ。

鍵を持ってるのはむっくんだけやから、帰って来てくれへんと」

 

「そうよ。

今日はオープンハイスクールで色々と汗をかいたのだから、お風呂に入らないと…あ、睦がそう言うのを望むなら、入らないけど…」

 

「…枕営業はお断りだよ」

 

普通に俺の部屋の前に立っているノゾちんと絵里ちん。

お前等には特に愛着らしい愛着はないよ。御近所に住んでる綺麗な女性ぐらいの認識だよ。

 

「違うよ」

 

「それはそれでありだけど…そんな事はしないわ」

 

目に光が宿っていない二人。

こうなった人はヤバいので距離を置いていたいなぁ。

そう思っていると二人は自分の制服上着を掴んで体が見える様にあげる。

 

「…はぁ」

 

俺は大きなため息を吐いた。

そんなのを見せてくるのは、殴られた痣を見せてくるのは卑怯だ。

俺は玄関を開けて帰ると、ノゾちん達も普通に入ってくる…そして

 

「黛さんのカレー、効くの早すぎる」

 

トイレに俺は籠った。

胃腸が頑丈で、ところてん式で食ったら直ぐに出すのは分かっていた。

此処まで早く効くとは、あの人のカレーは本当に強い。

 

「あ、絵里ちん。

風呂に入りたいなら自分で沸かしてよ、アポなしで来たんだから」

 

「ええ…希の部屋と同じ作りね」

 

三年しか住まない部屋なんだから、風呂場の工事なんてしないよ。

 

「お…おぉ……うん…ふぅ…おひゅ…ひぃ…」

 

喘ぎ声をあげながらも、俺は必死に戦う。

辛いものにはリスクは付き物だが、本当にこのリスクはキツいな。

尻や胃腸を守る香辛料を入れてるから大丈夫だけど、そうじゃないと痔直行だ。

 

「赤ちん達、明日生き残れるかな」

 

俺は効き目が早かったが、赤ちん達はそうじゃない。

トイレから出て、赤ちん達の尻の明日を想像し寝室に戻るとノゾちんが俺の服が入っているタンスを開けていた。

 

「…もしもし、警察の方で」

 

「待って、待ってえなぁ!!

そう言うのじゃないねん、ウチが本当に欲しいのは通帳じゃないんよ!!」

 

いや、そう言うのは金庫に入れてるから。

常にある程度は財布に入れてるけど、大事なのは基本的には金庫に入れてるから。

どちらにせよなにかを盗ろうとしているノゾちんは一旦、警察に…民事不介入とかになりそうだなぁ。

 

「まぁ、一応は聞いておく。なにをしてたの?」

 

「エリチの着替えが無いから、むっくんの服を…」

 

それは絵里ちんがすることじゃないの?

そしてお隣の部屋から服を取ってくれば良いんじゃないの?

何度もお泊まりしてるの、知ってるからね俺は。

 

「…て言うか、服は無い…!」

 

やべ、絵里ちんに風呂洗わせたらまずい。

直ぐにノゾちんを無視して風呂場に行くと予想通りと言うべきか俺の歯ブラシで歯を磨いてた。朝はともかく夜は風呂と一緒に歯を磨くから風呂場に置いているから、そうなるよね。

 

「ああああああ…ッペ…ふぅ、スッキリしたわ」

 

もうツッコミを入れるのは嫌になる。

コイツらの生け贄になった時点で、こうなる定めだったのかもしれない。

無反応を貫き通し、俺はキッチンに向かいお茶を二人に出す。二人は喉が乾いていたのか、イッキ飲みしたのでもう一杯差し出すとゆっくりと飲み干す。

 

「…で、誰から入るの?」

 

自分の分を飲み終えると、誰から風呂に入るか聞いた。

夏場は風呂を控えて朝シャワーと夜シャワーだけにしているから、湯船が暖かい内に入ってほしい。この時期は風呂代を減らしてエアコン代に割り当ててるんだよ。

 

「…むっくん、一緒に入らへん?…私達と一緒に…」

 

「あ、睦が良いならその…か、構わないわ…水着とかそう言うのは無しよ!」

 

顔を真っ赤にする二人はそう言う。

残り湯を使うのも、残り湯に入られるのも嫌なのか恥ずかしいのかはしらない。

一緒に入ろうと誘っているが…うん…。

 

「「?」」

 

俺は二人の肩に手を置いた。

 

「主に俺のサイズ的に無理」

 

一緒にお風呂に入るイベントは、主に俺のサイズがデカすぎるので無理。

赤ちんのマンションの風呂でさえ窮屈に感じている。と言うか、俺の部屋だけ風呂場を改造して貰ってて数人入れる様にしてるし。

 

「…サイズさえ問題ないなら、入ってくれるのね…」

 

「よかった、ウチ等のサイズが原因やなくて…にこっちみたいなのが好きやったら、病気やから治さんとアカンから…」

 

イエスロリータノータッチの精神を持っていますよ。

結局、じゃんけんで誰が風呂に入るか決めて、俺は最後に入ることに。

イベントらしいイベント?無いよ、そんなもん。仮に裸を見ようが見られようが別に構わない。最近の青年をナメるなよ、女の裸だけでそこまでテンション上げねえよ。問題はそこから先だよ。

 

「…スーッスーッ……大丈夫、匂わないわ」

 

俺の制服の冬用のカッターシャツを着ている絵里ちん。

下着はノゾちんのやつを借りてるんだから、ついでだから服を借りろよ。

汗臭くないってフォローをいれてるつもりだけど、それ、フォローになってないからね。

 

「…泊まってくの?」

 

「え、そうだけど…ダメかしら?」

 

下着とカッターシャツだけの絵里ちん。

泊まるならば、ノゾちんの部屋にしてほしい…と、何時もなら言っている。

だけど、自殺紛いの事をしようとする可能性があるから強く言えない。

 

「……で、なんで来たの?」

 

食欲が無い二人は、特になにかを食べずにベッドに入り俺の横で寝る。

キングサイズのベッドだからもう少しスペースを開ける事が出来るけど二人は俺の手を掴んで離してはくれない。

 

「少なくとも、軽い喧嘩じゃすまなかったんでしょ?」

 

二人は自分のお腹を見せてきた。

ただのお腹じゃない、殴った後に出来る痣らしきものが出来ている。

赤ちんが落とした核弾頭(テポドン)は思いの外、効果を発揮していた。

なにがあったかを聞くと二人は俺の腕を強く掴んだ。

 

「喋れよ」

 

涙を流す二人だけど、はいそうですかと終われない。

動かずじっと待っていると、満足行くまで泣いたのか俺の顔を見る。

 

「あの後は…先ずはことりが理事長を攻めたわ。

なんで教えてくれなかったって、一年以上放置してなにもしてないなら廃部にしとけって」

 

「そこから、皆の歯車が壊れたんよ。

誰かが誰かを攻めて、自分達じゃなくてこいつが悪いって…むっくん達が言わなかったからこうなったって攻めたりも憎んだりもした…殴りあいにまで発展したんよ」

 

二人は後の出来事を語ってくれる。

明確に見える悪が居ることによって、心の安らぎを得ようとしたのか…

 

「凛と花陽は、真姫は止めようとした。

あの子達は、一年生は本当になにも悪くないけど私達は行き場の無い怒りを向けた。

皆で殴りあって倒れて…それで納まった、一旦は納まって帰ろうとしたけど…私は、足が震えて帰えらなかったのよ…」

 

絵里ちんは俺にしがみつく様に足を絡めて抱きつく。

震えているけど、それでも必死になっており掴んでいる手を放す気配は無い。

隣にいるノゾちんもそうだ。震えている、怯えている。

 

「最初から…むっくんは最初から正しい道を教えてくれてた。

音ノ木坂を本当の意味で廃校から救う方法を知ってた、穂乃果ちゃん達が本気だって分かったから本気で返した…なのに、なのに、ウチが、私が原因でこうなった!!穂乃果ちゃん達を唆したのは私だ!!講堂でライブさせるんじゃなくて、アイドル研究部は既にあるって言ってればよかった!!」

 

本当に今更な事を言うノゾちん。

後悔をしようにも、もう後戻りは出来ない。

 

「希が原因じゃない、私が原因よ。

現に希は直ぐにμ'sに入ったじゃない…私は、奇跡の世代同士の試合を見るまで妥協していた…私が言えば良かったのよ…私はずっと間違い続けていた、勝手に動画をアップロードしたことだってそうよ」

 

「にこちんは、攻めないんだね」

 

「にこはなにも悪くないわ。

一年の頃に付き合いきれないって、アイドル研究部をやめる人を見たもの。

…そう…ちゃんと、にこを教えればアイドル研究部を教えればよかった。

きっと穂乃果達を認めようとしない、けど、穂乃果達は引き下がれない。

それならって、講堂でライブをさせて評価を得ればって手伝えばよかった。

そしたら睦と穂乃果達が会う日に向かう。睦がスポンサーをやめるなんて言うことなく、今日を迎える…」

 

それは大分無茶があるんじゃないの?

 

「…他の皆は、特に雪ちん達は大丈夫なの?」

 

「っ!!」

 

「え、っちょ」

 

この二人でこのレベルだから、最初の三人はもっと酷い筈。

しかしその三人よりも俺は雪ちんと亜里沙ちんの方が心配だ。

亜里沙ちんとは一緒に帰らなかったとはいえ、どうなっていたのかぐらい知っているだろうなと聞いてみるとノゾちんと絵里ちんは殴ってきた。

 

「いやっ!!今は、今は、私を見て!!」

 

「こんな事をして、許されるなんて思わない。

けど…もう、無理なのよ…睦が居てくれないと、もうなにも出来ない…」

 

ちょ、食い込んでる。

食い込んでるから爪が食い込んでるから。

筋肉がなければ出血するほどの握力で俺を掴む二人。

 

「…せめて、亜里沙ちんがどうなってるかは教えてよ。

少なくともあの子はまだ色々と選ぶことが出来る…黛さんや俺達が雪ちんや亜里沙ちんに変に一線を置いたり優遇してるのは、あの子達はまだ選べるし見る時間があるから…」

 

μ'sはもう後戻りをすることは出来ないけど、あの二人はまだ違う。

 

「亜里沙は…絶望していたわ。

μ'sのファンになって、私がμ'sに入って、自分もμ'sの手伝いが出来る。

喜んでいたのに…廃校を阻止できると思ったのに…この現実をどう受け入れるか…私はなにも言えない、あの子になにも言えない…音ノ木坂にとどめを刺したのは私、あの子がUTXに行くって行っても、そこでスクールアイドルをすると言っても否定はしないわ」

 

大人だねぇ…とは言えない。

これ以上はなにも聞けない、少なくとも聞くんじゃなくて自分の眼で確かめないといけない。

どうなるんだろう…少なくとも、真の地雷はまだ爆破していない…もぉ、いいや。

絵里ちんもノゾちんも特になにかをするわけでなく、眠った。今日は色々とあった…疲れた。

明日、親御さんが攻めてこようか脅してこようがその時用のプランも考えているし寝よう。

 

「いやぁあああああああ!!!」

 

寝ようとしたら、絵里ちんは悲鳴を上げて起き上がる。

 

「睦…睦、ああ、睦!!よかった、まだ側にいる…」

 

あ、これ徹夜コースだ。




おーし、色々と病ませれるぞい(感想くれ)

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