隣人は小さなプロ雀士   作:タウリン200

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須賀京太郎と三尋木咏メインのお話の予定です。
今後は自分の好きなキャラを主に出していくつもりです。

不定期更新だと思いますが、宜しくお願いします。


和装ロリ美少女との出会い

「荷物は以上で間違いないですかね?」

 

「はい、大丈夫です!ありがとうございました!」

 

部屋に運ばれた段ボールの数を数え、俺こと須賀京太郎は元気に答える。

初めての引っ越しは思っていたよりも大変だったが、ほとんど業者の人に任せたのでそれほど疲れてはいない。

むしろこれからの新生活を考えると、ワクワクとした気持ちが溢れてきてテンションはかなり高くなっていた。

 

「とうとう俺も一人暮らしか…へへっ!」

 

業者が帰り、段ボールと少しの家具しかない部屋の真ん中で一人呟く。誰からの返事もない静かな空間は少し寂しい気もしたが、ここが自分一人の部屋だということをより強調して更に笑いがこみ上げてきた。

 

「ふっふっふ…一人だから、こんなことしても怒られない!」

 

そう言って、まだマットレスしか敷かれていないベッドに勢いよくダイブする。

実家でやったら間違いなく親に叱られたであろう行為だが、それを咎める者はどこにもいなかった。

 

「あー、一人暮らし最高…っといけねぇいけねぇ。さすがにはしゃぎすぎた。」

 

あまり初日からうるさくして隣人に迷惑をかけるのも申し訳ない。

一人暮らしはまだまだ始まったばかり。これからここでの生活をゆっくり楽しむことにしよう。

 

「そうと決まれば、さっさとやるべきことを済ませるか。」

 

ベッドから起き上がり、まず何をするかを考える。

時計を見るとちょうど18時だ。

 

「今のうちにお隣さんに挨拶行っとくか。」

 

あまり遅くなってから行くのも申し訳ないし、この時間ならきっと家に人もいるだろう。

荷ほどきは、明日一日使ってやればいい。

 

俺は事前に親から貰っていた引っ越しそばの包みを持って、お隣さんに挨拶に行くことにした。

 

 

 

 

□□□□□□□□□□

 

 

 

 

俺の住むマンションは2階建てで、横に部屋が3つ並んでいる。

俺はそこの2階の真ん中、202号室に住むことになった。

ちなみに1階には誰も住んでおらず、2階だけが埋まているという奇妙な状態だった。

まあその分、お隣さんだけに挨拶すればいいから気楽でいい。

 

そんなわけで、まず最初に201号室の人に挨拶に行くことにした。

ピンポーン…ピンポーン…

 

「…あれ、留守なのかな?」

 

何度かチャイムを鳴らしてみたが誰も出てこない。それに人の気配もないようだ。

 

まあ仕方がない。明日のお昼前にでも訪ねることにしよう。

 

そう諦めて、今度は203号室に挨拶に行くことにした。

ピンポーン…ピンポーン…

 

『…はい』

 

インターホンから聞こえて来たのは女性の声だった。少し気ダルそうだが、可愛らしい女性の声。

まさかの隣人が女性ということで、俺のテンションが少しだけ上がった。

 

「あ、初めまして!今日隣に引っ越して来ました者です!引っ越しのご挨拶に来ました!」

 

『ああ、なるほどねっ。ちょいと待ってなー』

 

割りと明るい返事の後、ガチャっとインターホンが切れる。

今のだけで、何となく気さくな人なのかなと思った。

てか、少し独特な喋り方だったな。

何だろう、どっかの方言なのだろうか。

 

そんなことを考えていると、ガチャリと目の前のドアが開いた。

 

「悪いねー、わざわざ。あんがとさん」

 

「いえいえ、こちらこそ急に来てすみま…」

 

返そうとした言葉は、出てきた彼女の姿を見てふと止まってしまった。

 

というのも、出てきたのがなんとびっくり、子供だったからだ。

恐らく小学校高学年くらいだろう。

インターホン越しの少し大人びた雰囲気からは思いもしない、可愛らしい女の子が出てきたのだった。

これには少しばかり驚いてしまった。

 

「…ん?どうかしたかい、お兄さん?」

 

「あ、いや、何でもない」

 

急に止まった俺を不思議に思ったのか、目の前の女の子は小首を傾げながら尋ねてきた。

少しつり上がったパッチりとした大きな目の彼女のその仕草は、何とも可愛らしく、下から見上げる形なので自然と上目遣いになり、少しだけドキッとした。

それからよく見ると、彼女は和服を着ていた。

それが小柄な彼女に何となく色気を与えているような気がして、さらにドキッとしてしまった。

 

って、いかんいかん。そうじゃない。引っ越しの挨拶に来たんだった。

 

少し揺るんだ気を引き締め直して、俺は目の前の少女に話しかけることにした。

 

「えっと、いきなりでごめんね。お母さん、いるかな?」

 

「……は?」

 

俺の問いかけに、彼女は顔をしかめる。

あれ、俺何か不味いこと言ったか?

 

「あ、えっと、その…」

 

「…ここ、一人暮らし用のマンションだぜい?」

 

彼女はさも当たり前のことを言う。

確かにその通りだ。だから俺も今日からここで一人暮らしをするわけで…って、なるほどそういうことか!

つまり彼女も一人で暮らしていると言うわけだ!

それなのに親がいるか聞くなんて、確かにそれは非常識だ。彼女が怒るのも無理はない。

ということはつまり…

 

「ごめんな!変なこと言って!」

 

「ったく、わかりゃ別にいいけどねっ」

 

「いやー、子供なのに一人暮らしってすごいな!俺尊敬するよ!」

 

「……ああ?」

 

「……え?」

 

先程よりも更に怒った顔で睨み付けてくる少女。

背中に炎が燃え盛っている幻覚が見えるくらい、彼女は激怒していた。

 

え、また俺間違ったこと言ったか⁉

一人暮らしマンションに子供が一人ってことは、何か特別な理由があって住んでるってことだろ?だから俺は素直にすごいと思って…

 

なぜ怒っているのか見当もつかない俺の頭には、大量のハテナが浮かんでいた。

その様子を見た彼女は、とうとうキレてしまった。

 

「…おいあんた…名前は何て言うんだい?」

 

「……須賀…京太郎、です……」

 

「…そうかい、須賀京太郎か…」

 

「…え、えっと…」

 

「…いいかい、よーく覚えとけよ須賀…」

 

「……」

 

「私は子供じゃない」

 

「…え?」

 

「私は……とっくに成人済みだーー!!!」

 

「ゴフッ!!」

 

彼女の正拳突きが俺の鳩尾に刺さる。

身長差的に、俺の腹部は彼女のちょうど殴りやすい位置にあったようだ。

 

い、いてぇ…

ってか、子供じゃないって…そんな馬鹿な⁉

 

「ふん!!」

 

そうして彼女はドアを勢いよく閉めて家の中に戻っていってしまった。

いったい全体、どういうことだよ…

 

 

こうして、須賀京太郎と和装ロリ美少女(成人済み)との、隣人生活が始まるのだった。

 

「…引っ越しそば、渡しそびれた…ガクッ」

 

 




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