隣人は小さなプロ雀士   作:タウリン200

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今日の咏さんは可愛いと思います。


初めての女性(合法ロリ)の家

「さー、あがったあがった」

 

そう言って先導するのは、隣人の和装ロリ美少女。

名前は三尋木咏といい、なんとびっくり24歳だそうだ。

どこからどう見ても子供にしか見えない彼女は、玄関で草履を脱ぎ、トテトテと部屋の中へ入っていった。

俺も続いて玄関で靴を脱ぎ部屋に上がろうとすると、ふと石けんのいい香りが辺りを包み込んだ。

 

「す、すげー、いい匂いがする…」

 

彼女の見た目があまりにも幼いため意識していなかったが、ここは女性の部屋だ。

しかも一人暮らし。

急に思い出した事実に、何だか妙に緊張してしまう。

なんてったって、須賀京太郎人生初の母親以外の女性の部屋だ。

緊張してしまうのも無理はない。

 

「ほーら、そんなとこいないで早く来なっ」

 

ボーッとしている俺にそうこえをかける彼女。

俺はハッとして、すぐに彼女の後に続く。

深いことは考えないで、とにかく今はご飯を食べることだけに意識を向けることにした。

 

 

 

□□□□□□□□□□

 

 

 

短い廊下を通ってリビングに着くと、そこは彼女の着物姿からは予想外の、以外と今風な内装だった。

 

家具は白を貴重としていて、物もあまり少なく、主にテーブルとソファー、テレビ、数個の棚、それからベッドがあった。

まあ、ワンルームマンションの一般的な感じを想像すればいいだろう。

彼女の見た目から部屋も「和」をイメージしていたのだが、意外とそうでもないらしい。

綺麗に整頓されていて、非常に清潔感のある部屋だった。

 

「ん?そんなにジロジロ見てー、女の人の部屋は初めてかい?」

 

「あ、す、すみません!」

 

「にゅっふっふ。まっ、見られて困るもんは何もないからいいけどねぃ」

 

そう言って彼女はキッチンへと姿を消すと、鍋を持って戻ってきた。

別に鍋はそれほど大きくはないのだが、小柄な彼女が持つとやけに大きく見えて、今にも落としてしまうのではないかと心配になった。

 

「今日の夜ご飯は~、こいつだ!」

 

テーブルに鍋敷を敷いてそこに鍋を置き、彼女はパカリと蓋を開けた。

すると中からスパイシーな香りが広がった。

 

「おお!カレーですか!」

 

「ふふんっ、その通り~」

 

いいにおいのするカレーには、野菜と肉がゴロゴロ入っていて、見てるだけでヨダレが出てきた。

 

「さー、座った座った。今ご飯とルーをよそったげるからねぃ」

 

彼女に促されるまま席につく。

炊飯器から炊きたての白米をよそい、その上にたっぷりのルーをかける。

目の前に置かれたカレーライスは、俺の胃袋に特大の刺激を与えた。

 

「ほい、スプーンとコップ。飲み物は麦茶でいいかい?」

 

「大丈夫です!」

 

コップに麦茶を注いでくれる彼女を待ち、全ての用意が終わったところで勢いよく手を合わせる。

 

「んじゃ、いただくとしますか」

 

「いただきます!!」

 

待ちに待ったカレーを、皿ごと持って口に頬張る。

口いっぱいに広がるスパイスと野菜や肉の旨味、それから程好い辛さが俺の幸福神経をビンビンに刺激した。

 

「う、うめぇ~!!」

 

「ふふんっ、そうだろ?おかわり沢山あるから、好きなだけ食べなっ」

 

「はい!ありがとうございます!」

 

空腹だったこともあり、俺はものすごいスピードで一皿目を完食した。

そしてすぐさまおかわりをお願いする。

彼女はそんな俺に驚きながらも、満足そうにおかわりをよそってくれるのだった。

 

 

 

□□□□□□□□□□

 

 

 

「ふぅ…もう食べれない」

 

「まさかご飯もカレーも全部食べきるとはねぃ。さすが男の子ってところかい?」

 

「あんまりにも美味しくて、つい。食べ過ぎちゃってすみません」

 

「いいのいいの。お姉さんも喜んで貰えて嬉しいよっ」

 

結局あのあと3杯も食べた俺は、全てのご飯とカレーを食べ尽くしてしまった。

申し訳ない気もするが、気にしないと言ってくれているのでありがたく思うことにする。

何より本当に美味しかったのだから仕方がない。

 

「そんじゃ、私は洗い物済ませちゃうねぃ」

 

「あ、それぐらいだったら俺がやりますよ!」

 

さすがにこれだけご馳走してもらったのに何もしないというのも申し訳ない。

せめて洗い物くらいはしないと。

そう思い腰を上げようとしたのだが、それは彼女によって食い止められた。

 

「いいんだよ、お客さんなんだからゆっくりしてなって」

 

「いや、でも…」

 

「大丈夫だってー」

 

「洗い物くらいなら俺」

 

「あーもう、いいって言ってるだろう?元はと言えば、君に大人っぽいところを見せつけるため…じゃなくて。お、お詫びをするために呼んだんだから。須賀少年はそこでくつろいでなっ」

 

「は、はぁ、そういうことなら…」

 

そう言ってキッチンへとお皿などを持っていってしまった。

てか、大人っぽいところを見せつけるためって…やっぱりそういうことだったのか…

意外と根に持っているようなので、今度ちゃんと謝ることに決めた。

あと今後はもっと大人扱いしていこうとも思った。

 

さて、くつろげと言われても特にすることもないので洗い物をしている彼女を見てみる。

鼻唄を歌いながら洗い物をしている彼女だが、どうやらそのままでは流しに高さが合わないらしく、何か台の上に乗って洗い物をしているらしい。

そんな彼女の姿はとても可愛らしく、なんというか、娘が家事のお手伝いをしているのを見ている気分になってきた。

こんな娘がいたら幸せだろうなー。

まあ年齢的には、まだ奥さんとかの方がしっくりくるけど。

 

じっと見ていたからか、その視線に洗い物をしている彼女も気がついた。

ニヤリと意地悪く笑うと、こちらに声をかけてきた。

 

「なんだい少年~、もしかしてお姉さんで変な想像とかしてないだろうねぃ?」

 

「え⁉いや、そんな別に…」

 

「ひょっとして、新妻とか思ったんだろ~。全く、これだから若いもんは…っいた!」

 

「⁉どうかしたんですか⁉」

 

「…あー、いやーなに、ちょっと皿の欠けてた部分で指を切っちゃったみたいでねっ。全然気づかなかったよ」

 

俺に意地悪を言おうとしてた彼女は突如苦痛の声をあげた。

どうやら、お皿が欠けていたのに気が付かず、それで指を切ってしまったらしい。

 

「いってて~」

 

「ちょっと大丈夫ですか⁉」

 

「なーに、こんくらい平気さっ」

 

「そんなこと言って…ちょっと見せて下さい」

 

立ち上がって彼女の元まで行き、少し強引だが、切った手を引き寄せる。

見ると大したことないようだが、血がジワリと滲んでいた。

 

「ほらっ、血が出てるじゃないですか!」

 

「そ、そんな、大げさだねぃ」

 

「全くもう…」

 

 

 

この後、俺は人生最大の過ちを犯す。

何でこの時こんなことをやったのか。

後から思うと、本当に自分の行動のわけがわからない。

彼女が自分の娘に見えたからだらうか。

とにかくにも、俺はこの日のことを、一生後悔することとなるのだった。

 

 

 

「あむっ…」

 

「……ひぇっ⁉」

 

俺は彼女の指をくわえたのだった。

 

「……ちょ、ちょっと…須賀…⁉」

 

「んむ?……ん………んん⁉」

 

あまりにも突然の出来事に一瞬パニックになる二人。

顔を赤らめ口をパクパクしながら呟く彼女の呼び掛けに、俺も今自分がしていることの大変さに気がついた。

 

「ぷはっ!…あ、あ、…す、すみません!!!」

 

「へ⁉いや、あの、その…」

 

全力で謝る俺。

地面に頭が着くのではないかというくらい頭を下げ、全力の謝罪をする。

彼女の顔は見えないが、間違いなく怒っているだろう。

それくらい俺はとんでもないことをしでかしたのだ。

 

顔を上げて彼女を見ると、顔が真っ赤であわあわと何ともつかない表情をしていた。

やっぱり相当怒ってる。

何とかして謝らないと…

 

そう考えを巡らせているとき、彼女の指に再び血が滲んでいるのが見えた。

すっかり忘れていた。

今はまず、彼女の指の止血の方が先だ。

 

「と、とにかく!今は先に血を止めないと!」

 

「え⁉あ、ああ、そうだねぃ!」

 

「絆創膏とかどこにありますか?」

 

「う、うち、そういうの無いんだけど」

 

「え⁉じゃあどうしよう…」

 

「だ、だ、だ、大丈夫だよ!ほら!こうやって口にくわえとけば自然と血が……」

 

「……」

 

「……」

 

「……」

 

「……」

 

「な、何やってるんですかー⁉」

 

「わ、わっかんねー!わっかんねー!!!」

 

何とあろうことか、彼女は先ほど俺がくわえた指を、今度は自分でくわえてしまったのだ。

 

彼女の予想外すぎる行動に完全にパニックになってしまう二人。

お互いの顔は真っ赤にゆで上がり、今にも倒れるのではと思うくらいだった。

 

「あの、えっと、そ、その三尋木さん」

 

「わ、わっかんねー!」

 

「とりあえず血を…」

 

「わ、わ、あ!ち、血だねぃ!大丈夫大丈夫、後は自分で何とかするから!」

 

「え⁉でも」

 

「しょ、少年はもう帰りなよ!時間も遅いし!」

 

「ちょ、えっ、そんな⁉」

 

「そんじゃ、またな!バイバイ須賀!!」

 

バタン!!

 

……

 

結局俺も彼女もテンパったまま、俺は家を追い出されたのだった。

追い出されたドアにもたれかかり深い溜め息をつく。

 

「お、俺は…なんであんなことを…」

 

悔やんでも悔やみきれない思いが胸中を駆け回る。

死ねるなら今すぐ死にたい気分だ。

絶対彼女にも嫌われた。

せっかく少し仲良くなれたと思ったのに…

 

「…はぁ…とりあえず帰ろう」

 

重たい体を引きずりながら、自分の部屋と帰る。

もたれかかっていたドアの向こうでは、何やらブツブツと声が聞こえたが、きっと恨み言に違いない。

ますます陰鬱な気持ちになりながら、トボトボと自室へ帰るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…わっかんねー…すべてがわっかんねー…」

 

彼を追い出した後玄関に座り込んだ彼女は、今までにないほど早く胸を打つ心臓を押さえながら、一人何度も何度もその言葉を呟くのだった。

 

 

 




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