イェーガーズのメンバーにハザマ(テルミ)を追加する事になり、どう書いてくかを悩みながらの投稿。
『早く大蛇武錬殲しろこの屑野郎が!』って人はナインに挑みながら見てください。勿論テルミで。
俺は女が嫌いだ。
男色の気はないが、嫌いなものは嫌いなのだ。
神々しい光を放ち、女を囲むように廻る三つの機械めいた物体を女は消す。
そして、俺に近寄り微笑む。
「テルミよ、余の帝具はどうだ?面白いであろう。」
「…死に魅入られるんじゃねぇぞ。」
「心配してるのか?」
「……まあな。テメェが死ぬと困るからな。」
女は、驚いた顔をして、その後嬉しそうに俺に抱き付き俺の顔を見上げる。
突き放すのは出来たが、後が面倒なんでやめておいた。
「拒まぬのか。」
「うるせぇ。」
「クク…其方は素直ではないな。
余を前に、このようなものまで被って…嫌いか?」
「……これでいいかよ?」
フードを取り、女を見下ろす。
仕方無いから付き合ってやる。
「テルミ…余は、この帝具と共に、この国を生きる。
其方は、余についてきてくれるか?」
珍しく見た目相応の萎らしい女に俺は苛立ちを覚える。
嫌いなら居るものか。うざってぇ。
「テメェは俺に守られてりゃ良い。
その帝具だって要らねぇ。テメェは、最強の矛を側に置けてんだ、有り難く思えや。」
「…すまぬな。」
「うるせぇ。……嫌いじゃねえよ。」
「…!そうか、ふふ、そうか……」
女は嫌いだ。
可憐で、弱々しく見えて、強かだからではない。
ある女だけしか認めてねぇから他の女は好きではないだけだ。
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エスデスの提案…というより、要望。
帝具使い六人による組織。
だが、結果としては七人になった。
俺がセリューを部下として従えることになったからだ。
情報屋として、万が一のため護衛がいるという理由で表向きにはそうなっている。
ま、俺一人でも何とかなるだろうが、あるに越したことはない。
セリューもヘカトンケイル喪失から相当鍛えたようだしな。
剣の扱いにも余念は無かった。
ったく、味方だと頼もしいぜ。
そんなこんなで集まるように言われた部屋でセリューと二人で座って待つ。
「来ませんね。」
「ええ、まあこういった落ち着ける時間も大切です。
セリューさんも根を詰めてはいけませんよ。」
「心配ありがとうございます。でも、私は平気です!」
「そうですか…。」
いざってときに倒れたら困るが…無さそうだな。
コイツ、警備隊として駆けずり回ってた時も多かったろうし体力はあるだろうしな。精神は知らねぇが。
「…私たち以外の帝具使い…一体誰が来るんでしょう。」
「一部は帝国側、もう一部は何処かからでしょうね。
何にせよ、オネスト大臣が選ぶ面子ですから、マトモなのは少なそうです。私や貴女を含めて、ね。」
「…むぅ……ですね。」
不服そうだが、実際そうなので否定されても困る。
「……ところで、ハザマさん。」
「はい?」
呆れたような表情で俺の目の前にある皿を見て、訊いてくる。
「その大量にある茹で玉子は?」
「朝御飯、食べてないんです……」
「いやでも、朝御飯にこればかりなのは体に悪いんじゃ?」
「いやあ最近耳が遠くて聞こえないですねぇ。」
「……」
瞬間、セリューは俺の茹で玉子が乗った皿を奪い取りやがった。
おいこのアマ殺してやろうか。
俺様の至高の茹で玉子タイムを邪魔するなんざ万死に値する。
「…セリューさん?」
「殺気を出しても駄目ですよ。
体を壊して私たちの目的が果たせなかったらどうするんですか!何事も程々にと言ったのはハザマさんでしょ!」
「……分かりましたよ、仕方ありませんねぇ」
「ふぅ……」
「昼食に残りを食べます。」
「駄 目 で す !」
んだとこのアマぁ……!
…落ち着け、こんなことで怒りを覚えてたらキリがねぇだろう。
仕方無い、従ってやる。
「分かりましたよっ。酷い御方ですよほんと。
……おや、誰か来るようですよ。」
「え?」
コンコンとノックをする音が部屋に響く。
俺はどうぞと言うと、失礼します、と男の声が聞こえた。
入ってきたのは、覆面のような物…ガスマスクに近いな。
それを被った男だった。
屈強な肉体を持ってるな、と思ったが、中身はどうだか。
「初めまして、私は情報屋兼ここで働くことになるハザマと申します。
そして、隣に居るのは私の部下のセリュー・ユビキタスさん。よろしくお願いしますね。」
「セリュー・ユビキタスです。よろしくお願いします!」
「……あ、うん……私はボルス。よろしくね、ハザマさん、セリューちゃん!」
「……」
「どうかしたの?」
「あ、いえ…見た目に反して普通だな~、と。」
「え、ごめんね、怖がらせちゃった?」
……すげえ普通だ。
ギャップってやつか。
だが、帝具が何か分かればどこで使えるかも分かる。
友好的にしておくか。
「い、いえ!こちらこそ外見で判断してすみません!」
「気にしないで、私も分かってるつもりだから……。
加えて人見知りで話し掛けづらい時があるから余計にね……。」
「…ボルスさんは、帝国の兵士ですか?」
「焼却部隊の一人なんだ。帝具があるからって事で呼ばれたんだけど。」
「ふむ……まあ、座って待ちましょう。」
ボルスは俺の真正面に座り、ジッと俺を見る。
……何もしてねぇんだがな……
とはいえ、焼却部隊か。
となると……考えられるのは何個かあるが、行方不明が殆どだろうし、ルビカンテ辺りが妥当か。
煉獄招致 ルビカンテ。
火炎放射機型の帝具で、一度でも引火すれば水を被ろうが川に入ろうが海に入ろうが消えねぇ厄介な炎をばら蒔く。
…仲間に引き入れてぇが、どうだろうな。
「ハザマさんは、どうして呼ばれたの?」
「私ですか?エスデス将軍とオネストさんに頼まれましてね。私、戦闘はからっきしだと言うのに…酷い話です。」
「嘘は良くないと思います。
現に、ハザマさんは私なんか簡単に倒せるじゃないですか。」
「え、そうなの?」
「いえ、技術さえ修めれば誰でも出来るやり方ですよ。セリューさんも、私の部下というか護衛ですね。
それで入ったわけです。なので、セリューさんは換算しないで、後四人ですね。」
ま、すぐに来るだろうよ。
ゆるりと待とう。
何て言っても、内部から干渉出来るのは敵からすればえげつない事だろうよ。
下手したら死が待ってるがな。
茹で玉子に手を伸ばし、それをセリューが皿を遠ざける。それをボルスは笑う。
俺は苛立ちが募るがな。
…ま、いいか。
そして、しばらくして扉は勢い良く開かれた。
「こんにちわ!帝国海軍から来まし──た……」
「……」
「…へぇ。」
「あ、どうも……」
……何で止まってやがる。
若い男は部屋を自身の持つ紙と交互に見る。
「……あ、ここ、だよな……し、失礼しま~す」
「先程までの勢いはどうしたんです?」
「あ、いや…さっきのは気分が舞い上がってたんで。」
「そうですか。
私は、ハザマです。よろしくお願いしますよ。」
「セリュー・ユビキタスです。」
「……。」
「俺はウェイブ、こちらこそ、よろしくお願いします。
……それで、この人は?」
「……あ、私は……」
ボルスが自己紹介しようとしたとき、扉がまた開く。
今度は少女が一人。刀を携え、袋を持っている。
……あの刀は、間違いねぇ、八房だ。
刺した、斬った死体を操るという帝具。
この能力のせいで八房は命を弄ぶ帝具と呼ばれる。
少女はさっさと椅子の方にまで歩き、座る。
そして、菓子を黙々と食べ始める。
「君も招集された帝具使いなんだろ?
俺はウェイブって……」
「……このお菓子はあげない。」
「(ちょっとヘンな娘だったぁーっ!)
……お邪魔しました……」
見事に敗北したウェイブをバレない程度に笑う。
隣のセリューにはジト目で見られるが、知ったことではない。ボルスは少し落ち込んでいる。
更に、人が入ってくる……が……
何やら、鼻がバカみたいにデカい奴だ。
しかも片手に花束。
不意に、ソイツは花束の薔薇を床にばら蒔き、跪く。
「……Dr.スタイリッシュ様!準備が出来ました!」
その言葉と共に白衣を着た男が入ってくる。
「第一印象には気を遣う…これこそがスタイリッシュな男のタシナミ。」
そんな言葉を言いながら入ってきた…ウフフとか聞こえるが……こいつ間違いなくオカマだ。
うわマジか、濃すぎんだろ……。
ウェイブも引いてるし、セリューは黙っている。
俺は帽子を深く被っておく。
そして、茹で玉子を取ろうとするが、またしても離される。……くそが。
「…ふむ。(ところで、黙ってますが、知ってたりは?)」
「(私の体の改造をしてくれた人です。)」
……なーるほど。
ウェイブにパチリとウィンクをしてるオカマを見る。
改造を得意とする帝具ならパーフェクター辺りだが…どうすっか。
オカマは今度は俺を見る。
ウェイブだけじゃなく俺も対象か?やめろよ。
「貴方は…イケメンだけど、何だか近寄りがたいわね~」
「それはどうも。私、そちらの気はありませんので。」
「残念ね。でも、改造してほしいなら安くしとくわ。」
「改造、ねぇ……考えておきますよ、ええ。」
見境ねぇなコイツ。
だが、技術は確かなのかも知れねぇな。
さて、後は一人か。
「こんにちは、どうやら私が最後のようですね。」
入ってきたのはまた男。
金髪で細身(俺も細身だが)、第一印象は紳士的な奴。
物腰柔らかで、優しげな笑みを浮かべる男に、俺は
ウェイブは今度はマトモなのか?と勘繰ってる事だろう。
そして、意を決して挨拶をする。
「よぉ、よろしくな。ウェイブだ……」
「ランです。こちらこそよろしくお願いします。」
「……!」
ニコリと挨拶を返すランに、ウェイブはようやくマトモなのが来てくれたとランの両手を握る。
ランはここまで喜ぶウェイブにどういうことか分からず困惑している。
その後はその場のメンバー(喋らないのもいた)で他愛のない会話をしていたが……
「……おや…(アイツ、何してやがる。)」
突然出てきた厳つい仮面を被った女…間違いなくエスデスだ。
アイツ何してんだ。
馬鹿なことして、上司としてそれはいいのか。
「ん……誰?」
ウェイブや他の者は疑問符を浮かべる。
エスデスは俺達を指差し、声をあげる。
「お前達見ない顔だ!ここで何をしている!!!」
「おいおい、俺達はここに集合しろって……ッ!」
ウェイブが言い終える前に、エスデスは蹴りを入れる。
咄嗟に腕で防ぐが吹っ飛ばされ、地面に倒れる。
……俺は見なかったことにするか……
「…賊には殺し屋もいる。常に警戒を怠るな!」
エスデスの片足による連撃がランに襲い掛かるが、ランはそれを後ろに跳んで回避する。
いい反応だな。
だが、茶番は終わりだな。
菓子ばっか食ってやがった八房の適格者が菓子をくわえながら即座に近づき、エスデスの仮面に八房を振るう。
顔を後ろへ動かすが、先端が仮面にヒットしたせいで仮面が割れる。
エスデスはいい笑みだ。
何だこの茶番。
「ふざけられてもこちらは加減できない。」
「ほう…それが帝具八房か…流石の斬れ味だな…。」
「え、エスデス将軍!!」
まあ、当然判明した顔を見て数名は驚くわけで。
「…反応が薄いな、ハザマ。」
「まあ、誰かは分かってましたし。それを言うならセリューさんにも……」
「い、いえ、私は分かってなかったので驚きですよ!まさかエスデス将軍がこのようなことをするとは……」
「…だそうです、私以外は反応があって良かったではないですか?」
「…ふむ、それもそうだな。」
まあ、歓迎の挨拶にしちゃ、悪くはねぇだろ。
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全員が黒服に着替えさせられ、城を歩く。
「さっきの趣向は驚いたか?普通に歓迎してもつまらんと思ってな。」
「荒々しいのは慣れてますから……」
「良いと思いますよ、チームの仲がよくなるのはね。」
「驚きもしなかった貴様に言われても皮肉にしか感じんな。」
「やだなぁ、善意ですのに…。」
コイツもだが、俺のことを何だと思ってやがる。
こんな帝具をあげる優しいお兄さんが他にいるかよ?
俺は悲しくて泣いちまうぜ……ヒヒ。
「ハザマさん、胡散臭さをどうにかすれば怪しまれずに済むと思いますけど。」
「……え、そんなに怪しいですか?心外ですねぇ……
スタイリッシュさんやランさんはどう思います?」
「さっきも言ったけど、近寄りがたい雰囲気はあるわねぇ。でもま、これからは仲間なんだし、仲良くしましょ。」
「あはは、ノーコメントでお願いします。」
「…泣いちゃいますよ?」
「ハザマさんが泣くわけないでしょ。
ほら、落ち込んでないで行きましょう。」
この女、吹っ切れた途端に軽くなったな……
いや、悪い変化じゃねぇが、やりにきぃ。
別キャラだろこいつ……?
まあ、いい。
使えるうちは使ってやる。
使えなくなったら……さて、どうしてやるかなぁ?
せいぜい、その正義の剣と盾を壊してくれんなよ。
セリューちゃん?
…冗談だ。
仲間であるうちは重宝してやる。
俺様もそこまで外道じゃねぇんでなぁ。
「よし!では陛下と謁見後、パーティだ。」
「い、いきなり陛下と!?」
「初日から随分飛ばしてるスケジュールですね…」
「ふっ、面倒事はチャッチャと済ませるに限る。」
「それより、エスデス様。
アタシ達のチーム名とか決まってるのでしょうか?」
スタイリッシュは期待気味にそう聞く。
スタイリッシュなネームじゃなきゃ嫌そうだが、さて?
「…うむ。
我々は独自の機動性を持ち、凶悪な賊の群れを容赦無く狩る組織……ゆえに。
特殊警察 イェーガーズだ。」
イェーガーズ、ねぇ。
……ま、名前はどうでもいいさ。
問題は動きにくくなった事だ。
大臣と表向きに手を組んだ時からこうなるとは思ってたが、まさか拘束するのがエスデスたぁな……
しかも、パーティだと?
……隙を見て逃げ出すか……?
「ちなみに、パーティの料理担当はボルスとウェイブ、ハザマだ。」
「うぇ!?わ、分かりました。」
「よろしくね、ハザマさん、ウェイブ君。」
「……ええ、よろしくお願いしますよ……。」
くそが。
アイツまさか分かってて俺を担当に?
ふざけやがって……
こりゃ、本格的に外で動けるやつを手に入れる必要が一層出来たな……
ナイトレイドの奴ら、ヘマしてなきゃいいんだがな。
テルミの中で好きな技。
やはり、彼の代名詞にもなる(かもしれない)大蛇武錬殲ですね。
壁端でのコンボ楽しい。