最近この小説の展開をどうしたもんかと悩むロザミアです。
テルミさん順調ですよね。
─だから、ちょっと悪ふざけしたくなりました。
ナイトレイドの新アジト。
先日、俺はそこへマーグファルコンに紙を持たせてを飛ばして、ナジェンダ……いや、ナイトレイドメンバー全員に情報を渡すことにした。
セリューはウェイブと見回りをするとのことであったが……さて、どうなるのやら。
貴重な鳥だが、ラバックを経由して貰った。
じゃじゃ馬な鳥かと思ったが、案外素直で調教が行き届いていると感心したな。
まあ、イェーガーズの奴等には急に鳥なんて買ってどうしたと聞かれたが、『情報屋として前から欲しかった』と告げると納得された。
新アジトが遠くて直接会えねぇのは残念でならねぇが、まあそこはどうとでもなる。
問題は渡した情報を元に任務を完遂してくれるかだ。
それに、イェーガーズが動いてくれりゃ……確実に一人二人は殺せる。
感情云々を抜きにして、イェーガーズの中で厄介なのはボルスとクロメだ。
ボルスは1度命中すれば消えることのない炎を噴射できる。
クロメは八房で死体を操れる。
ならば、ここは……ナジェンダの采配を信じるか。
ナイトレイドを好きに動かせたらどんなに楽かって話だ。
イェーガーズがここまで足枷になるとは思わなかったが、収穫も常に大きいので我慢できる。
問題はそこではない。
何時、事が始まるかだ。
……それに、今日に限って冥王は来ないときた。
いつもなら来るが、今日は何かある、か。
大臣に確認をとるか?
いや、やめておこう。下手な詮索はより疑いを深める。
エスデスならばまだいいが、大臣にだけはその疑いを強めるわけにはいかない。
そも、大臣が冥王と二人の盾を新たに得て、安心するのか?
あり得ねぇ、それだけは断言できる。
まだ何かがある。
「……下らねぇ。」
そう吐き捨てるが、可能性が無駄にありやがる。
いくつも思い付いてしまう。
そもそも、大臣に護衛と呼べる護衛が付き添っていないのが不思議だ。
自分は狙われないという自信の現れ…な訳がない。
恐らく、大臣自身もアンチ帝具以外に何か持ってやがるな。
それか、イザナミがそうだってのか?
なら、最終局面でイザナミを力を全て引き出して投入か。
だとすると、シコウテイザーは放置?
それこそ、ないな。
イザナミは確かに強い。
だが、殲滅力を取るなら、シコウテイザーに軍配は上がる。
イザナミを投入するのは、終盤の一歩手前か。
だが、シコウテイザーを使えなくするのは俺にとっても痛手になる……チッ、面倒くせぇな。
(正直な話、大臣が大人しすぎる。
皇帝との話の時もいつものように策を巡らせる様子もない。
ナイトレイドに関しては非常時以外はエスデスかイザナミに任せる方針か?
いや、だとしても…………待てよ。)
そうだとするなら、今日が決行日になり得る。
イザナミが居なく、大臣がある事に意識を向けている隙が今だ。
なら、仕掛けるしかない。
だが、何処でだ……何処でなら安全且つすぐに始末できる。
─…いや、あそこがあるか──
「ハザマはいるか!」
扉が乱暴に開けられ、開けた本人であるエスデス隊長様は俺をご所望らしい。
何だ、何かあったのか……?
「はい、居ますよ~。エスデス隊長は元気がありますねぇ。」
「来い。」
「え、あの、挨拶はスルー?」
「来い。」
「……はい。」
エスデスがここまで急かす、てこたぁナイトレイド案件か。
それとも、ナイトレイド以外の手配犯か。
だが、手配犯が今の帝都で動きをするとは思えねぇ。
となるとナイトレイドになる。
エスデスについていき、イェーガーズの会議室に到着し、中へと入ると俺以外は揃っていた
「遅いですよ、ハザマさん。」
「申し訳ありません。先程まで立て込んでいたモノで。」
「それで、隊長!ナイトレイドが見つかったらしいですけど、俺たちはどうすれば!」
俺とセリューが挨拶を交わしている間にウェイブが作戦を聞く。
やっぱ、ナイトレイドか。
……だとすると、妙だな。
エスデスは帽子を深く被り、作戦を言う。
「東ロマリー街道沿いにてアカメ、マインと思われる人物が目撃されたとのランからの情報が来た。
そこまで向かい、聞き込みをする。」
「人数は?」
「無論、全員だ。」
「帝都はどうするので?」
「イザナミの組織があるだろう。
聞けば、メンバーが到着したそうだぞ?」
「……!」
イザナミの組織メンバーが……!
なるほどな、エスデスとしちゃ癪ではあるが、イザナミの実力は認めているわけか。
防衛、取り締まりは三人で十分、てことね。
「すぐ出発する。いくぞ!」
『了解!』
さて、今回の戦い。
吉と出るか凶と出るか。
もちろん、俺にとって、だがよ。
・ ・ ・
ある一室にて、その会話が開始される。
一人は肉を食らいながら、一人はそれを気にせずぼんやりと窓の奥にある外の風景を見ながら。
しかし、肉を貪る肥えた男の発言に、外をみる女─余─は視線を男へと向ける。
「……ハザマが怪しいとな?」
「ええ、それはもう。」
笑みを深め、男─オネスト大臣─はそうだと言う。
その言葉に余は目を細める。
─このタイミングで、か。テルミよ、些か動きすぎたな。
「何故かを聞こうか。」
「妙にナイトレイドの動きが良くなった。
ハザマさんがこちらに来てから、ねぇ……。
最初は他の文官かと思い、何人処刑したのですが、どうにもそれが変わらないようなので、ね。
私も疑わざるを得ないのですよ、冥王様。」
「余が気に入っているから、報告をしたと。」
「ええ、親しいようなので。」
「ふむ……。余から後で聞いてみよう。」
「もしそれで本当にこちらを裏切っているのなら言うわけがないですが……。」
「何、それならば1つ試せば良いだけのことよ。
真にこちらに身を置いているのなら、出来ることだ。」
「ほほう?」
興味ありげに食事の手を止め、こちらを見る大臣に余は立ち上がり、外を眺めるのをやめ、大臣へと向き直る。
何、これもまた一興か。
余の配下を紹介する良い機会だ。
「だが、1つだけ条件がある。」
「条件ですか?」
「ああ───」
「─ハザマをこちらの組織へ寄越せ。」
「─へぇ?」
恨むなよ、余の配下となることを。
何、別にいつなるか……いつ
それに二回目なのだ、構わぬだろう?
・
・
・
大臣の部屋から出て、集まるように指示をしていた部屋へ入る。
「ようやく仕事か、冥王。」
「……。」
既に中にいた二人のメンバーが入室した余へと視線を向ける。
荒々しい口調で、一人が余に問う。
「ああ、暇なのでな。だが、今回は力の見せしめだ。
よって……」
「私は待機か。まあ、そちらの体の調整は帰還したらにしよう。」
「うむ、それで良い。では向かうぞ。」
「クク、ああ……楽しみだ。」
さて、どうなるか……。
せめて抗う位はしてほしいものだな。
ナイトレイド、イェーガーズ……。
「─さあ、余興だ。」
─余を楽しませよ。
さて、もうメンバーについてはお察しの方もいると思いますが……
まあ、次回は波乱の幕開けです。