テルミが壊す!   作:ロザミア

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大変遅れてしまってすいません!
モチベーションが下がっててワラキーの方ではっちゃけてました!

ですが、これからはもう少し頑張ります!

では、どうぞ


蛇が語る時代

まず始めに言っておく。

始皇帝は素晴らしいだとか、賢者だとか…そんな下らねぇ言葉は一切言わねぇ。

 

寧ろ、あの野郎はそんなもんじゃねぇ。

逆だ!逆!

 

あの野郎は馬鹿、阿呆、夢の見すぎだ!

あんな奴についていった奴は相当な馬鹿だろうよ!

俺様も後悔したぜ…面白そうと思って付き合った結果地獄を味わうとは思いもしなかった!

 

─そ、そんなにか?余は始皇帝はこの国を造り上げ、帝具を創造した偉大なる王だと……

 

そりゃそう教えるだろ。

お前の祖先が大馬鹿者でした~なんざ、示しがつかねぇからな。

 

それによぉ…帝具を創造した?違うね、それしか出来なかったのさ、あの馬鹿は。

あれしか、奴には才ってのがありはしなかった。

偉大な王?名君の中の名君?

そりゃ、結構な妄想で。

 

…だからテメェには教えてやるのさ、テメェの祖先であるあの馬鹿と俺が、どんな道を渡ったか。

そして、その過程の中でどのようにしてあの帝具達が出来上がったのかを。

 

 

 

 

 

─────────────────────

 

 

 

 

 

 

当時は今みたいな世の中じゃ無かった。

法なんぞ無い、正義なんぞ何処にも存在しない世界だった。

そういった奴から死んでいったからな。

当たり前ながら、皆が皆生きるためにどんな手も使った。

 

だが、そこで現れたのが始皇帝だ。

 

─…聞くが、どうやって国が出来たのだ?その当時とやらは力こそが正義だったのだろう?

 

簡単な話だ。

アイツがやったのは簡単なのさ。

 

「余は、国を創るぞ!」

 

それを必死に、真っ直ぐに語った。

ひたすらなまでにその夢へと進もうとする姿はその時代じゃ変わり者と称されても仕方がない。

今の世でも変わり者だろうよ、アイツは。

 

─そ、そんなものでか?

 

ああ、だが、それだけじゃない。

国を創る前からアイツはお人好しの類いだった。

 

食いもんをくれてやったりとかな。

徳の高いって言うんだろうよ、ああいうのは。

 

そんな変わり者だからか、自然とアイツについてくる奴が増えていった。

おこぼれに預かろうってのもあるだろうが…一番は暇潰しだな。

 

─暇潰し?国を創る事が?

 

いや、アイツが何処までやれるかを見るのが暇潰しだ。

こいつは面白い奴だから何かするかもしれない。

それを手助けする傍らでどうなるかを見るのもアリだってな。

 

─そうして出来たのが、今の国か。

 

そう、俺達は完成させた。

どれだけ掛かったかも覚えちゃいねぇが、あの馬鹿は成し遂げたのさ。

 

国創りをしてる間に俺達にも絆ってのが出来た。

始皇帝を中心に、人の輪は出来ていった。

 

そして、国が出来たとき、問題は大積みだ。

 

法は勿論のこと、金も、食料も、軍事力も。

あらゆるものが不足した国だった。

 

だから、俺達もあらゆる手段を講じた。

まあ、それは省くぞ。

 

そうして、最後に残った問題は軍事力だ。

 

その時には武器の類いも多少はあったが…あの馬鹿はこんなことを言い出した。

 

「危険種を素材にするのはどうだ?」

 

『は?』

 

俺達は全員馬鹿いってるなこいつと思ったぜ。

 

当たり前だが、当時での危険種は今よりも恐ろしい存在だった。

だが、こいつはそれを知った上で言ったのさ。

 

無茶無謀なんてもんじゃねぇ。

死地に送り込む王様かと疑ったぜ俺は。

 

だが、次に言い放ったのがやる気ってのを出さなきゃならんかった。

 

「無理とな?よし、じゃあ余が行く」

 

『待て待て待て!!』

 

そりゃ必死だったね。

言い出したら聞かないのがアイツだ。

俺達は臣下だ。

臣下が王を死地に送り込む訳にはいかない。

だから俺達はやることになったのさ。

 

まず弱い危険種を殺した。

最初は慣れていかないといざ超級なんて無理だろうしな。

んで、その危険種で武器を造った。

帝具じゃねぇぞ?

 

少しランクを上げて挑み、武器を造り、また挑みの繰り返し。

んで、遂に化け物である超級との戦いさ。

 

「なあ、やっぱり危険ではないか?」

 

「いやテメェが言い出したんだろうが!」

 

『そーだそーだ!』

 

「む、むぅ……」

 

「テメェはただ命令すりゃいい。行ってこいってな。」

 

「……うむ。

では、王たる余が臣下である諸君らに命じよう。

生きて帰ってこい。

これは絶対である、背けば……余が魂引き戻してくれるわぁッ!」

 

「真面目にやれ馬鹿!」

 

「ぐふぅ!?お、王たる余になんという不敬…!」

 

─お主容赦ないな。

 

アイツと俺達は何処までいってもこうなのさ。

 

あんな馬鹿だからこそついてくる奴が居た。

最初が興味本意であっても、後にそれは忠義へと変わる。

俺達の態度はあれだが、アイツの事を認めてない奴はあの中には誰一人として居なかった。

 

だから、俺達は超級に挑んだ。

つっても、マトモにやり合って勝てるわけがねぇ。

 

寝てるところ襲い掛かったりしたな。

 

死人は出たが、それでも俺達は勝利した。

 

そして、その素材と戦死者を持ち帰った。

始皇帝はそりゃ喜びもしたし泣いたりもした。

 

死んだ奴の意志を無駄にしないように慎重に帝具製造に取り組んだ。

 

そうして、最初に出来たのが……シコウテイザーだ。

あれを完成させたときの俺達といったらなぁ…。

 

「出来たぞ!余の帝具、シコウテイザーだ!!」

 

『おぉ…』

 

「どうした、なぜ喜ばぬ?」

 

「いや疲れてんだよ。何日徹夜したと思ってやがる。」

 

「5日だろうに。」

 

「お前からしたらたかが5日でも、俺らからしたら5日もなんだよこのタコ!」

 

「む、そうか……」

 

─あまり興奮できる状況ではなかったのだな。

 

残念ながらな。

それからは凄かったもんだ。

シコウテイザーの実験を兼ねて超級を討伐して、その素材でまた帝具造ってとな。

 

他の帝具どもは一種の危険種を使った帝具ばかりだ。

だが、ただ一つだけ違うのを造った。

 

─それが須佐之男か。

 

その通りだ。

素材とした危険種は3種。

いずれも他の帝具にも使われるほどの個体だ。

 

─さ、3種!?拒絶反応などは起きなかったのか!?

 

起きなかった。

不思議とな…。恐らく、素材達の相性が良かったんだろうよ。

 

そして、それを使うのは俺だ。

 

「テルミよ、これはお主に。」

 

「は、俺にこれを?」

 

「使えるかは分からぬが、不思議とお主ならば使えると思ってな。何、余を信用せよ!

最悪死ぬだけぞ!」

 

「いやその最悪が一番やべぇんだけどな…」

 

物は試しで使おうと思って触れてみた。

 

─死ぬ危険性考慮してそれか。

 

俺もアイツも馬鹿だったってことさ。

 

んで、適正があって使えたって訳だ。

 

だが…それは、力がありすぎた。

 

「テルミよ、どうだ?」

 

「悪くは、ない。」

 

「声変わりすらするか。」

 

「3種の危険種の意志が喧しいが、それを除けば最高だ。力がたぎる…!」

 

「変わりすぎでは?」

 

試運転として、危険種と単独で戦ったとき、それは起こった。

 

俺が須佐之男の能力で剣を振るった時だ。

力加減もそこまで出来るほど慣れちゃいなかった。

 

だからそれは起こったのさ。

 

呆然としていた俺にそろそろ終わったかと思った始皇帝が来た。

 

「これは……!?」

 

「…これが、この鎧の力か。」

 

「危険種どころか、その場の生命すら壊すとは…正にこれは……」

 

「破壊の帝具、か。」

 

「うむ…。」

 

そして、その力は破壊力だけではなかった。

 

人前に出せば文字通り、その場の人間が平伏した。

須佐之男はそこまでの存在感を持っていた。

 

だからこそ、俺と始皇帝は決めた。

 

これを、二つに分けてしまおうと。

 

 

 

 

─────────────────────

 

 

 

 

「って訳だ。今回はここまでだ。」

 

「…アーキタイプの時も気になるがそれはまた今度にしよう。そのウロボロスとナイトレイドにいるスサノオが揃えば、武速須佐之男は使えるのだな?」

 

「そうだ。俺はそれをいつかは使わなきゃならねぇ。

だが、使うときはお前も覚悟しておいた方がいい。」

 

「…うむ。」

 

俺はそこまで言って、部屋を出ていく。

 

俺には力がいる。

契約を守るため、国を変えるための力がいる。

 

だからこそ、何時しかあの力を解放する。

 

…じゃなきゃ倒せねぇのがいるしな。

 

俺は、自室に戻り、アーキタイプに入り込むことで実体を得る。

そして、夜の帝国を眺める。

 

「この国は、あの時の面影がねぇ。

時代が変わったからじゃなく、中身が変わったからだ。この国は嘘だらけだ。なら、俺がそれを壊す。

真実ってのを俺が創造する。

……テメェの夢を壊す奴等は俺様が壊す。」

 

それが、ダチって奴なんだろう。

 

始皇帝(馬鹿野郎)

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