綺麗なテルミさんの最新話です!
いやはや、色々と大変でして……
さて、どうぞ。
さて、と状況を再確認。
視認できるのはナジェンダとスサノオ、シェーレ。
インクルシオ……タツミは姿を隠しているな。
そんで、ここ一番って時に出るか。
……イェーガーズの任務は失敗だなァこりゃ。
「さ、やるからには全力でいかせてもらいますよ?」
「……」
目の前の
俺様とは口を利きたくねぇってか。
「──!」
「おっと流石に素早い!」
「ユウキ=テルミ。」
こちらに向かってきて、俺も迎撃。
鍔迫り合いの形となった時、スサノオがこちらにしか聞こえない声で話しかけてくる。
「あ?なんだ。」
「いつまで過去に固執する、いつまで始皇帝との契約を続ける。貴様のその躯は既に限界のはず……そこまでして義理を通す意味はあるのか。」
「け、だからテメェは、テメェらは道具にしかなれねぇのさ。」
「どういう意味だ?」
「目の前のデカいもんがいつまで持つのか……それを間近で見ていたいだけだって言えば米粒以下の脳みそでも分かるだろ?」
「性悪めが!」
「力強い!」
弾き飛ばされる瞬間、ハザマとしてのスイッチに切り替える。
さて、周りは……
エスデス一人でシェーレとナジェンダを軽々と相手取ってるな。
タツミが加勢するのも時間の問題か……
なら、それまでにやることやるか。
俺はウロボロスをスサノオへと向けて放つ。
ウロボロスの牙は器用にスサノオの武器に巻き付き、俺を引っ張る。
「で、テメェは?」
「帝具として、今の主に従うのみだ。」
「それなら俺様に武神の力を譲渡する必要はねぇだろうが。」
「貴様は性悪……屑の類いだが契約には従う。帝国の巨悪を倒すのは同じはずだ。ならば、より力あるものへと託す方が効率的だ。」
「道具が臆したか?」
「……俺もまた、人によって中身が変わった。良い意味でも悪い意味でもな。」
「ケッ……どうだかな。」
「何だと?」
「所詮はテメェが出来ねぇと断じて重荷を背負わせようってだけだろ。俺様がいなけりゃタツミにでも託してた、違うか?」
「……」
「あいつじゃ武神は使えねぇ。結局テメェがしてるのは諦観だ。エスデスという化け物には勝てないというな」
気に食わねぇな。
やる前から諦める……武神の大半を受け継いだこいつがんな柔な精神構造なんてのが気に食わねぇ。
何のために俺達がやってきたのか、理解してねぇと見える。
散る気があるならそりゃそれで結構。
こちらとしても計画が進んで楽で助かる。
だが……個人的感情を挟んで良いってんなら色々と変わる。
くたばるのに大賛成は変わらねぇが、くたばり方ってのがなっちゃねぇだろう。
戦うと道具であれ
託して後は頼んだだとかの死後の憂いは生きてる奴に任せりゃ良い。
それを挙げ句に他人に決めさせるだと?
「─くそ食らえだ。」
「ぬ、くっ!?」
「困るんですよね、そう気力が薄いと……倒すにしても、持てる全力で来てくださいませんと。少なくとも、イェーガーズの隊長はそれをお望みですし…」
「ほぉ、よく分かってるな?ハザマ。」
「そりゃもう!殺すにしても殺されるにしても全力で、そして不利も有利も関係なく蹂躙する……そうでしょう?言ってて訳分かりませんけどね。」
「そうだ。例え私より上であろうと私はそれを当然のように越え、屈服させるのみだ。だが……その相手が既に諦めの感情を見せるのなら意味はあるまい。ただ事務的に殺すだけのことだ……その点で言えば、貴様ら二人はよく待っているな!」
「喋る余裕を持ち合わせておいてよく言う……!」
「くっ……!」
シェーレやナジェンダ程の実力者二人でさえあしらう……これが帝国の最高戦力、一人で軍隊を片手間に殲滅する氷の女。
エクスタスの鋭さと堅牢さで氷の物量は防げてもエスデス自身の攻めには対応しきれていない。
致命傷は受けてないもののかなり消耗してるな。
至るところに傷がついてやがる。ナジェンダも同様、帝具無しで戦えるのは見事と言う他ないがそれだけだ。
越えるどころか劣勢ねぇ……
「やるしかないか……スサノオ!」
─禍魂顕現!
その言葉と共にナジェンダは片膝をつく。
かなりの生命力を喰われてるな。
その分、スサノオの強さを考えれば……いや、割に合わねぇか。
俺の前にいるスサノオの姿が一変し猛々しい雰囲気を纏い、真の力─武神の半分にも満たないが─を解放する。
その姿にエスデスは新しい獲物を見つけたような笑みを浮かべる。
「間近で見ると……いやはや、恐ろしい。」
「本音を言ったらどうだハザマ?」
「
「段々中身が見えてきて私は嬉しいぞ、だがあれは私の獲物だ。お前は──」
「いくぞ!!」
エスデスが言い終わる前にスサノオがエスデスを打ち倒さんと向かう。
そして、それに乗じて
「ォオ!」
「─インクルシオの相手をしろ!」
「仕方ありません、ね!」
透明化を解除してスサノオと連携を取ろうとしたタツミをエスデスは俺に押し付けてスサノオと交戦する。
まあ、恨んでくれても良いが死んでくれるなよ餓鬼。
という訳で仕方なしにタツミの足にウロボロスを伸ばし、巻き付ける。
ウロボロスに引っ張られた俺は勢いのままタツミの隙だらけの横っ腹に蹴りをいれる。
「ぐあっ!!」
「インクルシオ、知ってますよ?ウェイブさんのグランシャリオの雛型。そして、かなりの成長性を秘めていることも……ですがそれでは私は倒せませんね。」
「くっ……邪魔をするんじゃねぇ!」
「お断りして存分に邪魔させてもらいますよ。」
その方が後々楽ができるんでな。
テメェにも1つ付き合ってもらうぜタツミ。
「なら、二人ならばどうですか?」
「おぉっとこれは……」
俺を先に倒さないと面倒だと判断したのかシェーレもこちらへ向かってくる。
弱いものいじめだなぁこりゃ。
困るんだよなぁそういうの。
「ハハハ、いいぞ!もっと私を楽しませてみろ!」
「貴様の道楽に付き合う気はない!『天叢雲剣』!」
「ふっ──!」
スサノオとエスデスは拮抗……いや、エスデスが上か。
スサノオがその手に巨大な剣を顕現させエスデスへ凪ぎ払う。
エスデスは瞬時に自身の前に何十もの氷壁を出し防ぐ。
剣は氷壁全てを斬れず……だが。
「中々の威力だ。だが私には……」
「ならば後ろはどうかな?戦いに興じすぎたな。」
「!クロメ!無事か?」
なるほど、剣は最初から衝撃波でボリックを始末するためのもの。
防がれるのは想定の範囲内か。
事実、剣の衝撃波はエスデスの後方、クロメとボリックの方にまで及んでいる。
土煙のせいで見えんが……
「余所見のし過ぎだ!」
「おっとやる気に満ちてますねぇ!」
「ふっ!」
インクルシオとエクスタスの相手とか地獄かよ。
タツミの攻撃を避けた先にシェーレのエクスタスが待ち構えていた。
防ぐなんて事は出来っこないのでウロボロスを天井に伸ばし、引っ張られることで凶刃から逃れる。
あぶねぇ……死ぬ一歩手前だったな。
「二人がかりは卑怯ですよぅ。」
「……ハザマ!!」
「はい?」
一人愚痴を溢しているとエスデスが俺を呼ぶので何かと思いそちらに視線をやると、クロメの骸人形の一人が倒れている。
ああ、衝撃波から避ける際に代わりにくらったのか。
人形らしい働きだな、
そんで、エスデスは苛立たしげだ。
「捕獲はなしだ、早急にこいつをすり潰す。」
「いや構わないんですけど捕獲の話は知りませんでしたよ?」
「貴様も本気を出せ、ハザマ。」
「話聞いてないし……本気ねぇ、本気だしてますけど。」
「今の私は冗談を好かんぞ。」
「冗談のつもりは、ないんですがね。」
タツミとシェーレから距離のある位置へ着地する。
実力を見せるのはあまりよろしくない事だ。
色々と駆り出されたら堪らねぇ。
だが、エスデスのやる気は上がったようだ。
俺様がいなくとも終わらせられんじゃねぇの?
……まあ、あと少し位ならやる気だしてもいいか。
「長引かせたくはないんですがね……ま、お見せしますよ。」
「それで良い。私も遊びは終わりにするとしよう!」
「来るぞ!」
戦闘が長引くのはありがたい。
後でレリウスの報告が楽しみだ。
やる気だすのはいいんだけどな。
ウロボロスとエクスタスの相性は最悪だ。
鎖ごと切られちまう。
楽な方法が消されちゃ仕方ない。
軽く地面を蹴りタツミの方へと接近する。
「これもお仕事なのでお許しください?」
「だったら手加減してくれねぇかな……!」
「それはちょっと難しいご相談ですねぇ。」
「こちらも容赦はできませんから。」
「危ないですねっ!」
タツミ単体ならば苦戦せずに戦える。
つっても力も技量も上がってきたな。
あれから鍛練を怠らなかったと見える。
だが、まだ粗いな。
攻めていた俺だが、エクスタスが来れば退かざるを得ない。
振るわれるエクスタスから後ろへ跳躍して難を逃れる。
さて、エスデスの方はどうだ?
「ハッ、この物量をどう凌ぐ!」
「……貴様自身の火力をその身で味わえ!『八咫鏡』!!」
「反射か!」
数十とある氷の弾丸を鏡を展開し反射する。
なるほど、強化ってだけはある。
想定よりもかなり強いな。
「(勝機!!)『八尺瓊勾玉』!」
「むっ……!」
飛翔能力……じゃねぇな。
限定的にその位置へ高速で跳ぶ技か。
瞬間的な速さならエスデスを軽く上回ってやがるな。
スサノオが向かう先はボリック一人。
クロメが大事な骸人形の傍から八房を抜いてボリックの元へ向かうが間に合わない。
……勝負あったか。
しかし、エスデスに焦る様子はない。
「私の前では全てが凍る─」
─
「!?な……に……!?」
「なっ……!」
「……おいおい……?」
エスデスがいつの間にかスサノオの傍にいやがる。
しかも、胸のど真ん中にご自慢の剣を刺した状態で……こりゃどういうことだ?
位置も状況も……スサノオの凍結が早い段階で進んでる?
……単純なワープとかじゃねぇな。
となると、これはあれか?
いや、出来なくはねぇ。だが……理論上可能なだけ
マジで、時間を
「摩訶鉢特摩は宗教で言う氷の地獄の一種だそうだ……他の技とはネーミングが異なるがイメージとしてはこれに勝るものはあるまいよ。」
「ッ、スサノオ!脱出しろぉ!」
ナジェンダの叫びに呼応してスサノオが体に力をいれる。
が、それを見逃すエスデスじゃない。
「させん、この場で砕け散れッ!」
ブレードを仕込んだブーツでスサノオを氷ごと砕く。
文字通り、砕けて散ったか。
……そうかい、そこまでの実力だってことか。
「そんな……!」
「スサノオさん……!」
「……これがコアか、壊せば終いだ。」
エスデスが最後とばかりにスサノオのコアを踏み砕かんと足を上げる。
ナジェンダは呆然とし、タツミとシェーレは今の位置じゃ止められねぇ。
俺も阻止出来ねぇな。
「……存外脆いな。」
「くっ……!」
あっさりと、コアが踏み砕かれる音がこのフロアに響く。
ナジェンダたちは悔しげに、エスデスは呆気ないとばかりに。
……まあ、そんなんで死ぬ構造じゃねぇだろ、テメェ。
「ほう、まだ動くか。流石は強化中、といったところか……だが、その再生力では間に合うまい。」
「スサノオ……!」
砕け散ったコアが再生を図る。
だが、虚しいな。
それじゃ復活できたとしてもナイトレイドは全滅だろうよ。
「……オォォォォ!!」
「怒りか……それでは私は倒せんよ。」
「ガッ……!」
タツミが怒りのままに殴りかかるがエスデスは赤子の手を捻るようにタツミの顔面に蹴りを叩き込む。
壁に激突したタツミは意識を失ったようだ。
「ボス、タツミ……!」
「お次は、貴女ですよ。」
俺の言葉に一瞬固まるが、シェーレはすぐにエクスタスを構え直す。
エスデスは俺に任せるといった感じで動かない。
まあ、二対一ならいざ知らず……タイマンなら負けねぇよ。
「ハァッ!」
「恐ろしい一撃だ。一つ一つが即死級……ですが。」
「くっ……!」
横一閃。
そう振るわれたエクスタスを上へ跳ぶことで避ける。
続けてウロボロスをシェーレの腕に巻き付ける。
「腕が……!」
「さあ、倒れてしまいなさい!」
「ッ、カハッ!」
間髪入れずにウロボロスを引っ張り、浮いたシェーレを地面へと叩き付ける。
かなりの衝撃だったのだろう、呻き声と共に意識を失った。
「これでよろしいのでしょう?」
「時間が掛かったな……これで貴様だけだぞナジェンダ。喜べ、全員拷問室行きだ。」
肉塊から再生しようとするスサノオ、生命力を吸われ、満足に戦闘が出来ないナジェンダを除き気絶させた。
……この場のナイトレイドは終わりだ。
「はは、ははは!流石はエスデス将軍ですな!
刺客を全員無力化させた!はは!ザマァない!」
「……気になるな。」
「おや、どちらへ?」
「インクルシオの中の正体、貴様は気にならんのか?」
「
「ふん。」
エスデスはタツミの方へ向かう。
気付いちゃいないが無性に気になるってことか。
「!勝手に動いたら……!」
ボリックが倒れてるシェーレに目を付け、ゆっくりと近付く。
終わったことだしお楽しみってか?まあ、確かに終わったろうよ。
そう、追加が来なければ。
突如上のガラスが音を立てて割れる。
入ってきたのは二人。
マインとアカメだ。
ここでようやくご登場か。
冷や冷やしたぜ、あのバカ二人。
「このタイミングで新手か!」
「パンプキン!!」
エスデスが即座に巨大な氷塊を作り、二人へ向けるがパンプキンに天井ごとぶち抜かれた。
ピンチを力に変える性質だが……エスデス自身がピンチそのものってことか。
アカメは状況を瞬時に把握してボリックの方へと向かう。
「行かせるとでも……ッ!」
アカメの始末に動こうとしたエスデスだが復帰したタツミの攻撃でその行動を中断する羽目になる。
気付けばナイトレイドが盤面で有利になっている。
さて、これは誰の仕業なんだかな。
「目を覚ましたか……!」
エスデスはタツミへ拳を叩き込む。
先程までならそれで事足りただろう一撃を、タツミは両手で拳を防ぎ、その手を掴む。
「っうァァ!」
「反応しただと!?」
必死だな。
0.1秒でも長くそいつを食い止める。
そんな意思を感じるぞタツミ。
「ひっ、あ…アカメ!」
当然、雑魚のボリックは逃げ出そうとする。
…が、同じく目の覚めたシェーレによってその足を掴まれる。
見た目じゃわからんがエクスタスを振り回すほどの腕力だ。そう簡単には離さねぇ。
クロメは飛び出し、アカメに斬りかかる。
「お姉ちゃん!」
「……!」
アカメとクロメの斬り合いが始まる。
しかし、これだとボリックを殺せない。
ならばマインは?
「邪魔すんじゃないわよ!」
「何度も言うようですが、仕事なので。」
残念ながら、マインは俺が食い止めてる。
だから、ここでテメェの出番なのさ。
緊迫とした雰囲気の中、当たり前のように近くに居て殺せるテメェのな。
「─はい、残念。」
「ぁ、ぐぁ……!?」
チェルシー。
ガイアファンデーションによる変装からの暗殺を得意としている。
俺様でも見分けは難しいが、今回は思い切ったな。
数日ほど前からボリックの元に変装した状態で居たのか。
まあ、さぞ退屈だったろうよ。
チェルシーは猫の変装を解き、ボリックの首に針を刺す。
強力な毒でも塗ってるのかボリックは苦しそうに呻いた後、すぐに息絶えた。
教祖を殺し、宗教そのものを我が物にせんとした男の最後はこんなものだったって訳だ。
「流石チェルシーだ!」
「─っ、任務失敗か……!」
タツミを蹴り飛ばしたエスデスは苛立ちの籠った声でそう呟く。
軍人としての仕事の達成率は高かったからな。
顔に泥でも塗られた気分か?
まあ、何はともあれ……ナイトレイドの辛勝か。
「あー……報告が面倒ですね、これは──おや?」
空気が幾ばくか重くなる。
これは……
「完全再生してるだと……これは……!」
「三度目の……『禍魂顕現』!!」
復活したスサノオがそこに立っていた。
かなり無茶をしやがるなナジェンダの奴。
重ねがけなんざ不可能に近いことを実行するなんてな……いや、それに救われたとも言えるか。
「ナジェンダ、貴様─!」
「皆を追わせはせんぞ!」
…スサノオ、テメェ。
いや、当然か。
決めたようだな、テメェの『場所』を。
武神の片割れ……どうなることかと思ったが……
「テメェの選択、『守る意思』か。」
「──」
「あ?」
スサノオが一瞬だけ視線をこちらに遣った。
癪だが、目だけで何を言いたいのか伝わった。
元は、同じだからか。
だが、引き受けてやる。契約は契約だ。
─後は頼んだ。
─ケッ、あの世で待ってろ。
・
・
・
あの後、全員を穴の空いた天井へ投げ飛ばしたスサノオは一人残りエスデスと戦った。
持てる力を出し尽くした。
「……良き戦士だった。」
エスデスが持っているのはスサノオのコアだ。
……スサノオはエスデスを倒すことはできなかった。
奴も分かってた事だ。
だが、時間稼ぎとしてその役目を果たした。
一人の犠牲で済ませた。
「あー、エスデスさん。」
「何だ。」
「それ、くれませんか?」
「どうするつもりだ。」
「冥王からの任務です。それを回収するのもいつかやる予定でしたので。」
「……ふん、砕くつもりであったが。元部下の頼みだ、ありがたく思え。」
任務は失敗、だが、こちらは成功だ。
スサノオのコアは俺の方へと投げられた。
それを掴み、じっと見つめる。
これで良い。
こいつが判断したのならそれで良い。
俺様は、それを利用するだけだ。
俺はレリウス達を回収するためその場を離れる。
そして……
「ウロボロス。」
ウロボロスを出し、その牙をコアへと向ける。
ようやくだ。
ようやく戻ってきた。
馴染むのには時間が掛かるがそれでも構わねぇ。
ようやく、動ける。
「─残すんじゃねぇぞ、しっかり喰え。」
だがまあ……頑張ったんじゃねぇのか。
褒めてやるよ、ガラクタ。
後は俺に任せろ。
遂に戻ってきた力。
その強さや如何に。