絶対虚構少女 ダンガンロンパ舞園 ~亡き希望達の学園死活~   作:ゼロん

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学級裁判もいよいよ後半戦。
最近、感想でも面白いとのコメントをいただき非常にモチベが上がります(^^ゞ
ちなみに皆さん、感想のコメントから調べてみてわかったのですが、
実はマリーアントワネットは斬首刑だそうです。いい勉強になりました。

手書きですが、部屋の見取り図も書かせていただきました。



第十七話 モノクマへの問い

 

「彼女の無実を主張すると?」

 

「……はい」

 

 ――思い出すんだ。高里さんが遺体を見つけたあの瞬間を……!

 

 

『止まってぇ……!! 止まってよぉぉっ……!!』

 

 

 彼女は一体廊下でなにをしていたのだろう。

 

 ……そういえばちさとの死因である腹部の傷跡には包帯が巻かれていた。

 

「止まる……? まさか」

 

「……何か心当たりがあるのか?」

 

 和樹は舞園の方を向く。舞園は彼の問いにゆっくりと首を縦に振る。

 

「……たぶん。私の予想が合っているのなら。高里さん」

 

「……なによ」

 

 いつもより覇気のない呟き。それを聞いているだけでどれだけ彼女が追い詰められたのか、想像ができる。

 

「あなたは死体を発見した時、何をしてたんですか?」

 

「……言ったって、信じないでしょ」

 

 そう言った後、高里は口を閉ざす。意地でも言わないつもりなのか。

 

「お願いです高里さん。あなたはもちろん、この学級裁判にはみんなの命がかかっているんです。……ちさとさんはあなたの無事を祈って、最後の言葉を残したんじゃないんですか?」

 

「……っ。……応急処置よ」

 

「応急処置……?」

 

「……わたしの部屋が殺害現場から一番近いってことは、もう知っているでしょう?」

 

 全員高里の言葉に対しコクリと頷く。

 

 舞園は念のためもう一度モノクマファイルにある現場の見取り図を見る。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 ……本当だ。田上さんと高里さんの部屋が一番死体から近い。

 

「その日は色々あったから……夜中に少し目が覚めちゃったのよ。そしたら……ボーッとしてた時に、奇妙な音が聞こえたのよ」

 

「どんな音でしたか?」

 

「……ガツンって感じの。ハンマーかなんかでネジをぶっ叩いたような……鈍い音だった。……それでびっくりして目が覚めたわ」

 

 そう言った後、高里はぶるっと体を震わせる。

 

「けど……その時本当はちょっと怖くて。少ししてからドアを開けて部屋の外を見てみたの」

 

 言葉を続けるにつれて、高里は苦しそうに頭を片手で抑える。

 

「そしたら……腹から血を流して倒れてたちさとと……頭から血を流してた信晶がいた。……頭がどうにかなりそうだったわ」

 

「ちょうど、私が起きた時ですね」

 

 間違いない。二人の遺体を見つけた後、高里はショックのあまり発狂したのだ。

 

 高里は和樹の方へ頭を下げた。

 

「和樹、あんたには悪いけど、あの時アタシはちさとの方を……」

 

「……いいんだ。オレだって、まずは自分の友人の方を優先する」

 

「……。それで、大変なことがわかったの」

 

 高里は顔を下に向けつつ、その重い口から言葉を紡ぐ。

 

「アタシが二人を発見した直後は、まだ少しだけ……ちさとは生きていたの」

 

 ザワッと全員に動揺の渦が広がっていく。

 

「お、おいじゃあよ。オメーは死にかけたダチを助けようと……」

 

「……保健室まで走ったわ。それで全速力で包帯を取りに行って……」

 

 ――田上に触れた時に付いた血付きの寝間着を揺らす高里の姿を、桑田くんが目撃。

 そして田上さんの腹に巻かれた包帯は……

 

「止血の、ために……」

 

「けど……アタシが戻ってきた時には、もう……!!」

 

 ――手遅れだった。というわけか。

 

「包帯、きちんと巻いたのに……ちさとの血が止まらなくてっ……アタシはそれ以外もう何もできなくて……そしたらどんどん、ちさとの体が冷たくなっていって……!」

 

「……ありがとうございます。高里さん」

 

 高里の説明が終わった後、セレスは退屈そうに舞園に話しかける。

 

 

 

「……それで、今の話からあなたはどう彼女の無実を証明すると言うのです?」

 

 

 

「……」

 

 ――彼女が話したことが全て真実とは限らない。そうセレスさんは言いたいのだろう。だが、私は信じたかった。最愛の友人を失った高里さんの涙を偽りにしたくない。

 

「はい。桑田くんが見た血塗れの彼女は、手当をしようと保健室に走り込むところを見た、ということです」

 

「……。彼女の話が端からの出まかせ、嘘だとしたら?」

 

「彼女はクロではありません。……それに、彼女がクロでない証拠はもう一つあります」

 

 舞園が言った最後の言葉に全員が一驚する。

 

「なっ……!? ど、どういうことだよ! そんなのがあんのか!?」

 

「舞園さん……」

 

 彼女の言葉に食いつく様に反応を示す大和田と悠太。そして舞園は手に持ったケータイを持ち上げ、モノクマファイルにある一枚の画像を全員に見せる。

 

 

「これが証拠です」

 

 

『バッ、ト……?』

 

 それは今回の信晶殺害に使われた血染めの木製バット。その取っ手の部分と信晶の頭部に当たったと思われる腹の部分には大きなヘコミができている。

 

「凶器が証拠……? 一体どういう意味ですか?」

 

「……仮に高里さんが犯人だとします」

 

「ちょっと!?」

 

 味方ではなかったのかと驚きの声をあげる高里を無視して舞園は説明を続ける。ごめんね高里さん。

 

「セレスさんの言う通り、高里さんがバットを使って信晶くんを殺したとします」

 

「……凶器がバットであることは間違いないでしょう」

 

「はい、そこは間違いではないと思います。――ですが、このバットを使ったのが高里さんだとしたら……おかしいところがあるんです」

 

『おかしいところ?』と舞園を除いた全員が首を傾げる。

 

 

「――バットの取っ手部分のヘコミです」

 

 

「……!」

 

 一同の中でセレスを始めとする察しの良い半数が何かに勘付き始める。

 

「そう、彼女に……このバットをへこませるだけの力があるとは……どうしても思えないんです」

 

 舞園の意見に大神も納得したそぶりを見せる。その様子を見て舞園は大神に協力を試みる。

 

「大神さん、……貴方から見て高里さんの力はどれほどと思われますか?」

 

「うむ……たしかに朝食に高里が信晶の頰を引っ張るところを見てはいたが……トレーニングなしの彼女では、まだそれほどの力を持っているとは考えられぬ」

 

「……流石のアタシもこのゴリラや男子連中と張り合えるだけの力は無いわよ」

 

 自虐も含めて高里は呆れ笑いで顔を横に向ける。流石の、と自分で言う辺り彼女もかなりの自信家のようだ。

 

「じゃ、じゃあ……バットを使ったのは高里じゃ無いってことだよな……!」

 

「そういうことです」

 

 期待混じりに話す悠太に舞園は自信満々に首を縦に振って答える。

 

「よ、よかったぁ〜」

 

「あら、安心するにはまだ早いですわ。まだ田上さんを刺した件は彼女……という可能性も捨てきれません。ナイフなら……下手な力は必要ありませんから」

 

 セレスの言葉に激昂し大和田が机を叩く。

 

「セレス! テメェいい加減にしろ!! もう高里が田上を刺す理由はねぇ。だいたいなぁ、そもそもがおかしな話なんだよ。ダチ同士で殺し合うとかよぉ……」

 

「あら、大和田くん。たった一時の感情で、その友達を殺した貴方が……それを言うんですの?」

 

「――――っ!!!!」

 

 瞬間。大和田の口元が大きく引きつる。そんな彼の様子に不二崎は声をあげる。

 

「セ、セレスさん!」

 

「……っ、不二崎。いいんだ」

 

「大和田くん、でも」

 

「いいから黙って聞け」

 

 大和田は眉を下げ静かに口を開く。

 

「セレス、オメェが俺に言ったことは間違ってねぇ。たしかに俺は……不二崎を殺した。

 あんな狂った嫉妬で、自分でもヘドが出るくらいクソみたいな理由でな」

 

「大和田くん……」

 

 大和田は不二崎の方を向く。その頭を下げて。

 

「不二崎、俺は……オメェが羨ましかった。自分の長年の過ちを認めて変わろうとするお前が……眩しくてしょうがなかった」

 

『馬鹿だよな』とらしくもなく大和田は下を向く。きっと……今もずっと後悔しているのだろう。

 

 大和田は両手から血が出るほど強く拳を握りしめる。

 

「なのに俺は……殺しちまった兄貴から継いだチームの、自分の面目ばっかりで……その時の俺は……何よりもそれを守りたかった」

 

『けどな』と大和田は言葉を続ける。

 

「モノクマに殺されてから、ずっと考えてた。それが本当に俺にとって、一番大切にすべきものだったのか……って。世界にたった一人の仲間を殺してまで守るべきものだったのかって」

 

 

「……けど違った。気づいたんだ。俺は、俺が本当に守るべきだったのは――死んだ兄貴が最後まで残してくれた、

 

 ……命をかけて俺を、仲間を守った

 

 ――兄貴の誇り高い魂だったんだ」

 

 大和田は高里の方を向き直る。

 

「高里……それに気づかせてくれたのは、

 ――オメーだ」

 

「……そんなこと、アンタに諭した覚えないけど」

 

 高里は目を横に逸らす。

 

「あぁ、だがオメェは……最後まで田上を、あいつを庇ってたよな」

 

「……」

 

 高里は大和田に顔を見せないまま、小さく頷く。

 

 

「オメーを最後まで心配したあいつの魂を、オメーは……最後まで守ったんだよ」

 

 

『俺が、守れなかった物をな』と悲しげに、だがその反面少し嬉しそうに大和田は高里に言った。

 

「――俺はオメェを、オメェが信じるダチの魂を、俺は最後まで信じる」

 

 そして大和田はセレスの方へガンを飛ばす。

 

「セレス。もうこれ以上、田上を……高里を侮辱するんじゃねぇ。高里は田上を刺しちゃいねぇ。――そこだけは取り消せ」

 

「うむ」

 

「うん……そうだよ!」

 

 大和田に賛同するように大神と不二崎が頷く。これでセレスさんを説得できただろうか。

 

「はぁ……。呆れますわね。結局最後は暴走族らしく脅しじゃないですか」

 

 セレスはため息をついて、呆れ笑いを浮かべるがすぐに元のポーカーフェイスに戻る。

 

「まぁ……とりあえず今は高里さんがクロである可能性は置いておくことにしましょう」

 

「……ありがとよ」

 

「それよりも、これでクロの目星が付かなくなってしまったわけですが」

 

 セレスはチラリと手元にあるスイッチを見る。どちらにしろ、本当のクロを見つけなければ意味はない。そう言いたいのだろう。

 

 桑田も彼女に続く。

 

「そうだ、これじゃあ誰が犯人なのかわからないままじゃねぇか。

『もう証拠なんて無いんだしよ』」

 

「いいえ。あともう一つ、犯人の残した証拠が残っています」

 

 舞園はモノクマファイルにあったナイフの画像を見せる。

 

「ナイフ……?」

 

 今回のもう一つの凶器。田上を死に至らしめた血染めのナイフだ。

 

「不二崎くん、前回のコロシアイでは必ず学級裁判の前に一定の自由時間があったんですよね?」

 

「……あ、うん。今回はそれがなかったから、ちょっと変かなって」

 

『ありがとう』と舞園は会釈をし、中央奥で寝ているモノクマに身体を向ける。

 

「モノクマ」

 

「はっ!! ハイ、何でしょう」

 

 ガバッと身を起こすモノクマ。舞園はそれを冷たい目で見つつ、

 

「まず二つ聞きたいことがあります」

 

「いいよぉ。スリーサイズ以外だったら、質問はなんでも受け付けるよ」

 

 モノクマは肩?を両手で抑え身体をくねらせるが、そこは無視した。

 

「そうですか。では、各部屋にあった武器は……部屋によって違うんですか?」

 

「ほよ? 部屋によって違った武器があるのかどうかってこと? まぁそうだね。みんなの部屋に全部同じ武器があったらツマンナイでしょ?」

 

「……。それともう一つ」

 

 

 

「――どうして私達に調査を行わせず、すぐに学級裁判を始めたんですか?」

 

 





「ふむどれどれ、貴様の筋肉は……」

大神スカウター。相手に一度触れるだけで筋肉の質から相手がどれほどの強さか判定できるぞ!
ただしわかったところで彼女に勝てるかどうかは別問題である。
というか勝てるわけがない。

皆様はダンガンロンパはどこまで見ていますか?

  • 初代まで。アニメも含む。
  • 2まで。3やV3は知らん。
  • 絶対絶望少女まで。
  • v3まで。全部やったお!!
  • 1のアニメor3のアニメのみ。
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