絶対虚構少女 ダンガンロンパ舞園 ~亡き希望達の学園死活~   作:ゼロん

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みんなの好きなダンロンキャラは誰ですか?
私? 私は全員大好きです。
えっ……中でも一番は誰だよって? ……。(・∀・)ニヤニヤ。




第十九話 半分本当、半分嘘の優しい回答

「イヤッホーぅ!! だいせいかーい!! 今回、田上(たのうえ)さんと信晶(のぶあき)くんを殺したのは――『超高校級の野球選手』桑田怜恩(くわたれおん)クンなのでした〜!」

 

「……」

 

 黙ってうなだれる桑田。その顔に浮かぶのは……殺人への後悔と背徳感。

 

 舞園は音を立ててその場に倒れた。

 

 ――どうして……どうしてどうしてどうして……

 

 足に力が入らない。

 

「よかったね舞園さん。この投票結果が多数決で」

 

「まさか……舞園、オメェ……」

 

「自分に入れるなんて、おバカさんだなぁ〜」

 

「……ぅぅ」

 

「……ごめんな」

 

「どうして……!」

 

 痛い。

 

「どうしてこんな事をしたんですかっ!!!」

 

 頭が、痛い。

 

 舞園自分でも知らぬ間に怜恩の襟元を掴んでいた。彼の着ているシャツに大きなシワができ、舞園の腕も細やかに揺れていた。

 

「……っ」

 

「答えて……!! ――答えてよ!!!」

 

「……生き返りたかったんだよ」

 

 桑田は舞園の顔を見ないまま、そう告げた。

 

「はぁ……?」

 

「やりたい事、たくさんあったんだよ。まだ生きてやりてぇことが。たくさん」

 

 ――ナニヲイッテイルンダ。

 

「あんなとこで……あんな死に方したくなかった……やり直し、たかったんだ」

 

 ――彼は一体何を言っているんだ。

 

「……っ?」

 

 ふとして誰かに押され横に倒れる舞園。

 手を離してしまったため、桑田はその場に抵抗なく倒れる。

 

「……」

 

「たかざと……さん……?」

 

 みんなが桑田が犯人だとわかりはじめてから、彼女はずっと沈黙したままだ。

 一体彼女はどう――――

 

 

 

「――死ね」

 

 

 

 高里は突然桑田の首に手を伸ばし、締め上げにかかる!

 

 

「がっ……ぁ!?」

 

「死ね、死ね死ね死ね死ね死ね死ね、死ねぇっ!!!」

 

 ――寒気が……止まらない。桑田くんを殺そうと首を絞める今の高里さんは……

 まさに復讐に狂った一匹の鬼だった。

 

「高里!? オイ、バカ!! やめろ!!」

 

 

 

「――――黙れ!!!」

 

 

 

「――っ!? なっ……」

 

 大和田が急いで止めにくるも、彼女の殺気に気圧されてしまう。

 

「殺してやる、アンタだけは殺してやる! アタシがこの手で殺してやる!!」

 

「……かっ……」

 

「……ぁ」

 

 彼女の怒りは尤もだ。間違っていない。

 友人を殺した相手に殺意を向けることは何も間違っていない。

 

 その動機が自分勝手なものであるなら……なおさらだ。

 

「高里さん! やめてよ! こんなことしたって……!!」

 

「うっさい!! アタシに触れるな! コイツは……! コイツだけは許せない!!」

 

「……っ」

 

 そのまま息絶えそうな桑田の首を絞め続ける高里。羽交い締めにしてでも止めようとする不二崎を片手で払い退けながらも、高里は桑田の首からもう片方の手を離さない。

 

「田上さんの死を無駄にする気ですか!!」

 

「うるさい!! アンタらに、ちさとの何がわかるのよ!!」

 

「高里さん……」

 

「ちさとは……ちさとは二度も死んだ!! それもアタシの目の前で!! それに消えたあの子は……きっと現世では、もうわたし以外誰もあの子を覚えてない!!」

 

 

『――あぁ、この世界で死んじゃったら現世の人から存在すらも忘れられちゃうから』

 

 モノクマの言っていた『消滅』。

 

「あの子にはまだ親がいた!! わたしなんかのとは違って、あの子を愛してくれる良い父親も母親もいたわ!! 外の空気が汚染された後、ずっと家で床に伏せってるあの子の母親が!! そんなあの子を!!」

 

 

「……!!!」

 

 

「自分のことだけでも精一杯なのに、それでも他人にばかり気を払うあの子を! アンタは殺したのよ!! わたしの一番の友達を!! アンタは自分勝手な理由で殺したのよ!!

 

 ――ふざけんじゃないわよ!!!!」

 

「……ぅく」

 

 高里は桑田を上下に揺らし、さらに腕に力を込めている。それに抵抗しない……いやできないせいで桑田はもう虫の息だ。

 

「返して! 返してよ! わたしの一番の親友をかえしてよ!!」

 

 最後の抵抗か、桑田は足で高里を引き離そうとするが、身体に力が入らないのか引き離せそうにない。

 

「……っ、クソッタレ! いい加減にしやがれ!」

 

 大和田が足の震えを止め、進もうとすると

 

「……我がやる」

 

 大神が片腕で高里を桑田から引き離した。

 

「離して、離してよぉ!!」

 

「……すまぬ。もうこれ以上、犠牲を出すわけにはいかないのだ」

 

 大神はすかさず高里の首に手刀を繰り出す。

 

「っぅ……?」

 

「当て身だ。しばらく動けなくなるが、じきに起きる」

 

 大神は悠太に気絶した高里を引き渡す。

 

「すまぬ、彼女を見てやってくれぬか」

 

「……あぁ」

 

 さっきの様子とは一転し人形のように眠りにつく高里を、悠太は悲しげに見つめていた。

 

「げほっげほぉ、おぅぇ……ぅ」

 

「……桑田ぁ、どうして……こんなマネしたんだよォッ……!!」

 

 苦しそうに咳き込む桑田を前に大和田は悔しげに、苦しげに声を出す。彼も……きっと彼が殺害へ及んだ理由に、納得できていないのだ。

 

「……」

 

「黙ってねぇでなんとか言えよ!! なぁ!!」

 

「……聞いてたろ。オレは生き返って、ただ……野球と音楽、どっちもてっぺん取ってみたかったんだよ……」

 

 桑田も大和田も互いに顔を下に向け、互いの表情を全く見ようともしなかった。

 

「……それは、違います」

 

「舞園! まだわからないのか! オレは! オレはただ、自分勝手な理由で人を殺しちまったんだ!!」

 

 耐えきれず激情を吐き出す桑田。彼は……もう感情のブレーキが折れてしまったのだろう。

 

「オレはたまたま居合わせた田上を殺した!! モノクマから密かに渡されたナイフを使ってな!! それなら武器を確認するときにも、隠してる凶器なんてないって大和田が勝手に証言してくれるって思ってたからだ!!」

 

 罪悪感に。

 

「簡単だったよ……!! あいつが向こうから親しげに近づいてきて……! ナイフを出してぶっ刺すのに何の迷いもなかった!! どうせここにいるみんな死んでんだ! 誰が消えようが同じことだろーがぁっ!!」

 

「桑田ぁ……!! テメェ……!!」

 

 後悔に。

 

「だがな! 見廻りは二人いた!! オレが田上を刺したところを、信晶のヤロウは見た!! だから使い慣れた凶器を使ったんだよ!!」

 

「それが……バットか」

 

「あぁそうだよ!! 田上のだ!! それで信晶の頭をぶっ叩いた!! 思いっきりな!! 一撃で沈むように!! 思いっきり!! その後はバレねぇように偽装工作して、トイレに血まみれのシャツを捨てて!!」

 

 ――そして、絶望に。

 

「……それでも裁判に呼ばれるまでに証拠は処分できなかった」

 

「モノクマから『サポートをする』って言われたからなぁ、何をするかと思ったら、オレもお前らも両方とも不利になるようなことしたんだよ!! 調査時間を、オレが証拠を消すための時間を無くすっていうクソみてぇなサポートを!!」

 

 そう言い終えた後、桑田は顔を醜悪に歪ませる。

 

「だがオレは見逃さなかった。トイレから出て行く時に保健室に包帯を取りに行った高里の姿をよぉ〜!!」

 

「……まさか」

 

「あぁそうだよ和樹! だからオレはでっち上げれたんだ!! あいつに、何の罪も無い高里に罪をなすりつけることができたんだよぉ!!」

 

「……ここまでくるとその非道っぷりに感心しますわ」

 

「くくっ、ははははっ……あいつも相当なアホだぜ。こんな状況で誰とも連携しなきゃ、いざってときに孤立するに決まってるのになぁ! はははははっ!!」

 

「――テメェ!!!」

 

 大和田は一瞬で彼との距離を詰めると、その横面をぶん殴った。

 

「べぶっ!!」

 

 殴られた桑田はゴムまりのように裁判場の床を数度跳ねる。

 

「……っ!! 見損なったぜ。オレはこんな奴と肩並べてジャレてたっつーのかよ……!!」

 

「大和田くん!! やり過ぎだよ!!」

 

「黙ってろ不二崎!! コイツは……今のコイツは死んでも消えても飽きたらねぇ!! 首締めた高里の気持ちがよ〜〜くわかったぜ!!」

 

「はっ、殴るなら気がすむまで殴れよ。どうせこれからオレはそれより恐ろしい目に遭うんだ。

 ……ウォーミングアップにはちょうどいいさ。どうせなら気絶するぐらいやってくれよ。その方があっという間にオシオキも終わるだろうからな」

 

「このぉ……!!」

 

「桑田くん……」

 

 舞園はゆっくりと、大和田に殴られた痛みで頰を抑えている桑田に近づき、

 

「あぁ? 舞園、まだ言いたいことがあるっつーのかよ。恨み言か? いいぜ、なんでも聞いてやるよ。勝手に言ってオレを信じたことを後悔でもなんでもしてろ」

 

 

 

 

「……あなたは嘘をついています」

 

 

 

 ――私は、思ったことを、そのまま彼に告げた。

 

 

 

「……はっ?」

 

 

「桑田くん、あなたは嘘をついている」

 

 

 舞園はまっすぐ彼を、桑田を見てそう言った。しかし桑田は歯ぎしりをして再び彼女に吠える。

 

「おめー、耳腐ってんのか!! さっきのを聞いて……まだ、んな寝言ほざいてんのか! オレが二人を殺したことが全部間違ってるとでもいいてぇのか!? 現実逃避もいい加減にしろよ!!」

 

「……いいえ、そこでは、桑田くんは嘘は言っていません」

 

 舞園は首を横に振って言葉を返す。

 

「はぁ!? ウゼェな、ほんとウゼーよお前! いいか、何度も言わせんな。オレは・アイツらを・殺したんだよ。

 

()()()()()()』!!」

 

 

「――()()が、嘘なんです」

 

 舞園は泣きながら笑って、そう言い放った。

 

「はっ……はっ? ……はっ? おまえなに、言って」

 

 過呼吸気味のようになった桑田を、舞園は彼の背中に……優しくその細い腕を回した。

 

「いいんです。もういいんです。みんなから憎まれようとしなくても、いいんです」

 

「……ち、違う。お、オレは、オレだけのために……」

 

「それも嘘です。

 

 ――エスパー……じゃなくてもわかりますよ」

 

「どうして……なんで、オレを……オレなんかを……」

 

「だって――

 

 

 

 桑田くんは、

 最後まで……迷っていたんじゃないですか?」

 

 

 

「――――――っ!!!!!!」

 

 桑田の顔がここにきて今まで以上に引きつった。

 鳥肌が立ち彼の手から力が失われ、ずっと握っていた腕が徐々に解かれていく。

 

 

「じゃなければ、迷っていなければ、二人にトドメを……刺していたはずです。

 証拠に……田上さんは生きていた。

 

 そうでなければ、『一発で』なんて言うはずがありません。

 

 そうじゃなきゃ……『殺してしまった』なんて……後悔の言葉なんか、出るはずがないんです」

 

 

「…………ぅ、ぁ……」

 

 ――完全なる論破。

 

「ふふふっ……あなたは本当にもうっ、本当にアホなんですからっ……」

 

 舞園は目からあふれる涙を手で拭い、モノクマの前に立つ。

 

「ん? どうしたの舞園さん。もう裁判終わったから帰っていいよ? あっ、もしかして……そんなに桑田くんのオシオキが見たいなら特等席を用意してあげるけど……ぷぷぷっ」

 

 舞園はその場で頭を下げ床に頭をこすりつける。

 

「……何のマネ? 秩序を乱した者は罰を受ける。当然の報いだよ」

 

 ゲラゲラと下品に笑うモノクマに、舞園は静かに震える声を抑えて言った。

 

「お願いします……一生のお願いです。

 

 ――桑田くんのオシオキを、

 取り消してください」

 

「……。まさか……超高校級のアイドルのDO☆GE☆ZAなんて、見られるもんじゃないね! これはレアだぞぉ!」

 

「どうか……どうかお願いです。この先、私は生き返れなくてもいい。ですから……」

 

『!!』

 

「……。まさか舞園さんがそこまで誠意を見せてくれるなんて……ボクも予想外だったよ。うん。ボクも少し考えてみよう」

 

 

 モノクマは難しく考えているのか、

 

 

「うーんと、

 

 ――――――駄目DEATH♪」

 

 

「……は」

 

「舞園さん、そんなことを言ったら……それこそせっかく勇気を出して、殺人を犯した桑田くんの()()が、無駄になるじゃないかぁ。

 

 それこそ――失礼ってやつだよね」

 

「ちが、だって……桑田くんはあなたに脅され……」

 

「はぁ〜〜〜〜〜………………。あのねぇ、舞園(まいぞの)さん。ボクは動機を彼に提示しただけ。それに……なによりボクは彼に選択権は与えたんだよ?

 

 そして彼は選んだんだ。()()()()()()て、

 ()()()()()()()()()()()()ことを」

 

 

「――――やめろ!!」

 

「桑田くん……?」

 

 モノクマは席から降り、ヒョコヒョコと桑田に近づく。

 

「キミもさぁ。ウソはいけないよね。キミが殺人を犯した理由がただ『()()()()()()()()()なんてさぁ」

 

「やめろ……やめてくれ! 早く……早く、オシオキをやるんじゃなかったのか!?」

 

「それもいいかなって思ったけど、気が変わってね。オシオキはディナー……いや、()()()()()()()、ってね」

 

「テメェ!!! 約束がちげーぞ、モノクマァッ!!!!!」

 

「桑田くん、あなたは……一体」

 

「ん? 約束ぅ…………覚えがないなぁ」

 

「てんめぇえええええ!!!!!!」

 

「ど、どういうことなのだ……?」

 

「……大神さん、君になら彼の気持ちもわかるんじゃないかなぁ?」

 

「まさか……!」

 

「では!! 今回の事件の真相VTRいってみましょー!!!」

 

 

 

「やめてくれぇぇぇぇぇぇっ!!!!!」

 

 

 

 

 

「――あ、ポチッとな」

 

 

 

 




……鬱回が続いていますね。
書いてて思った。私の書くモノクマはゲスの極みだと。
オリキャラ溶け込めてるかな? それが一番心配。

書き溜めたのでこの三日間連続で更新できそうです。一気に行きますよ!

皆様はダンガンロンパはどこまで見ていますか?

  • 初代まで。アニメも含む。
  • 2まで。3やV3は知らん。
  • 絶対絶望少女まで。
  • v3まで。全部やったお!!
  • 1のアニメor3のアニメのみ。
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