絶対虚構少女 ダンガンロンパ舞園 ~亡き希望達の学園死活~ 作:ゼロん
次々と倒れていく、かつての仲間。死んだ先で出会った新しい仲間も、残るものに希望を託し散っていく。
その中で、舞園さやかは奔走する。
二度と自分と同じ絶望をまき散らさないためにも。そして罪滅ぼしのためにも。
これは絶望の中を生き抜く、高校生たちの切ない物語。
死んで、また始める『彼女』の物語。
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「和樹くん! おはようございます!」
いつもの白い制服を着て
いつものホールに行くと、そこには
「……舞園か。おはよう」
「はい、おはようございます!」
「……なぜ二回言った?」
「気分です! 特に理由はありません」
「そうか……気分な。てっきりもうボケたかと心配した」
「ひどい! まだ私、高校生なんですよ?」
「享年十数、って付くけどな」
いつも通り藍色のパーカーを着た、一人の白髪の少年がいた。
だが、何故か彼は自分の手を後ろに回している。
「舞園、昨日の裁判のことは……もう大丈夫、なのか?」
「大丈夫……とは言えませんね」
「……だよな。思い出させてすまない。忘れたかった……かな」
「いいえ。むしろ三人のことは……ずっと背負っていくつもりです。これから先も、ずっと」
「……そっか」
――桑田くんを死に追いやってしまったことの、責任を感じているのだろうか。
「和樹くん。ええと、そ、その……」
――思えば、桑田くんの証言の矛盾に気づいたのは彼だった。それを指摘したのも。だから……
「……桑田の件は…………悪かった」
「あっ……」
「オレが、あの時桑田を疑わなければ……」
――先に言われてしまった。けど……全部が全部、彼のせいではない。
「ううん。和樹くんは、ただ……真相を」
「……」
……突き止めたかっただけなのだ。
彼は事件の本当のクロを暴き、最善を尽くした。おかげで今も私達はここにいる。
他の人がどう思っていても、自分はそう思っている。
「それに……もしあそこで桑田くんを見逃していたら、きっと彼も後悔したと思いますから」
あの『ありがとう』には……きっと間違いなく、舞園が思うよりも多くの意味が込められていた。
いなくなってしまった桑田、信晶、田上のためにも……
こんなところで立ち止まるわけにはいかない。
「和樹くん、これから……あなたはどうするつもりですか?」
「オレは黒幕を、モノクマを裏で操っている奴を引きずり出す。アレが自動操縦という線も考えたが……とてもそうは思えない。
……個人の悪意によるものとしか」
「そうですか……」
――決めた。
「……探偵さん。私もその黒幕捜査に、助手として協力させてくれますか?」
「……探偵?」
怪訝そうな顔をする和樹にズバッと言ってやる。
「はい! きっと和樹くんの隠された才能って、探偵の才能ですよ!!
きっと……モノクマも和樹くんの頭の鋭さを恐れたんです!」
「頭の鋭さって……なんか頭にトゲ生えてるみたいなイメージだな……」
「昔やっていた仕事も探偵事務所とかで、オフィスでコーヒーとか飲んでたりとかして……」
和樹がありがちな探偵服を着てハードボイルドにブラックコーヒーを入れている様子を脳内で思い浮かべる。
……意外と似合っているのかもしれない。
「……探偵といえばコーヒーなのか? まぁ、嫌いじゃないけど……」
「同じ探偵の霧切さんとかと仕事で現場で鉢合わせしたりとかして……!! きっと最後に二人の推理合戦が……!」
「同じ事件に超高校級の探偵二人って……ドラマか」
期待に顔を輝かせる舞園を見て和樹は苦笑する。感情の揺れが激しくない彼にしては珍しい。
「まぁ……」
和樹は微笑を浮かべて納得したのか、小さく頷いた。
「……あり得なくないのかもな。納得だ」
「でしょう!?」
彼の失われた記憶。
一体どんなものだったのだろう。その一端は今回の件で思い出したのだろうか。
「早くみんなと合流して、今日の捜査も頑張りましょう!」
だが、それについて尋ねるのはまた今度にしようと思う。
「その前に……ほら」
和樹は恥ずかしそうに二輪の花を、隠していた手から出した。
「これって……」
差し出された花の一つは、花びらの先に美しい紫の模様がついている純白の花で。名前は……確かトルコキキョウと呼ばれる花だ。
もう一つはマーガレットと呼ばれる黄色い花。この花の花言葉は『信頼』、
そして……
「『真実の愛』……」
瞬間、和樹の顔がリンゴのように真っ赤になる。
「ち、違う! そういう意図じゃない! そ、それにこれは信晶からだ!!」
ブンブンと首を勢いよく横に振り、必死に舞園の考えを否定する。
「お、おまえには好きな人がいるんだろ? ……それなのに告白したら、その……なんかひどいじゃないか」
そんなにムキになって否定しなくてもいいのに。きっと自分を気遣ってくれているのだろう。
「信晶くんから……」
本当だ。
黄色い方の花……マーガレットの方には、『舞園さんへ』とネームプレートがくっつけてある。
トルコキキョウには『みんなへ』と。
「舞園にはみんなと同じ白い花に加えて、もう一輪あった。
この白い花束は……昨日の夜に、引き出しの中で見つけたんだ。
あいつが最期に残した追申……何か意味があると思って」
――信晶くん……ありがとう。
舞園は少し出た涙を拭いて、納得したそぶりを見せると、
「とか言って……本当は私の写真集が目当てではないんですか?」
悪戯をする子供ような笑みを浮かべて、和樹をからかった。
「じょ、冗談はやめてくれ!」
また赤くなる彼の反応が可愛いのでクセになりそうだ。
「ふふっ、冗談です。頼まれたって見せませんよ?」
「……オレはいつからそんなキャラになった……?」
「それで……本当にあったんですか?私の……その、写真集」
顔から火が出るくらい熱い。あれは今までやっていたアイドルの仕事でもワースト3に入るくらいの黒歴史だ。
まだ新人アイドルの頃の話で、
その仕事は人気を集めるために渋々受けた仕事であり、撮られた写真の中には……
水着の写真などグラビアアイドルとの境界線ギリギリのモノもあった。
同じグループメンバーから聞いた話によると、どうやらその写真集の仕事は……上の方が渋るに渋り、嫌々ながらも出した仕事だったようで、
プロデューサー本人が休憩室にまで足を運んで何度も謝りに来たことは、今でも覚えている。
「はぁ……あったら即捨ててるよ。そうしなくても、鍵をかけて封印してやる」
そう言って、二人は歩く。
「ごめん……寝坊しちゃって……」
「あぁ、おはよう不二崎」
「う、うん。おはよう。和樹くん」
遅れてきたもう一人の少年を加えて、三人は歩く。仲間の元へ。
「けど……どうしてもというなら、1ページだけなら見てもいいですよ?」
「頼まれても見ない。それに1ページって……」
「……?何の話?」
「いいえ、なんでもありませんよ?」
「不二崎。知らなくてもいいことは世の中たくさんあるぞ」
「えぇ……!?」
三人の魂が残してくれた
未来まえに向かって、進んでいく。
「とりあえず、今日の調査の手伝い。
よろしく頼むぞ? 舞園助手」
その後、全員に配られたトルコキキョウ。
白と紫の花。
その花言葉は、
『優美』『清々しい美しさ』。
そして……
「――はい!!」
――『希望』。
~chapter2 『裏切りと不信。希望の花束』~
END
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「そういえば……和樹くんは、どうして私が桑田くんの話をするってわかったんですか?」
和樹はその顔を見せずに、舞園にだけ聞こえるよう呟いた。
「……エスパー、だからな」
「えっ……?」
「……冗談。ただの勘だよ。」
――To be Continued ――――→
皆様はダンガンロンパはどこまで見ていますか?
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初代まで。アニメも含む。
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2まで。3やV3は知らん。
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絶対絶望少女まで。
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v3まで。全部やったお!!
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1のアニメor3のアニメのみ。