絶対虚構少女 ダンガンロンパ舞園 ~亡き希望達の学園死活~ 作:ゼロん
前話を読み返したら変なところがあったので、修正しました。
修正前:羽山さんはちょっと内気で、【自分の妹と同じ名前だからか】変に放っておけないと。
修正後:羽山さんはちょっと内気で、【自分の妹や昔の自分と似ているからか下手に】放っておけないと。
せっかく原作でボツになった舞園妹の名前を仮決めしたのにね。バカですな(筆者が)。
夕食後、明日の探索に備えるため舞園が部屋に向かう途中。
「まーいぞのさんっ」
「……ひゃあ!?」
急に背後から声をかけられ、舞園は背後を振り返る。振り返る前から、すでにその特徴的な声で察しはついていた。
「別にそんなに驚かなくてもいいのに。どお? 調子の方は?」
声の主は……モノクマだった。
「……あなたが来たせいで最悪です」
「おんやぁ、ひどいなぁ。せっかくボクのこの! プリティモフモフボデーで、荒んだきみの心を癒してあげようと思ったのに」
モノクマはキュートでしょ? と短い尻尾を左右に振る。悪いが中身を知っていれば、そこまでキュートには思えない。
「はいはい。もう癒されました。ありがとうございます。はやくお帰りください」
「な、なんだよ、その営業スマイル!? 全然生返事じゃないか! 近頃の若者は……もっと誠意を込めなさい、誠意を!」
自分が今までやった中で最高に雑な接待かもしれない。脂汗の滲んだ手をした不潔な男性と握手をした時もここまで雑な対応をしたことはない。
今モノクマに向いているのは間違いなく最高の軽蔑だ。
「そもそも……私が荒んでいるのは、あなたのせいですよ? 少しでも私を癒したいなら、はやくここから出して、生き返らせてください」
「おんや? 舞園さん、生き返りたいの? 意外だなぁ。生き返ってどうするつもりよ?」
およよ? と鳩が豆鉄砲をくらったような顔でモノクマは舞園との距離を詰める。
「そ、それは……」
生き返りたい、とつい口から出てしまった言葉はもう引っ込みがつかない。モノクマは遠慮なく隙を見せた獲物にがぶりつく。
「なぁーんだ。ボクはてっきり、舞園さんのことだから、変な責任感とか感じて、ここに残るとか言いだすんじゃないかなーって思ってたんだけど」
「……っ」
半分……半分だ。生き返りたいというのは本心でもある。だがここにいる仲間たちを手にかけるつもりは毛頭ない。
「だったらさぁ、────テキトーに誰か選んで殺しちゃえばいいのに」
そんなことをすれば、たとえ生き返ったとしても二度と苗木や生き残った仲間たちに合わせる顔がなくなってしまう。
「いやです」
「即答っ。そうですかそうですか」
モノクマはペタペタと足音を立てて歩き、舞園から距離を置く。
「……約束したんです。決めたんです。彼らの信頼を裏切る真似だけは、もう二度としないって」
「彼ら?」
「私を今でも信じてくれる人たちです」
なんとまぁ曖昧な、とモノクマは皮肉げに笑う。
「そっか信頼……かぁ。けど……ほんとうに今の君たちにそんなものあるのかなぁ」
「……どういう意味ですか」
「いやだからさぁ、少しも考えないわけ? 自分がうまく利用されてるんじゃないかって」
「……え?」
何を言っているのか、わからなかった。
「ぷぷぷ。哀れな人だね。きみは。まぁ昔だったら……君がまだ、本当の超高校級のアイドルだったんなら、『理想』とか、『みんなの憧れのイメージ』があっただろうから、まだ無条件に。馬鹿みたいに信じたかもしれないよ?」
次にモノクマが言おうとする言葉に、舞園は確信した。
「────今のキミはどうかなぁ?」
「──っ!! うるさいっ!!」
「おやおや、怖い怖い」
やれやれ、と両手を挙げてモノクマは呆れの姿勢を見せる。
「その場所を壊したのは、あなたの癖にっ!!」
「ボク? 違うよぉ〜。壊したのは、舞園さん。──────君自身だよ」
『君のせい』。
モノクマの言葉は、今の舞園にとってはどんな凶器よりも鋭く、苦しく、そしてなによりも深く身体の奥に突き刺さる。
「キミだって、本当は自分でもわかっているんでしょ? ────舞園さやかさん」
「ぅぁ……!」
モノクマの謎の圧力に後ろに下がる。すぐに後ろの壁に背中と足のかかとがくっつく。
「ボクはここの学園長。この建物の中のことならほとんど知ってます。キミが和樹くんに話していたことも。ぜーんぶ監視してるんだから」
得体の知れない恐怖に舞園は身震いする。
「キミらさぁ、『希望』だとか、『変わる』だとか、『信じる』とか。耳が腐るぐらい言ってるけどさぁ、──オマエら、そんなに世の中甘くないですよ」
モノクマは壁に追い詰められた舞園の周りを半円状にぐるぐると歩いて回る。
ニヤニヤ、ケタケタ、と音がつくぐらいに半身の牙だらけの口を動かす。
「舞園さん。キミがどれだけ彼らを信用してるか知らないけど、いったい彼らはどれだけキミを信頼してるのかなぁ?」
……なんと言った?
「何を……言って、るんですか……?」
「だからぁ、信晶くんや、不二崎くん……それと和樹くんだっけ? 彼らは本当に信頼してるのかなぁ?」
「ふざけないでくださいっ!!」
やれやれとモノクマ。
「それにキミは、本当に和樹くんを信用してるの?」
「……答える必要があるんですか?」
「────彼が優しいから?」
心を読まれピクリと眉が動く。
「ふぷぷっ……。キミ、苗木くんみたいに、ノープライスで周りに笑顔や優しさ振りまいてる人類が大半だとでも思ってるの?」
「……いや、もしかしたら苗木くんだって、すっげぇ下心とか、汚ったない一面があったんじゃないか────」
「────!!」
険しい顔つきでモノクマに平手打ちを叩き込む瞬間に、手を止める。
「……っ!」
「ぷぷっ、セーフだね。舞園さん」
──モノクマへの暴力を禁ずる。
破れば即惨殺。
左手で右手の手首を握り、渋々引っ込める。
「……苗木くんのことを、悪く言うのはやめてください……!」
「おっと、意中の男の子に対して、今のはさすがにヒドかったよね。──ゴメンね」
「────っ」
「……それにさぁ。ここにいる面子はさぁ……半分くらいクロだった人、またはクロ未遂の人がいる閉鎖空間だよ? そんな中で『信頼』だとかほざいてる方が────どうかしてるとボクは思うなぁ」
「……っ!」
「あ、そうそう。最後に一つだけ」
舞園は────逃げた。
「オマエラがあくまで『希望』にこだわるなら、それはそれで構わないけどさ」
疑念を振り払うかのように、
「────でも覚悟しておきなよ。これから先、オマエラの前には次々と『絶望』が立ちはだかることになるよ」
頭を、
「どこへ進もうとも、どこに逃げようともね」
必死に横に振って。
***
「ちがう……そんなはずない」
どーせ裏切られるんだから、やられる前にやっちゃいなよー。
「信晶くんも、不二崎くんも和樹くんもみんなが裏切るだなんて……殺し合うなんて──ありえない」
頭を過ぎるのは、
『わたしは舞園さんのこと、信じてますから!』
『変な話……俺、みんなに会えてよかったよ』
『────舞園ちゃん。ありがとな』
もう隣にいない者達。
田上さん、信晶くんに桑田くん。
黒幕を突き止め脱出するという、たった一つの目的のために、すでに仲間を三人も犠牲にした。
今度また事件が起きたら……今度は何人が死ぬ?
自分も死ぬ?
不二崎くんが死ぬ? 和樹くんが死ぬ? 悠太くんが死ぬ? 大和田くんが──大神さんが──高里さんが──セレスさんが──。
【死ぬ】
────みんなみんな、コロシアウ。
希望して、外に出ることを、生き返ることを希望して、希望して希望して希望して希望して希望して希望して、
『────『絶望』するよ? 舞園さん』
「舞園さん……どうしたの?」
はっと我にかえる。知らない間に部屋に戻っていたようだ。
「……な、なんでもありません。大丈夫です」
またモノクマが不安を煽ってきただけです、と不二崎には言っておき、シャワールームに入る。
彼に……余計な心配はかけられない。
「何かあったら遠慮なく言ってね。力になるから」
ごまかしの笑みは……やはり彼には見破れないようだった。けど、
不安は、確実に舞園の中で膨らんでいた。
────さようなら、安息の日々に。
皆様はダンガンロンパはどこまで見ていますか?
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初代まで。アニメも含む。
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2まで。3やV3は知らん。
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絶対絶望少女まで。
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v3まで。全部やったお!!
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1のアニメor3のアニメのみ。