絶対虚構少女 ダンガンロンパ舞園 ~亡き希望達の学園死活~   作:ゼロん

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遅れてすまぬ!







第六話 きっと理解できない気持ち

 ――人生は本当にわからない。

 

 かつて私は憧れを求めた。

 

 必死の努力の末、幸運にも夢を叶えることができた。

 

 これで憧れに手が届く。叶える前はそう思ってばかりだった。

 

 夢に、アイドルに成れた後も自分の困難は続いた。

 

 握手会やテレビ出演。メディアの露出によるストーカー被害。

 

 アイドルになる前より、なった後の方がはるかに大変だった。

 

 では……こんな思いをして手に入れた夢って……一体なんだったんろう?

 

 そう私こと、舞園さやかは思った。

 輝いていた人生は白一色。夢に見たアイドルグループのセンターの座。落ち着くはずの自宅も白く見える。

 

 自分とグループメンバーたちが写った集合写真も、ただの白い紙に見えた。

 

 

 虚しい。

 

 

 本当に虚しい。

 

 

 

「――舞園さんは……すごい人だよ。幼いころからの夢を叶えたんだ。そんなことをできる人はなかなかいないよ」

 

 

 しかしその虚しさも一転した。耳にしたある少年の一言で、私の世界は……また変わった。

 

「僕はコンサートにはいつも行けないけど……テレビでいつも見ているよ。舞園さんが頑張っている姿を見ていると、なんだかこっちもがんばらなくっちゃ! って思っちゃうんだよね」

 

 そして舞台は学校からコンサートホールへ。なんだかぼーっとして落ち着かない。

 

「――さやかちゃん、もうすぐ出番だよ? 大丈夫?」

 

「は、はい! ディレクターさん、大丈夫です」

 

「心配してプロデューサーさんが来ちゃったって。『体調が悪いようならすぐに言ってくれ。無理しないでね』って言ってたよ」

 

「……ありがとうございます。ディレクターさん、あとでプロデューサーさんに『ありがとう』と伝えておいてくれませんか?」

 

「あぁ。きっと喜ぶと思うよ。がんばっていってらっしゃい」

 

 再びステージに立ったその日。私はもっとよく観客席を見ることにした。

 

『うぉーーーーーッッ! さやかちゃ~ん!!』

『今日も可愛いぞぉーーーッッ!』

 

 気づいてしまった。みんなの顔は……私がステージに出た瞬間に、白から……鮮やかな虹色に輝いていることを。

 

 その日から、私にとってアイドルは『私の夢』ではなく、『みんなの(きぼう)』に変わったのだ。

 

 世界は虚しくなんて……なかった。

 

 その日から世界の全てが私には輝いて見えた。

 

 

 ▲▲

 

 

「はは、は……」

 

 ――けど、夢をモノクマに壊されたときから……私の輝く世界は崩れた。

 

「……」

 

 舞園さやかの目の前には、斧を片手に持った和樹(かずき)が立っていた。

 

 舞園は全てをあきらめたようにベッドから降り、首を垂れる。だらりと腕とひざを力なく地につける。

 これは……罰だ。苗木誠の優しさに付け込み、殺し合いの後押しをしてしまった自分の。

 

「和樹さん……私を、殺してください」

 

 ならば甘んじて受け入れよう。消滅を。二度目の死を。

 

「!!」

 

 和樹は驚いたように目を見開く。

 できれば躊躇なくやってほしい。もう殺されることに怯える毎日は嫌なのだ。イヤでイヤで仕方がない。

 舞園は乾いた笑みを浮かべ、慈しむように和樹を見つめる。

 それに彼はきっとモノクマの妄言に踊らされるぐらい、生き返りたい理由があるのだろう。

 

「けど……やる以上は――」

「勘違いさせたな」

 

 和樹は『やっぱり重いなこれ』と斧を足元に置く。

 どれだけの武器が部屋に備え付けられていたのか。ナイフ、金属バット、カッター、模造刀、そして――包丁。

 和樹は持っていた凶器を全て床に落とし、数歩後ろに下がる。一体どういうつもりだ。

 

「さすがに斧だけはポッケに入らなくてな。手に持つしかなかった」

「え……」

 

 和樹の行動の意味が分からない。身を守るか、逆に相手を殺し生き返る可能性を自ら捨て去るなどありえない。

 アリバイ作りのための一種の工作なのだろうか。

 

「部屋にあった武器はこれで全部だ」

 

 舞園は信じられないと和樹に近づかない。和樹は『仕方がない』とポケットに手を伸ばす。

 舞園の顔がよりこわばり、警戒の色が濃くなる。

 絶対に信じられない。

 おそらく死者が最も望むのは転生でも消滅でもない。現世への帰還だ。

 そのチケットをくれてやる、というモノクマの虚言にのせられる者がいないはずがない。

 

「勘違いするなよ。少なくともオレはモノクマに付き合うつもりはない」

「……そんなことをいって、本当は一つだけ凶器を隠し持っているんじゃないですか? 無いと油断したところを……って」

「やらねぇよ。だれが人殺しなんか……」

 

 和樹が取り出したのは……一昔前の携帯電話。

 スマホの普及している今では通話とメール専用の機器と化しているガラケー。

 取り出したのは全部で二つ。

 

「それに無理して生き返ろうとも思わないね」

「……どうでしょうか」

 

 警戒のせいか自然と嫌味ったらしい口調になってしまう。

 これほどの武器を正常じゃない自分の元に持ってきて、和樹は自分がどうなるかを考えられないのか。

 殺される可能性を消すための携帯電話(れんらくしゅだん)なのだろうか?

 

 和樹は持っていた黒い方を自分の耳に当てた後、もう一つの水色のガラケーを床に置き、舞園の方へ滑らせる。

 

「モノクマが電子生徒手帳の代わりだとよ。あの場に残っていた奴はもう全員受け取ってる」

「え、えっ……?」

「ついでに田上やレミにもさっき渡してきた。レミには出会い頭に悪口を飛ばされたよ。ったく罵詈雑言(ばりぞうごん)ってアイツのためにある言葉なんじゃないか?」

 

 和樹はプロフィール画面に身分証明があるなど舞園に簡単な操作方法を教え、世間話を始める。

 

「こんなもんか。そういえば舞園のルームメイトはいないのか?」

「……不二咲さんです。もうすぐ部屋に来ると思うのですが」

「そうか……不二咲さんとは、付き合いは長いのか?」

「……短いとも言えますし、長いとも言えますね。――会って数日ですけど」

「短いな」

「けど、なぜか……会って数日という感じがしないんです。まるで二年くらい前から知っていたような気がして……」

「なんだそれ」

 

 和樹は舞園の奇妙な発言に微笑し口元を手で覆う。ありのまま感じたことを伝えただけなのだが。

 

「じゃあ、オレはもう帰る。用も済んだし、長くいても迷惑だろうしな」

 

 この人はただこれを渡すためだけに部屋に来たというのか。まさか武器を捨てたのは本当に危害を加える気はないという意思表示? まず武器を持ってくる時点で警戒されると思うのだが。

 

「一応、今度からは田上にも連絡して来てもらうか。毎回お前の部屋に行くたびに勘違いされてもシンドイし」

「和樹さんは……田上さんと部屋は一緒なんですか?」

「いんや、オレはイデと。覚えてるか? 出会って早々手品見せた奴」

 

 田上が電話にでるまでに和樹は舞園の姿を見て、眉をひそめる。

 

「ところで舞園――本当に大丈夫か?」

「大丈夫ですよ。身体はどこも悪くないですし。その、勘違いしてしまって……ごめんなさい」

 

 舞園は何でもないと気丈にふるまうも、かえって和樹は深刻そうな顔をする。

 

「本当か?」

「へ、平気です。さっきはちょっと……急に殺し合えーなんて言われちゃって。すこし混乱がちだったというか」

 

 しかし誰から見ても舞園はお世辞にも大丈夫と言える状態ではない。

 

 彼女の目は光がない。……文字通り、『虚ろ』だ。

 美しい青色の髪は乱れてぼさぼさ。透き通るほどに白い腕には自傷なのか、ひっかき傷ができている。

 それもひどく生々しい傷跡だ。

 自殺する一歩手前くらいに追い詰められた舞園の姿は、誰から見ても非常に危険な状態に見えるだろう。

 

「ふぅ、安心しました。てっきり和樹君がモノクマの言うことを真に受けたとばっかり……あ、信用してなかったというわけではないんですよ? ただ、すこし。すこーし驚いてしまって」

 

 舞園は平時の状態を装うとするも、所々落ち着きのない部分がちらほらと口調に現れている。

 完全に舞園が無理をしていると気づいたのか、和樹はさらに言の葉を繋げる。

 

「今は……一人の方がいいか?」

 

 ――ヒトリ。

 

 そういえば先程まで聞こえていた幻聴が止んでいる。どうして。

 どうして、どうして、どうして――

 

「……待ってください」

 

 ……話、だ。

 話しているからだ。他の人と話しているときだけ自分の罪を忘れられる。きっとそうだ。

 

 舞園は和樹が着てるシャツの裾を引っ張り、部屋に留まらせる。

 和樹は黙って扉に向けていた身体を舞園の方へ。

 

「少し私の話を聞いてくれませんか……?」

 

 信じてくれなくてもいい。

 少しでも。少しでもこの胸の内で(よど)み、積りに積もった罪を吐き出さなければ自分は壊れてしまう。

 

「お願いです。まだ知り合ったばかりですし勝手な願いだと思います。ですがどうか――」

 

 きっと、今の自分は怖いのかもしれない。だが縋りついてでも会話を続けなくては、自分が――

 

「……聞くよ」

「……え?」

「話してどうにかなるんだったら、オレはいくらでも付き合う」

 

 和樹は舞園と拳三つ分ぐらいの距離をとり、適当な場所に座る。

 

「オレは……元々そのためにこの部屋に来たんだ」

 

 舞園は一息をいれ、淡々と語る。

 かつて希望ヶ峰学園に閉じ込められ、殺し合いをさせられたこと。

 モノクマによって殺人の動機と十分な環境を与えられたこと。

 自分の夢を守るため、苗木を利用し犯人に仕立て上げようとしたこと。

 舞園は自分の知っている限りのことを和樹に話した。

 

「そうか……ならまた同じように、オレたちがモノクマに殺人の動機を与えられる可能性は高い、か……」

 

 その全てを静かに和樹は聞いていた。動揺し怯えることもなく、ただひたすらに舞園の話に耳を傾けていた。

 

 どうして……信じられるのか。

 

「……和樹さんは、信じるんですか?」

「ん?」

「私なんかが言うことを……どうして信じるんですか?」

 

 高里の言う通り、自分は苗木誠をだました。なら今回も誰かをだまそうとしていると疑うのは当たり前ではないか。

 和樹は『あぁ』と頬を掻き、興味なさげに答える。

 

「……信じないで進まないより――たとえ嘘でも信じたほうが前に進めるからな」

「嘘でも……ですか。けど、嘘だったら間違った道にしか進めないんじゃないんですか……?」

「嘘でも何でも情報は情報だ。無いよりはあった方がいい。道なんて、間違ったら戻ればいいしな」

 

 和樹は『参考になった』と腰を上げ、その場を立ち上がる。

 

「ちょっとはすっきりしたか?」

「……少しは」

「そっか……じゃあ、あとは田上()に任せよう」

「達……? 一体他に誰を――」

 

 連れてきたのかと舞園が口に出す前に前に扉が開き、新たに二人が部屋に入ってくる。

 

「舞園さん! ……って何ですかこの凶器の数々!?」

「ひ、ひどい。こんなボロボロになって……」

「田上さん……? それに不二咲さんまで」

 

 田上と不二咲は急いで舞園の元へ駆け寄り、田上は舞園の手を掴む。細く繊細な肌に田上の指が触れる。

 

「手……こんなに傷ついて……」

「かすり傷ですよ」

 

 嘘だ。痛みで幻聴をごまかすためにつけた傷跡だ。けど正直に言ったら余計に怪しまれてしまう。

 ただでさえ味方が少ないというのに――

 

「――信じます」

「……?」

 

 小さくつぶやいていたので聞き取れなかった。

 いや、田上が言ったことが自分が聞こうともしなかった言の葉だったからか。

 

「舞園さん――わたしは、あなたを信じます」

「え……」

「不二咲さんから事情は聞きました。まだわたしも舞園さんのことは詳しく知らないけれど……。これだけは分かります。あなたは好んで人殺しなんかするような人じゃありません」

 

 舞園が不二咲の方に顔を向けると、不二咲は右手でグーサインを作り、遠慮がちに微笑んでいる。

 

「けど一人になっちゃダメですよ。一人で解決できないことに一人で立ち向かっても結果は同じです」

「だ、だけど、これは私個人の問題で……」

「だったらそんな姿にならないでください。わたしも……黙って見ていられませんよ」

「っ……!」

 

 反論しようとする舞園をピシャリと田上は論破する。

 舞園の髪はぼさぼさ。顔も普段より少しやつれ、とても大丈夫な状態とは言えない。

 

「舞園さんには不二咲さんや大神さんに朝日奈さん。あなたのことを分かってくれる人は絶対にいます。一人で苦しまなくたって――」

「……わかって、くれる?」

 

 舞園の瞳孔が開き、急に様子が一変する。彼女の瞳に映るのは……憂慮を顔に浮かべた田上だけ。

 

「はは……はははっ」

「――え」

 

 乾いた笑みが自然と口からこぼれてしまう。

 

「……でよ」

 

『……おかげでたくさんの人が死んだよ』

 

 わかるはずがない。誰にも。

 

「――せ……ないでよ」

 

『残念ながら、このアイドルグループは――もう二度と集まることはないのです……およよよ……』

 

 舞園が背負ってきたものの重さが。

 

『苗木君、部屋を……交換してもらえませんか?』

『あ、あぁ! もちろんだよ! それで舞園さんが安心できるなら!!』

 

 裏切って

 

『……せめて、あなただけでも』

 

 償おうとして

 

 

『皆さんには! 生きのこりをかけて、コロシアイをしてもらいます!!』

 

 

 それでも許されなかった(わたし)の気持ちを。

 

 

 

『信用できるわけないじゃない』

 

 

 

「まい――」

「――笑わせないでよ!! 誰にもわかるはずがないじゃない!! 人殺しをしようとした私の気持ちなんかを!!!」

 

 わかってくれるはずがない。

 語りかけようとする田上に対し、つい怒声をあげてしまう舞園。

 

「えぇ、そうよ。わかるはずがない。わかりたいわけがない。しないといけないわけでもなかった。殺さないことも選べた。ただ彼を信じてればよかった。何もしなければよかったのに」

「舞園、さん……?」

 

 言葉が欠けた支離滅裂な吐露。精神が擦り切れ、尖り切った心には不二咲たちが話に割り込む余地などなかった。

 平静さを完全に失った舞園の様子に不二咲は心を痛め、和樹は自然と目を背けてしまう。

 

「本当はみんなわかってない。私を信用なんてしない。いずれだれも信じられなくなる。絶対に」

 

 いつも通りを装った仮面がはがれ、内に溜まった絶望があふれ出してくる。意味のないただ田上を傷つけるだけの八つ当たりの言葉へ姿を変えて。

 

「たぶん、そうなれば。殺し合いが始まって……疑心暗鬼になれば……きっとみんなわかってくれるのかもしれないですね」

「ま、舞園さん! しっかりして! わたしも、きっとレミも――」

 

 あなたも、信じる信じないの議論を始めたあの令嬢も、

 

 

「私達が監禁されている間にのんびりと家で過ごしていた人なんかに……大切な人でも殺さなければいけない状況の何がわかるって言うの?」

 

 

 舞園が吐き出した悪意。普段の様子からは絶対に想像できないほどの闇。

 その闇は当てられるだけで田上を怯ませ、苦しませるには十分なものだった。

 

「誰も信じられない!! 油断したら寝首をかかれる!! 絶対に気なんか許せない! 誤れば自分もみんなも大切なものも壊される!! それがモノクマのコロシアイなのに!」

 

 言うはずのなかった言葉がウジのように湧いてくる。頼だ。信じる? 信じない?

 まるで迫るかのように、自らの抱いてきた負を容赦なくすべて田上に叩きつける。

 

 ――何が信頼だ。

 

 そんなもの、この誰もが理由ありきで殺し合える状況では何の役にも立たない。

 

「ま、舞園さん――」

「うるさい! うるさい、うるさいッッ!!!!」

 

 手を乱暴に振り下ろし、みっともなく子供のように叫んだ次の瞬間、

 

「……落ち着いて、舞園さん。八つ当たりなんて君らしくないよ」

 

 ――手が舞園の肩に。

 細く、優しく自分の肩を掴んでくれた手は……不二咲。

 

 舞園の興奮が徐々に冷め、肩が降りきった後に『はっ』と我に返る。

 一体……何を言ってしまったのか。自分でもわからなくなっていた。

 

「舞園さん、……ごめんなさい。傷つけるつもりは、なかったの」

「……すみません」

 

 田上はこれ以上ここにいてはいけないと思ったのか、ドアを開けて部屋を出て行こうとする。

 申し訳なさそうに田上から目をそらす舞園に、田上は懸命に再び笑みを浮かべてくれた。

 

「舞園さん」

「……なんですか」

「困ったときは、いつでも相談してくださいね。……あなたの気持ちの――全部は分からなくても、話ぐらいは聞けると思いますから」

 

 田上はそっとドアを開けて部屋を出ていってしまう。

 舞園の部屋から田上が出て行った後、こらえきれなくなった和樹が口を開く。

 

「田上も……。あんたらが閉じ込められてる最中、もっと……悲惨な、地獄を見たらしい」

「どう、いう……?」

「舞園さん、落ち着いて聞いてほしいんだ。その、ボクたちがいた学園の外では――」

 

 不二咲は田上が希望ヶ峰学園コロシアイ事件の間に体験したことを全て話す。

 監禁されていた希望ヶ峰学園の外の世界。そこは空気が汚染され、モノクマに扮し暴徒と化した人々が暴れ回り、生存も未来も望めない絶望のみが広がっていたのだ。

 

「う、うそ……」

「いや、本当だ。オレもイデもその事実は身をもって体験している。たまたまその時は運よく生き延びたってだけで、塔和シティにイデと一緒に遊びに行った時に……あのモノクマってロボに殺されちまったからな」

 

 舞園が先ほど田上に言ってしまった言葉。愚かとしか言いようがなかった。

 田上はあえて舞園の発言に口を挟まず、舞園に怒鳴り返すこともしなかったのだ。逆に、一身に舞園の言葉を正面から受け、傷つき、それでもなお受け止めようとしたのだ。

 

 最後に舞園の心を軽くしようと優しい言葉まで残して。

 今さらになって田上に対する罪悪感と恥ずかしさが湧き上がってくる。

 

「わ、私はなんて……。それに、あの時にやっていたことは……」

 

 ――さらなる地獄(ぜつぼう)を見るために。苗木君を犯人に仕立て上げようとしていたのか。

 

「うっ、ぁぅ……!!」

「お、おい!? 不二咲……ちゃんでいいか? とりあえずなんか袋みたいな物はないか!?」

「う、うん! ゴミ袋があったよ!」

 

 あまりの嫌悪感に吐き気を催した舞園に袋を手渡す和樹と不二咲。

 舞園は口元を両手で抑えながら近づく二人に向けて、ゆっくりと顔を上げる。

 

「ぅ……和樹さん。お願いがあります……」

「……なんだ?」

 

 

 

 

「不二咲さんと――二人きりに、してくれませんか?」

 




書いても納得できず、書き直しまくった今話。
1ヵ月もかかってるじゃねぇか! 馬鹿野郎(作者が)!
やっとスランプから抜け出せた……

また明日に投稿できるように頑張ろう。

皆様はダンガンロンパはどこまで見ていますか?

  • 初代まで。アニメも含む。
  • 2まで。3やV3は知らん。
  • 絶対絶望少女まで。
  • v3まで。全部やったお!!
  • 1のアニメor3のアニメのみ。
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