ひとまず、この小説を開いてくれてありがとう。
人外にはお仕置きよ!え、俺が人外?
目が覚めると、広い森の中に横たわっていた。
自分の家の周辺には森なんかなかったし・・・。
とにかく、いらない場所だった。
しかも、俺の記憶が確かならば・・・。
「俺、死んだよな・・・?」
目覚める前の記憶が確かならば、俺は殺された。
学校に押し入ってきた凶悪殺人犯によって。
あのとき、友人の一人が刺されそうになっていて、それを助けた。
その結果がどうなったかがわからないのが心残りだが・・・。
とにかく、俺は死んだ。
ということは、これはおそらく転生というやつだろう。
「そもそも、ここはどこだ!?」
俺は荒廃した大地のど真ん中で目覚め、迷子になっていた。
手元には、何故か鏡がある。
その鏡をのぞいてみると・・・?
「そんな、馬鹿な!!」
鏡に写ったのは、まさしく異形だった。
頭には黄金の輪が。
背中には禍々しい羽が。
尻にはなぜか1本のしっぽが生えていた。
「なんだよ、この不明瞭な姿は!」
見た目から考えると、【天使】と【悪魔】そして【狐】を合わせたような姿だったのだ。
つまり、俺は天使的で悪魔に似た狐になってしまった、と・・・。
とりあえず叫びたい・・・。
「最悪だ〜!!!!!!」
うん、スッキリした。
それと、一人になりたい・・・。
もう一人だけどさ・・・。
ー異形(少年)移動中ー
しばらく歩いていると、何かの音が聞こえた。
沢だ・・・。
ちょうど何かを飲みたかったところだ。
なんてタイミングのいいこと。
俺は川の水をごくごくと飲む。
ーもちろん、美味かった。
水を飲んで感動するなんて、いつぶりだろう!
しかし、そこであることに気がついた。
川の水面に映る俺の姿。
いつもどおり・・・と言ってはおかしいが、
相変わらず天使の輪と悪魔の羽、狐のしっぽはあったのだが・・・。
「なんで女の服なんか着ているの!?」
そう、なぜだか女の服を着ていたのだ。
さっきは裸だったのに!
いや、裸は裸で問題なんだけどさ・・・。
そういえば、さっき見た鏡に写っていた顔も女っぽかった。
俺は中性的だな〜と思っていただけなのに。
これで確定してしまった。
「つまり、俺は女ってこと〜!?」
さらに絶望した俺はしばらく動けなくなっていた。
というか、半分放心状態だった。
念の為、スカートの中を確認する。
「っっ!俺の息子が〜!」
そこには何もなかった。
そういえば、胸も膨らんでいる気がする。
ハハハ・・・。
もう笑うしかない。
死んだと思ったら突然変なところに飛ばされて。
転生できたと思ったら自分の姿は異形で。
(しかも、裸だったし・・・。)
ようやく飲み物にありつけたと思ったら女だし。
俺の息子がいないし。
今日は最悪の一日になりそうだ・・・。