都市の頭脳がこんな美人ってなんの冗談だよ?
そういえば、最近新しい都ができたらしい。
面白そうなので、行ってみることにした。
「キャーーーーー!」
ん、なんか悲鳴が聞こえる。
助けなければっ!
「なんだよ、低能な妖怪かよ・・・。
言ったよな、人間をむやみに襲うなって?」
「ぐギャルるるっる!」
こいつ、低能の中でも低能だな・・・。
仕方ない、格を教えてやる。
バシッ!!!
次の瞬間には、妖怪の首が飛んでいた。
え、今のどうやったかって?
簡単な話だよ。
ただ蹴っただけ。
力も鍛えていたんだよ?
あ〜あ、なんか女の人にひどい視線で見られている。
「あなた、人間・・・?」
「難しいな、そうであってそうではない。
少し待っていろ。」
そう言って俺は神力、妖力、霊力、魔力を同時に開放する。
「え・・・。
霊力と妖力、魔力はさておいて、どうして神力まであるのよ!」
「長生きしているうちに、神になってたのさ。」
うん、嘘は言っていないよ。
長い間生きていたのは事実だし、その間に神になってたわけだし。
まあ多少神との関わりもあったけどさ・・・。
「あなたは、本当に規格外ね・・・。
でも、一体なぜ私を助けたの?」
「逆に、なぜ助けないんだ?
目の前で誰かが襲われていたら、それが妖怪であろうと人間であろうと助ける。
それで、明らかに悪い方をさばく。」
「もういいわ、あなたにそんなことを思った私が馬鹿だったわ・・・。
私は八意永琳。
この都市の頭脳をやっているわ。」
「なるほど、よろしくな永琳!」
こうして、俺は古代都市に入ることになった。
「いいですか、あなたには月詠様に会ってもらうわ!
いちおう、この国の神よ。。」
ん、月詠・・・?
どこかで聞いたような・・・。
「着いたわ、ここが月詠様のお部屋。
失礼のないようにお願いね?」
永琳がそっと扉を開く。
そこには、超絶美女の神様がいた。
「ソナタは、本当にツクヨミか・・・!」
「そういうあなたは最高神様!?」
「ん、今なにか聞き捨てならない言葉が聞こえたような気がしますが・・・。」
あ、そういえば言ってなかったっけ?
「永琳よ、私はこう見えても最高神。
そして、37億年くらい生きてるのだぞ?
ちなみに、私の名前は晴次だ。」
「晴次って・・・!
妖怪のトップの名前と一緒!?」
「ああ、私は妖怪のトップと神のトップを両方やっている。」
永琳の表情が驚きに染まる。
それも当然だ、こんなこと通常ではありえない。
「でも、なぜあなたが妖怪のトップなんかに?」
「私が来るまで、妖怪どもは暴れまわっていた。
まあ実害はなかったんだが・・・。
あのままじゃこの都市は崩壊していた。
だから、誰かが抑える必要があったんだ。」
「なるほど、それなら納得できるわ。」
「それと永琳、悪いんだが席をはずしてもらえるか?」
「ええ、わかったわ!」
これで月詠と二人で話ができる。
「実はな、俺はもうそろそろ死ぬんだ。
俺の魂のなかにいる悪神が俺の魂を食いつくす。」
「そんな・・・!
なんとかならないんですか?」
「恐らく無理だろう。
それでな、頼みがあるんだ。
まだ先のことにはなると思うが、
妖怪たちがここを攻めに来る。
数十億もの軍勢でな。
その時、俺がいても構わない!
原子爆弾を地上に落としていってくれ。」
「お祖父様にそんな残酷なことは・・・!」
どうやら、分かってくれないらしい。
仕方がない、気は進まないが、一発怒ろう。
『ふざけるんじゃねえ!
地球の未来の為なんだよ!
神として自覚しろ!』
「っっっっっっっ!」
俺がしたことは単純。
全ての力の3割を解放しただけだ。
常人なら、耐えきれず死んでしまうレベルだ。
「よく考えるんだな。」
俺はその一言を残して部屋を退室した。
「ねえ貴方」
「晴次と読んでくれ。」
「わかったわ、晴次、月詠様と何をお話したの?」
「それは内緒だ。」
「そう・・・。
そういえば、晴次、家はあるの?」
「ない!」
「じゃあ私の家に泊まっていきなさい。」
「ああ、そうする・・・って
エーーーーーーーーーーーーー!」
こうして、永琳と俺は一緒に住むこととなった。
しゃべり方について。
初対面→