見てて、あ~やっぱりマテリアルズとギアーズの方が好きだな〜って改めて思いました。(なぜマテリアルズのを書いてないのやら)
「店員さ〜ん、ウォッカちょうだーい!」
「おやおや〜?シオンくーん。この場でウォッカでいいのか〜い?」
「お?なんだ酔っぱらい。潰れかけのくせに煽ってくるじゃねぇか」
「こんなシャレたお店ならやはり!シャンパンを浴びるように飲むべきじゃないかい!?そんなわけで私はシャンパンタワーを要求しよう!」
「いいねぇー!それなら俺は…各テーブルにシャンパンをプレゼントかな〜!」
「ハッハッハ!疾斗オメェどっからそんな金出てくんだよ!この貧乏人がぁ」
「と思うじゃん?実は稼ぎがあるんだなぁ〜。いやーヒーローは引っ張りだこで大人気だぜ!」
この人たち、みんな頭のネジを全部捨ててるんじゃないかしら。セレブが来るような、こんな高級なお店でさっきからどれだけ飲んでるのよ。チラッと値段見たけど、既に請求額がおかしいのに。
「おいおいどうした新人!まだ1杯目じゃないか」
「いえ…お酒なんて全然飲めないといいますか」
「お酒の魅力を理解できていないとは……、なんて悲しいことなんだい!」
「別に私は悲しいなんて思ってないんで」
「遠慮なんてしなくていいんだぜ?金はこの二人がいくらでも持ってるからな!」
「疾斗てめぇ!やっぱりタカる気じゃねぇか!」
「こんなとこで金使ってたらリアラに怒られんだよ!しかも桁がおかしくなるとアインスにまで怒られるんだからな!」
「それを言ったら俺もレイシアとアリシアから制裁受けるんだぞ!」
疾斗さんがリアラさんに怒られるのは、わりとよく見るから想像つくんだけど、アインスさんって怒ったらどうなるんだろ…。普段の様子からは全然想像できないんだけど、そういう人ほど怖いって言うし…。
それでシオンはレイシアとアリシアさんに怒られると。レイシアってたしかリアラ達人造魔剣のオリジナルなんだっけ。いつもシオンと一緒にいるあの人…、たしかに叱ってそう。でもフェイトさんのお姉さんのアリシアさんも怒るなら、アリシアさんが怒って、それでも言うこと聞かなかったらレイシアさんが…とかだよね。想像だけど。
「はははっ!君たちは尻に敷かれているねぇ。その点私を咎める人なんていないのだよ!」
「ある意味では一番咎められる人間なんだけどな」
「ふっ、天才過ぎるが故に…ということかな」
「ツッコむのめんどくさい」
「ボケを放置しないでくれたまえ!黙ってないで君も参加したまえ!
「そうだぞティアナ。せっかくこんなとこに来たんだからさ」
「まず私はまだ未成年ですし。…疾斗さん、そもそもなんで私ってここに連れてこられてるんですか?」
「なんでってそりゃあ……流れ的にな」
なにそのいい加減な返事。…いや、たしかに思い返してみたら流れでっていうのも分かるけど。たしかにそういう感じだったけど!
ーーーーーー
「話は終わったか〜?」
「疾斗くん…。戻ってくるの早すぎじゃない?」
「楽に倒せるガジェットばっかだったからな。一刀両断してきた」
「きれいに並んで飛行してくれていたおかげで、簡単に方をつけることができました」
「そういうことなんだね。疾斗くんの能力ならたしかにうってつけか〜」
「そういうこった。で?お前らはまだ話が終わってないのか?」
「とりあえず昔の話が終わったとこだよ」
なのはさんから話を聞いた疾斗さんは、少し考え込んでから誰かと連絡を取り始めた。微かに聞こえてくる声は機械的で、いったい誰なのかを特定できないようにされてた。……めちゃくちゃ怪しい。
「…ティアナ、少しだけでもいいから考えてみてほしいんだ。私のやり方が気に食わないならそう言ってくれたらいいよ。そしたらそこの変人にお願いして、ティアナの教導をしてもらうから。イメージとしては、シグナム副隊長タイプってとこかな。…もし、私にこれからも付いてきてくれるなら、短い期間だけど伝えれることを全て伝えるつもりだから。……私はみんなを守りたかった。大切な人を、友達を、仲間を、…でもそう思って取ってた行動が裏目に出て結局大切な人を傷つけた。取り返しがつかないことになりかけた。もうこんな思いはしたくないし、誰にもさせたくないんだ」
「…わたしは……」
「…明日の訓練で聞かせてくれたらいいよ。返事は今日じゃなくていいから」
「なのはさん…」
「……疾斗くんの言う通りだよね。初めから伝えるべきだったよ」
「ティアナ〜!出かけるぞ〜!」
「え…、出かけるってどこにですか?」
「それは行ってからのお楽しみってな!」
「ちょっ、私まだ行くなんて…!」
「ティアナの希望は聞いてないから」
「そんな無茶苦茶な!」
ーーーーーー
こんな感じで連れてこられたんだよね。管理局の制服じゃ駄目だからって用意された服に着替えさせられて、未成年なのになぜかお店の中に入れちゃったし。それで案内されたテーブルには、先に来てたシオン・ブラストハイツとジェイル・スカリエッティがいたんだよね。
「なんでこの二人がいるんですか…」
「え?二人っきりがよかったのか?悪いな、ティアナをそういう目では見てなかったよ」
「そういう意味じゃないです!」
「冗談だよ冗談。…元々はシオンと会うだけの予定だったんだが、なぜかジェイルまでついてきた」
「研究の息抜きだとよ。無限の欲望らしからぬ発言だよな」
「正確には一区切りついたから、なんだがね。他にもやりたいことは多いさ」
あーもう頭痛い。管理局の制服じゃ駄目ってこういうことだったんだ…。ここは犯罪に手を染めてる人たちが集まる場所。罪を犯してない疾斗さんがなんで慣れた様子なのかはわからないけど、シオンが関わってるんだろうね。ほんと、この人たちなんなの?
「そういやランスター。あのなのはに啖呵切ったんだってな」
「なっ!なんでそれを!?」
「疾斗から聞いた」
「言っちゃった☆」
「気持ち悪いです」
「なん…だと…!?」
「力を求めて生き急いだか」
「…あんたに何が分かるってのよ」
「え?俺のことスルー?」
「疾斗くん。こっちで飲もうじゃないか!」
「お前イイやつだなぁ!」
こちとら真面目な雰囲気だしてんのに、なんでそこの二人は平気で横で馬鹿やってんのよ!…いや、これは罠よティアナ・ランスター。あんな馬鹿たちのことは放っておけばいいんだわ。引っかかっちゃいけない。きっとツッコむことを誘ってきてるんだから。
「…ふん。俺が最初から強かったとでも?」
「……ぇ」
「むしろ弱かったさ。強大な権力には逆らえず、運命の流れを知っても抗うこともできず、守ると決めた存在を守れなかった。…どれだけの敵を屠っても大切なモノを見失っていた。その結果が今さ」
「どういう…ことよ。誰にも負けないぐらい強かったんじゃないの?」
「単純な力量ならな。だがな、目的のない時もそうだが、先を見いだせていない時も同じだ。なんのために力を振るっているのか、迷いが生じればそれだけ弱くなる」
「……」
「ランスター、お前はなんのために力を求める?ティーダのやつの汚名を濯ぐためか?それもいいだろう。だが、具体的に決めてるのか?どうやれば証明できる?」
「それは……」
「今のお前がどれだけ努力しようが、どれだけ力を伸ばそうが、今のままでは無理だろうな。ティーダのやつはなんのために力を使うのか、さらなる成長を望むのか、言いきってみせたぞ?」
「兄さんは…なんて?」
「教えない」
「はぁ!?今そういう流れだったじゃない!空気読みなさいよ!」
私がどれだけ文句を並べても、シオンは聞くに耐えないみたいな態度で酒をまた飲み始めた。横では疾斗さんとジェイル・スカリエッティが腹を抱えて、目に涙を浮かべながら爆笑していた。
あーもう!なんなのよこの人たちは本当に!私はヤケになって、用意されていた飲み物を一気に飲み干すのだった。
〜〜〜〜〜
「…うぅ…」
「ったく、慣れてねぇのに一気に飲み干すからそうなんだよ」
「すみません…」
ティアナが酒を一気飲みして、案の定気分を悪くしたところで今回はお開きとなった。支払いは酔いが回ったジェイルの懐で済ませることとなり、シオンがさも当然のように済ませていた。ちなみにジェイルはシオンに放置され、道端で眠り始めてた。俺はティアナを背負って6課の宿舎に向かってる最中だ。
「シオンの話聞いて、ちょっとはヒントを得れたか?」
「…初めからそれが狙いだったんですね」
「さてな。気まぐれかもしれないぜ?シオンと今日飲むってのは前々から決めてたことだしな」
「そうですか…。……疾斗さんはどうなんですか?」
「うん?」
「疾斗さんは、なぜ戦うんですか?犯罪者たちだけじゃない、時には私たち管理局にまで敵対するような行動をとって…」
まぁ当然の疑問か。魔法なんてものがない世界。そんなものを必要とすら考えていなかった世界で生まれ育って、本来なら知ることもなく生涯を終えるはずだった人生だ。ひょんなことから魔法に出会って、リアラに選ばれて、アークなんてものも開花させた。あの事件でなのはを庇って歩けなくなりかけた。それでいて尚茨の道を進んでるんだからな。
「俺は俺の信じた道を進んでるだけさ」
「どんな道ですか?」
「この道にはゴールなんてない。というか、そんなものは用意されてるかは疑わしいな。…自分で見つけることは簡単で、そこに進めばゴールにたどり着くんだけどな」
「…結局なんなんですか」
「みんなが笑ってる世界だよ。どこの誰も理不尽な目に合ってなくて、どこの誰もが自分の生きたいように生きれる世界。その実現が俺の進んでる道だ。どこの誰も、だ。だから管理局には入らないし、時には敵対するんだよ。組織ならどうしても"見捨てる"って選択肢が出てくることがあるからな」
「……なのはさんに怒ってないんですか?確実に疾斗さんの歩みを遅くさせたんですよ?」
「怒ることでもないしな。あ、怒ったと言えば怒ったか」
「どっちですか」
「怒った、な。自分のことを大切にしないことに怒った。あいつは、あいつの守りたいものに自分をカウントしてないんだよ。だからどれだけの無茶も平気でやる。そのことにはスゲー怒った。反省してくれたかは分かんねぇけどな。出撃の回数が減っただけで、全然休まねぇとこは変わってないから」
「…たしかに常に何かしらしてますね。…ありがとうございます。私は私の道を決めれました」
「役に立てたなら何よりだよ」
──明日なんか待ってられない。帰ったら謝ろう。私の思いを伝えて、なのはさんの背中を信じてついて行こう。
──ランスターの弾丸は、仲間や市民を守るための弾丸。…そうだよね?兄さん。
なのはのとこに行ったティアナが、なのはと仲直りできたわけだが、飲酒したことは別として怒られてた。そりゃそうだよな。公務員が法を破ってどうする。しかもティアナなんて執務官希望なのに。
「それを唆したのは疾斗なんだよね?」
「ハハハー、マサカー。…フェイトさん?目が怖いんですけど」
「気のせいじゃないかな?」
「疾斗。他の女の匂いがします。どういうことでしょうか?」
「リ、リアラ…!こ、これには深ーい事情が──」
〜〜 一方 〜〜
「シオン〜?アタシを放ったらかしにしてどーこ行ってたのかな〜?」
「何怒ってんだアリシア?別に俺とお前はそんな関係じゃないだろ?」
「カチーン!!今日という今日は許さないんだからね!!」
「そうね。私もそろそろこの男には粛清が必要だと思ってたし、手を貸すわよ。アリシア」
「意味がわからん!!」
「ドクターはどこに消えたんスかね〜」
「あ、見つけたわよ。……連行されてるわね」
「セイーン、お仕事ッスよ〜」
「えー、またー?」
…ふざけすぎたかな。
次回はキーパーソンたるあの子が!……出るかもよ?