六課の新人フォワード陣で遊んだ後、隠れ家には戻らずに別の場所に戻っていた。正直面倒くさいのだが、久しぶりに顔を合わせておきたい人間もいるからな。
だがこの男とは絡みたくない!!
「レリック持って帰ってきてって頼んだじゃないか!なんで管理局に渡してるんだい!?」
「データが取れたらそれでいいとも言ってただろ?ガジェットだけじゃ取れないデータも取れたはずだ。それでチャラになるだろ」
「グッ…だが、それとこれとは別だよ。あくまで第一目標はレリックだったわけだしね」
「プロジェクトFの生きてるデータと戦闘機人ゼロ号のデータも取れたろ?」
「…はい」
「酒準備しとけよ。潰すから」
「君まだ未成年じゃなかったかな?」
「それは地球の日本の基準だろ。ここミッドだろが」
「考え直したりは…」
「しないな。しかもお前、次の行動出るのしばらく先だろ」
「それはそうなんだが、集めたデータをだね」
「じゃあな」
「話を聞いてくれないかな!?」
鬱陶しいマッドを放置して部屋を出ると、外でレイシアが待ってくれていた。アリシアの姿が見当たらないが、先に会いにいってるんだろうな。
「シオン、話は終わったのかしら?」
「特に話すこともないからな。アリシアは先に行ったのか?」
「ええ。アリシアは。あの子のこと好きだから」
「性格が反対な気がするんだが…」
「あら、本来の性格なら完全にアリシア側よ?…今はそれが発露できないようだけど」
「…まじか。…いや、まぁ、それはそれでいいか。元気なのが一番だ。心を開かせるのは、俺達じゃなくてもいいしな。エリキャロあたりでもいいだろ。」
「保護者目線ね」
「ある意味保護者ではあるからな」
「ふふっ、そうだったわね」
レイシアと共に歩いていくと、一際騒がしい部屋があった。そこにいるのはもちろんのことながらアリシアで、なぜかセインとノーヴェまでいた。その3人が騒いでいるのを横目に見ながら、それを楽しそうに見守っている少女に近づいていく。
「よっ、ルーテシア。元気にしてたか?」
「…シオン。レイシアも。…うん、元気」
「ルールー」
「レイシア、ちょっと苦しい」
「スキンシップよ」
レイシアがルーテシアを強く抱きしめながらグルグル振り回し始めた。ルーテシアは、抱きしめられた時はムッとしていたが、振り回され始めてからは楽しそうにしていた。
「ルーテシア、あの3人は何してるんだ?」
「目が…まわ…」
「…レイシア」
「あ、いけないいけない。やりすぎたわね。はい終了」
「…あれ?治った?」
「治しといたのよ。シオンがルールーに質問してたから」
「質問?わたしはシオンと結婚するの?」
「は?ルールー、そんなこと言ったのは誰かしら?」
「え、セインだけど」
「フフフフフ、オシオキガヒツヨウナヨウネ」
3人で馬鹿騒ぎというなの乱闘が始まっていたのだが、そこにレイシアが乱入した。それにいち早く気づいたノーヴェは真っ先に離脱し、それでアリシアも離脱した。まぁつまり、何が始まったかというと、セインがボコられ始めたということだ。
「シオン、レイシアはどうしたの?」
「気にするな。それとルーテシア。俺はルーテシアと結婚なんてしないし、そういう話は控えるようにしとけ」
「なんで?」
「…ああなるから」
「…わかった」
「ふ〜、危ねえ危ねえ。離脱できてよかったぁ」
「ヒヤヒヤしたね〜。巻き添えなんてゴメンだよ」
「それにしても、セインのやつ何したんだ?」
「レイシアの癇に障るようなことをルールーに吹き込んだんでしょ。大方シオンとの結婚がどうのとか」
「アリシア、聞いてたの?」
「へ?聞いてないけど。もしかしてルールー当たってた?」
「うん。大正解。20ポイント」
「やったね!」
「ノーヴェは今5ポイントだから。頑張ってね」
「…いつの間に体を張ったクイズが始まってたんだ?」
アリシアがいる時のルーテシアってキャラ変わるよなー。しかも本来の性格ならこのノリでアリシア並のテンションだろ?キャラ崩壊じゃねぇか。
…そういや、あのオッサンとちびっ子がいねぇな。暇潰しに探してみるか。
〜〜〜〜〜
「緊急会議って…」
「みんなごめんね。初出動で頑張ってくれたのにこんなこと始めちゃって」
「い、いえそんな」
「…シオン・ブラストハイツが出てきたから、ですか?」
「……うん」
「?…えと、それでどう対策を取られるんですか?」
フェイトちゃん…やっぱりシオンくんのことになると消極的というか、抱え込みがちだよね、1人でどうにかしようとしちゃってる。ティアナはそれに引っかかりを覚えたみたいだけど、スルーしてくれた。優しいね。
「なのはさん達のリミッターを外す、とかですか?」
「ううん、違うよスバル。そうできたらいいんだけど、さすがにそれはできないんだ」
「はやてちゃんがもう手を打ってくれたですよ!」
「「「「え?」」」」
「あはは、ごめんなみんな。先走っちゃって。…でも、過去の経験からしてもシオンく…ああいや、シオンの相手ができる人間は限られてくるねん」
「1人は今の地上の守護神として活躍してる大和神矢大佐。けどこっちには要請できないからね。もう1人の方にお願いすることになるんだ」
「もう1人?」
「大和大佐レベルの人なんていないんじゃ…」
「うん。おらへんで。
「え?それって」
「民間人に協力を仰ぐってことですか!?」
「あ、あはは…。アイツを民間人言うかは難しいけどな〜。なのはちゃん、説明したって」
「え、そこで振るの?…もう、しょうがないなー」
4人の視線が私に集まったから諦めて私が説明することにした。説明っていっても説明しにくいひとなんだけどね。
「えっと、まずは名前からかな。
「そんなすごい人がなんで管理局に入らなかったんですか?」
「それは…」
「管理局の思想が俺の思想に合わなかったからだぞ」
『『!?』』
「…もぅ、毎回驚かさないでよね。疾斗くん」
「俺に気づかないみんなが悪い。これで暗殺に来てたら六課は終わりだったぞ?」
「疾斗に気づける人間は3人しかいないだろ…。主はやて、お久しぶりです。リインも元気そうだな」
「う、うん。お久しぶりやなリインフォース。そっちも元気そうで安心したで」
「お久しぶりです!お姉様ー!」
「なのは、収拾をつけてください」
「え、わたしなの!?」
〜〜〜〜〜
結局雰囲気が崩れたあの場は、フェイトの一喝ですぐに元に戻った。普段おおらかな人間が怒ると効果あるよなー。用意された席に座って最初に軽く自己紹介を済ませ、これから本題に入ることになった。ちなみに2代目リインフォースは、初代リインフォースの肩に乗ってる。久しぶりだから甘えたいようだ。
「まずは、…あー、俺達が呼ばれた経緯を改めて聞かせてもらおうか。たしかリニアにはシオンがいて、なのはとフェイトの相手をしてたのがアリシアだったな?」
「…うん。合ってるよ」
「映像を見てもらおっかな」
ーーーーーーーー
「わーお、やっぱりガジェットだけじゃあ瞬殺されるね〜」
「あとは、姉さんだけだよ」
「あはは、全く追い詰めれてないのに強気だね?それとも、奮い立たせてるだけかな?」
「そんなの関係ないよ。"シュート"!」
「そんなの効かないって分かってるでしょ?これに意識を向けさせてその間にフェイトが接近する。…オーソドックスだよね〜」
「…くっ」
姉さんはなのはの"アクセルシューター"を全て停止させて、私の攻撃を白刃取りで受け止めた。…昔からそうだ。私たちの動きはいつも姉さんに読まれてる。魔導士にとってはある意味
「フェイト、そこで止まってていいの?頑張ってお姉ちゃんから離れないと痛い目にあうよ?」
「ぐっ、…この……あぁぁああ!」
「フェイトちゃん!」
「あーあ、だから言ってあげたのに〜。
「アリシアちゃん!」
「なのはもあれだけ啖呵きっといてその程度?いくら制限かけてるからってまるで成長が見えないよ?」
「…その油断が命取りだよ?」
「へ?…わわっ!」
私は姉さんにバインドを仕掛けて、なのはもそこからさらにバインドで姉さんの動きを止める。姉さんの動きが止まったところで私となのはが2方向から攻める。
「"ディバインバスター"!!」
「"サンダーレイジ"!」
「それイジメじゃない!?」
「なんてね♪」
「え?」
「なっ!?」
姉さんはたしかにバインドで動きを封じられていた。だけど、気づいたら姉さんがいた場所になのはと私がいて、背中合わせになるようにバインドで縛られていた。そして私たちには、自分たちで放った攻撃が迫っている。
「防御は間に合わせないよ〜★」
姉さんのその宣言通り、私もなのはもシールドを張ることができなかった。より正確に言うと、シールドの発動を
「「きゃあああ!!」」
「2人とも甘いよ?どこかでまだ力を抜いちゃってるんじゃない?」
「ぐっ…ねぇ、さん…」
「このっ…」
私たちはまだ戦おうとしたけど、完全に姉さんの術中にハメられた。体が動かなくなって、魔法も発動させられなくなってる。
「アタシ達はもう止まることなんてないから。今回みたいに構ってあげることは、暇ならやってあげるけどさ。本気で止めたいならもっと非情になってよ。せっかく非殺傷設定なんて便利なものがあるんだしさ。…それに、アタシは
姉さんは私達から完全に目をそらしてリニアが進んでいった方向を見ていた。シオンがそっちにいるからかな。少ししたら姉さんは姿を消した。私となのはは、完全に敗北した。
ーーーーーーーー
「え?これまじ?お前ら2人がかりでアリシアに負けたの?」
「「…はい」」
「えぇー。そりゃあ俺だけじゃなくてリインフォースまで呼ばれるわけだ。…さすがにアリシアの相手ぐらい六課の戦力でやってほしくはあるがな」
「だが疾斗。アリシアの能力は魔導士にとって天敵もいいところだ」
「天敵どころか天災だわな。…ま、リインフォースがいいって言うなら俺はこれ以上言わないが」
「あの〜」
「キャロ?どうかした?」
「アリシアさんが使ってた魔法ってなんですか?あんなの見たことも聞いたこともないんですけど」
「あれは魔法じゃないぞ」
「え?」
「魔法じゃないって…」
「んー、ややこしいというか、解明されてないからな〜。ま、レアスキルの一種だと思ってくれ」
「は、はぁ…」
「それで、シオンと戦ったやつは?」
俺がそう聞くとチビッ子2人がおずおずと手をあげた。…まじで?この子たちがシオンと戦ったの?勝負にすらならないだろ。
「一応聞いとくか…どうだった?」
「えと……どうしたら対等に戦えるのか、そのビジョンすら浮かばなかったです」
「何をしてもダメでした…」
「ま、そうだろうな」
「ちょっとアンタ!はっきり言いすぎじゃないの!?」
「ちょ、ティア落ち着いて!」
「事実は事実だ。優しさが人を傷つけることもある。それぐらい分からないわけじゃないよな?」
「そ、それはそうだけど…」
ふむ、まぁたしかに管理局の人間が民間人に協力してもらって、ズバズバ言われても面白くないわな。俺がどこまで戦えるのか知らないわけだし。
「よし!模擬戦やるぞ!」
「はぁ、言うと思った」
「おっ、さすがなのはちゃん。旦那さんのことは全て丸わかりやな」
「流石だよね」
「「「「え…ええーー!!?」」」
「ちょっとはやてちゃん!!そんな嘘つかないでほしいの!!」
「えー!?」
「疾斗くんは黙ってて!!」
「なのは、私は認めませんよ。疾斗は私の人です」
「リアラちゃんも黙ってよっか!!って、いつから来てたの!?」