幻想郷物語2~隠された世界と幻想の世界~ 作:Koki6425
幻想郷。
それは忘れられたものが集まる忘却の地。もちろん忘れられたものだけではない。迷い込む人も少なからずいる。俺もそのうちの一人だ。外の世界では未だに俺のことを知っているやつはいるだろう。そしてその『迷い込み』が起こると起きる問題。それは外の世界で事件扱いされることだ。だがその心配はない。なぜかと言うと紫さんが俺に関する記憶を消してくれたからだ。簡単に言うと外の世界に俺は存在しなかったことになっている。忘れられてしまうのは悲しいが仕方ないことではある。幻想郷において全員が知っているルール。それがスペルカードルールである。これは俺の嫁霊夢が考案した幻想郷内専用の特別ルールだ。人間を守り、妖怪の威厳を保つために編み出されたものである。スペルカードルールができる前、ある一部の人間により妖怪の力は衰える一方であった。しかしある時外から吸血鬼が幻想入りし、他の妖怪を支配した(今では吸血鬼異変と呼ばれている)。その犯人は紅魔館の当主、レミリア・スカーレットだ。本人がそう言っている。その後に編み出されたものがこれだ。
そして厄介なのはこの世界の人間はそのルールを知らないということである。このルールがあるおかげでこの世界は平和が保たれていると言ってもいいのだ。
「霊夢たち…大丈夫かな…」
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「誰かに噂されている気がするわね…」
「気のせいだ」
「そうね…それじゃあ話し合いを始めようかしら?」
私たちは現在人里を離れたある場所で話し合いをしている。相手はもちろん今航生が向かっている世界の人間だ。こちらの世界に干渉する方法を見つけたらしい。あちらの世界と連絡が取れない今現在こっちは孤立していないがあっちは孤立状態だ。そしてあっちの世界ではこっちは孤立状態。条件は両方同じ。会談をするにはもってこい。
そして話し合いは進んでいった。こちらの世界とあちらの世界、良好な関係を保つにはそれぞれの政治に干渉しないことだ。内政不干渉という事だ。だが私達はそのままでは終わらない。前回の幻想異変を起こした犯人が『今話している世界の人間』という事だ。それだけは看過する訳には行かない。その異変で異常なまでの数の人間が死んだ。それだけ言っておかないといけないのだ。
「最後に1つ、これだけはお願いしたい」
「先日のこの世界で起きた異変。そのせいで数万の命がなくなった。そしてその使い魔の発信元があなた達の世界であることもわかった」
「そして、お前らの世界が崩壊の危機にさらされている。俺達が言いたいのはその行動が全てそちら側の意思によるものなのではないかという事だ」
しばらくしてあちら側は口を開いた。
「それは間違いなく私たちの仕業だ。私の世界にいる予知者が世界の崩壊が訪れると言ったものでな。そんな簡単に命を奪っていいものじゃない。こちらの世界を守るためにはこの世界に存在すると言われているある物が必要なんだ」
「そのあるものって言うのは?」
「ライフボックス…生命の塊だ!」
「なっ!…」
いきなり攻撃をしてきた。どうやらさっきまでの顔は表の顔であり、今見せているこの顔が本心なのだ。ここに来たのは自分たちの世界を救うため、これは本当だろうけどもその自分達の世界というのが、奪った後の幻想郷の事だったのだ。まあある程度警戒していたので大丈夫だった。
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「ん?」
「どうしたんだい?」
「嫌な予感がする…そろそろ出発した方が良さそうだ」
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「ちっ!」
「大丈夫!?」
「ああ!」
私たちは個々の能力は極端に強い。特に航生は次元を超えている。しかし、数だけはどうしようもできない。普通ならそうだが紫があいつら全員真っ二つにしたおかげで相手側の人数は1/5に減っている。大体残り120人くらいと言ったところか。まだ多いが1000とかを相手にしていたこちらからすればどうということは無い。
「そんな…私たちでは全く歯が立たないとは…」
「悪かったわね。あいにくこちらはこの程度の数大丈夫なのよ。力の差が歴然としてるけどどうするおつもりかしら?」
少し上から目線で相手を威圧する。これだけで相手側の思考力を少しは削れるとあいつは言っていた。それは本当らしく、動きが力任せになり始めていた。頭を使わない生き物など弱い。心を持たないものは弱い。心の力を知らない生き物は力でねじ伏せる事しかしない。それがこいつらだ。
「終わったわね」
「案外楽だったな」
「もう終わってたのか…」
目の前に現れたゲートから航生と何人か出てきた。先程倒したヤツらの世界の人間だった。
「世界の終わりか…実感することになるなんて思わなかったよ」
「そうだね…これからどうしようか」
「何を心配する必要があるんだ?」
航生が口を開いた。
「仲間を終わった世界に返すほど俺は非常識じゃねぇよ。こっちの世界で一緒に暮らせばいいじゃねぇか」
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今度こそ異変解決をした。元凶を倒してこそ、真の平和が訪れる。あちらの世界が崩壊して、取り残された人も沢山いた。その人達は例外なく原因不明の病気に感染し命を落としていった。こちらの世界では誰でもかかると言われているが…その病の正体とは俺たちの言う『インフルエンザ』の事だ。抗体がなく抵抗できないために命を落とした。昔起きたと言われているスペイン風邪のパンデミックと同じ状況だ。助けられないのかと頼まれたが俺たちでは治せない。永琳の能力で薬を作ったとしてもそもそも世界の違う人間には効かない。その世界にはその世界の薬が一番効くという。
「すまなかったな…お前らの母さん助けれなくて」
「まあ、仕方のないことだったのさ」
「そうそう。まずは宴会だ!」