ガールズ&パンツァー~鋼の機影~ 作:ReiFeL@Ayuru
今から約半年前の戦車道全国大会決勝戦。あの日、俺こと西住いおは黒森峰とプラウダ高校の決勝戦を見ていた。
「しっかし、この雨で試合をするとは思わなかったぜ」
うちの
「確かに、これだけの雨なら普通試合を中止にすると思うんだけど」
「だよなあ。今西住達はどこにいるんだ? 場所によっては危険だぞ」
そう言って、榊は観戦モニターに目をやる。俺もモニターを見てみると、みほ達は今川沿いの道を進んでいた。だが、
いお「……まずいな」
榊「お? みつけたのか?」
いお「ああ、みほ達は今川沿いを進んでる」
榊「え? あ、本当だ。でもあれってヤバいんじゃないか?下手したら崩れるぞあの道。ただでさえうちの戦車は重いのばっかなのに、集団で舗装されてない道を通るなんて危険だぜ?」
榊も今の状況がどれ程危険か分かったらしい。戦車道で使用する戦車はどれもうちのATよりは機密性があるがあのままだと最悪死人が出る。
いお「榊、いつでも出撃出来るようにしておこう」
榊「あいよ。装備はどうする?」
奏「
榊「分かった。じゃあ行くか」
榊の言葉を最後に俺たちは役員のテントのすぐそばに停車していたAT輸送車のコンテナに入り、ATの整備と装備変更を行った。そしてコンテナを出ると、観戦席が何やら騒がしかった。
いお「……やっぱり」
俺が思っていた通り、黒森峰の戦車が一両川に落ちてしまった。あれは……確か小梅のⅢ号か。おそらく乗員は今頃パニックを起こしているだろう。
いお「榊、救助に行くぞ。あのままだと乗員が危険だ」
榊「あいよ。じゃあ行くか」
俺たちはそれぞれのATに乗り、コンテナの外に出る。因みに榊はスコープドッグTC、俺はグラントリードッグTCに乗っている。ローラーダッシュとブースターの音に気付いた役員が何か言っているが無視しよう。今は救助の方が優先だ。
いお「西住いお、出るぞ!」
榊「櫻井榊、出るぜ!」
出撃の合図と共に、俺達はジェットローラーダッシュで救助に向かった。
―――――――――――――――――――――――――
――考えた上での行動ではなかった。
『きゃあああああああああ』
悲鳴を通信機越しに聞いた時、谷底を洗う濁流へと落ちていく赤星小梅の乗るⅢ号戦車を見た時、みほの体は反射的に動いていた。
『――副隊長、なにを!?』
無線の向こうで逸見エリカが叫んだが、今みほの耳にその声は届かない。みほはフラッグ車から降りて救出に行く。
だが、
ドォォォォンッ!!
みほがフラッグ車から降りて川を下ると同時に発砲音が鳴り、フラッグ車から黒煙が上がる。みほが後ろを向くと、そこにはボロボロになり白旗を上げたフラッグ車があった。だがみほにとってそれは今重要ではない。何故なら、もしかしたら乗員が死んでしまうかもしれないような状況が目の前にあるのだから。
みほが今にも沈みそうなⅢ号の砲塔側面ハッチに飛び乗った。
そのとき
ギュイイイイインッ
聞き慣れたローラーダッシュの音が辺りに響き渡った。それを聞いた黒森峰の生徒は辺りを見回す。そして、一人の生徒が声を上げた。
『副隊長! いおさん達が救助に来てくれました!』
その報告を聞いた生徒達とみほは自分達の通ってきた道を見る。そこには、高速でこちらに近づいてくる二機のATがいた。
その後Ⅲ号戦車に乗っていた乗員はいおと榊のお陰で無事救出された。世間は
『咄嗟の判断によって無事に少女達が救われた』とレッドショルダーを称賛した。だが黒森峰学園の生徒達は『誤った行動により大会10連覇を逃した』とみほを批判し、母親であるしほもみほの行動を叱った。
しばらくしてみほは学園を去った。
物語はこの出来事の半年後に幕をあげる
書いておいてなんですが、無理矢理ガルパンにボトムズを突っ込んだ感が半端ないですね(^_^;)
コメントやご指摘、アドバイス等々よろしくお願いいたします。
―追記―
文を追加しました。2018 8/28
文を変更しました。2019 9/26