この目で見た物を記憶し、模写し、反映し、派生させる。
私の剣はそういうものだ。
自己流の攻撃など殆どない。
故にあまり公に近接で戦おうとは思わない。
遠距離だろうと近距離だろうと私が攻撃出来る場所全てが私の攻撃の本質。
「・・・
私の身体に施した封印を解除。
魔力の安定性・・・ズレを確認。
ズレを修正及び効率的流動へと変換。
「
投影精度、投影時間、投影技術・・・完全、確認。
「・・・はぁ」
私の攻撃手段の大元の調子を確認したけれど、以前と変わらない。
「
私の封印は施さないとあまりの魔力量に空間自体が軋む。
存在するだけで私の周囲に私の世界が構築されるに近く、それでいて能力により修正力が効かない。
本当に規格外だろう。
「マスター!どこー?」
いつの間にかライダーが探しに来るとは。
もうそんな時間になっていたのだろうか。
あまり時間にこだわらないからか、気にすることも少ない。
必要にかられないから考えないのだけれどね。
「あっ!居たー!」
どーんと言いながらライダーが私に飛びついて来る。
ふわっとライダーの髪から良い匂いがする。
頬も少し朱いところ、お風呂に入ってきたのかも知れない。
「えへへ、マスターは柔らかいね」
「んぅ?」
ぎゅーっと私の身体を抱きしめてくるライダー。
普段とは様子が違って、何かあったのだろうか。
「ボク、マスターの事何も知らないんだね」
「・・・そう?」
「現に剣で戦えるなんて初めてだよ。あの時には知らなかった」
「ん・・・」
「教えて?マスターの事」
話すまで絶対に離さないというのが分かる。
いつからこの子はこんなに執着するようになったのかな。
それが嫌なわけじゃないけれど・・・。
「マスター」
「う・・・」
誰かに束縛されたり、強要されるのは苦手だ。
今も嫌ではないけれど身体が拒絶しかけている。
アストルフォだからこそ頑張って耐えているのに。
「っ・・・」
「マスター・・・?」
ライダーが私から離れると一気に私の身体は酸素を求めた。
過呼吸になりつつも、落ち着かせようと深呼吸する。
「だい、じょぶ・・・」
この拒絶のせいで誰かに抱きしめられるのは苦手だ。
誰であろうと、まだ慣れてくれそうにない。
「ごめんよ・・・」
ライダーが謝ってくれるが悪いのは私なのに。
私の身体が落ち着くまでライダーが側で見守っててくれた。
数十分だったけれど、一時のあの瞬間。
ライダーが悲しそうな表情を浮かべていたのは私の落ち度。
言わなかった私が悪いんだ。
「ライダー、もう、大丈夫」
「ホントに?」
「ん・・・」
「ホントだよね?」
度々ライダーが過保護になるときがある。
それもよく私が身体の不調の時が多い。
「・・・?」
魔力の反応。
魔術師のような物とサーヴァントに近しい。
恐らく聖杯戦争参加者。
「ライダー。来た」
「アーチャー達には?」
「どっちでも」
「分かった」
何も言わないのは通達するほどでもないということ。
その判断は私よりライダーの方がまだ優れる。
「マスター」
「んう?」
「信じてるよ」
「・・・うん」
今この時だけは、昔のような関係。
主従じゃなく近しい関係のように。
「
さあ、初戦はどうなるか。
「
私の武具を投影。
幻想刀と巫女装束が私の武具だ。
ついでに姿を見られたくないのでローブも投影する。
「ライダー。頑張って」
「当然!」
ライダーが信じてくれるなら。
私も信じる。
だから、頑張ってね。