人間やろうと思えばどんな環境でも生きていける   作:憲彦

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「ドラゴン襲撃騒動はフリザさんの活躍によって無事に終わりを迎えた。あれは怖かった……目の前に悪の帝王がいる気分だったよ」

「あれは本当に魔王討伐の戦いに参加しない方が良かった。確実に世界は終わってたからな。物理的に」

「星ごと木端微塵は回避できないな。ただただ恐怖体験をしていた1日だった」

「フリザにしばかれた神様も興味あるけどな」

「そう言えばそんなことも言ってたな。神様が心配だ」

「フリザの心配じゃねーのかよ」

「神様と喧嘩してかすり傷程度で帰ってくる人?だぞ。心配の必要なんてないだろ」

「あぁ。心配するだけ無駄だな。さてと、今回はドラゴン討伐直後か。早く本編行くか」

最近また更新を始めた「インフィニット・ネクサス」と「牙狼〈GARO〉~インフィニット・ストラトス~」もよろしくお願いします!


第12話

「ご覧ください直輝さん!綺麗な花火ですよ!」

 

「本当に綺麗だよ……ドラゴンの肉片やアイテムがドロップしてなかったらな」

 

フリザの得意魔法のサンシャインで吹っ飛ばされたドラゴンは、直輝の言うように体をバラバラにしながら街に降り注いでいる。太陽の様な熱量を持つ小さい火球をドラゴンに密着させた状態で破裂させたため、綺麗に爆発したと言えば確かに綺麗だ。ちょっと変わった花火と思えば悪くない。

 

「あ、鱗落ちてきた」

 

「それ逆鱗ですね。ランクSの素材ですよ」

 

「マジか」

 

ここでも運の良さを発動した。その後もいくつか直輝の元にアイテムが降ってきたのだが、当然のように高ランクアイテムで少し気味が悪い。

 

「なんて清清しいのでしょうか。さっきまでのストレスが嘘のようです!」

 

「まぁ、それは良かったよ。それよりも目の前の王国の人達どうするのさ」

 

「このまま王国に返してしまいましょう。ほい」

 

王国の人達に向けた指を軽く振ると、空間に穴が開いて全員を飲み込んだ。恐らく転送系の魔法だろう。全員を王国へと送ったようだ。ほとんど亡くなってしまったが、国王のケンジに批判が浴びせられ国が混乱しないかが心配である。

 

「さてと、スッキリしたところでいつもの生活に戻りますが」

 

「周り焼け野原だけど良いの!?」

 

「ちゃんと直しますよ」

 

その宣言通り、指を鳴らして焼け野原を元に戻してしまった。直輝とスライムは若干驚いているが、そろそろフリザのチートっぷりにも慣れてきたのか反応は薄くなってきている。

 

そのまま時間は過ぎドラゴン騒動から2週間後。次の日と言うかドラゴン吹っ飛んで焼け野原から直った直後から元の生活に戻っていた。住民達の適応力がある意味伝説級である。

 

「あの騒ぎが嘘みたいだな」

 

「最強チート魔王がいるんだぞ。あの騒ぎが今後語られることは無いだろうな。あ、ちょっと出掛けてくるぞ」

 

「どこに?」

 

「ちょっと森にな」

 

そう言ってスライムは何故か森へと出掛けて行き、直輝は暇な時間を過ごすことに。やること無さすぎて天上の木目の数を数え始める始末だ。因みに地下室は中途半端状態。しかし屋根の瓦は壊されたし柱も一部やられたし家具は完成してないしで、作業は進めたくても進められない。

 

「こうなるんなら余計に発注しとくんだったな~。何だよ届くのが27日後って。中途半端すぎるだろ。これだったら1ヶ月後って言われた方が納得できたわ」

 

徐々に暑くなってくる気温に僅かな焦りを覚えつつも、久し振りの何もない1日を満喫するためにベッドに横になって目を閉じた。後はこのまま1日が終わるのを待てば良いだけ。財布にも食料にも余裕があるからできることだ。

 

そしてその頃スライムはと言うと。

 

「久し振りにここまで来たな~。何も変わってねーけど」

 

1匹で森を散策していた。食料を調達しているようで、既にいくつかの野草を摘み取っている。しかし目当ての獲物が見つかっていない為か、帰る様子が無い。

 

「お、スライム」

 

「ガーディアンか。久し振りだな」

 

「あぁ。久し振り。最近人間と生活しているそうだな。どうだ?人間との暮らしは」

 

「案外悪くないぞ。運のステータス異常が起きてることを省いてはな」

 

「なんだ?0振り切ってマイナスにでも行ってるのか?」

 

「いや。その逆。運が良すぎてアホみたいに金がガッポガッポ入ってくる。うまい飯にもありつけるし悪いことはない。最近面倒事はあったけどな」

 

「何があったからは知らんが、取り敢えずは問題ないみたいだな」

 

「おう。あ、この辺に猪や鹿いないか?」

 

「欲しいのか?」

 

「最近魚しか食ってなくてよ。たまにはガッツリと肉が食いたいんだ」

 

「成る程。西の森、最近鹿が増えてきている様だ。町や国のギルドにも捕獲の依頼が届いてる筈だぞ?」

 

「そうか。それは助かった。1、2匹貰っていくとしよう。お前も仕事頑張れよ」

 

「あぁ。お前もッ!死ねゴミ野郎!!」

 

「ギャアアアアアアアアア!!!!!」

 

「あ~あ。森でゴミなんか捨てるから……」

 

鹿の生息している場所を聞いて向かおうとした矢先、旅人の様な人間がゴミを森に捨てた。それが視界に入るや否や、ガーディアンは会話を切り上げて旅人に突っ込んでいき、そのまま斬り捨てる。血飛沫が舞い上がり、返り血と言う形でガーディアンの全身に降り注がれた。ただでさえ白いガーディアンだ。鮮血を全身に浴びると見た目がかなりホラーになってしまう。

 

「さてと。西の森にでも行くか」

 

そのまま暫く歩いて森に入る。森の状況を見て、国や町に鹿捕獲の依頼が届く理由が分かった。大量に繁殖した鹿が原因で、森の一部だけ草木が1本も生えていないのだ。

 

「さて……どこにいる?食べ頃でちょうど良いサイズの鹿は?」

 

丸裸になった地面を進んで鹿を探していく。そこら中に足跡や糞は転がっている。辿ればすぐに見付かる筈。なのだが、量が多すぎて逆にどっちに向かって歩いているのかが判別できない。

 

「仕方ない。あれやるか。ガーディアン、済まん」

 

ここには居ないガーディアンに謝罪を入れると、人間で言う頭頂部の辺りを伸ばして、近くに奇跡的に残っていた木に鞭の様に振るう。結構な太さの木だが、綺麗に折れて倒れてくれた。

 

「北か。よし」

 

倒れた木の方向に進んでいくようだ。ほとんど運で進んでいく様で、倒れた方向に躊躇なく歩いていく。普通ならこんなことで見付かる筈はないのだが、10分程すると1匹の鹿がスライムの目の前に現れた。サイズ的には申し分ない。そして雄ではあるが、群のリーダーでも無ければ家族がいると言うわけでも無さそうだ。

 

「頂きます」

 

一言告げて、鹿の命を貰い街まで担いで持ち帰っていく。もう1匹捕る予定ではいたが、中々のサイズの鹿を確保できた為かもう捕まえる気は無いようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よっと」

 

「ゴブァッ!?何しやがる!!」

 

「寝てたから起こしてやろうと思って」

 

「やり方を考えろ…!」

 

寝ている直輝の腹部に、スライムが取ってきた鹿を投げ付けた。しかしタイミングが悪いことに、ちょうど息を吐いたときに鹿を叩き付けられたせいで、少し胃袋の中の物が出てきそうになってしまう。

 

「で何を持ってきたんだ?」

 

「鹿」

 

「うわぁ~……どうすんだよこんなの」

 

「捌いてくれよ。魚やる感覚で。前に何と無くでできるかもって言ってたろ?」

 

「いや。せめて子鹿からだろ……こんなにデケーの素人にどう捌けってんだよ……仕方ない。肉屋に持っていってやってもらうか」

 

財布を取り出し、スライムが持ってきた鹿を抱えて肉屋へと向かっていった。着いてからすぐに事情を話して料金を払い、それぞれの部位に分けて貰った。

 

「多いな。2ヶ月いや、3ヶ月は行けそうだな……」

 

かごに入れて貰ったのだが、量が尋常ではなかった。直輝もスライムもよく食べる方ではあるが、それは平均よりも少し多い程度。アニメのキャラクターの様に腹が膨れて体型が変わるまで食べているわけではない。そんな2人ですら3ヶ月かかりそうな量なのだ。冷蔵冷凍の技術があるとは言え、不安になってしまう。

 

「まぁ良いや。どうにかなんだろ。ルーカスやフリザさんいるし」

 

人を処理場の様に言うのはどうかと思う。しかしそれも仕方の無い事だろう。腐らせて捨てる方が勿体ない。そして何より鹿に失礼だ。食材として自分の元に来たのなら全てを食べるのが礼儀と言う物だろう。

 

「ほい。お前お望みの肉料理だ。と言っても、急だったからただ焼いて味付けしただけだけどな」

 

初日の鹿料理はシンプルに焼いただけ。一応付け合わせにジャガイモの素揚げがトッピングされている。

 

「久し振りの肉だ……魚からようやく離れられた……」

 

本当に魚類には飽きていたようだ。泣きながら肉にかじりついている。直輝もスライムに釣られて肉を口に運んでいく。だが、

 

「やっぱり少し獣臭いな……」

 

「んあ?気にすることか?」

 

「俺の居た国じゃ、そこら辺は結構デリケートだからな~。豚とか牛とか鳥とか、癖の強くない肉が主な食用だったんだよ」

 

「成る程」

 

「まぁ、もう手は打ってるんだけどな」

 

そう言って、スライムにボウルに入れている鹿肉を見せてみた。中には確かに肉は入っているが、それ以外にも何かが一緒に入れられている。

 

「なんだこれ?」

 

「ヨーグルトだ。こっちのボウルには酒と一緒に入れてある。俺の居た国と違う酒だから効果が同じかは分からないけどな」

 

「酒は兎も角、なんでヨーグルトなんだ?」

 

「酒と同じだ。こうすると臭みが取れて肉が柔らかくなるらしい。やったことは無いけどな」

 

異世界。故に探り探り事を進めていく。冒険にしろ生活にしろ料理にしろ、この世界にある物と自分の頭を使い工夫をしていく。そんな直輝の生活を垣間見た瞬間である。




お久し振りです。忘れてた訳ではありません。単に書けてなかっただけです。

お詫びとして、仮面ライダー剣のブレイバックル・アブゾーバー・ブレイラウザーのCSM化を記念して、1つ思い付いたネタを。

状況、ピーコックアンデット戦or桐生レンゲル戦
「祝え!通常フォームで強敵を圧倒し、強化フォームを弱体化と言われるプロフェッショナル。 その名も”仮面ライダーギャレン橘朔也”! まさに生誕の瞬間である!」

こんなの考えてる暇があるならとっとと続きを作れって話ですよね笑
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