ONE PIECE −LOG COLLECTION : ELEANOR−   作:春風駘蕩

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第130話〝お前は誰だ〟

 焦げ臭さと、血の匂いが辺りに立ち込め始める。

 ゴキン、と鈍い打撃音が響いた直後、黒く焦げた甲板の一部に激しく叩きつけられる人影があった。

 

「ぐ…ァ…‼︎」

「うわあああああああ!!!! やめろ〜〜〜〜!!!!」

 

 血反吐を吐き、甲板を転げるエレノアと壊されていくメリー号を前にし、チョッパーが悲痛な叫び声をあげる。

 しかしそんな声にも構わず、槍を振り回す男は、攻撃の手を緩めることはしなかった。

 

「やめてくれよ!!! そいつも船も傷つけるのはやめてくれ!!!」

「この……いい加減に!!!」

 

 額から血を流したエレノアが、フードの下から男を睨みつけ、グッと力強く飛び出し蹴りを放つ。

 しかし男はそれを難なく躱し、至近距離に近づいた彼女の腹に槍を叩きつける。

 

「フン…」

「ごふっ!!!」

「エレノア!!! ウゥ………!!! くそォ!!!」

 

 マストに叩きつけられ、ぼきぼきと嫌な音がエレノアの体から鳴る。ローブの下はすでに打撲痕と切り傷、火傷だらけになっていて、意識も若干遠のきかけていた。

 

「…も″うやめてくれ!!! おれは…ふ…‼︎ 船番なんだ……!!! この船をよろしくと言われてるんだ…!!!」

「…………さァ……どうする? フザ…!!!」

「ク〜〜カカ、クカカカカカカカカ!!!!」

「仲間は襲うなと言う…船は傷つけるなと言う…己は死にたくねェと言う。困ったな………!!!」

 

 槍を下ろした男は、傍で鳴く巨大で不気味な鳥に尋ね、自身の目を覆っていたゴーグルを外す。

 イライラとした様子でチョッパーを睨みつけたその男、神官の一人であるシュラが、吐き捨てるように呟いた。

 

「あァわがままな畜生共だ、実に腹立たしい。そんなに生きたきゃなぜ弱いっ!!!!」

「わァ!!!!!」

 

 ドスッ、と槍が突き出され、慌てて避けたチョッパーの背後のマストに突き刺さる。

 途端に、槍が刺さった箇所が燃え、メリー号をさらに壊し始める。

 

「やめろ‼︎ それは燃えるヤリ!!! くっ……ぐゥウウ!!!」

 

 目を見開いたチョッパーは、炎上を始めたマストに全身で抱きつき、渾身の力を込める。

 すぐさまマストはメキメキと軋みをあげ、半ばから折られた直後、チョッパーによって雲の海に投げ込まれ鎮火された。

 

「このやろ………!!!?」

 

 それ以上の炎上を防ぐためとは言え、自らの手で船を壊してしまった悔しさから、涙目で拳を繰り出すチョッパー。

 しかしシュラは、まるで拳が来る位置をわかっているかのように、軽々と躱してみせた。

 

「何の犠牲もなく…お前は生きようというのか…? 誰かが生きるという事は…誰かが死ぬという事だ…この世とはそういうものさ…」

「……‼︎ クソみたいな言い分だね…‼︎」

 

 悟ったような、そしてそんな自分を見せびらかすように語るシュラに、膝をついたエレノアが唾を吐きながら告げる。

 シュラはさして気にした様子も見せず、フンと小馬鹿にするような態度で話し始めた。

 

「お前らここが…〝生け贄の祭壇〟だと知ってたか……?」

「あ…ああ‼︎ そんな事言ってた…」

「そうだ。お前達の仲間の残りが今、必死にここへ向かってるところだ…‼︎」

 

 戸惑いの表情を返す二人に、シュラは語り聞かせる。

 島には四つのエリアがあり、それぞれを司る神官がいる。そして一つのエリアに足を踏み入れた標的には、他の神官は手を出さない決まりがあるのだと。

 

「――だが、この〝生け贄の祭壇〟はどのエリアにも含まれない、いわばフリーエリア……誰が手を出そうが構わねェわけだ。しかし…まァそれは『試練』を受ける者達が死んでしまってからの話」

 

 人質として祭壇に置かれている〝生け贄〟と、それを助けに来る〝罪人〟。

 祭壇に到達するまでの試練が終わるまで、少なくとも生贄の者達は生きていられるのだと、シュラは二人に語る。

 

「…じゃあ、ルフィ達がここへ助けに来てくれたら、おれ達も逃げていいのか⁉︎」

「ああ、そういう事だ…逃げられるものならな…このフリーエリアから…」

 

 不穏なシュラの呟きも聞こえないほどに、チョッパーはホッと安堵の息をついて肩を下ろす。

 対してエレノアは油断することなく、ボロボロの体を引きずり、なんとか戦う姿勢を取り戻そうと奮闘していた。

 

「――しかしだ…それはつまり本来の〝裁き〟のルールであって例外の場合少々、形を変える」

「例外…⁉︎」

「――そう、例えば…生け贄が3人、向こうの森へつるを使って勝手に脱走してしまった場合…」

「へー…そんな場合か」

 

 自分で言ってから、チョッパーは思わず凍ったように立ち尽くす。

 まるで見てきたかのようなシュラの発言、そして自分が置かれているこの凄惨な状況に、ようやく彼の理解が追いついた。

 

(犯人はあいつだ!!!)

 

〝神〟に対しあまりにも不遜な態度を貫いていた一人の男と、それに影響されてついて行った二人の女性。

 その選択のせいでこんな状況に陥っているのかと、エレノアとチョッパーは愕然と頭を抱える他になかった。

 

「誰かが逃げた罪は誰かが死んで詫びろ、〝犠牲〟という名のこの世の真理だ。ーーまた帰って来るとすればなおの事…己の過ちをより深く知るために、お前達の命を〝神〟に差し出せ!!!」

 

 まさかの身内の裏切りに、呆然となる二人を気遣うことなく、シュラは鳥の背に乗って空中に飛び立つ。

 そして再びチョッパーに急接近し、鋭く尖った槍の穂先を構えた。

 

「い!!! いやだァ〜〜〜!!!!」

 

 泣き喚きながら、せめて一発だけでもと振りかぶるチョッパー。

 しかしそれも難なく防がれ、槍が彼の肩に突き刺さり、ボッと勢いよく炎が噴き上がった。

 

「チョッパー‼︎ もういい…もういいよ!!! 死んじゃう…もうここから逃げて!!!」

「いやだァ!!!!」

 

 助けてに行こうとして、頭痛や体の痛みで動くこともままならないエレノアが叫ぶが、船番にこだわるチョッパーは退こうとしない。

 このままでは確実に、二人とも殺される。残酷な笑みとともに、今度はエレノアに向けて槍を構えてくるシュラを前に、二人の表情が絶望に染まりかけた、その瞬間だった。

 

「少々待たせた」

 

 ガキン、と甲高い音を立てて、空中で二振りの槍が激突する。

 標的を仕留め損ねたシュラは、ギロリと視線を鋭くし、目の前で槍を構える空の騎士を名乗る老人を憎々しげに、同時に好戦的に睨みつけた。

 

「……!!! あんたは…!!!」

「空の騎士〜〜〜!!!!」

「フン…こりゃ珍しい客が来た、ガン・フォール!!!!」

 

 再び甲高い金属音とともに、それぞれの相棒の背に乗った戦士達が距離を取る。

 仕切り直すように、空中で大きく宙返りをした両者は、相手を注意深く見定めながら、自身の得物を握り直した。

 

「なかなかの相手だ、不足ない。少し手荒に行こうぞ、ピエール」

「先代の老いぼれが何用だ‼︎ 遊んでやるか…フザ」

「吠えておれ!!!」

「この島にゃ〝神〟は2人といらん!!!!」

 

 互いに吠えあい、一斉に向かい合って接近する。

 シュラの突き出した槍が空の騎士の頬を裂く。だがその時にはすでに、シュラの胸に空の騎士が構えた籠手が突きつけられる。

 ドンッ、と凄まじい衝撃波を放ち、神官を大きく吹き飛ばしてみせた。

 

「――もうひと押し必要だ…ピエール‼︎」

「ピエ〜〜!!!」

 

 反動でやや後退するも、気を抜くことなく再び速度を高めて天を舞う空の騎士とピエール。

 ビリビリと痛みが走る胸を押さえたシュラは、ニヤリと意味深な笑みを浮かべ、向かってくる老人と鳥を見定めた。

 

「……わかっていてここへ来たのだろうが……‼︎ お前はすでに犯罪者なんだぜ……⁉︎ あァ腹立たしき愚か者への怒りの求道思い知れ」

 

 傷を負いながらも、微塵も臆した様子を見せない神官の一人。

 そして彼は、相棒の背に乗って空を舞いながら、大きく手を振り上げた。

 

「紐の試練!!!!」

 

⚓️

 

「井戸が…そんなにおかしいか?」

「ええ……樹の下敷きになるなんて考えられない。自然と文明のバランスがとれていないのよ」

 

 巨大な樹の根に絡め取られた井戸を見て、ロビンが訝しげな表情で呟く。

 ゾロにはただの過去の遺物でしかないが、考古学者である彼女は全く別の面をみる。全くぬぐいきれない違和感を示す、島を調べるための重要なヒントとして。

 

「…まァ何にしても、この雲の川を攻略しねェと………この森を歩き回る事はできねェな…神に会うどころじゃねェぞ」

 

 辺りに張り巡らされたミルキーロードを見上げ、ゾロが億劫そうに呟く。

 見渡す限りに伸びた雲の道は、まるで迷路のようなややこしい様相を見せている。なんの準備もなしに足を踏み入れるのは、あまりにも危険に思えた。

 

「文明はこの樹の成長を予測できなかった…こんなケース初めて見たわ」

「おいナミ‼︎ 上から何か見えたか⁉︎」

 

 いまだにブツブツと呟いているロビンを放置し、ゾロは大樹の枝に登ったナミに呼びかける。

 高いところから全貌を調べると、蔓を伝って上に向かった彼女は、しばらくの間黙り込んでいるようだった。

 

「神の住む島……アッパーヤード………」

「おい何とか言ったらどうなんだ⁉︎ 神はいたか⁉︎」

「……何か見えたの?」

 

 呆然と、自身の目を疑っているような響きが頭上から聞こえてくる。

 ゾロとロビンが案じるような声をかけてくるが、一切反応することもできないまま、ナミは覗き込んでいた双眼鏡から目を離した。

 

「この島……まさか!!!」

 

 

 

 ある重大な秘密に到達し、絶句するナミ。

 その位置からそう遠くない、ある一件の奇妙な古い家の中で、ごそごそと何者かが蠢く音が響いた。

 

「……何だァ、今日は妙に島がざわつきやがる。うるせェなァ……!!!」

 

 鬱陶しそうに吐き捨てたその人物は、ぼりぼりと頭をかきながら、眠たげな目を〝声〟が聞こえる方へと向けるのだった。

 

⚓️

 

 祭壇の真上の空間を、二羽の鳥が飛び交う。

 それぞれの背中に乗る戦士達が、互いに得物を振りかざし、激突を繰り返す。お互いの姿しか見えていないような、狂気的な形相だった。

 

「オ……オオ………! 何やってんだかわかんねえ…スゲェ…」

「…互角にやり合ってる…」

 

 その光景を、エレノアもチョッパーも唖然とした様子で見上げるばかり。

 目で追うのも難しいほどの激戦に、息を呑んでいるエレノアとは異なり、チョッパーの体にはぞくりと寒気に似た震えが走っていた。

 

「……もはやお前達と交渉できるとは思っておらぬ!!!」

「フン!!! 相変わらず生ぬるい!!!」

 

 戦士達が互いに振るう槍は、常に相手の急所を狙い続ける。

 わずかな判断の差が勝敗を、そして生死を分ける凄まじい戦い。まるで獣のような咆哮をあげ、空の騎士とシュラがぶつかり合っていた。

 

「おおおおおおおお!!!!」

「あァあアアアアアア!!!!」

 

 一進一退、お互いにわずかにも退かない、互角の戦いが繰り広げられる祭壇の真上。

 その均衡が、ある瞬間を境に明確に崩れ始めた。空の騎士とピエールの動きが、目に見えて鈍り始めたのだ。

 

「!!?」

「様子がおかしい…‼︎」

 

 ガクン、と見えない力で封じ込められたように、空の騎士が顔色を変えて固まる。

 その様に、唯一真実を知るシュラのみがニヤリとおぞましい笑みを浮かべた。

 

「………かかったな…‼︎ カハハハ、どうかしたかガン・フォール!!?」

「おのれ…!!! 何をした……………!!!」

「死ぬ者に、答えは要るまい」

 

 キッと目を鋭くし、不調を見せる自身の体への戸惑いを押し殺す空の騎士。

 次の瞬間、シュラの突き出した槍が騎士の鎧を貫き、反対側にまで突き抜ける。その直後、凄まじい量の炎が噴き出し、老人の体を包み込んだ。

 

「摩訶不思議〝紐の試練〟………!!!〝神の島〟…入るはいいが我ら5神官の険しき試練…ちょっとやそっとで破れるものと思うな!!!」

 

 ガフッ、と血を吐き、白目を剥く空の騎士。

 シュラが槍を引き抜いた直後、老人の体は力なくピエールの背から離れ、雲の海のど真ん中へと沈んでいった。

 

「〝神〟エネルは貴く、遠いお方だ」

「空の騎士〜〜〜っ!!!」

 

 窮地を救ってくれた恩人の、予想もしない展開にチョッパーが悲鳴をあげる。

 ぶくぶくと雲の海面に気泡が上がるが、その勢いは弱すぎ、見る者にとんでもないくらいの不安を抱かせた。

 

「ピエ〜〜!!! ピエ〜〜!!!」

「ここには空サメが…………!!!」

「この…!!!」

 

 残されたピエールも騒ぎ、飛び込むには危険すぎる海にチョッパーが頭を抱える。

 その瞬間、ぎりっと歯を食いしばったエレノアがローブを脱ぎ捨て、一気に羽ばたいてシュラへと肉薄していった。

 

「いい加減にしろォ!!!」

「! お前は…」

 

 目の前に現れた天使に、シュラの目が大きく見開かれる。だが、それも一瞬のことで、振るわれた蹴りも容易く払われ、逆に叩き落される羽目になる。

 ゴキィッ、とひときわ嫌な音が響き渡り、甲板を陥没させたエレノアは、がくりと力を失い項垂れた。

 

「ホウ…‼︎ こいつは珍しい生け贄だ………そうだ、お前だけは直接連れて行こう。きっと〝神〟エネルもお喜びになるだろう」

「うわああああエレノア〜!!!」

 

 沈黙したエレノアに、その珍しくも美しい容貌に興味をそそられたのか、ニヤリと笑みを浮かべたシュラが無遠慮に近づく。

 無力感に苛まれ、叫ぶことしかできないチョッパーの目の前で、シュラの手がエレノアに触れようとした、その時だった。

 

「ん?」

 

 ゆらりと、倒れ込んでいたエレノアの体が、不自然な動きで起き上がる。

 糸で吊られ、無理やり立たされたかのような奇妙な体勢で、天使はシュラの目の前に立ちはだかった。

 

「……⁉︎ え…」

「? 何だ…?」

 

 チョッパーも同じく、様子のおかしい仲間の姿を凝視し声を途切れさせる。

 先ほど、確かに彼女は気を失っていたはず。そう思い、シュラとともに訝しげに見つめ続ける。

 

 その直後、目にも留まらぬ速さで繰り出されたエレノアの拳が、凄まじい威力をもってシュラの腹を貫いた。

 

「!!??」

 

 くの字に折りたたまれるほどに、シュラの体が強烈な一撃で宙に浮く。

 白目を剥いたシュラは、途端に大量の血を口から吐き出し、かすかなうめき声もあげる間も無く吹っ飛ばされる。

 ドボンッ、と彼が海に沈んだところで、エレノアが盛大な舌打ちをこぼした。

 

「薄汚い手で触るな下郎が…!!! この程度の力しか持てぬフヌケに、我が身穢させるわけなかろうが」

 

 ゴキバキと手を鳴らし、剣呑な青紫色の光を瞳に宿したエレノアが、凄まじい怒りをあらわにした声で呟く。

 シュラの相棒の鳥が逃げ去り、チョッパーも腰を抜かす前で、エレノアはふと自身の手を見下ろした。

 

「……脆いなァ、この程度で震えが走るか。今代の子孫はちと脆弱なようだ……この調子では心もとないな」

 

 ブルブルと震える手を見下ろし、落胆した様子でため息をつくエレノア。

 そんな彼女の前で、ガクガクと膝を震わせていたチョッパーは、震える声で思わず尋ねていた。

 

「…………お前……誰だ…!!??」

 

 エレノアはじっと、へたり込むチョッパーを見やり黙り込む。

 すると、突如エレノアは顔をしかめ、頭を押さえて体をぐらつかせ始めた。

 

「むゥ……今はまだ、さほど起きていられんようだ。残念だが今日はここまで…次なる機会を待つとしよう」

 

 グラグラと頭を揺らしながら、エレノアが気だるげに呟く。

 そしてふと、その視線が静かにさざめく雲の海の方へと向けられ、大きなため息がこぼれた。

 

「だが、行き掛けの駄賃………そして此奴を守った礼だ。助けてやろう」

 

 そういってエレノアは、スゥッと息を吸い込み、なにやら喉奥で骨を動かすような仕草を見せる。

 チョッパーからいぶかしむ視線が送られ出した時、彼女の喉奥から甲高い音が響き渡った。

 

「――――――――!!!!」

 

 それはおよそ人の声では出せないような、奇妙な周波数の音。

 放たれたそれが森の奥にまで広がり、余韻を響かせた直後のことだった。

 

「ジョ〜〜〜〜!!!」

「ジョ〜ジョジョ〜〜!!!」

 

 バサバサと枝葉をかき分け、いくつもの巨大な影が飛び出してくる。

 その姿は、大きさこそはるかに違えども、地上の海で間近で目撃したあの特殊な性質を持つ鳥と全く同じものだった。

 

「………でっかいサウスバード……なんで…⁉︎」

「…此奴の身、今しばし頼むぞ………〝約束の日〟…まで……」

 

 唖然と、頭上に舞い降りた巨大なサウスバードに目を奪われるチョッパー。

 言葉をなくして固まる彼に向けて、エレノアは眠たげにそう告げると、そのままばたりと倒れこみ、また寝息を立て始めたのだった。

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