ONE PIECE −LOG COLLECTION : ELEANOR−   作:春風駘蕩

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第63話〝死ぬまであがけ〟

 時と場所は変わり、決闘場所となっていた空き地には、ブロギーが白い液体のようなものに拘束されて倒れ伏していた。

 四肢を拘束され、まったく動く事が出来ずにいる屈辱で、ブロギーはその原因たる細身の人間を睨みつけた。

 

「おのれ…」

「フッハッハッハッハッハ、やめておけやめておけ‼ 私の、この〝キャンドルジャケット〟は固まれば鉄の硬度に匹敵する。巨人族のバカ力とて一度捕えてしまえば、何の意味も持たんのだガネ!!!」

 

 そう馬鹿にしたように語るのは、髪の毛を束ねて3の形にした奇妙な風貌の眼鏡の男。

 彼こそ身体からろうを自由に放出し、自在に操れる〝ドルドルの実〟の能力者、Mr.3。

 

「勝利に酔って油断したな‼〝赤鬼〟のブロギーよ」

「………!!!」

「そう睨んでくれるな、コワくてかなわんガネ…‼ フハハハハハハハハハ…!!!」

 

 ガシャンガシャンと巨人族の怪力を発するブロギーだが、ろうの硬度はそれを上回るのか全く破壊することができない。

 恐いと言いながら微塵もそう思っていないMr.3の態度が、ブロギーの怒りに拍車をかけていた。

 

「よかったじゃないカネ…‼ 永い決闘に決着がついたのだ。たとえそれが人の加勢による賜物であっても、勝利とは嬉しいものだ…!!! 違うカネ?」

「!!! 貴様……まさか…!!!」

「フハハハハハ、だが最後の勝利者は私だ!!! 知っているカネ…⁉ かつてお前達二人の首にかかっていた莫大な懸賞金は、まだ生きている…」

「………………貴様……!!!」

「それが狙いだったのね…‼ Mr.3!!!」

 

 歯を食いしばるブロギーの声に、ビビの怒りに満ちた叫びが重なる。

 ミス・バレンタインに腕を後ろ手に拘束されたビビが、悔し気に表情を歪めながらMr.3の前に押し出されてきていた。

 

「連れて来たぜ」

「我が社の裏切り者をね」

「く…‼ やり方が汚いのよ!!! ドリーさんのお酒に…!!! 爆弾を仕込むなんて!!!」

 

 ビビの言葉に、ブロギーはハッと目を見張る。

 決闘の間抱いていた違和感。その正体、そしてその理由に思い至った時、ブロギーの心に大きな衝撃が走っていた。

 

「酒……!!? おれが渡した……あの酒にか…!!? そうだったのか…………ドリーよ」

「フン……‼ タネを明かしちまいやがって‼ 小娘が!!!〝キャンドルロック〟!!!」

 

 もう少し焦らし、徐々に自分が犯したことへの後悔で苦しむ様でも見たかったのか、Mr.3は舌打ちしてビビを睨みつける。

 その苛立ちをぶつけるように、Mr.3はさらにろうを放ち、ビビの両足首を固めて枷を作り出し、地面に転がした。

 

「Mr.5‼ 剣士と女と鎧をここへ‼ 始めるぞ。特大キャンドルッッ……‼ サァ~ビスセットォ~!!!!」

 

 Mr.3が両腕から大量のろうを放出し、瞬く間に巨大なオブジェを創造していく。

 意思があるように蠢くそれはまず土台を作り、そして柱を、最後にテーブルのような天板を作る。

 コミカルなハロウィンのカボチャに似た、ケーキのような形をしたオブジェが、その場に創造された。

 

「な‼ 何なの、あれ⁉」

 

 Mr.3のろうに捕まり、この場に引きずり出されたナミやゾロ、アルフォンスは、意味不明な造形物が鎮座する謎の空間に困惑の目を向ける。

 そして、自分たちと同じように拘束されたビビを見て驚愕の表情を浮かべた。

 

「王女様…‼ 麦わらさんと一緒だったはずじゃ…‼」

「ええ…それが…」

「〝麦わら〟なら俺が始末したぜ」

 

 悔しそうにうつむくビビに代わって、Mr.5があざ笑うように告げる。

 愕然とするナミとアルフォンスだが、ゾロだけはその言葉をハッと鼻で笑ってみせた。

 

「………お前が……⁉ ハッ…」

 

 ゾロは確信していた。自分とまともにやりあえるような奴らが、こんな組織の末端などにやられるはずがないことを。

 それをゾロの虚勢とでも思ったのか、Mr.3は気にした様子もなくMr.5達に指示を与えた。

 

「ようこそ、キミ達。私の〝サービスセット〟へ!!!」

 

 完成したオブジェの土台の上、カボチャ顔の真下にゾロたちは移動させられ、立たされる。

 そして、カボチャ顔がゆっくりと回りだし、徐々に速くなり始めた。よく見れば、カボチャ顔の上には数本のろうそくが燃えているのが見えた。

 

「なに? 上で回ってるあれ」

「こんな気分なんだろうな。ケーキにささったろうそくってのは」

「風前の灯火って意味では似てる気がしますね…」

 

 暢気なことを言うゾロたちを放置し、ナミは自分の足をがっちり固めるろうの地面に嘆息し、困惑気味に眉を寄せる。

 

「動けないし…足…」

「そりゃ動けるようにはしちゃくれねェだろうよ…なんたって敵だぜ」

「何か降ってきた!!?」

「これは…ろう?」

 

 頭に降りかかってくる白い液体のようなものに触れ、ビビがさらに戸惑いを深める。

 徐々に不安にさいなまれていく様子を満足げに見ながら、Mr.3はおかしそうに笑った。

 

「フハハハハハハハ‼ 味わうがいい‼〝キャンドルサービス〟!!! 君らの頭上から降るその〝ろう〟の霧はやがて君ら自身を〝ろう人形〟に変える!!! 私の造形技術をもってしても到達できない完全なる〝人〟の造形‼ まさに魂を込めた〝ろう人形〟だガネ‼〝美術〟の名のもとに死んでくれたまえ!!!」

「いやよそんなの!!! 何で私達があんたの美術作品になんなきゃいけないのよ!!!」

 

 恐ろしいMr.3の計画に、ナミが冗談じゃないと叫ぶ。

 美的センスの壊滅さもそうだが、そんなものに自分たちが巻き込まれるなどたまったものではなかった。

 

「ブロギーさん!!! 黙ってないで暴れてよ!!! あなただって〝ろう人形〟にされちゃうのよ!!?」

「フン…!!! そいつに何を言っても無駄だガネ…‼」

 

 沈黙したままのブロギーを見て、Mr.3はくつくつと黒い笑みを浮かべて語る。

 彼に親友を手にかけさせた悪魔のような性根の男は、自分が落とし入れた相手が絶望している様を実に愉しそうに観察していた。

 

「そいつは今しがた気づいたのだ…‼ 相手が傷を負っていることにも、気づいてやれず100年戦い続けてきた親友ドリーを自分の手で斬り殺し!!! 勝ち誇り涙まで流して喜んじまったてめェの不甲斐なさに…!!! あるいは一丁前に友のために泣いたか。フハハ、いずれにせよもう取り返しはつかねェのさバカめっ‼」

 

 人の友情も、誇りさえも利用した卑劣な男に、ナミやビビからの嫌悪の眼差しが強まる。

 だがそこに、感情を押し殺した低くか細い声が届いた。

 

「わかっていた…‼ 一合目を打ち合った瞬間から…!!! ドリーが何かを隠していることぐらい…!!!」

 

 うつぶせにさせられ、顔を伏せさせられているブロギーが、怒りをこらえながら呟く。

 Mr.3はそんな彼の独白を耳にし、ばかにしたように笑みを浮かべる。

 

「んんん? わかっていただと⁉ ハハッ、ウソをつけ‼ ならばなぜ戦いをやめなかった。あの豪快な斬りっぷりには同情のかけらも見当たらなかったぞ…?」

「………〝決闘〟のケの字も知らねェ小僧に涙の理由などわかるものか。お前などに何がわかる……‼ 弱っていることを隠し、なお戦おうとする戦士に恥をかかせろと…⁉ そうまでして決闘を望む戦士に!!! 情けなどかけられるものか!!!」

 

 ドリーの分の無念も背負っているかのように、ブロギーはまさしく鬼のような形相でMr.3を睨みつける。

 身動き一つ取れない状態であるというのに、ブロギーの発する気迫は凄まじくMr.3は顔を青くして後ずさった。

 

「……そして理由がわかった。わかったからにはおれがこの手で決着をつける!!! 親友ドリーへのそれが礼儀というものだ…!!!」

 

 歯を食いしばったブロギーが力を込めた直後、それまでびくともしていなかったろうの枷がバキバキとヒビを入れ始めた。

 慌てるMr.3に代わって、Mr.5が丸めた鼻くそを飛ばした。

 

「〝(キャノン)〟!!!」

 

 顔をあげかけたブロギーの顔面で爆発が起こり、炎に包まれたブロギーはがっくりとうなだれる。

 ようやく大人しくなった巨人に、Mr.5は面倒臭そうに顔をしかめた。

 

「ブロギーさんっ‼」

「ガタガタうるせェ怪物だぜ…‼」

「こいつは読み誤ったガネ…‼ 巨人族のバカ力のほどを…まさかキャンドルジャケットを破壊するとは。完璧に捕縛する必要があるようだ…」

 

 冷や汗を流すMr.3は、気圧されたことに屈辱を覚えているのか、険しい表情でブロギーを睨む。

 未だろうの枷は破壊されきっていないものの、もうただの塊では抑えきれないことが証明されたことも恥辱に思っているようだ。

 

「〝ドルドル彫刻(アーツ)〟『剣』!!! これで大人しくしていろ‼」

 

 ろうを絞り出し、Mr.3は巨大な剣を創造する。

 ちょうど巨人族が使うのにちょうどいいサイズのそれを、Mr.3はためらいなくブロギーの手の甲に、そして両手両足に突き刺し、地面に縫い付けた。

 

「動けば手足がちぎれるぞ!!! フハハハハハハハ‼」

「何て非道なマネを!!!」

 

 苦痛に顔を歪めるブロギーを嘲笑し、心底愉しそうに体を揺らすMr.3に、ビビが悔しそうに歯をくいしばる。

 どれほど怒っても動けないことが、とてつもない苦痛に感じていた。

 

「さァ加速するぞ〝キャンドルサービス〟!!! こいつらを、とっとと〝ろう人形〟にかえてしまえ!!!」

 

 Mr.3の合図で、頭上で回るかぼちゃがその速度をはやめ出した。

 加速によってろうそくの火も風を受け、みるみるうちに火の勢いを強めていく。そしてろうそくを溶かして、さらに大量のろうの霧を降らせ続けた。

 

「う…何だか胸が苦しい………‼」

「〝ろうの霧〟が肺に入っちゃったんだわ‼ このままじゃ体の中から〝ろう人形〟に…!!!」

「フハハハハハッハッハ‼ そうだそうだ、できるだけ苦しそうに死んでくれたまえよ‼」

 

 苦悶の声と席を漏らすナミやビビに、Mr.3は望んでいた展開なのか実に嬉しそうに笑っている。

 爛々と輝く目は、徐々に近づきある作品の完成の時を今か今かと待ち望んでいた。

 

「苦しみに訴える苦悶の表情こそが私の求める〝美術〟なのだガネ!!! 恐怖のままに固まるがいい‼」

「何が美術よ悪趣味ちょんまげ‼ よくもブロギーさんまであんな目にあわせてくれたわね‼ あんた達絶対痛い目みるわよ‼ わかってんの⁉」

「フハハハハハハハハハ‼ 好きなだけわめくがいいガネ‼」

 

 どんなに騒いだとしても何もできまい、という余裕でMr.3は笑いが止まらなくなっていた。

 一方でブロギーは、手足の激痛をこらえながら黙り込んでいる。その目には、これまでの記憶が走馬灯のように駆け巡っていた。

 

(100年………!!! くる日もくる日も、戦って戦って……!!! 戦って戦って…戦士の村エルバフに生まれた〝誇り〟のみで決闘を続けた)

 

 思い返されるのはみな、ドリーとの決闘に明け暮れた日々。

 理由も忘れた戦いだったが、いつしか決闘そのものが生きる理由になりつつあった。親友と全力で戦い続けるということが、何よりも楽しく感じられていた。

 なのに、最後の最後で迎える決着がこれだというのなら、いったいなんのために戦ってきたというのか。

 

(これが我らの結末ならば…エルバフよ…あんまりじゃないか…!!! なぜ戦いの中で死なせてくれん…!!!)

 

 神聖な決闘を望むと言われていた神に訴えるも、答えが返ってくるわけもない。

 彼の神は勝者に加護を与えるもの。答えは戦いの先にあるという真理が、いまはブロギーの中で揺らぎつつあった。

 

「フヒハハハッハッハッハッハ!!! 何という表情(つら)カネ!!! いいぞ、その『悲痛』っ!!!『嘆き』‼『苦闘』‼素晴らしい美術作品だガネ‼ フハハハ!!!」

「キャハハハハハッ‼」

 

 涙を流して無念を嘆くブロギーの表情がツボに入ったのか、Mr.3はミス・バレンタインとともにやかましく笑う。

 思いっきりぶん殴りたくなるぐらいに腹立たしいのに、それができる者はこの場にいなかった。

 

「手が動かない…‼ やだ…こんな死に方‼ 何か方法はないの⁉」

「………………」

「もう体が固まってきた…!!!」

 

 少しずつ近付いてくる最期の時に、ナミやビビは怯えてガタガタと体を震わせる。

 白いろうが体にまとわりつき、体を震わせる様はまるで豪雪の中に取り残されているようにも見えた。

 

「ちょっといいですか? ゾロさん、ブロギーさん…」

 

 そんな時、それまで黙り込んでいたアルフォンスが唐突に声を発した。

 腕を組んで仁王立していたゾロとうつむいていたブロギーは、話しかけてきたアルフォンスに訝しげな目を向けた。

 

「今からボクが両足をへし折って脱出します。あいつらを叩きのめしたらすぐにみなさんを救出しますから、それまで耐えてくれませんか」

 

 アルフォンスからの宣言に、ナミは目を見開いて振り向いた。

 横を向くだけでも苦痛だったが、アルフォンスの正気を確か目ようと思うと意外とすんなり首が回った。

 

「アルフォンス…!!! あんたそれは…!!!」

「今のボクにはもともと痛覚はありませんし、兄さんに頼めばいくらでも直せます。…ここでまごまごしてるより十分勝機はあります」

「そ…そうかもしれないけど…でも!!!」

「ほォ…そいつはいい考えだ」

 

 仲間に負担を強いることに難色を示すナミだったが、ゾロは名案だと言わんばかりに声を弾ませる。

 そして不敵な笑みを浮かべながら、腰から和道一文字を抜いて鞘から抜き始めた。

 

「ノった。じゃあおれも両足、斬り落とす。一緒に、こいつら潰そうぜ」

 

 もののついでだ、とでもいうようなゾロの提案に、アルフォンスはギョッと振り向く。

 ナミもビビも信じられないといった様子で言葉を失い、ゾロの方を凝視していた。

 

「な…⁉ 何言ってんですかあなたは!!! ボクの話聞いてました!!? ボクは足をちぎっても平気だけどあなたは………!!!」

「痛みがあろうがあとで直せようが、それでもてめェの覚悟は本物だろうが」

 

 アルフォンスの拒絶を無視しながら、ギシギシとうまく動かない体に叱咤し、ゾロは二刀を構えて切っ先を自分の足に向ける。

 その目に、冗談を言っている気配やヤケクソになっている様子はなかった。

 

「てめェは間違いなく人間だろ。仲間がそんだけの覚悟示そうってのに、ただそれに甘えるだけなんざみっともねェマネできねェよ。ここにいちゃどうせ死ぬんだ。見苦しくあがいてみようじゃねェか…!!!」

「……勝手にしてくださいよ、もう…!!!」

 

 やめろと言いたかったアルフォンスだが、ゾロのそれは仲間を思うが故の男気。

 否定する気にはなれず、諦めて深いため息をつくも、アルフォンスはがらんどうの胸が暖かくなるような錯覚を覚えた。

 

「ガバババババババ!!! 生意気な小僧共だぜ…‼」

 

 ゾロとアルフォンスの会話を聞いていたブロギーも、その表情に好戦的な笑みを浮かべる。

 顔の半分はすでにろうで固まっていたが、胸の内にあふれる闘志は再燃を始めていた。

 

「おれとしたことが、もう『戦意』すら失っちまってたようだ…つき合うぜ、その心意気!!!」

「う…うそでしょ⁉ 本気なの⁉ 両足を失って…エレノアみたいに羽があるわけでもあるまいしどうやって戦うのよ!!!」

「さァな」

 

 刀を構え、ゾロはなおも不敵に笑う。

 覚悟を示したアルフォンスやブロギーとともに、小賢しいてばかり使う悪党どもを睨みつけた。

 

「勝つつもりだ」

 

 痛みを、死を全く恐れていないような口ぶりでそう告げるゾロたちに、バロックワークスの面々は思わず後ずさる。

 

「何だ、こいつら……………‼」

「イカレてるぜ…‼」

 

 今まで遭遇したことのない、異様なほどに敗北を拒絶し勝利を渇望する連中を理解できず、Mr.3は気味の悪いものでも見たように表情を歪める。

 こいつらは会社にとって危険だ、とMr.3の中の本能が告げている気がした。

 

「行くぞォ!!!!」

「何ができるものか殺してやるガネ!!!」

 

 ブロギーが両腕に力を込め始め、ゾロとアルフォンスが自らの両足に狙いを定める。

 溢れ出る鮮血を幻視したナミが、思わず目を背けた時だった。

 

「「「おりゃああああああ!!!!」」」

 

 突如、ろうのオブジェの前の森が蹴破られ、四つの見覚えのある人影が飛び出してきた。

 凄まじい形相で踏み込んできた彼らは、そのままMr.3たちを飛び越え、何か叫びながら地面を転がっていった。

 

「やるぞ、ウソップ!!! エド!!! 鳥ィ!!!!」

「オォ!!!!」

「おっしゃあ!!!」

「クエ――――ッ!!!」

 

 しばらくして、ルフィたちは仕切り直しだと言わんばかりに勇ましい声で吠える。

 焦げてボロボロで、痛々しい外見になってはいたが、それを全く感じさせないほどに頼もしく見えた。

 

「ルフィ~~~~~~~~っ!!! ウソップっ‼」

「兄さん‼」

「カルーっ!!!」

 

 ナミが涙を流して、アルフォンスとビビが相棒が無事であったことに安堵し喜びの声をあげる。

 ナミは驚愕の表情で立ち尽くしているMr.3たちを指差すと、今までの鬱憤を晴らすように叫んだ。

 

「もう、そいつらホントにもう原型なくなるくらいボッコボコにして、どっか遠くへブッ飛ばしちゃって‼」

「ああ、そうするさ!!! こいつら、巨人のおっさん達の決闘を汚したんだ!!!」

 

 ナミに言われるまでもなく、ルフィたちの闘志は限界まで高まっていた。

 男たちの真剣勝負を汚した代償を払わせるまでは、倒れるつもりなど毛頭なかった。

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