あっ、7thライブ3日間全部現地で見てました。すごく喉が痛いです。
3日間全部現地に行った方で喉が平気な方いますか?
コンビニから出て歩くこと20分でSPACEに着いた。
着くと同時に僕はある事を思い出した。
「そういえばゆりさん」
「なに?」
「ここってガールズバンドの聖地ですよね?」
「そうだけどそれがどうし……あっ、それなら平気だよ」
なぜ?なんか嫌な予感がめちゃくちゃするんだけど。
「心配しなくていいよ」
「???」
「オーナーに魁斗くんが来ることを伝えてるから」
「いつ?」
「ん~……1週間前かな?」
「1週間?」
「うん」
1週間前って何してた?寝てたか?それともバイトをしてたか?いや、でもバイトは13時からだしありえないはず……たぶん。この人に考え事は通用しないし、そもそも思い出すことがめんどくさいからいいや。
おい、君。ちゃんと説明しろと思ってるだろ。なら、言ってやる。1週間前のことなんてそんなに正確に覚えてるわけがないんだよ。開き直るなって?……開き直ってるように見えてる?
「とりあえず入ろう」
「とりあえずって何ですか!?」
「いいからいいから。Poppin’Partyが今日オーディションやるからさ」
「ポッピン…え?なんですか?」
「Poppin’Partyだよ。香澄ちゃんがリーダーとバンド」
「つまり?」
「えっとね……」
ゆりさんは何かを考え出した。と言っても何も出てこないはずだから、スルーするのもありだけど後が怖いからやめておこう。
「ちょっと、魁斗くん!失礼な事を考えてるでしょ!」
「……何のことですか?」
「今の間は何?」
「えっ?」
ゆりさんは目のハイライトが消えた目で質問してくる。この人ってヤンデレ化してたっけ?
「……入るよ」
「はい」
断ることが出来ないので諦めながら答えた。
☆☆☆
SPACEに入るとすでにグリグリのメンバーがいた。僕はその場からとても逃げたくなった。他の2人は平気だけど、あと1人が危険だからとにかく逃げたい。
「マイブラザーのにーくんじゃないかー」
「僕はひなさんの弟じゃないです。それにそのあだ名やめてください」
「ん〜……いやだ」
「いやだじゃないです!英語だと膝ですよ膝!なんであだ名が膝なんですか!普通いやですよ!」
「私だけだから問題ないぜー」
「ありますよ!」
「そんなこと言ってる君にはー……」
席から立ってどんどんこっちに近付いてくるひなさん。ゆりさんは、ななさんとリィさんのところに真っ直ぐ向かっていった。
ひなさんのストッパーであるリィさんは3人で楽しくお話をしていた。多分助けてくれるんだろうけど、それは襲われた時だけなので諦めておこう。ななさんは、それを見てるだけの人なのでまずない。ゆりさんは、ひなさんなら大丈夫と思ってスルーしているので助けてくれない。つまり、逃げ道は襲われるまでないと言うことだ。
は、はは……だれか来て助けてくれ。
「エイヤー!」
「むが!」
「およ?にーくん、にーくん。フラフラしてない?」
前から抱き着かれバランスを崩してしまった。いつもなら、後ろから来るため、後ろに重心を置けばいいのだが今回に限っては前から来た。
「え?ちょっ、にーくん!倒れないで!」
その前に足を腰から外してくれ。動きづらくてバランスが取れない。
「むが!がー!」
「ちょ、ちょっ、胸で叫ばないでよ!かゆくてかゆくて仕方ないのー!」
だったら離れて!息できないんだ!ひなさんもだけどグリグリの人は全員大きい方なんだからさ!何がとは言わないけど!だって言ったら殺されるから。
「ちょっと!後ろに行ってるって!聞いてる!?ねぇ!」
後ろによろけていると足が何かの上に乗っかりそのまま後ろに倒れた。
「え?いや、ちょ!いやぁぁぁ!」
ロビーに鈍い音が響いた。頭と地面がぶつかる鈍い音が。ちなみに、僕は腰もうった。
「「………」」
それと同時に2人とも気絶した。
「ひなに魁斗くん!?大丈夫!?」
「ゆり、2人とも気絶してるわ」
「あちゃー、魁斗くんに悪いことしちゃった」
☆☆☆
「……ん?あれ?」
「起きた?」
「えっと、はい起きました。
「どう?久しぶりの膝枕」
「膝枕?……一体僕に何があったんですか?」
この言葉を聞いたグリグリのメンバーが真っ青な顔になった。
「ひなに抱き着かれたの覚えてない?」
「ひなさんに?なんで抱き着かれたんですか?」
さっきから記憶の1部が無くて困ってるんだよね。どうにかして思い出すこと出来ないのかなぁ。
「というか、さっきからギターの音がするんですけど」
「りみたちがオーディションを受けるからね」
「なるほど」
テレビに映っている姿を見た。いつものような姿が無く心の底から楽しんでる姿だった。僕には存在しない姿を持ったみんな…そんな姿に嫉妬している自分がいる。
「あっ、始まるよ?」
「……そうですね」
「元気ないね」
「記憶が飛んでるからです」
「それもそうだね」
「それに」
「それに?」
「戸山が苦しんでるのが嫌なんです」
「えっ?」
……今、僕はなんて言った?戸山が苦しんでるのが嫌?なんで、僕が戸山の心配をしたのか?いや、何もおかしくないはずだ。戸山の心配をすることなんて。でも、なんで僕は自分に聞き返した?罪悪感があったからなのか?そんなのに罪悪感があったら、どんだけ僕は弱いやつなんだ。
あいつは、強いやつだ。だから、こんな所で負けるはずがないんだ。だれが、あいつの弱みを作った。だれが、あいつの心を壊そうとした。……もしかしたらあんたか?……ゆりさん。
「どうして、私が犯人?」
「……オーナーですか?」
「どうしてオーナー?」
「なんとなくですけど」
「ふ〜ん」
あいつにとっての僕はなんなんだろうか?中学の頃はあいつ無口だったのに、今のあいつは180度逆だから分からない。
そんなことで悩んでいるとドアが勢いよく開き、泣いている戸山が走っていった。体を起こしながら戸山が去っていった跡を見た。
「何があったんだ?」
声に出すつもりは無かったがそんな言葉を呟いていた。
「声が出なかった」
「……風邪でですか?」
「違うと思う」
「なら、なおさら心配なので後を追います」
「でも、倒れた後だよ?」
「平気です。あと、タオル貸してくれませんか?」
☆☆☆
SPACEから出て10分経った。一向に戸山の姿が見えない。7月なので汗がどんどん溢れてくる。太陽はこの状況を見ながら笑っているようにサンサンと光と暑さを出してくる。
「くそっ!」
あいつがいつも行ってた場所はどこだ。思い出せ。昔のあいつを。元気を出すために行っていた場所を。
「………」
風が邪魔してくる。この先には行かせないとでも言うようにどんどん吹いてくる。雲が来るようなことはなくどんどん空から消えていく。
今の僕には関係ないことだけど、誰かを悲しむのは見たくない。怪我するのは見たくない。悲しんでるのを見たくない。だから、見つける。あいつのことを。
「……どこにいるんだよ」
公園か?神社か?家か?それとも学校か?あいつが好きな場所はどこだ。奥沢に聞けば……いや、だめだ。なら、弦巻か?でも、関わってる所を見た所ないから却下だ。
あそこに賭けてみるか。
・・・・・
・・・・・
見つけた。
「なんで走り出したんだ?」
「ーーっ!」
誰しも驚く時は声を出すはずだ。
「声が出ないからか?」
「ーー」
戸山は頭をゆっくり縦に振った。
「別に気にすんなよ」
「ーー!?」
「声が出なくてもお前はお前だろ?」
「ーー!」
「僕は声が出ない戸山も好きだぞ?」
「ーー!?」
「もちろん友達としてだけどな」
「ーー」
「けどさ、そんなんであいつらはお前の友達やめるのか?」
「ーー!」
「だろ?だったらさ……」
「……」
頼ったらいいじゃないか。
僕のようなひねくれた人じゃない大事な仲間に。
ありがとうございました。
上手くいってないので消そうか迷い中です。