欲しいものほど手に入れ難い   作:春風鈴兎

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主人公はハヤテ(ハヤテのごとく)の容姿をしています。髪は黒です。

白猿様、☆7評価ありがとうございます。


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次の日の学校。

 

今週最後の学校。つまり、金曜日だ。“いやっほー!休みきたー!遊び放題だー!宿題なんてやらないー!何して遊ぼうかなー?”とかを考える小学生がいる金曜日だ。いつもなら“今日もバイト”と思いながら授業を受けている。だけど今日は違う!なぜなら!今日と明日はバイトが休みなのだ!

 

なぜ休みなのかって?なんか全然シフトに入れてなかった子がいるからそこに入れたいからしばらくシフトを入れないらしい。それに、長い時間ばかり働いてるから2ヶ月で20万超えてしまったのも原因らしい。それに関しては普通じゃね?と思ったけど違うらしい。高校生は大体2ヶ月で10万くらいが普通らしい。(本当かどうか知りません)

 

今はよく争いが起きるチョコレートのお菓子を食べている。

 

「ねぇ、その説明の仕方どうにかならないの?」

 

「僕の勝手だ。というか、読心術使うんじゃないよ」

 

「読心術?何を言ってるの?新崎がそれを食べてるからもしかして変な説明してるんじゃないのかなー?って思ったからそういう風に聞いただけなんだけど」

 

「………」

 

奥沢、意外とやるな。

 

「それでさ」

 

「なに?」

 

「よく授業中に食べれるね」

 

「1番後ろの窓側だからな」

 

「あたしは無理なんだけど」

 

「そりゃあ、奥沢だからだろ」

 

奥沢が言った通り今は4時間目の授業で残り半分を切ったぐらいだ。ちなみに保健の授業だ。特に面白いことはないのでほぼ聞いていない。

 

「あら?美味しそうな物を食べてるわね」

 

「食べるか?」

 

「食べるわ」

 

弦巻は授業中にもかかわらず僕の席の近くでニコニコしながらしゃがんでいる。そこの君!お前も似たようなことをやってるじゃないかって?やってるよ!だけど許してくれよ。保健授業ってめんどくさいじゃないか。だから許してくれ。

 

「こころに食べさせようとするんじゃない」

 

「………」

 

「分かってる?こころにそんなことしたら校則を変えられるんだよ?」

 

「……分かった。というわけで弦巻、後であげる」

 

「分かったわ」

 

そう言うとこころは席に戻っていった。それと珍しく弦巻が小さな声で話していたので驚いていた。

 

 

☆☆☆

 

 

昼休みはいつもと同じ。ゆりさんがクラスにきて屋上に行く。最初の方は無理矢理連れて行かされたが今はクラスにいる方が疲れるので来てくるのを待っているくらいだ。

 

「お待たせ〜」

 

「ーっ!?」

 

後ろから抱きつかれる。ふっくらとした胸が背中に押し付けられる。

 

「どう?驚いた?」

 

「驚きますよ」

 

「むぅ……」

 

見なくても分かる。多分、めちゃくちゃ可愛い顔をしながらムスッとしているはずだ。

 

「驚いたらもっと大きなリアクションがあってもいいんじゃないの?」

 

「大きなリアクションをしたらゆりさんの……あっ」

 

「私のな〜に?私のなにがどうなってどうするつもりなの?」

 

「えっ?いや、あの……屋上に行きません?」

 

「ダメ、質問に答えてから」

 

「黙秘はダメですか?」

 

「黙秘だと私が思ってることになるよ」

 

ゆりさんがそう言うと話すのをやめた。その時今まで感じたことがなかいほど大きい悪寒がした。

 

やばい。なんかやばい。なんでか分からないけどやばい。ゆりさんに抱きつかれてるから逃げれないしいい匂いがするし背中にはふっくらしてる胸が押し付けられてるし、このクラスの男子以外の人に見られたら殺されるんじゃないかな。なんで大丈夫なんだって?奥沢の情報によるとこのクラスの男子は年上には興味がないらしい。同学年か1個下が1番いいからイチャイチャしとけーみたいな感じを出している。

 

「えっち」

 

「なぁ!?」

 

僕だけに聞こえる小さな声でそんなことを言ってきたので大声を出してしまった。

 

「びっくりした?」

 

「しましたよ!なんで急にそんなことを言うんですか!」

 

「ふふふ。なら、行こっか」

 

そう言ってゆりさんは抱きつくのをやめて僕の弁当と水筒を持って壁に寄りかかりながら僕が移動するのを待っている。なんて切り替えの早さだ。そんなことが浮かんだがさっき言われた“えっち”という言葉が強すぎてすぐに忘れてしまった。

 

 

・・・・・

 

 

・・・・

 

 

・・・

 

 

・・

 

 

 

 

屋上でいつも通り昼食を取ろうとした時だった。ゆりさんがいつもしない行動をしてきた。

 

「はい、あ〜ん」

 

「え?」

 

「あ〜ん」

 

「しなきゃダメですか?」

 

「しなさい。授業中にお菓子を食べた罰だから」

 

「なんで知ってるんですか!?」

 

「いいから食べる!」

 

「んぐっ!?」

 

ゆりさんは無理矢理卵焼きを口の中に突っ込んできた。

 

「あ、甘い」

 

「甘いのダメだった!?ごめんね!」

 

「卵焼きはしょっぱいほうが好きですね。けど、美味しいです」

 

「ほんと!」

 

ゆりさんは目を輝かせて喜んでいる。小さな声で“やった”と言い小さくガッツポーズをしていた。うん、可愛い。可愛いすぎる!女神!それか天使!

 

「どうしたの?」

 

「何も?」

 

ゆりさんはぐっと顔を寄せてきた。ち、近い。

 

「嘘つかないで」

 

そう言ってゆりさんは僕の両頬を引っ張る。

 

「ほんとのことを言うまで離さないよ」

 

「なにも考えてないですって」

 

「あれ?柔らかい」

 

「へ?」

 

これあれだ。ほんとのことを言っても触るからとか言いそうだ。弁当を全部食べてたらいいけどこの人まだ全部食べてないから悩むな。ちゃんと食べてもらいたい気持ちもあるけどこの距離でいたいとも思っている。

 

「………ダメ」

 

そう言って手を離すゆりさん。

 

「私がしたいのは付き合ってからのやつ」

 

「ゆりさん?」

 

「ダメ。ダメよゆり。まだ先輩と後輩っていう関係。彼氏彼女じゃないの。耐えるの。耐えなくちゃいけないの」

 

ダメだ。この人今自分の世界にいるわ。……残りを食べよう。

 

そうして昼休みは終わっていった。

 

 

☆☆☆

 

 

今日の放課後は何もないので家でのんびりしようとしていた。なので、なにをしようかと帰りのHRを聞きながら予定を考えていた。

 

本を読みたいしゲームもしたい。溜まった録画も観たいし眠いから寝たい。考えたらやりたいことが沢山出てきたが重要なことを思い出した。その重要こととは、父さんが帰ってくることだ。父さんはよく出張するので家にいることが少ない。少ないということは帰ってきている間に家にいなかった時の録画を一気に観る。つまり、観る時間が無いということだ。

 

“部屋に篭ろう”そう考えた時だった。

 

「新崎ちょっといい?」

 

「珍しいな放課後に話し掛けてくるなんて」

 

「いいでしょ別に」

 

「そうなんだけどさ」

 

「話があるからカフェに行かない?」

 

「羽沢珈琲店か?」

 

「そこしかないでしょ。今日バイトないからいいよね?」

 

「いいけど……なぜそれをーーやっぱりいいわ」

 

「なら、行こ」

 

なんでそれを知ってるのかが気になったが奥沢と一緒に羽沢珈琲店に向かった。




ありがとうございました。
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