ライザーの戦いから何日がたっただろうか。まだ自分の整理がついていない。私は転生してこの物語に介入している。彼らは〈架空の存在〉〈登場人物〉。だけど今はそうとは思えない。だけどその意識は急に変えられるわけでもなく、だからどう接していいのかわからない。それに自分の秘密について話していいのか。それを知った時彼らは何を思うのか。化け物と思うか?それを考えただけで胸を締め付けられそうだ。
「鬱だ…」
帰ってきてから自分の部屋にずっと引きこもっているせいかそんな考えばかりが頭に浮かんでは消えまた浮かぶ、そればかりを繰り返している。帰ってくる際にかけられたあの言葉。
『あなたが何の能力をもってどう生きてきたのか知らないけどゆっくりでいいから自分にケジメをつけなさい。いつまでも待っているから。その上で自分で考えた答えを教えて頂戴。どんな答えが出たとしてもあなたは私の下僕よ。』
自分で自分を傷つける日々をもたらした彼女のその優しくも残酷な言葉に少し心が温まる。でもその言葉を思い出すたびに罪悪感に体を切り刻まれる。
「どうしたらいいのんだよ。もう…わかるわけないだろう」
命題のない答え。矛盾する考え。自分の尾を追いかける日々。いつまで苦しめばいいのだろう。そして答えが見つかったとして、彼らの目をまっすぐ見ることができるのだろうか。そうして私が思考の海に沈んでいた時ドアをノックする音がする。どうせ姫島さんが食べ物を置きに来ただけだろう。…ハッこれじゃあ本当に引きこもりだな。
「ちょっといいか?」
その予想を裏切りノックしたのは一誠だった。私はその言葉を無視してひたすらに三角座りのまま足に顔をうずめる。そして私の返事をないことに一誠は勝手にドアを開け私に近づいてきた。
「…お前いつまでそうしているつもりだ。部長たちも心配してたぞ。あとせめて飯はたべてくれ、そんなんじゃ本当に死んじまうぞ。」
その言葉を私は鼻で笑いそして返事を返した。
「ハッ…どうせ私のことを心配などしていないだろ?そもそもお前が人の身でなくなった原因を作ったのも私だ。その私を心配する?滑稽で物もいえないな。」
その言葉に一誠は私に怒りの視線を向けた。言いたいことは本当はこうじゃない。本当は心配してくれてありがとうだとか他にも言葉があったはずだ。なぜ自分はこういってしまったのだろうか。そして一誠は私の服の襟をつかみ引き上げた。
「てめぇ!ふざけんじゃねぇ俺が悪魔になった原因は確かにお前にあるかもしれねぇよ。あぁ認めるよ。でもな、それに感謝もしているんだ。きっと人間のままだった木場や子猫ちゃんや姫島先輩そして部長とも親しくなれなかったかもしれない。それにお前が告白してきたとき確かに嬉しかったんだ。裏切られたときは悲しかったけど…あぁちくしょう!」
少し混乱しているのか言葉がまとまっていない。何をいいたいのかさっぱりだった。でも、私を慰めているのはわかった。不器用が不器用なりに私の心配をしてくれている.。
「すまない。ありがとう」
自分も何かをいいたいのに出てくるのはそんな簡単な言葉だけ。
「おぅ…わかればいいんだよ。俺も悪かったな襟引っ張ちまって。…じゃあ俺はこれで」
その言葉に満足して彼は去っていく。
「あぁそうそう。今から部室で大事な話があるらしいからできれば出てくれ。別に無理にとは言わないから。」
彼のこういうところが女を引き付けるのだろうな。…まぁ私は気持ち男だがな。だが助かった。先ほどより気持ちが大分軽くなった。そして私は決心した。
「決めた。俺は俺なりにこの世界を見る。そして部長たちを助けたい。原作知識はある。ならある知識でなるべくハッピーエンドに導いてやる。」
この世界は確かに物語であるのかもしれない。だけど確かにこの世界では生きている人でここに存在しているのだから。話せることに限度があるかもしれない。それでいいじゃないか、人は結局全て本心を晒していきているわけではない。騙したっていいじゅないか人は嘘を重ねて生きているのだから。そう私は開き直った。
「さて…次は月光教室だったかな?私が助けられる範囲で助けるとしよう。」
彼は彼女としてこの世界に生きる決意をした。だたし物語の登場人物としてではなくただ一人の人として彼らに接することを決めた。これがどんな未来をもたらすのか、それはまだ先の物語。
to be continued......?
いままでご清覧ありがとうございました。
これから更新するかどうかすら未定ですが、更新したときはよろしくお願いします。燃える焼き鳥(上)から書き直してみて元のものとは全然違うものになってしまい今作の主人公が誰だこれという状態になってしまいましたが、まぁまぁ満足した出来なのではないのでしょうか。納得できない場所も自分で多々あるのですが、まぁ他の作品を今書いているのでご勘弁ください。自分では面白い作品でしたが皆さんはいかがでしたか。正直反応が怖いのですが面白いと思っていただければ何よりです。さて皆さん短い間でしたがありがとうございました。またどこかでお会いしましょう。
投稿者:komika