私立グリモワール魔法学園〜狩人は夜明けを求めて〜 作:リューラ
ちょっとTRPGのセッション準備やネトゲのチム活に手を取られて執筆時間がありませんでした。
侵攻が始まってから3日が経った。戦線は膠着状態に入り人類側は負傷者や戦死者を出しながら大規模侵攻を耐えていた。
学園生も常にお互いを庇えるように大人数でパーティーを組み、それをローテーションさせながら戦い続けていた。
月詠や真理佳も休息のため今は学園で待機となっている。
俺は前線付近から引くわけにもいかないので休憩は多いが必要最低限でしか学園には戻らない。俺が居ることで学園生も魔力切れで死ぬようなことはないので安心して戦えるのだからどちらかといえば魔力譲渡の能力よりは居ることによる精神安定の方が効果が高いかもしれない。
会長も会長で戦場全体の指示出しをしつつも学園生が危うくなったらすぐに駆けつけ魔物を駆逐していっているようだ。
それに生天目先輩も文句を言いつつ指定区域での戦闘を続けているらしい。
俺は現在メアリーと来栖の部隊に護衛されながらバテた学園生への魔力譲渡を行っている。ついでに押され気味な前線を押し返したりするのも仕事の内だ。
来栖はかなり戦い慣れているようで炎の魔法を使い、敵を殲滅しながらも息切れしている様子はない。ついでに俺を護衛する気も特にないようで「巻き込まれたくなかったら下がってろ」とだけ言われた。たまに魔物抜けてくるけど自衛出来る範囲なので問題ない。
「……ふぅっ。まあまあか。
なんだ渡、いたのか。」
「いたよ。魔力は?」
「魔力? いーよ、まだ元気だ…チッ。まだ魔力は余ってるんだよ。
チッ。メアリーのヤロウ、胸糞悪いぜ。
いっそのこと指揮がヘタクソなら一気に燃やせるんだけどよ。」
舌打ちをしすぎだし味方を燃やそうとするな。
「…これが前線で戦ってたヤツの実力…クソッ!
メアリーは国連軍じゃ小隊長だった。まだアタシは小隊長にも届かねぇのか…!
…なんだよ。なにか言いたいことあんのかよ。」
「…いや、特に」
来栖 焔ね。魔物に対しての殺意が異常に高い気がするが力を求めているのもその辺りが関係しているのだろうか?
「……あ? おい、今なんつった。 」
通信機で現状報告をしていたメアリーが不機嫌そうに通信機に聞き返している。
「……なんだ? 」
そんな様子のメアリーに来栖も怪訝そうな声を上げる。
「マジか。いつだ? あと何分でここに来る?
…チッ。メンドクセーことになったぜ…テメーら、前線を下げるぞ! 」
「はあ? ここまで順調じゃねぇか! なんで下げる必要があるんだよ! 」
「Silence! 国軍がヘバりやがった。質問は後だ!
学園生は全員迅速に戻れ! 編成替えして備えるぞ! 」
「…国軍がヘバった? なにが起きてんだ? 」
…
…
…
国軍が維持し続けていた前線が魔物に突破されたらしく俺も一時本部へと戻り編成替えをしている。
辺りを見回しているとアイラがいた。
アイラの元にいるのは最近転校したきた「我妻 浅梨」だ。中等部の女子の制服を身に付けているが「男」である。本人曰く「立派な魔法少女になるのが夢」だ、そうだ。日本の師祖十家である「我妻」の一員であり魔法のセンスも高い。
「おい、話は本当か。妾の仕事は非戦闘員の護衛だけじゃと思っとったが… 」
アイラは学園の守りを引き受けていたのか。どうりで前線で見ないはずだ。
「はい。国軍の防衛ラインが一部突破されました。」
「ばっかもん。突破に一部もなんもないわい。【突破された】だけでいい。 」
「国軍は再編成後、防衛ラインを立て直すそうです。 」
「その間ガンバってね、というわけか。仕方ないのう。ここはちいと、妾がやってやるわ。おい少年、妾と一緒に来い。 」
「私ですか? 」
あざとく首を傾げながら浅梨はアイラに聞き返している。
「聞けば、国軍が相手しとったなかにタイコンデロガがおるという。
さすがに散歩部や歓談部の連中と一緒に戦うわけにはいかんからのう。 」
「でもわたし、本部の防衛で… 」
「そりゃお主を自由にさせるとどっか行っちゃうじゃろうが。
魔力でマーキングしてやるから、来い!なぁに、お主なら平気じゃろ。」
一瞬アイラと目が合った気がする。とりあえず回れ右をして離脱を試みるが
「団体行動はともかく、スタミナは無尽蔵じゃ。明斗、お主も来るんじゃぞ。
水瀬とエレンには許可を取っておるから心配せんでついてこい。 」
ノールックでアイラに腕を掴まれてしまい離脱は失敗。前線へと回れ右する羽目になった。
「はぁ…じゃあ、遠出の準備してきます。 」
浅梨も行くようだが…
「すぐそこじゃぞ…遠出ってどこに行くつもりじゃ…? 」
そういえば浅梨は極度の方向音痴だって月詠がぼやいてたな。
…
…
…
アイラと浅梨と共に突破された前線から流れてきたタイコンデロガ付きの魔物の集団を一掃して一時帰途に着いていた。魔物の集団の相手は魔力満タンのアイラと浅梨に蹴散らしていたので特筆するようなことはない。アイラと浅梨は新たに前線へ現れたタイコンデロガの出現位置が近かったためそちらの方に行った。魔力は十分だというので俺は本部へと帰還している。
!? チッ…
視界の端に魔物が見えた。複数の魔物が学園生のいる地域へ行っている。
あれはまずいな。
疲れた体に鞭を打ち魔物の侵攻方向へ先行するように駆けていく。
…
…
「なによなによ! 話が違うじゃない!
第7次侵攻だからってキンチョーしてたら最初は弱いのばっかりで…
ちょっと安心したとこに強いの来ないでよね! こっちの都合も考えなさい! 」
そんなことを愚痴るのは夏海だ。
「な、夏海ちゃん…気持ちはわかるけど、それはちょっと無理じゃないかな… 」
智花も疲れた様子で夏海へとツッコミを入れている。
「しかしこれまでに比べ、魔物の強さと数が明らかに増えた。
国軍はこんなにたくさんの魔物を相手にしていたんだな。 」
感慨深く呟くのは神凪 怜。
「うん…わたしたちも、再来年にはここじゃなくて、もっと前にいるんだね。 」
卒業すればほとんどの学園生は前線へと出ることになる。それは魔法使いとして覚醒した以上逃れることのできない、運命と呼べるものだ。
「あー、もう疲れた! 明斗に魔力回復してもらいたい~っ! 」
「渡はずっと戦場を走り回っている。あまり無理はさせるな…
とはいえ、私も魔力が尽きかけている。一度戻って交代した方がいいな。 」
「…あとどのくらい続くんだろう… 」
「悪い方向に考えるな。国軍が体制を立て直せば楽になる。
夏海、遊佐に連絡してくれ。私が殿につくから、下がろう……しまった、急げ! 」
「え? 」「どうしたの?」
「3体来るぞ! 囲まれたら勝ち目がない…! 」
大型魔物が3体。そしてそれに追従する小型の魔物もいる。
「さ、3体!? 魔力があってもそんな数…! 」
…
…
クソッ。魔物が到着する方が早かったか。あそこにいるのは智花、夏海、神凪か。
3人に一番近い個体へと突撃をかける。腰のポーチから発火ヤスリを取り出し落葉に触れさせる。そのまま払うように斬ると刀身に炎が纏う。そのまま引き絞るように落葉を引き渾身の突きを放つ。
反応されたか。
渾身の突きは魔物の肩へと抉り込み刀身へと纏っていた炎は突き刺した箇所を内側から焼いていく。
そのまま横に払い腕を斬り落とす。左手で落葉の変形機構を発動させ短剣を分離させる。右手の剣で魔物の足の指を斬りバランスを崩させる。合流した他の2体がカバーに入るように俺に攻撃を繰り出すが下がって避けながら3人と合流する。
「間に合ったとは言いがたいな」
「渡!」
「悪いけど魔力を渡してる余裕もなさそうだし、時間は稼ぐから今のうちに逃げて」
「…わ、私はまだ戦える。1人にさせるわけにはいかない。」
神凪がそう言うが
「俺もこいつらを相手にして勝てるとは思ってない。ホントに時間を稼ぐだけだから。早く行って。俺もすぐに合流する!」
3人とも余力はないし頼みの綱の魔力譲渡も前線を維持するものがいなければやっている余裕もない。とにかく俺が時間を稼いで3人には一旦逃げてもらう。そのあと俺も逃げて合流して体制建て直すのがベストだろう。
「…お前も早く来るんだぞ!」
よし。行ってくれたか。
現状を確認する。敵は大型3体と小型の複数体。
こちらは落葉もノコギリ鉈も万全の状態であり水銀弾もフルで温存してある。投げナイフはマント裏にある分しかない。
ヤスリは効果時間が切れた。しかし再使用する暇はなさそうだ。
逃げるにしてもとにかく数を減らしたいな。弱ってるやつを早急に片付けなければ。分離させていた落葉を合体させ連装銃を抜く。
後ろから襲いかかってきた小型を裏拳の要領で落葉で迎撃し消滅させながら目の前に迫るまだ元気な大型に袈裟懸けに斬る。そこからさらに横凪ぎに繋げバックステップを取りながら連装銃を放って別の個体を撃ち抜き衝撃で足止めしながら距離を離す。
さすがに体力的にもキツイな…しまッ!?
目の端に映るのは4体目の大型個体。その巨大な腕が俺を潰さんと振るわれる。
…
…
朱鷺坂チトセは焦っていた。
学園の防衛を担当していた彼女だが思った以上に前線が突破されている。学園生を守るために各所に現れた魔物を屠っていた彼女だが智花、夏海、怜の3人から渡が魔物の足止めをしていることを聞きその現場へと駆けつけていた。
渡 明斗はこの世界に必要な人物だ。死なれた時の被害は…その場合の人類がどうなるのかを彼女は知っている。
怜から聞いた場所へとたどり着いたとき視界にそれは見えた。物陰から現れる魔物。突如現れたそれに対応できていない渡 明斗。そして明斗へと振るわれる魔物の豪腕。
魔法は…この距離からでは間に合わない!
渡 明斗が…人類の希望が、潰される。
…
「センスはあるな。しかし狩人としては及第点…か。」
ひとりそんなことを呟く。
渡 明斗を潰さんとして振るわれた腕は半ばから絶ち斬られ地面に落ちることもなく消滅していった。
…
渡 明斗の腕が不自然に動いた。まるでコマ送りのように右手の落葉が振るわれ魔物の腕を斬り落としていた。
「彼」は落葉を腰の鞘に納めながら独り言を呟いている。
まず服装が変わった。貴族のような、しかし確かに実戦向けに作られていた狩り装束は、より実戦向けの黒いコートに。頭の帽子はまるで枯れた鴉の羽のような印象を受ける目深な帽子になった。口元は覆われていて明斗とは別人のような雰囲気が出ている。次に空間から突如歪曲した剣が現れ右手に収まる。背中には半分に折れた木の棒が背負われた。
「ミストファイバー…だったか。ふむ、俺の普段の狩り装束を読み取って自動的に変化したようだな。
まぁ、どうだっていい。やることは変わらんからな。」
斬り落とされた腕とは逆の腕で再び魔物が攻撃してくる。それに対して彼は独特な緩急のついたステップで即座に後ろを取り手に持った曲剣で頭を落とす。
「まず一つ」
そこに大型に付随してきた小型の群れが襲いかかった。しかし「彼」はなんでもないというように近くにいた何匹かを迎撃し左手で背中に背負った木の棒を取り出す。半分に折れていた木の棒は伸びきりそこ先端部に曲剣がはめ込まれる。そうして出来た巨大な鎌は再び襲いかかろうとする魔物たちを一撃ですべて刈り取り消滅させる。
大型も動きだしたがそれに対して「彼」は鎌を背中へと背負うように構え右手で肩の上から柄の端を、左手で左腰の方から刃の部分に近い柄を持つ。
攻防一体。この構えならばある程度距離のある敵ならば右手で振るえば遠心力の乗った必殺の一撃となり、内側に入り込んだ敵に対しては左手で刃を引けば死角からの強襲となる。
そして魔物との距離はまだある。右手で振るわれる巨大な鎌は魔物を消滅させるギロチンとなった。
次に襲いかかる魔物に対して柄を左手でつかみながら折り畳み、右手で即座に刃を持てば変形機構が発動し再び折り畳まれた木の棒と曲剣となる。そのまま右手の曲剣斬り払い魔物の残骸に当たる気もないとばかりに独特なステップで横をすり抜ける。
大型の魔物3体と無数の小型を秒殺した「彼」はそのまま弱っていた個体に近づき曲剣を振るい足を斬り落とす。そのまま残っていた腕も斬り、それでも消滅しない魔物の頭に左手で散弾銃を押し付ける。直後に魔物の頭は弾け飛びながら霧となって消滅した。
「これで終わりか」
「あなたは何者なの?」
戦闘が終わった「彼」に対してチトセは近づきながら質問をぶつける。「彼」は味方とは限らない。いつでも魔法を使えるように「彼」の動きに注視していた。
「その質問に答える義理はない…が、そうだな。強いていうなら【渡 明斗】を庇護する狩人さ。それ以上でもそれ以下でもない」
「あなたは味方なの?」
「それを俺の口から語ったところで君が信じるのか?」
「……」
「だろう。では、俺はこれで退散するとしよう」
そういった直後に彼の体が崩れ落ちる。戦闘服が解かれ自動的に制服へと戻る。そんな彼を抱き止めながらチトセの頭の中は先ほどの「狩人」を名乗る人物で一杯だった。そしてそんな「狩人」に庇護されている「渡 明斗」とは…
…
…
気がついたら保健室のベッドの上にいた。顔を横に向けるとチトセがいる。
確か魔物から逃げる算段立ててたら横から4体目が現れたんだっけ?身体は…どこも異常なし。ということはチトセが俺を助けてくれたんだろうか?
「あら、起きたの?大丈夫?魔物を全部倒したあと急に倒れたのよ。」
「魔物を…倒した?俺が?チトセじゃなくて?」
全く覚えがない。どういうことだ?
「覚えてないの?そう。なら、いいわ。」
そういうとチトセは保健委員に交代して部屋をあとにしてしまった。
身体に異常はない。多少疲れは出ているがこの程度なら問題ないだろう。ずっと寝ているわけにもいかないのだ。
そのあと保健委員から軽い検査などを受け許可を得た俺は再び戦場に戻った。
…
…
…
国軍の再編成も終わり前線が立て直されてから1週間ほど経った。
「智花、大丈夫か? 無理せず、接近戦は私に任せろ。渡を守れ。 」
「う、うん!明斗さん、少し下がりましょう。」
近づいてきた小型を斬り伏せながら神凪が智花に指示を出す。俺もまだ疲れが残っている。マトモに戦えたものではないので大人しく智花や夏海などと一緒に下がる。
「足止めなら私でもできる。その間に夏海、他の生徒と頼んだぞ。 」
「オーケー! 骨は拾ってあげるからね! 」
「縁起でもないことを言うな! 」
3人には俺が倒れたことは伏せてある。引きずられても困るしね。
「神凪センパイ! 僕も手伝います! 」
「…なに? ダメだ、お前は転校生の側にいろ。 」
真理佳の提案を神凪が一蹴する。
「で、でも僕はまだ、あまり魔物を倒してない… 」
「渡のおかげで、私たちは今も戦えるんだぞ。
今の渡自信には戦う力がない。私たちが全力で守るんだ。
お前が命じられたのはその役目のはずだ。お前の功はそれを達成することだ。 」
「…は、はい… 」
ホントは俺が言わないといけないんだけどな、それ。
「わかればいい…転校生は私たちの友人なんだ。守ってやってくれ。 」
「……わ、わかりました……僕の、役目…… 」
「ね、そんなに落ち込まないで。ヒーローを目指してるって聞いたけど…
これから頑張って訓練して、もっと強くなってからでも遅くないよ? 」
智花も見かねてフォローに入る。
「南センパイ…で、でも僕は1日も早く…! 」
しかし、それでも真理佳はまだ納得がいかないようだ。
「わたしは、明斗さんにも円野さんにも大けがしてほしくないよ。
同じグリモアのクラスメートだから。 」
「!! …セ、センパイ…… 」
智花の説得にようやく自らの役割に納得してくれたようだ。
「さあ、明斗さんも、こっちにどうぞ!みんなで力を合わせて…
この戦いを乗り切りましょう! 」
ドゴォ!
締めの言葉が入ると同時に近くの木をなぎ倒しながら大型が1体現れる。
「締まらねーなおい」
「せっかくのシャッターチャンスが…」
…
…
…
空が明るくなってきた。魔物を生み出す霧が減ってきたのだろう。10日、長かった戦いも終わろうとしている。背後に人の気配を感じとる。後ろにいるのは生天目つかさだ。
「……長かったな…… 」
「ふん、ふんぞり返っていたのでは長くも感じよう。
私にとっては至福のひと時だったぞ。物足りんくらいだ。 」
「可能な限り戦ってはいたんだがな…まあ、いい。お前がいたおかげだ。 」
生徒会長として学園生に被害が出ぬよう合間を縫っては戦闘に参加していたがそれでもつかさの方が戦闘面では大きく貢献している。
「フン、おだてて何を期待しているか知らんが、無駄だ。 」
「…だがこれだけの日数、これだけの魔物と戦ったのは初めてだろう?
私もこの前に思い知ったが、自分が考えるより、体は弱いものだ。
休め。今回を乗り切れたのだから、後8年は大丈夫だろう。 」
「そうなればいいがな」
そういうとつかさは踵を返し去っていく。
代わりに来たのは薫子だ。
「…生天目つかさ、やはり常日頃、勝手に魔物討伐に出かけるだけはありますね。 」
「ああ…いつもは対抗戦かタイマンだったからわからなかったがな… 」
「個人でも継戦能力は彼女がトップ…と、私が申し上げておきましょう。
会長が仰る必要はありません。 」
「いつも変なところに気を使うな…さて、私の仕事だ。ケリをつけよう。 」
待ち望んだ時がようやく来た
「はい。生徒は集合させてあります。 」
「疲れた体に無理をさせるな…短めにするか。いや、一言でいいな。
…第7次侵攻は終わった。勝ったぞ。 」
ここに第7次侵攻は終結した。
…
…
学園の研究室で宍戸 結希はとある人物から電話を受ける。
「もしもし…………あなた、どうしたの? 半年ぶりね。
……魔物の通り道……確かに、旧科研があったわね……なんですって?
魔物の到着に余裕がったのはそのせい? …わかったわ。こっちで対処する。
なに? …そう、完成したのね。安全装置はどうなってるの?
言ったはずよ。あなたが転校してくるのはまだ早い。
魔法を使ったときの負担は、魔法使いでないと耐えられない。
【覚醒していない】あなたが、他の生徒と一緒に戦うのは無理よ。
……好きにしなさい。忠告は何度もしたから。
研究のために命を捨てるというなら、もう止めないわ。 」
しかし、終結したからといって何も問題なく終わるとは限らないのだ。ヒトがヒトである限り…