私立グリモワール魔法学園〜狩人は夜明けを求めて〜   作:リューラ

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1日で3話も書いたわ。
さすがに4話はない。
主人公の狩人化はまだまだ先です。タイトル詐欺ではないんでちゃんと戦う魔力タンク化します。GN電池だって戦うしね。
ちなみにグリモアで作者が好きなキャラはイヴちゃんです。というか冬樹姉妹かわいいです。


とても疲れる日

夏海が取材させろ。と催促しまくるのでやむなしに了解した。

昼食は学食でこの間のようなことはもう嫌だ。テーブルの下に荷物置こうとしたらメモ帳のようなものを見つけた。

表紙に「遊佐」という名前が書いてあった。寝ぼけた頭で誰だっけ?ってなったけどすぐに思い出した。報道部の部長さんだ。見なかったことにしようかな…

夏海の取材のついでに渡せばいいか。出来れば関わりたくないけどね。

 

報道部の部室に着く。部屋の中には難しい顔をした黒髪の女性がいる。たぶんこれのことだろうな。ため息をつき覚悟を決め部屋に入る。

 

「失礼します」

 

「ん?誰かな君は。申し訳ないのだけど今は取り込…」

 

「遊佐さんですよね。どうぞ」

向こうの言葉を遮り手帳を渡す。

 

「…それは僕の手帳じゃないか。どこにあったんだい?」

 

「学食のテーブルの下で見つけました。」

 

「学食のテーブルの下…そうか、昼食を取っているときに忘れたのか…。君は確か転校生だったね。いや、ありがとう。うっかりしていたよ。ちなみに中は見ていないよね。ちょっと見られたらまずいものがね…。乙女の秘密だ。迂闊に知ると命がなくなるものもある。」

 

「俺はまだ死にたくないので」

 

「良い心掛けだ。興味を持つことはいいことだが、知らなければいいこともある…少し陳腐かな?」

 

少し話して分かった。この人が言ったらシャレにならん。

 

「特にこの手帳にはね僕の汗と努力の結晶が詰まっているんだ。肌身離さず持ち歩いているんだけど、忘れたのは初めてだよ。それを今噂の転校生が拾ってくれた。なんだか特別のようなことに思えるね。」

 

「それはドーモ」

 

「あぁ、すまない。自己紹介がまだだったね。僕は遊佐 鳴子。報道部の部長だ。仲良くしてくれ。取材なんか快く引く受けてくれると嬉しい」

 

「渡 明斗。夏海の同級生だ。よろしく。」

 

ひとまず握手を交わしそろそろ退却しようしたが

 

「とにかく、この手帳は命のように大事なものなんだ。拾ってくれたお礼をしたい。今から予定はあるかい?この近くに喫茶店がある。ご馳走するよ。」

 

有無を言わさぬ笑顔で強制連行されました。美人の笑顔に逆らえないこれが男だ。

 

「遠慮なく食べてくれ。君はそれだけのことをしてくれたんだ。…君は夏海と同じクラスだったね。彼女とはぜひ仲良くしてやってくれ。僕みたいな偏屈よりも。僕はといえば隙あらば人の秘密を盗み出そうとする悪人だからね。君も油断すれば丸裸だ。例えば…こんな風にのこのこついてくると…」

 

今すぐ回れ右して帰りたい。

 

「なんてね。さすがに初対面でそこまでしないから安心してくれよ。」

 

初対面じゃなかったらやるのかよ

 

おっかなびっくりしながら食事を続けていたら遊佐さんは少し真剣な顔で話を続けてきた。

 

「それでこれは、今までの話とは全く関係ないんだけど、君のことをききたい。」

 

嫌なのが顔にまで出たんだろう少し笑いながらもさらに続ける。

 

「ふふ、そんなに構えないでくれ。記事にするつもりはない。ノートに書くつもりもないよ。変なことはきかない。魔力を与えるという力に目覚めた日のことを知りたいんだ。それだけだよ。深い理由はない。」

 

その目はとても真摯でだからこそ少しなら話してもいいかな、っておもった。

 

「といっても何もないですよ。魔力量が尋常じゃないです。他の魔法使いに魔力を渡せるなんてすごい。覚醒した日にそう言われましたけど当時の俺にはそれがどれだけすごいかなんて分かりませんでしたし」

 

面向かって魔力タンクじゃんスゲー、って言われて俺スゲーってなるやつおらんやろ

 

「なるほど。ありがとう。じゃあ最後にひとつだけ。僕は深い理由なしに質問なんてしない。嘘をついて悪かったね。」

 

「んな!?」

 

俺が反応するより前に遊佐 鳴子はレシートを手にスムーズに会計を済ませせっせと店を出ていった。

 

「…はぁ。なんか疲れた」

 

 

 

 

昼休みに智花に呼ばれ研究棟へ行き魔力量を量られた。宍戸さん曰く「通常の魔力量の数百倍」という型に無理矢理はめるしかないまでの膨大な魔力量らしい。

そのあとは一緒に来ていた神凪に連れられ風紀委員のいる訓練所へと連れてこられた。

また金髪か。金髪のツインテールの女の子の元へと召喚された俺。間延びした特徴的な喋り方で風紀委員長の水無月 風子は告げる。

 

「…宍戸 結希でもわからないってそーとーですよ。」

 

「え?そんなにすごい人なんですか?」

 

「彼女は国連の研究所で勤めてましてね。はい、飛び級で。日本の研究所に移った後、魔法使いに覚醒して学園に来たんです。とってもオーバースペックで、わからないことなんかない…と思ってましたがそういったこともあるんですねー。」

 

「じゃあ俺がここに呼ばれた理由は俺の能力を把握したいからでよろしいか?」

 

「そです。アンタさんに前と同じことしてもらおうと思って。上限がわからないのは仕方ない。ですがもう一つの【魔力譲渡】。こっちはウチらが体験できますからね。とゆーわけでアンタさん方にも来てもらいました。」

 

そう言いつつ目配せをする。その視線の先には水色の髪の少女といかにも忍者、という格好をしている黄緑の髪の少女がいる。

 

「これから順番に試してみましょ。ウチは最後でけっこーです。…じゃあ氷川からいきましょーかね。」

 

風子にそういわれると水色の髪の子が反応した。なるほど彼女が氷川、ね。

 

「わ、私が最初ですか!?」

 

「ええ。転校生さん。風紀委員の氷川 紗紀です。どーぞ遠慮なく魔力をあげちゃってください。」

 

なんか言い方!言い方!!

 

「あ、はい。じゃあやりますよ?」

 

魔力を氷川さんに送る。氷川さんは普通に魔法を放ったつもりだろうが放つ瞬間に驚愕していたところから威力が底上げされているのは言うまでもないだろう。

 

 

「な、なな、なんですかこれ。魔法の威力が段違いに…!」

 

底上げどころか段違だったわ。

 

「はい、次。神凪。」

 

「…はい。」

 

神凪が前に出つつ風子に返事を返す。

 

「…なるほど。全力で魔法を撃ってもまだ充実している。転校生の魔力を補充しているからですね。」

 

神凪は冷静に分析している。

 

「はい、次は冬樹。冬樹イヴ」

 

ナンカキイタコトアルナマエダナー

 

風子の視線を追った先にはこの間ハンカチを返した少女が。ヤッベーマジデヤッベ。あの時彼女の機嫌が良くて助かった。風紀委員って知ってれば口なんか滑らせませんて。

 

「…不要です。よくわかりました。彼の力も、問題点も。ですから、これで失礼します。勉強があるので。」

 

内心冷や汗出してたら辞退してた。

 

あと忍者の格好した服部さんも辞退。じゃあ残るは…

 

「では、最後はウチですね。よろしくお願いします。」

 

さすが委員長だ。威力が違うぜ。

 

え?今?今は公開処刑されてるよ。

 

「で、おまけで転校生さん自身に魔法を使ってもらってみたんですが…」

 

委員長やめてくれ!

 

「どれだけ工夫しても魔法が使えないと。」

 

「いやー、これだけ魔力あっても、使えないのはもったいないっスねぇ。」

 

「氷川さんと服部さん止め刺すのやめて。死体蹴りして楽しい?」

 

「これらの結果からわかることは1つ。アンタさんの役割です。訓練で魔法が扱えるよーになるかもしれませんが、それでも魔力は無尽蔵です。アンタさんの【魔力譲渡】を求めて色んな人が組みたがるはず。いえ、学園生ならいーんですよ。パーティー組んで、クエストに出る。」

 

「それ以上は不要ですよ。懸念事項は分かっているつもりですよ。俺の力を悪用しようとするやつは必ず現れるでしょうから。」

 

「わかってるんならいーです。アンタさんの外出は宍戸結希及び風紀委員に監視されます。出来るだけ目立たないように注意しますが、ご了承くだせー」

 

「あぁ。まぁ別に監視が目立ったところで俺も構わないけど」

 

たぶんどっちみち監視の目があれば気づくし。

 

生徒会や報道部に目つけられてるけどこれで風紀委員もだな。転校したてとはいえさすがに昼休みなさすぎたろ。午後の授業は…魔法の模擬戦闘だったか?準備しよ。

 

HRが終わり今日の授業も滞りなく終わった。智花が部活動を案内してくれるそうだがその前にこの間借りた魔法基礎の書籍を返却しに図書館へ。

萌木は「もう読み終わったんですか?」と驚いていた。ついでにまた魔法関連の本と霧の魔物との戦争についての歴史を調べるためにその辺りの関係書籍も借りた。図書館には冬樹イヴ。彼女も真っ直ぐここに来たんだろう。机に参考書などを開いて勉強している。集中してるし話しかけない方がいいだろう。

 

図書館を出て智花と一緒に部活動巡りへ。

 

ここからダイジェスト

 

天文部…中二病の風槍 ミナ率いる変人集団。双美 心はなんか常に謝ってるし、立華 卯衣は常に眠そうだし。服部さんいるし。がんばれ良心枠の南条 恋。なんかミナになつかれたのでたまに来ると約束しといた。

 

料理部…里中 花梨が部長。料理部の割りに食い専が半分占めてるんだけど。智花が料理したいと言い出したのをみんなで止めた まる

 

精鋭部隊…いや、部活じゃねーけど。守谷 月詠にめっちゃ絡まれた。隊長が赤毛眼帯のエレンさん。

 

アイドル…だから部活じゃない。モデルの鳴海 純とアイドルの皇 絢香という二人の魔法使い兼業アイドルがいる。なんか仲良くなった。

 

歓談部…海老名 あやせさんが中心の部活。あと留学生多い。

 

茶道部…冷泉 葵、白藤 香ノ葉、越水ソフィアの3人がいる。

 

散歩部…仲月 さら、瑠璃川 秋穂、冬樹ノエルという一見とっても和やかなメンバーがいる部活で実際和やかな。何がヤバイって保護者組。実質部員のシスコン拗ねらせた瑠璃川 春乃とヤンキー朝比奈という凶悪さよ。正規メンバーにはなつかれたけど外野から背中刺されそうでそれどころじゃねーよ。

 

報道部…無言のスルー

 

 

「部活も大体回り終わったか?」

 

「そうですね。これでほとんど回り終わったんじゃないですかね。」

 

良い時間になったので智花と別れ寮へと向かう。

 

自分の部屋に入り図書館で借りてきた魔法関連の書籍を開く。

 

「さて、やりますか。」

 

俺は体質的に魔法を使うことがほとんど出来ない。今はせいぜいライターの火を起こせるようになった程度だ。恐らくは伸び代はほとんどないだろう。

しかし、【魔力譲渡】の能力がある。試していないからまだ分からないが「人」に渡せるのであれば「物」に魔力を送ることも可能なはず。ならば魔力が流れた時点で自動的に魔法が発動するようにあらかじめ物に魔術プロセスの刻印を刻む。

そのために必要なのは魔法を発動させるための基礎と魔導具を作るための知識だ。

1日2日で出来るものでもない。気長にやるとしよう。

 

 




水無月さんの間延びた声割りと好きです。

次回でメインストーリーの2話にいく予定。ここでも一部入ってるは入ってるんですけどね。
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