赤目のヒーロー   作:ささやく狂人

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約束

…2分ほど考えた後、僕の中で親友の位置に属したぶどう君に声をかけることにした。

泣きたいのはこっちもだよ、という意味を込めて話しかけるのもあったが、少し作戦を思いついたのだ。彼の肩をポン、と叩く。

 

「…ぶどう君、一緒に戦わないか?」

「…!?はぁっ?お、お前どっから現れた⁉︎」

 

…あ、『能力』が発動していたらしい。確かこの『能力』は悲しい気持ちだと稀に暴発するんだったか。しまったな。ファーストコンタクトは最悪だ。

 

「いや、僕の個性なんだ、それはそうと、ちょっと協力したいんだ。僕も未だ0pt、このままじゃまずいだろう?僕ら」

 

「…俺とお前の個性で協力できるのか?見たところお前の個性は透明になる個性、か?羨ましいなコンチクショウ!」

 

「うん、何が羨ましいのかは全くわからないが僕の個性に関してはその認識で間違いない。とにかく協力してほしい、とりあえずptを効率良く集める方法を思いついたんだ、念のため君の個性も知っておきたいけど、教えてくれる?」

 

「おれの個性はこのボールみたいなやつだ、くっつく。自分にはくっつかない、乱用すれば血出る。これくらいでいいか?」

 

「うん、充分だ、教えてくれてありがとう」

 

ここで僕は周りを見渡す。身体を金属化してロボットを倒している少年、手のひらから酸を出してロボットにかけて倒すエイリアン少女。

 

…やはり僕らにはこのような攻撃力が足りない。

 

ただ、ぶどう君のおかげで拘束力は足りた。攻撃力があってもロボは移動を続けて躱す事もある、そうなると効率は良くないだろう。

 

あとは僕が攻撃力と拘束するまでの方法をカバーすれば良い。

 

「行こう、ぶどう君」

「……てかぶどう君って俺かよ…」

 

まぁそれは不服かもしれないが、今は時間が惜しいし、それに。

 

「お互い入学式で名乗ろう、ぶどう君」

 

それは、この試験を一緒に合格する約束。

 

 

 

初めに探したのは攻撃力。金属化の少年を見て思いついたが、彼は個性の都合上、自分の腕を武器にしていた。それなら僕らは代わりの腕を見つければいい、つまり武器だ。

 

そもそも2人でポイントを得るのだから拘束しても交互に倒してちゃ合格ポイントなんて不可能だ。それなら1つの武器を持って同時に倒す事、それが2人でポイントを得る方法だ、確証はないが。

 

それで見つけたのが、エイリアンガールの酸で支柱が不安定になっている交通標識だ。エイリアンガールの酸はロボによけられて辺りに散らばっている、ぶどう君と組めばもっとptを稼げただろう。

 

とりあえずボロボロの交通標識を支柱から折り、槍のように使う事に決めた。金属化の彼に比べては劣るかもしれないが、彼のロボを倒す様子から見て攻撃力は足りてるだろう。

 

あとはロボをおびき出す事だ。これに関しては僕が『能力』を発現させるだけでいい。さっき見せた消える『能力』じゃない。むしろ、その逆だ。

 

「…ぶどう君、準備はできた!?」

 

「あぁ!ちゃんと配置しておいた、そして頭痛ェ!」

 

どれほどの痛みかは知らないが血が出てるので痛そうだ。かなり助かる。感謝だ。

 

それじゃあ、あとは、待つだけだ。

 

「いくよ!ぶどう君!」

「準備OKだ!頼んだぞ!」

 

僕は『能力』を発動させる。

 

ーーーーー『目を奪う』

 

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