「」ギュッ
「」ギュッ
「」ギュッ
「うぅ」
母港の学園。
その一角で綾波を囲んで固く抱き締める三人―――ジャベリン、ラフィー、Z23―――の姿。
ラフィーは半分寝ているのでほとんどジャベリンとZ23につられてるだけの形だが、それでもその片腕はしっかりと綾波の背中に回されていた。
「……あそこの四人は何をしてるの?」
「件のプロパガンダ目的の映像作品があるだろう」
「ああ、あれ? 評判はそれなりに良いみたいね。私は観てないけど」
「あれでの綾波のスタンスに何やら思うところでもあるのだろう。オイゲン、卿も出ていたぞ?」
「そうなの? なら後でオンデマンド配信でも観てみようかしら。あんたはどうなのツェッペリン?」
「憎んでいる、すべてを」
「あっ(察し)」
「あの、みんな……ちょっと苦しい、です」
「綾波ちゃぁん……」
「大丈夫ですよ綾波。私たちは、絶対に大丈夫……」
「んぅ……ラフィー、綾波も、ジャベリンも、ニーミもみんな大事……みんな大好き……」
「……はいです。綾波も、みんなが大好きです」
「ところでラフィーちゃんってあんなにおっぱいあったっけ?」
「……わかんない。でもここにいるラフィーはぺったんこ」
「改になる前とそれ以外で明確に変動してる気がするのは気のせいでしょうか……」
「……きっと、オトナノジジョウ、です」
◇◆◇
執務室にて。
いつも通りに執務を行う指揮官と、本日の秘書艦エンタープライズ。
だが今日はいつもと様子が違う。かなり違う。
エンタープライズ、何故か指揮官の膝の上に座らされていた。
「し、指揮官」
「ん?」
「その、そろそろ脚への負担が辛くないだろうか? 決して軽いわけではないだろう?」
「全然。ていうか離したくねぇわ」
「あの作品においての私がああいう設定だっただけで、今ここにいる私がああなるというわけでは無いのだが……!」
「いやさ、お前さんの内情やら何やらを受け止める奴がいないだけでああいう風になるってわかったもんでな。これまでは、ちぃとばかしおざなりになってたんでないか、と思って」
「いや、だからといって」
「エンタープライズの言い分もわかってる。それでも俺の傍にいてくれてるお前さんを支えてやりたいっていう……まぁ言っちまえばオッサンの我儘さね。諦めて受け入れてくれ」
「はぅ……」
「ほれ。別に仕事の邪魔になんかなりゃしねぇよ。もそっと近寄れ」
「う、うぁ……しき、かん……」
自身のカンレキに思うところが、というか思うところしかないエンタープライズにとって、その言葉は蜜のように甘い毒。
指揮官の首元に腕を回して抱き付いて。
肩口に顔を埋めれば、いっぱいに感じられる熱と匂いに頭が茹だって。
その内エンタープライズは考えるのをやめた。
◇◆◇
「赤城、加賀。少し飛んでもらえますか?」
「……何を言い出すのですか天城さん」
「いえほら。例の映像作品があるでしょう? あれの貴女たちの勇姿、とても良いものでした」
「……恐縮です」
「まぁ加賀は少々、慢心が過ぎていたようですが」
「……あれは今ここにいる私とは別存在です」
「フフッ……ですが、ある種の自戒にはなったでしょう?」
「それは、まぁ……赤城姉様?」
「ああっ! ご覧になってください天城姉様! 赤城は、赤城は少しですが浮けましたァ!!」
「なんとォ!?」
「あらまぁ。凄いわ赤城」
「ええ、ええ! 姉様と指揮官様のためでしたらこの赤城、どんな艱難辛苦をも越え、不可能さえ可能としてみせます! ……ですが、あの、ごめんなさい姉様。さすがに少し辛い……!」
「貴女はやれば出来る子よ赤城。だからほら、もうちょっとだけ頑張ってみなさい」
(鬼かこのヒト)
「う゛、ぉぉ……ふ、ふふっ、相変わらずのスパルタですね天城姉様……ですが、これもまた懐かしい……良いでしょう。この赤城の成長、確とご覧になって」
「あるぇー? 赤城先輩ってば、誉れある一航戦なのにそれだけしか浮けないんですかぁー?」←空中立ち絵翔鶴
「………」
「………」
「………」
「……ンフッ」
「翔鶴ゥゥゥゥゥゥゥゥゥア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!!!」
「やばっ」
「よくも! よくも天城姉様の前でこの私に恥ヲヲヲヲォォォォ!!!」
「あれっ、ちょ、待ってください待って待って待って!? 赤城先輩すっごい速い!? サラマンダーよりずっと速い!?」
「……加賀」
「……私には赤城ほどの熱意は出せないかと」
「そう……残念です」
◇◆◇
「ロイヤルの活躍が足りなさすぎるわッ!!」
恒例となっているロイヤルのお茶会。
女王クイーン・エリザベスが開口一番に放ったその一言だが、同席している面々の反応はどうにも薄かった。
「陛下。そう仰られましても、あれはまだ二話しか放送されておりませんし……」
「それに、この母港でのロイヤル勢力は海域攻略に引っ張りだこ。陛下のご活躍におかれましても、他の陣営の皆様からも高い評価を得ております」
「そんな当たり前のことを言ってるんじゃないわよ!」
フンスッ、とふんぞり返ってティーカップに口をつける女王の癇癪。イラストリアスとベルファストの進言なぞどこ吹く風とばかりに苛立ちを抑えきれていない様子。
「そもそも、あの駆逐艦たちをメインに据えているなんて設定からして気に障るわ! どうしてわたし達に焦点を当てないのかしら!」
「あれはどちらかというと、個々の陣営よりもアズールレーンとレッドアクシズの戦いを主軸にしてありますので……」
「それしてもよ!」
「陛下。イラストリアスも言ってましたが、展開もまだ序盤も序盤。今後、私達ロイヤルの栄光が市井に流れる可能性はまだまだ残されてますから」
「むぅ……」
ウォースパイトからの言葉に、唇を尖らせて押し黙る女王。
張り詰めていた空気が少し和らいだのを見計らい、イラストリアスが隣に座るユニコーンの頭をそっと撫でた。
「ユニコーンちゃんも頑張ってましたね」
「ん、んへへ……ありがと、姉ちゃん」
「……あっ、そうだわ! イラストリアス! それにウェールズも!」
「はい?」
「わ、私もですか……?」
「あなた達も一話の冒頭から大物感出しながら出ておいて未だに活躍らしい活躍一つも無いじゃない!」
「いえ、ですから陛下、まだ二話……」
「くぅ、電話よベル! 製作陣に抗議入れてやるわ!!」
「申し訳ありません陛下。その手の行動は厳禁だと、ご主人様から厳重に仰せつかっておりますので」
「~~~、んもぉぉぉぉぉッ!!!」
よく晴れた午後の空に、そんな叫びが溶けて消えた。
◇◆◇
「エンチャント艦載機ィィィ!!!」
「それ反則では!?」
演習場では、瑞鶴とエセックスによるドンパチが繰り広げられている。
映像作品において流された瑞鶴のワンシーン。
自身の刀に艦載機のエネルギーを乗せた一太刀に一瞬で心を奪われた瑞鶴。いざ自分も、と試してみたところ一回で成功したため、これならグレイゴーストも、と勢い勇んで勝負を挑みに行くも、当のLucky Eは指揮官とイチャついてたので仕方ないとばかりに暇そうにしてたエセックスが巻き込まれた次第である。
「ウフフフハハハハハ! アーッハッハッハッハッ!! 粉砕! 玉砕! 大・喝・采ィィィ!!!」
「指揮官が『重桜の空母は軒並み頭おかしい』と言っていたのが「言葉」でなく「心」で理解できました! つまりこういうことだったわけですね指揮官!!」
「エセックス! あんたは良い友人だったと思ってるわ! けどねぇ―――恨むならグレイゴーストを恨め私だってもっと指揮官に構ってほしいのにィィィィィ!!!」
「ただの八つ当たりじゃないですかー!?」
負けじと艦載機をぶっぱしていくエセックスだが、ユニオン航空機何するものぞとばかりに無惨に斬り捨てられていくばかり。
後退に次ぐ後退、だが背中を向けることだけは、ユニオン正規空母にてエセックス級のネームシップとしてのプライドが許さず。
「―――大空を翔けよ!!」
悪足掻きにしかならないと理解していても、それでも何もせぬまま負けることも許せなかった。
「ちょっと赤城先輩しつこくないですか!?」
「うるさいわこの腹黒鶴めが! ヒトが寝てるところに対決母港だとか抜かして夜明け前の時間に甘ったるいロイヤル菓子を持って乗り込んできた挙句に天城姉様の安眠を妨げたことも含めて後悔させてやる!!」
「それ何ヵ月も前の話ですよねぇ!?」
「「あっ」」
「「あ?」」
エセックスの艦載機、重桜空母二隻に命中。
クリーンヒットでクリティカルである。
「翔鶴姉ェェェェェェェェェ!!!?」
「あーもうメチャクチャだよ」
「しきっ、しひかん……あたまが、あたまがフットーしそうなんだぁ……おろしてくれぇ……」
「あーはいはい。エンタープライズは良い子だなぁ」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
(駅弁だ……)
(駅弁だ……)
(駅弁だ……)
アニメエンプラぐっずぐずになるまで甘やかしたい、甘やかしたくない?
アニメのラフィーにおっぱいがあった件について製作陣の皆様に小一時間ほど問い詰めたいいや別にあれが良いとか悪いとかそういうのじゃなくて確かに初期スキンのラフィーには谷間があるのは確認済みだよだけどそれ以外だとあるようには全然見えないし改だとむしろかなりまな板だよこれくらいのちっぱい具合なのに何でアニメはああだったんですかいや確かにアズレンは駆逐艦でもとんでもないサイズのおもちをお持ちなKAN-SENは山ほどいるけどその中でもラフィーは希少なちっぱい駆逐だったじゃないのよいや別にあれはあれで良いよ好きだよぶっちゃければディ・モールト・ベネだよでもちっぱいだと信じていたラフィーがおっぱいになっててちょっといやかなりだいぶショックでかいよあるにしても控えめなのが個人的に大好きだったんだよいやこうは言うけどラフィーは好きだよ寝るの好きで酸素コーラがぶ飲みするの好きででも仲間想いの友達想いのすんごい良い子だよなのにあのロリ体型で戦場でのフィーバーっぷりとのギャップがえぐいのも好きだよふわふわ白髪ツインテールもものすごくどちゃくそに好きだよ何でああいうおっぱいにしたんですかちょっと教えてください製作陣の皆様方解釈違いなんですけど一話終了の段階でBlu-ray全巻予約余裕でしたよお身体気をつけて製作頑張ってくださいところでラフィーをおっぱいにしようと言い出したのは誰なのかそこだけどうか