ISACfA《インフィニット・ストラトスAnd Counting for Answer》   作:傭兵No41

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さて、それでは今回はクラニアム決戦。


と、思っていたのかぁ?




プロローグ―chapter2―

 

「これで、ようやくクローズ・プランも最終段階か」

 

 

崩れ落ちるアンサラーを尻目にそう呟く。全く、あんなものを作り出して企業の連中は何を考えてるのか…理解出来ない。もとい理解したくもない。それだけORCAを恐れているんだろうケド…それで、更に地上を汚染するしか能の無いデカブツを造り上げるとか。いや、確かにあの戦闘力は脅威ではある…それ以上に、周囲に与える汚染が尋常でじゃない。全く、度しがたいなぁ…企業の連中も。挙げ句には、そこまでして造り上げたアンサラーも私に落とされる始末。良い気味だ。

まぁ、けど。これでようやく企業の能無し共も静観に移るだろう。テルミドールとメルツェルが何かしら企んでいる様だった。…全く、あの時はアイツら良い顔してたからな。

企業の能無し共にはお悔やみ申し上げる。ざまぁみろ。

 

 

ガレージに着いて粗方機体の修理と補給を済ませ、何日か経った後だった。そのメールが届いたのは。

送り主はメルツェル。ORCA旅団自慢の参謀殿だ。

 

 

「なんだ…メルツェルから…? 珍しい…てか、アイツはヴァオーとBIGBOXに向かって落とされたんじゃなかったっけ? 生きてたのか…?」

 

 

そう、確かあの喧しい事としぶとい事が取り柄の単純馬鹿をパートナーに、私とほぼ同じタイミングで出撃してBIGBOXに向かった。そこで、ウィン・D・ファンションと何かと因縁のある、あの青いAALIYAHを迎え撃ち、BIGBOXを墓標に果てた筈だが。あのクール…と言うか、行きすぎて機械人形と揶揄される男に遺書なんて書くような殊勝な心掛けがあるとは思えない。

…まぁ、あの何処までも行きすぎた智謀と冷徹さの奥には何か熱いものを隠していたけど。ま、それが無きゃ人なんてのは着いてこない…アイツのそんなとこはそれなりに気に入ってたし。

取り敢えず、メールを確認してみよう。まずはそれからだ。

 

 

『カラードのリンクス。マクシミリアン・テルミドールだ』

 

 

…あれ?

メルツェルからのメールじゃないの?

おかしい。

おかしいところが多すぎる。何でわざわざメルツェルがこんなメールを?

テルミドールが頼んだのか…いや、それはない。回りくどいし、そもそも死地に向かった人間に頼むとか、確実性に欠ける。

そして、次に気になるのはテルミドールの口調だ。

いつも通りのメールの筈…だけど、何処かおかしい。コイツ、普段はもっとこう、芝居がかったような…少なくとも、こんな神妙に話す様なヤツでは無い筈だが。

取り敢えず、疑問に思いながらも続きに耳を傾ける。

 

 

『君がこれを聞いているのであれば、私はすでに死亡している。恐らくは、アルテリア・クラニアムに倒れたのだろう』

 

 

…は?

今この馬鹿…いや、大馬鹿野郎何て言った?

 

 

『メルツェルも、BIGBOXから生きて戻れまい。ORCAは、君一人になったということだ』

 

 

………。

良くできた冗談だな。笑えないが。

 

 

『頼む。私にに替わり、クラニアムを制圧してくれ。

クラニアムが停止すれば、クレイドルは最後の支えを失い、全ての人は大地に帰る。衛星軌道掃射砲はクレイドルを支えたエネルギーを得て、アサルト・セルを精算し宇宙への途を切り開くだろう。

全てを君に託す。

全ての人類と、共に戦ったORCAの戦士達のために』

 

 

ははは…そうか、そう言うことか。メルツェルのお節介焼きめ。BIGBOXで果てる前にタイマーをセットして今日届くようにしたわけか。ははは、コイツめ、生前にこんなお茶目な面をもっと発揮してれば、もっと親しまれただろうに。信用は絶大だったし、勿体ないことをしたものだ。まぁ、最も。あの、単純馬鹿なヴァオーは単純馬鹿なりにメルツェルのこんな面にも気付いてたのかもしれないケド。私は御免だが。あの暑苦しい単純馬鹿に懐かれて付きまとわれるのは。鬱陶しいことこの上無いだろ。

 

………。

 

ははは…しかしコイツら…

 

………

 

ホントに…

 

この………。

 

 

「大馬鹿野郎共がっ!!」

 

 

知らず知らずのうちについ盛大に怒声を放ってしまったが、しょうがない事だと思う。

…私も、もうヴァオーの事を単純馬鹿とは言えないか?

つい目の前の端末を全力で叩き潰してしまったじゃないか。私は端末をこれしか持ってないんのだけどな。何処に損害賠償請求を叩き付けるか。

そうだ。テルミドールと真改からぼったくろう。

 

 

「待ってろよ…この大馬鹿ども…!」

 

 

不幸なトラブルでお亡くなりになった自分の端末を放置して、凄まじい怒気を放ちながら私は格納庫に続く通路を駆ける。ガレージに着くと、あの人の残したパーツで組んだ自分の機体に急いで飛び込み、機体を起動させる。システムチェックは飛びながらやれば良い。

…隔壁が開くまで待っていられるか。右肩に装備した軽量グレネードを隔壁にぶちこみ、即座にQBを起動させ、左腕に装備したM()O()O()N()L()I()G()H()T()で隔壁を斬り開き、そのままOBを起動。茶褐色の汚染された空を、OBの翼を広げて進む。

 

その姿は。

 

まるで血に濡れながらも羽ばたく鳥の如く。

 

 

 




取り敢えず、プロローグ2話投下しましたが…次でプロローグ終了ですので、もう暫しお付き合いください。
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