クロス「遂に来たんだな……」
クロスはその広大なスタジアムを眺めてただそう呟いた。
今日は待ちに待った
そして現在の時間は朝六時。開会式は十時からだ。思わず早く来てしまった。
あ、そうそう。今日までにメンバーも増えた。
「何してるんだ?」
噂をすれば来た……
クロス「灯里さん早いね………」
灯里「それは君もだろう?」
彼女の名前は
クロス「まだ予選も越えてないのにうずうずするよな」
灯里「茜も同じようなことを言っていたぞ」
クロス「まぁ、白恋のレベルを見れば誰でも燃えますよ」
灯里「……ふむ」
灯里は茜同様に元々サッカーをしていて、いい噂を聞かない十字学園のサッカー部に入るのを辞めていたが茜がこのチームに来たと聞いて様子を見に来たらしい。
彼女は周りを見る力がある。黒木と共に指揮官にもなりそうだと見ている。
灯里「一旦、戻ろう。みんなもそろそろ集合してるだろう」
クロス「…………どーせまたケンカしてると思うんですけど」
灯里「…………同感だ」
ある人物によって現在、クロスレイは割と荒れている。ある人物とは白恋戦で助っ人として参戦し、その後正式に入部した………天野星のことだ。
クロス「みんなおっはー」
星「………軽いなお前」
クロス「とりあえず雰囲気軽くしねぇとやってけねぇよ」
ギスギスしてるのは星というよりヒイロと新入部員のせいなのもある。
ヒイロ「………おはよう」
クロス「お前星のこと嫌いすぎだろ」
初めて星と会ったあの日から気づいてはいたがヒイロは星のことをあまりよく思っていない。
こいつはサッカーが好きというより人助けでサッカーしてるんだ。どうもそれが気に食わないらしい。
「おー、先輩。ちっす」
と、問題児第三号だ。
こいつは
茜「クロスにお姉ちゃんおはようっ!!」
兎月「おはようございます!!」
暗いことばかり言ってるがいいこともある。
まずは仲の良さ。特にこの二人は雰囲気が似てるからかとても仲良くなっていた。後輩の茜がタメ語で兎月が敬語なのには違和感しかないが。
そして純粋にこのチームはかなり強くなった。これはというかこれもというか………星のお陰だ。
星はとてつもなく想像力の高いやつだった。だから一度見れば相手の動きを想像して動けるらしい。
そして想像力は必殺技にも通ずる。
必殺技は基本的にイメージが重要。想像力というのは思ってるより大事だ。さらに星は歴代に見られた技をノートにまとめ、それに自分が考えたオリジナル技を書いていっている。それは自分の技だけでなくチーム全員の技だからすごいんだ。時には歴代技から、時にはオリジナル技からみんなに技を教えてくれ、それをみんなが覚える。それをしたお陰で技も全員いくつか増えた。
星「とりあえず開会式行くか」
クロス「そうだな………行くぞ!!」
『はーい』
開会式はバッサリカット。
と、ここで大会予選のルール説明。
予選は地区関係なく当たる。それで四試合して敵の強さ、点数差によって総合しトーナメント出場する16チームを決める。
クロスレイの一戦目の対戦相手は千羽山中だ。