東方氷異伝   作:城が猫

19 / 25
く……俺は……!令和などというお題目には流されん……流されんぞ……!!
                    ↑(本当は間に合わなかっただけ)
そう、おれはそんな時代の流れに流されないだけなのだ……断じて、間に合わなかったワケでは……‥!!……う、うおぉぉぉッッッ!! ……う、うぅ……‥

では、本編です……


第十三話 氷争(白楼 其の壱

影チルノside

 

 

 指令に従い、次の目標地点まで指定の速度

にて巡行中、自身と酷似した妖力反応を持つ

個体と接触。

しかし、性質は異なる模様。

……指令を確認。

脅威では無いと判断した場合、これを無視し

、通過。

また、蟲が寄生済みの場合、これを強化しこ

の場に待機させるものとする。

・・・当面の脅威、皆無。蟲の不在も確認――

―――このまま無視通過を実行に決定……

 

 

 

 

レティside

 

 

 はぁ……、季節は移り変わりが激しい…冬が

続くと思ったらあっという間に春が来て、次

に夏が来る・・・夏は寒気(かんき)が無いので、私に

とっては最も力の弱まる季節だ。

よって今私は、暑い夏の間中涼しい洞窟の中

でゴロゴロして過ごしていなければならない

のだが………

 

レティ・ホワイトロック=レティ

 

 

 

レティ「でも~…もういい加減、洞窟の中は

    飽きたわぁ~~・・・」

 

 私は、夏の間ずっと続く引きこもり生活が

退屈になり、気分転換の為、外に出ていたの

であった。

 

レティ「あ~~~…たいくつ~…‥‥ん?」

 

 そんな時だった。

私がいるとよく見かける氷の妖精と同じよう

な気配を纏ったものが飛んでいくのが見えた

のは━━━それになにやらいつもとは違う見

てくれに、これまたいつもと違う様子で飛ん

で行くその氷精をみて、何かが起こりそうな

予感を感じ、好奇心に駆られてそちらへ行っ

てみることにした。

 

レティ「……ふ~~ん…なんだか面白そうねぇ

    …ちょっと邪魔でもしてみようかし

    ら…」

 

 我ながら悪戯っぽい笑みを浮かべていたと

思う。

なによりこれはいつも何かと一緒くたにされ

ることへの意趣返しの意味もあり、自分より

も下の者を弄りたいという欲求からくるもの

でもあった。

更に、これまで退屈だったこともあり、実行

に移したのだ。

まぁ、いつもは妖精の方が悪戯をしているの

だから少しくらい良いはず………

彼女の進行方向、━━━白玉楼(めいかい)への道を相手

よりも早く飛んで、先回りをし、相手の進路

をあからさまに塞ぐ━━

 

レティ「ちょっと、そこの妖精さん……私と遊

    んでかな~い?」

 

 その私の言葉に、反応した目の前の氷精が

その属性(こおり)の如く冷ややかで、無機質な目をこ

ちらに向けてきた。

しかし、それがまさか私を破滅に導くとはこ

の時の私は知りもしなかったのである。

 

 

 

 

影チルノside

 

 

 無視通過の決定と同時に、対象の明らかな

妨害を確認。

明確な害意によるものであると判断。

対象から攻撃性の高い妖力反応を感知。

迂回し、避けるよりも排除する方がより効率

的且つ適正であると判定━━よって、これよ

り対象の殲滅を開始します。

 

(チルノ)「・・・・・・・・・!!」

 

 直ちに抜刀━━自身の製氷能力により刃渡

り三尺(約90cm)の氷の太刀を精製。

対象に向け、戦闘態勢に移行。

直後、対象━━薄紫の肩までの頭髪に白いタ

ーバンのようなものを着用し、ゆとりのある

服装の何者か―――が、衣服の胸部よりカード

らしきものをその場で提示、その後、自身の

名を宣言。

 

対象「ああ…一応名乗っておくわね…私はレ

   ティ・ホワイトロック…雪女、のよう

   なものよ…よろしくね♪」

 

 ここで対象の名称と種族が判明。

名称、レティ・ホワイトロック。

種族、雪女の亜種。

それと同時に雪女(たいしょう)は提示済みのカードのスペ

ル宣言と思しきものを実行し、これを行使━

━━

 

対象(レティ・ホワイトロック)「スペル!寒符「リンガリングコ

      ールド」!」

 

 宣言後、対象(レティ・ホワイトロック)の周囲から自身への追

尾性能のある緑色の弾幕と、青色の乱数の弾

幕が多数出現。

総数、配置及び方向性から回避ルートを算出

━━棄却、自身に内在するエネルギー吸収能

力の存在、更に吸収するエネルギーは同属性

によるもので親和性が高…以上の理由から回

避の必要性は皆無と判断。

よって、周囲の弾幕を吸収し、相対する敵へ

の突撃を実行する。

 

(チルノ)「……!!ニィッ

対象(レティ・ホワイトロック)「そんなっ!!!そのまま突っ込

      んでくるなんて!!……って、

      弾幕を吸収してる…?」

 

 こちらのエネルギー吸収を目撃したことに

よる、雪女(たいしょう)の軽微な精神異常を確認。

距離、間合い共に適正。

現在、装備掌握している太刀で対象の急所を

貫通。

 

対象(レティ・ホワイトロック)「え?うそ…ゴプッ…━━‥!!

      …あぁッ……!!」

 

 対象の出血及び力の消失、脱力を確認。

貫通した太刀ごとその存在を放棄、放棄後、

目測およそ地上300mを自由落下…排除を確

認。

障害の排除に成功。

本来の任務を再開。

 

 

妖夢side

 

 

 

 

 何なんだ……!こいつらは!━━━━妖怪の

山の上空、その冥界の更に奥の白玉楼へと続

く階段で金属同士のぶつかり合う音、擦れる

音、また刃が何かの金属を叩き斬る音などが

辺りにこだまする。

その中で私、魂魄妖夢は八雲紫のスキマに似

た何かから続々と湧いて出てくる謎の機械人

形兵たちと攻防を繰り広げていた。

先ほどから斬っても斬っても際限なく湧いて

出てくるこいつらを相手にするうち私の中で

一つの疑念が渦を巻いていた。

 

魂魄妖夢=妖

 

 

 

妖「まさか……紫様が…裏切った?」

 

 しかし、そんな疑惑が首をもたげた直後、

次なる疑問が湧き上がる。

それは何故我々を狙うのかということ………

ここ、冥界は幻想郷のバランスを保つのに最

も重要と言っても過言ではないほどの場であ

る。

幻想郷で転生を待つ、死んだ魂たちを管理す

る、いわば魂たちの安息の地なのだ。

(まぁ、それを言い出したら他にもパワーバ

ランスを担うところはあるし重要ではあるの

だが)ここから、霊魂は成仏するか、転生し

て行くのである。

そんな場所であるにも関わらず、あの何より

も幻想郷を重んじる彼の賢者がここを攻撃す

る理由が何なのか見当もつかないし、何より

この人形兵どもに全く見覚えが無さ過ぎる……

それに紫様が差し向けたにしては無骨過ぎる。

……それに、他にもみょん……妙なところはあ

る……紫様のスキマと言えば切れ目の中に大量

の目が浮かび、端の部分にはリボンが付いて

いるのだが、こいつらが運ばれてくるスキマ

のような裂けめにはそれらが無く、その向こ

うは得体の知れない(紫様のスキマもだが)

世界につながっているかのような感じがする

のだ。

と、そんな思考の合間にも人形兵どもは手を

休めてはくれない。

次から次へとその見た目通り、機械のように

遠慮なく躍りかかってくる。

まぁ、倒した時の金属音からして本当に機械

なのだろう。

なにが動力源なのかは知らないが‥‥

 

妖「この地を侵そうと……そしてもしも幽々子

  様に手を出そうというのなら容赦はしな

  い……覚悟するがいい!!ここから先は━

  ━……一歩も通さないッ!!━━━獄界剣

  「二百由旬の一閃」!!」

 

 その宣言と同時に刀を横薙ぎに一閃すると

その剣圧が一気に広がり周囲の敵とその後ろ

の敵をも掃討する……と、その後ろから新たな

兵が大きいかぎ爪を付けた手で飛びかかって

来る。

それを敢えて紙一重で躱し、相手の横合いか

ら斬り伏せ、背後の敵には鞘打ちで瞬間的に

動きを止めてから振り向きざまに斬り、斜め

横からの敵に対しては、相手の攻撃を潜ると

ともに胴に一太刀入れる。

恐らく機械で出来ているであろう人形兵共が一体また一体と、

断末魔の代わりに金属の軋む音を響かせて倒

れては落ちて行く……

と、今度は自身の斜め上と後ろ斜め後方から

の敵をそれぞれ、二刀の刀で一体に付き一刀

で始末すると、今度はかぎ爪とは違った多種

多様な武器を持った敵が目の前に開かれた幾

つものスキマのよう裂け目から次々に送り込

まれて来る。

 

妖「くっ……!きりがない……!!」

 

 しかし、その後も大剣のような武器を持っ

た敵を一太刀で葬り、回し蹴りで蹴り飛ばす

ことでその背後にいた敵の動きを止めてその

隙に斬り捨てる。

そうやって斬り刻むごとにに機械兵から金属

音と何かがショートしたような電気火花が散

る━━━━━━━そんなことが数十回と続い

た時、何かがこちらに向かって近づいてくる

ような気配を感じた。

それに相手方も気付いたのか、大量の兵たち

も一斉にそちらを見遣る。

━━━白玉楼へと続くただ一つの道である長

い階段のその入り口にその階段の中間辺りか

ら上に咲いている桜の花びらがここまでひと

ひら舞い落ちる…かと思えばそれが更に一つ

二つ、はらはらと舞い降り、目の前の無粋な

敵兵には不釣り合いな風景を作り出す。

互いに、気配の方を向いたことで戦闘が一時

中断し、少しの間、敵との睨み合い(相手に

目があるのかわからないが)が続き、人形兵

の一体が武器であるカギ爪を私に向けたこと

で再び戦いの幕が上がった。

敵が放ってきたクナイのような武器を刀で弾

いてそれが別の敵に当り、正面から乗り込ん

できた敵の大鎚を寸前で躱して、相手の懐に

入り込んで斬る……押し寄せる敵を次々に斬り

祓いながら私は、近づいてくる気配が味方で

あることを期待する。

………それほどまでに体力が削られつつあった。

まぁ敵であったとしてもそれならそれで真っ

向からぶつかるまでの話だが……

 

妖「━━━っ!人鬼ッ!!「未来永劫斬」!

  !!」

 

 その少しの期待と覚悟を胸に、私は二つ目

のスペルを発動した。

 

 

 

 

 

アリスside

 

 

 

 家の柱時計が現在の時刻が夜明け前である

ということを静かに指し、下にある振り子が

コッチコッチ……と一定のリズムで時を刻んで

いる。

窓から入ってくる薄らとした明りもそのこと

を裏付ける。

既に朝食の準備が済んでいることの証に、火

にかけられた鍋がコトコトと鳴り、そこにど

こからともなく可愛らしい見た目の人形が宙

を浮かんで鍋の火を見にくる。

また別の所では、その何も掴めなさそうな手

で編み棒を持って編み物をしている人形もい

る。

他にも紅茶を入れている人形に、花壇に水を

やっている人形、紅茶に合いそうな茶菓子を

作ってくれている人形など……他にも複数の人

形が、この私━━━アリス・マーガトロイド

の住むこの家で働いていた。

 

 

 

アリス・マーガトロイド=ア

 

 

 

ア「……といっても、全部自分で操ってるんだ

  けどね……」

 

 などと、誰にともなく呟いてみたところで

、ここには私と自分が手掛けた人形(上海と蓬莱)たちしか

居ないのだが・・・・・・・

そう、彼女たちは私が作った人形…上海人形

(と蓬莱人形である)その上海と蓬莱の違い

だけれど、これは返事をしてくれる時の鳴き

声が「シャンハーイ」か「ホラーイ」なのと

服の色ぐらいしか違いが無い。

(因みに上海が青で蓬莱が赤)そんなことを

考えていると、ふと一体の上海が私の方に緩

やかに飛んで来た。

━━━そんな風に言うと私が操っていないか

のようだが実は半自動であり、今のように意

志を持っているかのように来る時があるのだ

が、まだまだ完全自律をするには至らない━

━━そのシャンハイが目の前まで来たところ

で両手でその人形の体の脇のあたりに手をや

って捕まえる。

そして、何の気なしにその人形のつぶらな瞳

を見つめると、その瞳に「七色の人形遣い」

ことこの私、アリス・マーガトロイドのその

姿が映し出された。

その容姿は家に溢れかえる人形たちに負けず

劣らず人形然とした見た目をしていて、金髪

に眼は金褐色、青のワンピースのようなノー

スリーブにロングスカートで、肩にケープを

羽織り、頭にはヘアバンドのように赤いリボ

ンが巻かれている。

 

ア「・・・・・・ん?」

 

 となんとなく自身の人形を見たついでに自

分の姿を確認していると、その人形(シャンハイ)に何か違

和感を感じる。

 

ア「あら、この服の所、取れかかってるわね

  ……」

 

 よく見て見ると服のエプロンの肩にかける

帯部分のところが解れていた。

それを見つけると、気付いてくれたことが嬉

しいのか眼を><の形に瞑り、シャンハーイ

!と同意の鳴き声を上げてコクコクと頷く。

(可愛い)つまりその服を直してもらうこと

が私の所にきた目的のようだ。

 

ア「しょうがないわね……それじゃあ、直して

  あげるからそk…━━━!?」

 

 なんだろう、何か胸騒ぎがする。

しかも何かの嫌な気配をすぐそこに感じる。

とりあえず、直すのは後回しにして、作って

おいた予備のエプロンを棚の引き出しから出

してその子に着せる。

 

ア「後でちゃんと直してあげるから、今はこ

  れで……━━っ!!?」

  

 エプロンを着換えさせたのとほぼ同時に何

かが地面に降り立つような微かな音がしたか

と思うと、こちらに歩いてくる音がする。

それも、明らかにこちらに対して害意がある

かのような、それでいて無機質な感触をこれ

でもかと伝えてくる。

机に置かれている紅茶にお茶受けのケーキ、

台所の流しや先ほど見た柱時計、戸棚や部屋

の四隅に至るまで……まるで自分の家では無い

かのような感覚に陥り、思わず身を固くする。

……しかし、このままでは埒が明かない上に、

いつかはこの家に入りこまれるだろう。

そうなる前に・・・・・・・

 

ア「こっちから打って出るしかないみたいね

  ……まぁ、その方が分かりやすくていい

  けれど…」

 

 最初は突然のことで驚き、その顔にも冷や

汗が浮かんでいたが、次第に落ち着きを取り

戻して来ると、自身の好戦的な性分が首をも

たげてくる。

気配がしてからさっきまでは不安そうな顔を

浮かべていた人形たちも打って変わって緊張

感と決起に溢れた顔をしている。

家の中の私の人形(けっさく)たちが今はその手から家事

道具を手放し、各々武器を携えて静かにその

時を待っている。

そして、外からは何者かが近づいてくる足音

が聞こえてくる。

ザッザッ……と幾つもの足音が聞こえ、相当な

数の敵がいることが窺える。

 

ア「これは…久々に暴れ甲斐がありそうね……

  !」

 

 その事実に自然と口元が歪み、好戦的な鋭

い顔付きとなる。

相手がドアの前迄来るのを待って、3歩…2

歩…1歩…━━━その瞬間!ドアを開けて人形

たちを差し向ける!武器を手にしたシャンハ

イ、ホーライたちがドアの向この敵に殺到し

ていく……その時に明らかな機械の軋むような

金属に何かがぶつかるような音が辺りに響い

た。

その音を聞き、私も外に飛び出す━━━━━

 

ア「な、なんなの……コイツラ……」

 

 そこで私が見たのは、今までに見たことの

無い外観をした無骨な見た目の機械の人形の

ような奴らがシャンハイたちの攻撃を受けて

戦闘不能になっている姿だった。

倒れている一体を除いて皆私の家を囲むよう

に横一線に並んでいる。

それによくよく見てみれば、私の人形たち以

上に多種多様な武器をそれぞれ手にしている。

それにしても気にかかるのが倒れているのが

目の前の()()()()()()だと言うことだ。

先ほどは(気配からして)一斉に何体も迫っ

てきていたはずなのにこの一体だけというの

はおかしい━━━━とそう思って、ふと地面

を見ると、何かが地面を蹴って地を抉ったよ

うなあとが見られた━━━つまり、とっさに

回避行動を取り、事そこで倒れている一体以

外は無きを得た、ということのようだ。

尤もこちらもそのおかげか否かこちらも損害

は0だけど……

 

ア「なるほど……そう簡単にやられてはくれな

  いってことね……」

 

 するとそのセリフが合図になったのか、相

手方の兵の中では数が多いカギ爪を武器にし

た者が私に上からその武器を振り向けた・・

・・恐らくそれが指示だったのだろう。

他の人形兵たちも私に対して殺到してきた。

 

ア「ふぅん……人形対決ってわけ・・・?…負

  ける気がしないわ!…………さぁ、私と一

  曲戦い(おどり)ましょう?」

 

 その一言と共に私の指揮の下、シャンハイ

たちが手に手に武器を持ち、一斉蜂起する。

家の裏で待機させていた(花壇に水をあげて

いた子たちだ)子たちに、家の中にいた子も

全員、口々に″シャンハ―イッ!″と戦意を露

わに敵めがけて突っ込んで行く。

 

ア「戦操「ドールズウォー」!!」

 

 そこで私もスペルを宣言し、十二体の人形

たちを全面に配置して相手に対応する。

あるものはシャンハイの持つ槍に喉を突かれ

スパークを起こし、またあるものは大剣(シ

ャンハイたちにとっては)で胴を真っ二つに

されている。

━━━しかし、こちらも相手のカギ爪を持つ

敵から攻撃を受けたり、鎖や棒の先に棘のつ

いた鉄球のある━━━あれはモーニングスタ

ーね……――――武器を当てられる人形たちが出

始めた。

その子たちは何とか武器で防ぐもののパワー

に差があるのか、若干押され始めている。

そうした人形たちの中から″シャ、シャンハー

イ…!″と苦しそうな鳴き声も聞こえる。

 

ア「くッ……―――!?」

 

 しかもそのこう着状態の人形兵どもの背後

から新たな兵が飛びかかってきた!━━━そ

の手に槍を持ち、それを複数人の兵がこちら

めがけて擲ってくる。

 

ア「・・・・・・!」

 

 だがそれは盾を装備した他の人形たちをに

よって防がせることで全て弾き返した。

槍を投げ、相手が丸腰になったところで新た

(スペル)を発動した。

もちろん力が拮抗している今の敵ごとふっ飛

ばすのが狙いなので、シャンハイたち全員を

一旦後ろに下がらせる。

 

ア「魔光「デヴィリーライトレイ」!」

 

 ━━━宣言の後、空間に浮かんだ魔法陣と

シャンハイやホーライなどの人形達の武器の

先から━━幅がシャンハイたちほどもある━

━レーザーが敵に向けて幾筋も照射された。

……その凶暴な光は光熱によって辺りに少しの

熱風を生み、地面をも削り焼いて目の前の敵

を一掃した。

 

ア「ふうっ……!なんとか片付いたかしら?」

 

 ………あまりこういった圧倒的な勝利は好ま

ないのだが、あまりに埒が明かなそうだった

ので、纏めて消すことにした。

でも、これでとりあえず一件落着………と思っ

たのも束の間、そう簡単では無いようだ。

目の前の空間に謎の裂け目が出来、そこから

先ほどの機械人形共が各々のポーズで再び私

の前に現れたのだ。

(およそ一体に付き裂け目が一つ)

 

ア「――――・・・・・ッ!!」

 

 相手が掛ってくるかととっさに身構えたが

、敵はこちらに向かって来るどころか━━━

何故か私に背を向けてどこかに飛んで行って

しまった。

 

ア「……てっきり向かって来るかと思ったのに

  ………」

 

 一時は相手がまた攻めてくるかと身構えた

がそれも無く、自分に背を向けて飛び去った

敵に拍子抜けしながらもそれならそれで深く

追うことも無い……という考えに至りそうにな

ったところで、またも妙な胸騒ぎを覚える。

―――なにか、これは放っておいてはいけない

ような・・・・・・

・それに、先ほどの裂け目がどこか…この幻

想郷の妖怪の賢者…八雲紫のスキマを彷彿と

させるのも引っかかった。

 

ア「もしかして・・・私の知らないところで

  何か異変が起きてる?」

 

 この幻想郷に何か異変が起こっているのは

さっきの出来事やあの妙な連中を見ても明ら

かだ・・・・・・となれば当然自身も動かざ

るを得なくなる。

だが一応、幻想郷(ここ)には異変解決を生業として

いるものたちがいるので別にその者たちに丸

投げしてしまってもいいのだが、やはり胸騒

ぎが止まらないのと、私自身も腕に覚えがあ

るので解決の助けになりたいという気持ち、

それに久々に暴れられる口実にもなることや

人任せにしておけない等、理由が重なり、結

局私は今さっき逃げて行った奴らの後を追う

ことに決めた。

 

ア「ここで迷って……というか後に退いたら後

  悔しそうだしね!」

 

 かくして私は大量の私の作品(シャンハイ・ホーライ)たちと共に、

異変の元凶がいるのであろう場所へと飛んで

行った。

 

 

 

 

リグルside

 

 

 ━━━私は今、八雲紫の護衛の下、その八

雲紫の能力によって底上げされた自身の能力

「蟲を操る程度の能力」を使い、この幻想郷

に今、広がっている…()とやらを能力で従え

ながら、博麗神社へ向かっていた。

 

リ「━━━(まぁ、事情が事情だけに仕方な

  いとは言え、あの八雲紫を護衛にしてる

  なんてね・・・・・・・)」

 

 そう……彼の妖怪の賢者はその並々ならぬ事

情の故に(神社に付くまでの間だけだが)私

の護衛に徹して身辺の警護に付いてくれてい

るのだ。

本来なら、天地がひっくり返ろうともあり得

ないことだが、事態は急を要すると、今だけ

は例外と言う措置が取られている。

当初はまた神社まで戻るのが面倒だったりし

たが、今こうして八雲紫が自分を守っている

と言うこの状況は、案外悪くない気分であり、

事の珍しさも相まって、初めにあった面倒臭

さなどはどこかへ飛んでいき、中々に良い気

分に浸れていた。

 

リ「(人間、生きていれば珍しいこともある

  もんだって言うけれど……案外、妖怪もそ

  れは変わらないのかな?)」

 

 まぁ、そんなわけで浮かれるなという方が

無理な話である。(尤も、私を守ってくれて

いると言うよりは私が従えている影が逃げな

いようにと、私を監視するいう意味合いのほ

うが強いのだろうが……)―――そして、そんな

私の胸中を察してなのか、八雲紫がまたして

も私に釘をさした。

 

紫「・・・・・・わかっているとは思うけど

  、今こうしてあなたを守っているのは異

  変の解決に必要だからであるということ

  を忘れないでね……」

リ「わ、わかってるよ……これは事態が事態だ

  から仕方のないことだってことくらい……」

紫「わかっているなら良いのよ、わかってい

  るなら……さて、そろそろ着きそうね」

 

 紫のその言葉に私もやや下の方へ目を遣る

と確かに、神社の本殿とその前にある鳥居が

山から顔を出しているのが見えた。

 

リ「(それにしても、さっきの注意…私の心

  が読めているんじゃないかってくらいに

  的確だったなぁ……というか、丁度思って

  ることだったし……心が読めるような奴が

  二人も居ちゃたまんないよ……)」

紫「それじゃ、さっさと行きましょうか」

リ「は、はいっ!」

 

 そう言うや否や、それまでよりも一段とス

ピードをあげて、神社へと降下していく紫…

それに追い縋るように私もスピードを上げ、

私の後ろに付いてきている()を従えさせな

がら付いていく。

それにしても、大分と口数が少ないというか

、あの八雲紫が、まるで絡んで来ずに、真面

目に仕事をしているのがなんとも奇妙な感じ

だけど……でも、それも、この異変の深刻度を

表していると思うと……などと、一人今後の展

開を憂いている内に神社の境内がすぐそこに

迫り、私は慌てて着陸の姿勢に入った。

 

紫「・・・・・・・」

リ「うわっ……とと…」

 

 直前まで考え事をしていて慌てて着地した

ためか、危なげなく地に舞い降りた紫と違っ

て、私は危うくこけそうになりながら地面に

降り立つ。

次いで、私が操っている影も私の横に控える

ように降り立ち、私に対する従順さを行動で

示している。 

 

霊「なぁんだ……紫と……ゴk、いや…━━リ

  グルじゃない」

リ「……ねぇ、今―――」

魔「いいや?霊夢(コイツ)は別にお前さんが想像して

  いるようなことなんか口走りそうになん

  てなってないぜ?」

リ「……って、いやいやいや!もう怪しいを

  通り越して、もはや確信の域なんだけど

  !?」

霊「四の五のうるさいわね……なんか文句で

  もあるっての?言ってないっつってるじ

  ゃない!」

リ「ひいっ・・・!」

 

 あくまで失言を認めようとしない鬼巫女が

実力行使で黙らせようと懐から何枚かのお札

を取り出して私に対して威嚇する。

…でも、まぁ確かに言いかけただけで言って

はいないけれど、(というか、私の顔色で判

断してやめたんだろうけど…)私としてはと

ても引っかかるというか……でもまぁいいか。

 

リ「わ、わかった!わかった!(あんたが鬼

  なのは今ので)……それよりも、連れて来

  たコイツ…早いとこなんとかしちゃって

  よ。さっきから気持ち悪くてさぁ」

霊「そ…わかればいいのよ。わかれば……」

リ「(なんかデジャヴ)」

霊「それじゃ、始めるわよ」

魔「……ふぅ、まったく…一々会うたびに突っ

  かかってて良く疲れないなお前……」

霊「あんたにだけは言われたくないわ……」

 

 そして、霊夢による影蟲の封印は始まって

、ものの数十秒程で完了した。

何せ、ただお札を貼って周りに結界を張るだ

けだし、それに施行をするのは博麗の巫女の

中でも歴代最強と唄われる霊夢である。

どんなに強大な影、異形であろうと封じる程

度のこと造作もないだろう。

その封じられた影はというと、ありがたいお

言葉がびっしり書かれたお札の強力で非常に

霊験あらたかな力の前に、ただ鈍く地面をの

たうつぐらいしか術がなく、そしてその行為

空しくその場からい1cmどころか1mmた

りともずれることを許されなかった。

私はその光景を見て、他にも封じている影共

もいるのによくそんなに軽々と封印できるも

のだと改めて巫女(レイム)の凄さに驚嘆していた。

そんなことを考えながらまたも地面をのたう

つ影の気持ち悪さに目をひかれていると、不

意に霊夢が紫に声をかけた。

 

霊「ちょっとあんた…さっきからなに黙り込

  んでるのよ……らしく無いじゃない。紫」

 

 この妖怪の賢者にして大妖怪である八雲紫

を前にしても決して物怖じすることなく、か

といって油断もしないような態度の霊夢から

掛けられたその声に対して紫も先ほどから閉

ざしていた口を徐に開き始めた。

 

紫「あら、私だって考えごとの一つや二つす

  るのに口を閉ざすことぐらいあるわよ?

  というより、この現状、あまりにも解決

  すべき問題が山積していて流石の私も閉

  口せざるをえないの……考え無しのあなた

  たちとは違ってね?」

霊「へぇ……やっと喋るようになったと思った

  ら、喧嘩を売ってくるとは良い度胸して

  るじゃない……!」

魔「ああ、確かにな…私たちが何も考えていな

  い木偶の坊発言はただちに撤回してもら

  うとするぜ!」

紫「あら?事実をありのまま言って何が悪い

  のかしら……というより自覚が無かったの

  は驚きですわ」

 

 私の胃はこの急な一触即発の展開に悲鳴を

上げようとしていた。

何故?先ほどまで何事もなく順調だったのに

……!霊夢が変に煽ったせいでそれが原因で売

り言葉に買い言葉な状況となり、それに魔理

沙が乗って状況が悪化した。

もう、私が何を言っても止まりそうにない……

っていうか私にどうこう出来るはずが無い!

片や異変の解決者二人、そして片や、この幻

想郷の賢者であり大妖怪の八雲紫では、分が

悪すぎる。

 

霊「ふ~~ん…ねぇ魔理沙、これからここに

  やってくる敵さんを歓迎する前にちょっ

  と準備体操しとかない?」

リ「あ、あの………ち、ちょっと?」

魔「奇遇だな……丁度私もそう考えていた所だ

  ぜ……どのくらい奇遇かと言えば、離れた

  ところにいると思っていた恋人とばった

  り街中で偶然出会えたくらいの奇遇さだ」

リ「いやいや、喩えがかわいいな……」

紫「あらあら……あなたたちにはあまり消耗し

  て欲しくは無いのだけれど……その体に身

  の程を教える分くらいは仕方が無いかし

  らね…」

 

 もうまさにどちらが口火を切るのが先か……

というところで、どちらともなく不意に溜息

が洩れた。

そのことに呆気にとられていると、紫の方か

ら━━━━

 

紫「いえ…やはり今はやめておきましょう……

  こういうことは全ての決着がついた後に

  するべきよね」

 

 すると霊夢も、

 

霊「……そうね。この異変の後でも好きなだけ

  弾幕ごっこは出来るんだし、それを今や

  って消耗した分足りなくて負けましたじ

  ゃ話にならないわ」

 

 次いで魔理沙。

 

魔「ま、言われてみりゃ、そうだな。単なる

  小競り合いで勝手に倒れてたら敵の方々

  に爆笑されるぜ」

 

 なにはともあれ、この場がなんとか収まっ

たことに安堵のめ息を吐く。

本当に収まってくれて良かった…何故ならもう

あと少しの所で、霊夢はお札や封魔針を取り

出し、魔理沙は相棒のミニ八卦炉を懐から取

り出して、紫は紫でスキマから弾幕の類を放

ちそうな雰囲気だったからだ。

故に、三人とも冷静になってくれて本当に助

かった……と思うと同時に、今回のこの異変は

そんな予断も許されないほどのことなのかと

改めて自分の中の危機感を募らせる原因にも

なった。

 

紫「……それじゃあ、リグル。あなたを藍たち

  の所へスキマで送るから……」

リ「あ、あのさぁ……」

紫「…?なにかしら?」

リ「私もここにいたら駄目なの?だって、あ

  なたと同じでわたしも影を剥がせる段階

  でないと役には立たないだろうし、足手

  まといになるだけじゃないかな……それに

  一緒に行った方がスキマを使う回数も一

  回で良いわけだよね?…それなら、ここ

  であなたたちに加勢した方がいいんじゃ

  ない?」

 

 その私の提案に一瞬逡巡した後、八雲紫は

顔をあげて言った。

 

紫「確かに、その方がいいかもね……」

リ「でしょ?だったら……」

紫「でも、あなたはここで待機なさい。まち

  がっても戦おうとはしないこと」

リ「え?……それって」

紫「言わなかったかしら?あなたはこの異変

  解決の要よ?……まぁそれを言い出したら

  全員そうなんだけれど……でも中でもあな

  たは敵から目を付けられるわけにはいか

  ないのよ」

リ「それなら!離れたところから攻撃すれば

  ……」

紫「いいえ…それも避けた方がいいわ。敵が

  どこから見ているかわかったものではな

  いのだから」

リ「う、うぅん……でも、役目があるまで、た

  だ待つだけって言うのは……」

紫「もちろん気持ちは嬉しいし、わかるのだ

  けれど…ここは私達の庇護下で大人しく

  しておいて頂戴・・・」

 

 紫の言うことも尤もだと思う。悔しいけど

私ではこのメンバーに付いていくには役不足

だろう。

何故なら私は「能力」を買われてここにいる

のであって、実際の戦闘に於いては足を引っ

張るだろうことが明白だからだ。 

それに・・・まだ、そういう立場や役回りの

者が他にいないとも限らない。

だが、だからと言って全くの頼りきって何も

しないなどということはやはり出来ない━━

━だから、霊夢たちにもしもの事があればそ

の時は私が動こう!━━━私は一人、密かに

そう決意を固めると、ひとまずは紫の言葉に

頷いた。

 

リ「わかった……なるべく敵に見つからないよ

  うにどこかに身を潜めとくよ」

紫「悪いわね……でもその代わり、あなたの身

  柄は私達三人が保証するわ」

 

 私が了解の意を伝えると、この大妖怪には

珍しく、とても申し訳なさそうな空気を滲ま

せながら私に対して誓いにも似た約束を結ぶ

一方私はそのことは別に気にしなくても良い

と伝え、その後私はどこか見つかりにくく、

且つ霊夢達を見渡せるような場所を選んで潜

伏することにした。

その際に八雲紫がなにかを呟いたような気が

したが、気にすることなくその場を後にした。

 

紫「……あなたは無事なのかしら…?私の勘が

  正しければ恐らく次は……いや、駄目ね。

  下手な憶測や予想で動けば余計に状況を

  悪化させかねないわ……ならせめて、祈る

  しかないのかしらね・・・あなたの無事

  を━━━幽々子・・・」

 

 

 

 

 

幽々子side

 

 

 

 

 今宵も主客殿の縁側から見渡せる二百由旬

もの桜がはらはらとその花びらを儚い命と共

に散らしながら見る者の目に楽しみと切なさ

と寂しさと……そして、美しさを覚えさせては

忘れさせるという輪廻を繰り返している。

更に、ここ冥界では既に判決を受けた罪のな

い多くの魂たちが幽霊となって、成仏するか

転生する迄の時間を過ごしている。

その為そこに住む虫も鳥も獣も死者であり、

鳴き声も無く静かに華麗に飛ぶその様はここ

で成仏か転生を待つ魂たちにそのことを忘れ

させ留まらせる程に美しい。

しかし、そんな冥界も、最近は死者だけでな

く生者の姿も良く見るようになった。

その原因は冥界と顕界を隔てる結界に穴が空

き行き来が容易になったことにあり、ここ冥

界が桜の名所で知られていることが主な要因

である。

(他の四季の時も美しいが)

そして桜の見える場所は主客殿縁側、桜は北

庭のその奥に二百由旬もの広きに渡って咲き

誇っている。

その、広大な土地に所せましと植わっている

桜の庭の中で、一つの道が存在している。

その道には来るものを拒むかのように門が閉

められており、何者も入ることが許されてな

どいなことをそのあり方で示している。

それもそのはず、その道を通った先にあるの

は、この世のどんな桜よりも魅惑的で、そし

ておぞましい…そんな妖怪桜が植わっている

のだから……その桜に魅入られたものは死に、

例え、一度封印が解かれれば多くの命を喰ら

うことになるだろうことは目に見えている。

しかし、中にはだからこそ惹かれるという輩

もいるし、そうでなくともつい魔が差して……

と言うことも世の中にはるものだ。

だからこそ、ここを管理するものが厳格にそ

の場所を見はり、何人たりとも、その道を通

さないという鉄の意志を感じさせる厳重な扉

が門を閉ざしているのだが……

とそんな思考に囚われている間も桜の木から

はその儚くも刹那い命の輝きが空を舞い降り

ては枯山水の庭の玉砂利の上に落ちていく━

━━━と、その時、表門の方の中有の道の方

から誰かが上ってくるような気配を感じた。

いつものように従者の孫娘に当る可愛くも頑

張りやな妖夢が私の為にお茶菓子を持ってく

るのを桜の見える縁側でのんびりと待ちなが

ら物思いに耽っている時にその気配を感じた。

 

 

西行寺幽々子=幽

 

 

幽「あら、妖夢(あのこ)が帰ってきたのかしら……いえ

  、違うわね……それに紫でもない…あの子

  なら()()()()()()()()()()()()()()()()

  面倒なことせずに其処ら辺から出てくる

  はずだし……」

 

 最初は自身の可愛く自慢の従者が帰ったの

かと思ったがどうも気配というか気質が違う。

なので、恐らくは侵入者ではないか?と思っ

た私は今いる大広間から見て北側の縁側から

その真反対の表玄関まで飛んで行くことにし

た。

もし侵入者ではないのなら良いのだが、どう

も気配からそうとは感じられない。

故にこの冥界に害を為そうと言うのならば従者(ようむ)

の代わりにこの私が直々に迎え撃たねばなら

ない。

━━━というよりも、相手も全く隠す気が無

いのか、はたまた()()()()()()()()かのよう

に敵意や害意と言った負の気配を辺りに撒き

散らしながら、上ってきている。

 

幽「何処のどなたかは知らないけれど、ここ

  にそんな邪気のような物を持ちこむよう

  な輩を受け入れるわけにはいかないわね

  ぇ~~……」

 

 誘いに乗るのは癪だけど、そんなことを言

っている場合ではなさそうなので、お望み通

りに迎えに行く。

その途上で大広間のある主客殿の屋根や西庭

に南庭、厩舎が目に入り、最後に表玄関が姿

を現した。

そしてその先にある表門の前に優雅に舞い降

りると、いつものようなおっとりとした雰囲

気の中に今からこの階段を上がり切ろうとし

ている者に対して拒絶の意を織り交ぜながら

、その細めた目を薄く開いて門の向こうを値

踏みするかのように眺め、招かれざる訪問者

を静かに待った。

 

 

 

影チルノside

 

 

 

 現在、冥界へと続く石階段を行進中。残り

、数メートル程で目的地に到着━━━!!前

方に高密度な霊エネルギー反応。

門前に到着。

数メートル先に先ほどの高密度な霊エネルギ

ーの発信源を目視。

対象の見なり、服装等から当初の目標、「華

胥の亡霊」「西行寺幽々子」であると認定━

━━ここでの、服装や見なりとは、ピンク髪

のミディアムヘアーに水色と白の着物、モブ

キャップ、その帽子には幽霊を想起させるマ

ークの付いた三角布を巻き、履物はぽっくり

下駄のような物を着用している容姿のことを

言う━━━これより、指令に基ずく行動を開

始する。

自身の影の中から先程、奪取に成功した刀剣

━━「楼観剣」を取り出し、抜刀━━中断。

作戦対象の急接近に付き戦闘行動を確認。

対象の目的はこの「楼観剣」であると認識。

その後、刀剣獲得の為、双方ともに戦闘に突

入━━━━……相互に格闘を継続……結果━━

最終的に対象からの蹴撃により「楼観剣」を

中空に投げ出してしまったことにより、奪還

阻止に失敗。

やむなく次行程に移行。

 

対象(さいぎょうじゆゆこ)「あら、ごめんなさい?どうにも

     足癖が悪くってぇ~…ふふふっ…

     ━━━でも、楼観剣(これ)は返してもら

     うわよ…?」

 

 対象(ぼうれい)は虚空に投げ出された刀剣を自身の片

手を上に掲げ、目標物をその片手で掴み確保。

そのまま腰の帯に帯刀、抜刀術と思しき構え

を取る。

 

対象(さいぎょうじゆゆこ)「私って、あの子から剣術を習う立

     場にあるのだけれど…そのおかげな

     のかしら…腕には自信があるのよね

     ぇ~~…」

(チルノ)「・・・・・・・・・・」

対象(さいぎょうじゆゆこ)「…途中で、出くわしたであろう妖夢

     には目もくれず、ただ刀を奪って行

     っただけなところを見るに…最初か

     ら私が目当てだったのかしら?…━

     ━━痛い目を見る前に洗いざらい目

     的を吐いて出て行った方が賢明だと

     思うのだけれど……?」

(チルノ)「…………」

対象(さいぎょうじゆゆこ)「……主人の私がこんな事を言うのも

     あれだし、あの子に剝れられそうだ

     けど……もしかしてここへは妖夢のこ

     とをちゃんと()()()()から来てしまっ

     たのかしら?」

 

 対象の発言後、その本体から高エネルギー反

応。

戦闘開始の前触れと予測。

高濃度の霊エネルギーを検知。

その戦闘に対応するため、即座に構えの姿勢に

移行。

 

(チルノ)「・・・━━━っ!!」

対象(さいぎょうじゆゆこ)「もしもそうなら・・・わかってい

     るわよね?」

 

 作戦目標(ぼうれい)は着物、胸部の懐より一つの扇を

取り出し、その扇を目の前の人物……私に向

けて戦線布告を実施。

 

対象(さいぎょうじゆゆこ)「まぁ、本当にあの子をやったのな

     らだけれど…それ相応のものを覚

     悟して貰いましょうか……!」

 

 その宣言を合図と判断。敵対象が扇を広げ

て宙に掲げ、スペルを唱えたことにより戦闘

行動に移る。

 

対象(さいぎょうじゆゆこ)「それじゃあ、そろそろ始めましょ

     うか……その命…この庭の桜の如

     く儚く散らしなさい……!楼符「

     完全なる墨染の桜」……」

 

 対象のスペル宣言と共に、視覚を埋め尽く

すほどの弾幕が展開。

━━━━これより、計画を実行に移します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 やばい、この頃投稿のペースが……まだ、他にも作品を一つ抱えているっていうのに・・・!このままではいかん!何とかせねば!

という心境ですが、どうにもならない時はどうかご容赦を…あと作品を他にも一つ(創作ロンパ)持っているので、しばらくはそっちにかかり切りにしたいかなと思います。
本当、投稿ペースがどうのと言っていた舌の根も乾かぬうちに何を言っているんだ・・・・
ってなりますが、出来るだけ頑張るので出来れば応援の方よろしくお願い致します。
          ↑出来るとは言っていない。         
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。