つまり、俺は悪くない!!
↑自己弁護・・・
そ、そうだ悪くない!
「おれは悪くねぇ~~っ!」
…はい……見苦しい言い訳を展開してすみません…本編にまいりま~す……
冥界に舞う桜の花びらがその中で今まさに
激闘を繰り広げる者たち
く彩る。
―ギィン…ドッ…ドカッ!
―ヒュウ~ンッ……ドォーーッッン!!
―バキッ…ピキパキパキキキ……
―ギィンッ……ギリリ……
弾幕が飛び交い、時折誰かが吹っ飛び激突
する音や鍔迫り合いや刀の打ち合う音、大気
のひび割れるような何かが凍り付く音などが
辺りに響く。
ある者の抜刀術は風に舞う花びらを幾枚も両
断しながら相手に迫り、己の放つ弾幕と共に
敵に追い縋る……━━━その相手の攻撃はそ
己が敵を…その場の空気や花びら同様…凍て
つかせ、打ち砕かんと襲い掛かる━━━━━
双方が攻撃を次々に繰り出す中、ふと互いに
距離を取ったタイミングで青い衣を纏った者
が不意に刀を完全に抜き放ったままにし、霞
の構え━つまり、刀の切っ先を相手に向け、
刀身の反った峰の方を下にする構え━を取り
、ほんのわずかに息を切らしながら響いた。
「……これじゃあ、埒が明かないわぁ~…こ
のままだと徐々に追い詰められそうだし…奥
の手を使わせてもらうわぁ~」
━━━━━数時間前………
幽々子side
━━━おかしいわね……
私は先ほど━━戦闘が始まってすぐ━━か
ら自身の持つ「死を操る程度の能力」で相手
を死に追いやっているはずなのだけれど、そ
の効果を持った弾幕をも躱されるばかりか、
その能力自体が何故か、
ように感じる……まるで言うなれば途轍もな
く広大な湖の水を手元の桶で掬い、掻きだそ
うとしているかのような…そんな途方も無さ
……それに、確かに手応えはあるのだけれど
その能力自体も中々通りにくい……
しかし、幾度も刃を交える中で相手が━━━
って来た。
幽「あなた…何かの生物が元に成っているの
ねぇ…それが、人工物かどうかは知らないけ
れど…でも、少なくなくともあなたの元にな
っているような自然の生き物を見たことはな
いわ…つまり、誰かに作られたってことよね
ぇ~…?」
相変わらず相手は何も答えようとしないけ
れど、図星を突かれたとでも言うような気配
が一瞬だけどしたので恐らく当たっているよ
うね……
幽「成程…だから、私の能力、『死を操る程
度の能力』が効き辛かったのねぇ~…」
何故か相手は妖力が無尽蔵にあり、しかも
人工の生命体であるが故に『死』から遠い存
在だったからのようだ……それだけならただ
死に導いてそれで終わりなのだけれど、厄介
な事に…何度死なせても、"復活"されてしま
う…それも、死んだ次の瞬間には……という
事は……
幽「あなた、もしかして“妖精”をも元にして
いるのかしら?でも…こんなに早く復活する
妖精なんて知らないのだけど…それも、その
膨大な妖力のおかげというよりはあなたの中
にあるその力を
…」
━━━でも、何にせよ…まるで効いていな
いってわけじゃないのよね~…それなら…例
えキリが無くとも、地道に削っていくしか方
法は無いし…それが良いでしょうね。
下手な方法を試すよりは、一歩一歩確実に
追い詰めるべきだという考えたの下に私はま
た戦闘を再開する。
まずは
幽「桜符!!「完全なる墨染めの桜━開花━
!」
次にそれ(弾幕)を吸収しながら私に向か
って突撃してくるのを腰に佩いた刀でいなし
て横合いから叩く。
この刀の一閃には私の死の能力が付与されて
いるので、相手は受けるだけでも死を余儀な
くされる…まさに必殺の刃である。
しかし、敵も只で殺されてくれるわけも無く
、私の剣を受けたその時に刀の柄とそれを握
る手を氷で接着してくる。
……最初にこちらの放った弾幕を相手が自
身の妖力として吸収していると知った時は驚
いたが、それも私の場合は対抗できるし、今
のように餌として使うこともできる。
敵は出来るだけ多くの
ょうけど、そうすることによって隙が生まれ
、そこを突かれると知っている━━先ほどそ
うした━━ので直接私の所へ一直線に突撃し
てくるところを逆に撃つ。
そして…対策としては━━━━
幽「弾幕の一つ一つに私の
ばあなたは避けるしかなくなる!死符「ギャ
ストリドリーム」!」
案の定、相手は私の弾幕を躱して対処して
きた。
今はこの死の弾を躱すのであの子は必死にな
っている━━━そこを━━!
幽「…背中が、がらあきよっ!」
私は弾幕を避けて背を向けている瞬間を狙
って刀を横一線に抜き放つ。
相手は慌てて振り向くと同時に既に精製して
いた氷剣で防ごうと反射的に構えてしまうが
そこに私の死刃が直撃する。
相手は十尺ほど吹っ飛んだ後に、光の粒とな
り消滅した。
しかし、直ぐに同じ場所に復活してしまう。
……確実に削っているとはいえ、これが延々
繰り返されるとこちらの動きが読み切られて
ぼろが出るのも時間の問題……と感じた私は
……これだけは使うまいと思っていた最後
の手段に出ることにした。
━━━━━そして、場面は最初に戻る。
影チルノside
し……追い詰められてしまう前に奥の手を
使わせてもらうわぁ~…」
眼前に存在する対象から高エネルギー反応。
再びこちらに対して刀剣の切っ先を向け待機。
……その後、こちらから見て二時の方角へ向け
て飛行。
その行動を追跡……途中、その区画を封鎖し
ていたと思われる門を通過。
前方の対象とは別にもう一つの高エネルギー
反応を持つ樹木を確認。
エネルギーの種類を妖力と断定━━……!?
━━━━━━突発的な自己の死亡を確認。
原因不明。
…更に謎の引力を観測…僅かながら徐々に樹
木へと接近。
後退不可……………!?━━……先の原因不明
の死因と謎の引力の関連性の有無、また、そ
の内容について検討………判明。
……死因:自殺。
引力:引力により吸引されているのではなく
、妖力を発するの樹木(以後便宜上
称)へと
現在、自身の能力により精製した氷刃での
自害の実行に抵抗中……その行動の選択理由
は不明。
尚、自身の視線も妖樹に向けられたまま固定
され、不可動状態。
尚、妖樹への接近は継続中……抵抗中の左手
の力の減少、自刃する右手の力の増加を確認
………?………原因不明…尚、抵抗を継続………
自殺実行………中止……………………………………
自殺実行…………………………………中止。………
自殺実行……………中止………………………………
自殺実行…………………………中止……………………
自殺実行…………………………………………中止……
自殺実行……………………中止…………………………
自……………中止……………殺……………………中
………………………………自………………殺…………
中……………中…………………
何も喋らないから不安だったのだけれど……
ているみたいね……」
……自身の腹部に氷刃の刺入が先端から三
寸程であることを確認。
目視不可…よって感覚からの判断。
対象からの説明が再開。
静聴し、情報収集に徹する。
に魅入られたものの精気を吸う……つまり、
命を奪い、その魂を取り込む妖怪桜……これ
に魅入られたあなたは、自分の中の力を取ら
れると知りつつも、この桜に近づくのを止め
ることも、自死を止めることもできない」
━━対象からの説明により新たなる事実が
浮上。
この自発的な接近及び、自害は眼前の妖樹の
能力によってもたらされていると判明……
自身を目視した観測者に対して潜在意識に呼
びかけ、その観測者に破滅もたらす行動を取
らせる能力。
よって、精神感能力であると断定━━━━━
――ッッ!!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━自己の破壊を確認。
━━━並びに、妖樹への接近を認識。
だ精気や力を数回分くらいしか西行妖にあげ
て無いはずなのに……
……」
うとあがいているみたいだけれど……無駄よ
?この樹の縛る力は近づけば近づく程強くな
るし、一度死ぬごとに近づく距離は一気に増
えて益々離れられなくなるわ……というより
あなたが自分で近付いてるだけなんだけどね」
事実が対象の供述と一致。
死亡を確認するごとに妖樹に対する急接近を
確認。
尚、回避する方法、手段について模索……━
━━━━━━━不明。検出不可。
樹木に対する接近を継続中の自己への抑制、
抵抗、阻害………全て不可。
………………………………し……ヌ…?…………
…………キ………え…………………………………
ル………?……………………………………………
……………………………………………………………
……………………………………………………………
………コ…………………………ワ…………………
………………い………?…で………も、………
……………………………………………………………
……………………………………………………………
……………………………………………………………
……………………………………………………………
き……………………レ………………………………
……………………………………………………………
………………………………………イ…………………
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━………
幽々子side
…西行妖はもう彼女の目と鼻の先にあり、
しかも、あと一回死んでしまったら彼女の中
の力も枯渇し、完全な死に至るだろうところ
まで追い詰められている。
実際に感じられる力はかなり弱っていたし、
目もかなり虚ろだった………そして、彼女が
腹を切り裂こうとしているのをみて、勝利を
確信し、自身の扇子で口を覆おうとした、そ
の時━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━不意に、彼女自身へと
向かっていた刃が止まった。
幽「………っ!」
なにか、よくわからないけれど……ものす
ごく嫌な予感がする……!!
急いで、私自ら止めを刺す為に若干黒にくす
んだ白い着物の彼女の下へと飛んでいく。
幽「頑張って堪えた所悪いけれど、ここで終
わらせてもらうわっ!!」
そう叫びながら自分でも凄まじいと思うほ
どの速度で飛んで、彼女へと距離を詰めて行
く……と、また不意に彼女の刃が彼女自身に
向かっていた………それを見て、もしかして
杞憂だったのか…と思い、スピードを緩めた
……その時!彼女はその氷の短刀の持ち手を
自刃するための
のだから……そして、飛行する速度を緩めたこ
とを後悔した時にはもう、彼女は━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━西行妖は弾幕を放つ間すら与えられず、
一瞬の内に木の根に近い所から斬られ、斬ら
れたその切り口から徐々に黒みを帯びた氷に
侵食され、凍っていく……
━━━辺りに氷が出来るとき特有のピキキ、
パキ、パキキっというような大気のひび割れ
る音と樹木が切り倒されたときのギギギ……
という、音が鳴り響く。
……
ら致命傷を与えられるなど全くの予想外だっ
たことでしょうね……
一方、西行妖をまんまと切り倒した相手は光
の粒となった後にあっけなく蘇り、氷漬けに
なっていく西行妖を眺めている……と、おも
むろに手を倒れそうになっている幹に翳す…
(因みに樹は彼女の反対側に倒れて行ってい
る)と凍結が加速し、限界を超えたかのよう
にパキキッ……とひび割れ、パァン━━ッ……
と粉々に砕け散った。
……その細かな破片が光を反射して輝き、幻
想的かつ儚情景を生み出す……その桜の散る
様より儚く美しい情景に不覚にも一瞬だが、
見入ってまった…が、…しかし、今はそん
なことを気にしている場合じゃない!
━━━彼女が砕け散った氷片を吸収してい
る今のうちに……!!
私は、未だ自分の奪われた分の妖力と西行
妖の妖力が結晶化した氷を回収していて後ろ
を向いている相手にとどめの一撃を加えるべ
く、今まで出したことの無いほどの飛行速度
で彼女との距離を一気に詰める。
……正直なところ、自分でもかなり卑怯な手
だとは思うけれど、この機を逃せばもう後は
無い。だから、なりふり構ってなどいられな
かった。
よく見ると、目の前の相手は肩で息をして
おり、かなりぎりぎりの状態ではあるようだ。
それならやっぱり、今しか倒せる機会は無い!
━━━そして、私が標的の背後を取って楼観
剣に『死を操る程度の能力』を乗せた死刃を
鞘から抜き放ち、首元へとそのまま横一閃に
振り抜く━━━━━━……お願い!間に合っ
て!!
…………果たして、私の焦燥とは裏腹に楼観
剣はすんなりと何の抵抗も無く彼女の首を斬
り飛ばした。
幽「…………え?」
正直、拍子抜けだった。
もっと抵抗らしい抵抗をされると思っていた
から。
相手もこちらの接近に気付いていただろうし
、もしかしたらこちらの切っ先が届かないか
も知れないとさえ思っていただけに、あまり
のあっけなさに戸惑いを隠せ無かった。
………確かに、如何に攻撃を受け止めようとこ
の私の能力の乗った刃が当たった時点で死ぬ
ことは免れないのだけれど、それにしても…
……━━━━━━━………ッッ!?
幽「なっ…………し、しまっ………そう、ゆう
こと、だったのね…………!!……なんで、こ
ん…な、…カハっ……!簡単な事に……!」
不意に空気の塊が口から吐き出される…
(まぁ、尤もそもそもが亡霊なので呼吸も何
も無いのだが━━━)私が下に目を向けると
、背後から相手の…敵の氷刃に胸を貫かれ
ているのが見えた。
自分でも若干、豊かな方ではないかと思う乳
房の谷間から着物を突き破って、青く透き通
った暗い色の抜き身の刀身が生え、切っ先が
自身の前方を向いている…(霊体だから、私
には物理攻撃が通じないはずなのだけど、霊
夢の霊弾やお札や針、魔理沙の魔法等の特殊
な攻撃なら効果があるから……恐らく、この
氷刃も同じようなもの…なのでしょうね………
…)…そして、目の前の首なし死体はいつの
間にから…黒ずみ透き通った氷人形に変わっ
ていた……
その人形も粉々に砕け散り、私の後ろで静か
に佇む氷の妖精に吸収されていった…
妖「………っ!! 幽々子様ぁっっ!!」
ああ……妖夢…生きていたのね………良かっ
……たぁ………でも、なんて間が悪いのかし
ら…こんな………カッコ悪い所…………………
……ごめんなさいね……妖夢……━━━━━。
私は、最後の力で妖夢の方を向いて、そっと
呟いた。
幽「ごめんなさい……妖夢……かっこ、
悪いところ…………みせちゃっ………━━━━」
その台詞を最後まで言い終わることなく、
私の意識は刈り取られてしまった。
━━━━━その直前、ふと、再び自分の体が
目に入る。
貫かれた所を中心に氷塊が広がってきている。
……ああ、これが全身を覆いつくした時、私
は………━━━━━━━━━。
妖「ゆ、幽々子様あぁぁぁぁぁぁーーーーー
ーーーッッ!!!!!………い…イヤァァァ
ァァァァアァァアァァァーーーーーっっ!!
!?」
私の可愛い従者が頭を抱え、悲鳴を上げて
目の前で蹲る━━━━その従者の眼に映る氷
の塊に覆われた自身の姿、その氷塊が砕け散
り、中から現れた全身が真っ黒に塗りつぶさ
れたシルエットのような自身の姿を私が知る
ことは無かった………
チルノside
遅かった………また…犠牲者を増やしてし
まった………くそっ………!
思わず、自分の無力さを呪い、強く拳を握り
しめる。
……今回も間に合わなかった。
元に戻すことができるとはいえ、戦わずに済
むならそれに越したことはない。
あたいがこの白玉楼に上り詰め、如何にも厳
重そうな扉が隔てる門がくぐり、桜の木が所
せましと咲き乱れるその石畳の道の先に、も
とは巨大な樹木があったのだろう切り株のあ
る開けた場所に出ると、もう……妖夢は悲
痛に満ち満ちた叫び声を上げ、その視線を向
けていたであろうその妖夢の前には━━━あ
たいから出てきた影……あたいの分身とも
いえるそいつが、白玉楼の主人であり、妖夢
の大切な、守るべきひと……西行寺幽々子
を背後から刺し貫いている光景が目に入った。
━━━━わかってはいる。
これは
過ぎないことであると……でも、あたいは
目の前の光景に怒りを感じずにいることは出
来なかったし、ただ後ろでコソコソと操って
るだけの奴に対しては……より一層、腹が
立った。
大「あ、チルノちゃん!!」
藍「……ふぅ…やっと、追いついたか……」
橙「ら、藍様ぁ~~~……はぁ…はぁ…!…
まってくださいぃ~…」
あたいがそうして一人、目の前の光景に怒
りとやるせなさを感じていると大ちゃんたち
があたいたちに追いついてきた。
それと同時に目の前のあたいの
完全に影に取り込まれたのを確認すると、ま
たどこかへ飛び去って行こうとする。
━━━まて……!やっと追いついたって言
うのにこんな………
チ「待てっ!!逃がすかッッ!!」
幽「………」
チ「っ!?……クッ…!!」
あいつを追おうとした瞬間、それに立ち塞
がるようにあたいの前まで飛んで来る幽々子。
…その姿は全身を真っ黒に塗りつぶされ、輪
郭だけでのみ本人と分かる容姿となっている。
あたいがそんな変り果てた姿の幽々子に足止
めを食らっている間に、妖夢が凄まじいスピ
ードと剣幕であたいの影に向かって行った。
妖「……絶っっ対に逃がさないッッッ!!!
よくも……よくも、幽々子様をォォォッッー
ーー!!!」
その姿を遠目に見て、自分も早く行かなけ
ればという焦り、目の前の人に対しては間に
合わなかったことによる自責の念が渦巻き、
戦うしかないのかという思いから自然と相手
に語り掛けていた。
……そんなことをしても……無駄と分かって
いるのに。
チ「やっぱり、行かせちゃくれないか……」
もう、こうやってにらみ合っていても始ま
らない。
こうしている間にも妖夢は
いる。
━━━それに、…………もう既に押され始め
ている。
大「チルノちゃん!!」
藍「…!…貴女は…そうか…敵の手に落ちたか
……」
大「チルノちゃん、やろう!!早く助けなく
ちゃ!!」
チ「うん、力を貸して!みんな!!」
藍大橙(同時)「ああ!!「もちろん!「行
っきますよォー!!」」」
あたいには心強い仲間がいる。
申し訳ないけど……目の前の人にも加わっ
て貰うことにしよう!
あたいはその決意と共に自分の後ろに氷の壁
を展開して手を当てる。
あたいの仲間たちもをの意図を察して弾幕を
展開して、あたいの壁に
藍「式揮「狐狸妖怪レーザー」!」
橙「仙符「屍解永遠」!」
大「妖符「ルーネイトタイフーン」っ!」
皆の弾幕があたいの氷壁に当たり、それを
壁が吸収してその妖力を自身のものにしてい
く。━━━そこで相手の力の高まりを感じ取
ったのか、相手も持っていた刀を構える。
妖「━━━━っッッ!………うあぁぁぁぁーー
ーーーーっ!!!!」
―――ドオオォンッ!
互いに戦闘態勢に入った所で、
で飛ばされて来た妖夢があたいたちの横を、
突っ込んだ時とあまり変わらないほどのスピ
ードで地面に背中から叩きつけられその衝撃
が半径3m程のクレーターを形作り、その一
帯を土煙が覆った。
一方、妖夢を難なく
妖夢に一瞥だけくれると、そのままどこかへ
飛んで行ってしまった。
━━━そこでまた妖夢が心配になり、下に目
を向けようとしたその瞬間、敵がほぼ一瞬で
距離を詰めて攻撃してきた!あたいは咄嗟に
ガードの姿勢を取り、腕に氷の盾を精製して
その腕で防御する……が、あまりの勢いに
吹っ飛ばされ、後ろのあたい氷壁を叩き割っ
て地面に対して鋭角(およそ45度)に叩きつ
けられた。
当然、後ろで支援してくれていた仲間たちも
その場から距離を取らざるを得ない。
「っ!!! うあぁっ………くっ!!カハ
ァっ!(ドクンッ!)…ッ!?ぐっ……!」
あたいは壁で勢いが殺されたのかクレータ
ーを作るほどではなかったものの強かに地面
に叩きつけられ、肺の中の空気が押し出され
た……その直後、自身の体に激痛が走り
…体が光の粒になって消えた。
━━━━そして、その場ですぐにに復活した。
チ「………っえ?」
………そう、
まれた自身の術式で即座に復活したのだった。
━━━西行寺幽々子が西行妖の封印を解く30
分程前……
紫side
……胸騒ぎがする。
何か起きて欲しく無い事が起きてしまう予感
が。
何がどうであるとか具体的なことは何も言え
ないのだけれど、何かが引っかかるというか
……そんな至極曖昧な虫の知らせを私は一
人感じていた。
因みにこの神社の中には霊夢の部屋が本殿の
奥にあり、そこに今まで影に取り憑かれてい
た七名が静かに眠っている。
そこでリグルが身を隠しながら眠っている者
たちを看病している。
私はと言えば、神社の拝殿という、かなり手
前の部屋に位置するここで軽く敵感知の結界
を張りながら静かに
いた………………と、どうやら来客をもてな
さなければならないらしい。
紫「来たわね……」
その時、外で戦闘が始まったらしい爆発音
や金属音、それと……これは……妖力と魔力
と霊力の力のぶつかり合いが感じられる。
それが感じられた瞬間、目の前の扉を開ける
のすらもどかしく、自身の能力を使用してス
キマを開き、直接出向く……さて、それでは
、
賢しい真似をしてくれた
くとしましょうか。
スキマを通った瞬間、目に入ったのは摩多
羅隠岐奈を助けに行った時にも見た機械人形
型の兵たちだった。
そいつらは奥の方、(つまり、社殿から見る
ので鳥居の方)で魔理沙が、それより手前の
賽銭箱付近では霊夢がその魔理沙を支援する
形で既に交戦中だった。
そこでふと振り返り、私の姿を見止めるなり
霊夢が……
霊「あら、遅かったじゃない紫……もうとっ
くに始まってるわよ?ああ…もしかして、呆
けた?年相応に?」
いつも通りの感じで煽ってくる霊夢。
しかし、そんなことよりも引っかかる所があ
り、そこはあえてスルーした。
紫「……とっくに? ついさっきじゃない
の? 私は敵感知の結界が反応してから霊夢
…貴方たちの戦闘音が聞こえてすぐに目の前
の扉を開けるのも焦れったくてスキマで直ぐ
にここに来たんだけど………霊夢、戦いが始ま
ってからどのくらいたった?」
霊「あら…てっきり噛みついてくるかと思っ
てたのに……つまんないわn 紫「それにつ
いては
うね~# 霊夢……でも、今はそれどころじゃ
ないわ………答えて頂戴」」
まったく、会うたび会うたび私を煽らない
と気が済まないのかしら……それはそれとし
て、霊夢が少し溜め息を吐きながら質問に答
える。
霊「……しっかり聞こえてんじゃない…まぁ
そうね…だいたい十五分くらいかしら…もう
、てっきり寝てるんじゃ無いかと思ったんだ
けど起こしに行くのはめんどいから敵さんに
素敵なお賽銭を勧めつつ適当に相手してたわ
……まぁ、あの見た目だから期待は全然でき
なかったけど……」
それは相手としてかしら?それとも参拝客
としてかしら?…いや、これは両方ね。
……お賽銭のくだりで霊夢がほんの一瞬だ
けれど、悲しそうな顔になったのを見逃さな
かった。
紫「……霊夢…貴方…見境が無いにも程がある
でしょう…?あの見た目でなんでお賽銭を払
えるなんて思えるの?」
霊「……っ!そんなの!言ってみなければ
分からないじゃないっ!っていうかそう思う
ならちょっとは
っ!まともなご飯食べたのなんてチルノ達が
来たときがホントに久しぶりなんだからぁっ
!」
紫「……うぅ……切実ね……それにしても、そ
んなに経っていたとはね…私としては一瞬で
来たつもりだったんだけど……」
私が霊夢の貧乏巫女ぶりにひきつった苦笑
いを浮かべた後、表情を真剣なものに切り替
えて、先ほど起こった現象について考えてい
ると、霊夢が目尻の涙の粒を指でしおらしく
拭いながら答える。
霊「……ぐすッ……どうせ、例の紫対策でしょ
…あんた、結構大雑把にしか結界組んで無か
ったじゃない……だから、結界の外からくる
奴らの感知の方には引っかからなかったんじ
ゃない?引っかかったのは結界の内部のほう
ね…
魔理沙が境内の方に押され始めたのも戦闘が
始まってから十五分後くらいだったからまず
間違いがないわ」
なるほど、そういう事ね……ああ、毎度な
がら腹立たしいことこの上ない……恐らく、
私で施してある結界に対して反応するように
あの人形共にも全体に術が組まれているのよ
ね………………そうして通り抜けられる隙間の
ある方が突破されて、入って来た敵を魔理沙
が迎撃、そこから大群に押され始めて通り抜
ける隙間の無い方に引っかかり、私に気付か
れた……ということらしいわね。
霊夢が私にすぐに知らせなかったのは霊夢の
性格上、直ぐに助けを求めるなんてプライド
が許さなかったか、さっき本人が言った通り
本当に面倒くさいと感じたかのどちらかでし
ょう。
そうでもなければすぐ後ろの戸を開けるくら
いするでしょうし…………他の者ならともかく
霊夢ならすぐに開けられるくらいには緩い結
界なのだし━━━━そんなことを考えている
と、交戦中の魔理沙からこちらを呼び叫ぶ声
が聞こえてきた。
魔「なぁっ!!そこのお二人さんっ!!お取
り込み中のところ悪いんだが、ちょっとはこ
っちを手伝ってくれても
?」
霊「ああ、今行くわ……っていうか。そいつ
らくらいあんた一人で充分じゃなかったの
?」
魔「それは他の雑魚共を指して言ってたんだ
!!こんな奴は聞いてな………ってうわっ……
……!!」
私たちに呼びかけながら戦う魔理沙の側を
敵の攻撃が掠めそうになった。
………確かに、何の変哲もない…というのも
おかしいけれど皆同じような姿の兵が居る中
で毛色の違うような者たちが居るのを確認で
きた……それに、そいつらは何か
宿してもいるようね━━確かに、これは魔理
沙一人では荷が重そうだわ。
霊「……しょ~がないわねぇ~!それなら~、
その厄介そうな奴とやらは私に任せて、あん
たはそこの雑魚共でも片付けてなさい」
言いながら札を構える霊夢。
魔「はぁっ!!?そっちこそっ……おっ…そ
この雑魚掃除してろよッと……!私は雑魚と
こいつらがぁっ……一緒に来るからややこし
かったんであって、少数精鋭だけがが相手な
ら話は別だぜ!」
霊「……はぁ?なんで私がそんな面倒且つ面
白くもないことをしなきゃなんないのよ?」
魔「いや、霊夢…考えてもみろよ………っと!
……雑魚の方がサクサク倒されるんだから、
むしろ面倒が少ないんじゃないか?」
霊「いや大群の方がめんどいし、ちっとも面
白くないじゃない…」
紫「ちょっと貴方たち……こんな時になに敵
を選り好みしてるのよ!?ふざけてるの?」
敵が攻めて来ているというのに深刻さの欠
片もない二人を叱りながら自身のスキマを展
開して魔理沙をサポートする。
具体的に言うと、魔理沙の死角となっている
所にスキマを展開し、相手が私の『境界を操
る程度の能力』にしている対策、私の能力を
感知すると避ける性質を逆に利用して追い払
うというもの。
……そう、警戒され、避けられるというのな
らば牽制に利用すれば良い……案の定、魔理
沙の死角の部分に相手は手だしできなくなっ
たことで魔理沙も自身の視界の及ぶ範囲だけ
に集中できるようになった。
魔理沙から“サンキュー紫!”と感謝の声が
届くとほぼ同時に、私のスキマの隙間━━言
い得て妙だが━━をくぐり抜けて魔理沙の背
後に迫ろうとしていた人形兵の頭部を霊夢の
封魔針が貫き撃ち落とした。
直後、自由落下に従い、地に落ちる金属のガ
シャンという音が辺りに派手に響く。
霊「だから紫…通り抜けられてちゃ意味ない
んだけど?私たちに注意を促しておいてその
程度?」
魔「だよなぁ!!全く、霊夢の言う通りだぜ
っ……前言撤回だ……っ!恋風「スターライト
タイフーン」!………しゃあっ!!」
紫「…………くっ!」
何も言い返せない……もしかしたら抜け穴
があったのかも知れないし……でも、計算は
完璧だったはず…それに、何か違和感が……。
私が自身のミスを引きずりながらも魔理沙を
スキマでガードしていると、魔理沙の放った
レーザー型の弾幕が敵の人形兵を次々に撃ち
落とし、その数はおよそ十体にも上った。
そして、私がスキマで阻害し霊夢が魔理沙に
迫ろうとする敵や、隙の生じた敵を処理し、
事は順調に進んでいた………しかし、先ほどの
違和感の正体が事態を暗転させる。
魔「お、おい……攻撃が全く当たらなくなっ
たんだが……こりゃ、一体……」
霊「それどころか、逆に相手から打ち込まれ
始めたわね」
紫「…………」
突然、こちら側の攻撃が敵に全く当たらな
くなった……でも、これは……
霊「なんか、この感じ…似たようなのを知っ
てるわ……」
紫「奇遇ね霊夢…私もよ」
思い当たる節があるような霊夢の言葉に同
意する。
その時、どこからともなく忍者が使うとされ
る苦無だか手裏剣だかが何も無かった空間か
ら突如現れてこちらに飛んできた。
━━この、何もかも瞬間で行ったような攻撃
方法に移動方法は━━━!………まさか!
霊「この感じ、咲夜の『時間操作』よね……」
紫「ええ、間違いないわ………」
辺りに注意を配りながら霊夢の言葉を肯定
する。
見間違えようが無い、これは明らかに十六夜
咲夜の『時を操る程度の能力』だ。
先ほど私のスキマを通り抜けられたのも、そ
の空間にスキマの牽制をする前に時間操作で
仲間をねじ込んだからだろう。
更には、こちらの攻撃が通じなくなったこと
やこちらに攻撃が当たるようになってきたこ
と、何もない空間から突然現れたように見え
たのも全てこの
魔「あっ…!あいつだ!!やっと見つけたぜ
!」
先ほどの違和感の正体を考察していると魔
理沙の声が不意に聞こえ、目の前に他の人形
兵よりも明らかに格が上に見える個体が右手
と左手にそれぞれどこか見おぼえのあるよう
な持ち方で苦無と苦無型の手裏剣を構えてい
た。
霊「さっきの武器……もう、ほぼ間違いなく
……」
紫「こいつが時間操作の能力持ちね」
その呟きに応えるかのように相手が不意に
手の得物を投擲してくる……そして、その速
度が急激に上がり、自身や霊夢、魔理沙に迫
ってくる。
更に間の悪いことに、相手がこちらに武器を
投擲しようというタイミングで魔理沙が突撃
系のスペルを唱えて特攻しようとしていた。
魔「彗星「ブレイジングスター」……あ、や
ばっ……」
霊「魔理沙っ!!何も考えずに、そのまま突
っ込みなさいっ!!…くっ!!間に合え!!」
紫「………ッ!!━━━喰らいなさい!」
その状況を逆に利用しようと霊夢が封魔針
で相手の武器を弾いて魔理沙が敵に突撃でき
るように図る……が、敵の時間操作により、
苦無や手裏剣の進む時間だけを早められたこ
とにより、それは紙一重で無意味に終わる。
無理もない……相手の時間操作の精度がわか
らず、且かつ影を押さえつつ他の敵も処理し
ているのだから……しかしなんとか私が、霊
夢、魔理沙、私の方へ飛んできた武器をスキ
マで飛ばし、ついでに霊夢の封魔針もスキマ
を開いて回収し、敵の背後のすぐそば(ゼロ
距離)から封魔針と三人分の苦無や手裏剣を
喰らわせようとスキマを展開━━しかし、敵
には直ぐに察知され、その場にいたはずなの
にまたしても瞬間移動のようにその場から離
脱されてしまい、見失った。
……的がいなくなったことで、魔理沙の特攻
スペルが空を切る。
魔「ッッ!……クッソ……!見失った…!!」
霊「………」
紫「…………(このままでは…!)」
これはかなり厄介なことになった……あち
らは私の攻撃を余裕で躱せるし、こちらはど
こから攻撃が来るかわからない。
……そして、不意打ちがまた飛んで来る…今
度は武器の投擲では無く、格闘による肉弾戦
……しかも
霊「…!!魔理沙!後ろ!!」
魔「な……!―――くっ…がぁっ……」
相手の戦術はこちらに攻撃を当てるととも
に直ぐに逃げるという如何にもな戦い方だ…
…………私と霊夢が敵を探していると霊夢が
先に勘づき、魔理沙に指示を飛ばす、しかし
霊夢の警告が間に合わず、魔理沙が敵から蹴
りを喰らった……そこで私は現状の把握と分
析に取り掛かる━━━今はこちらの攻撃が相
手に当たらない……霊夢は影を押さえるのに
力を割いているので戦闘に本来の力を発揮し
きれず、雑魚とはいえ大群の人形兵とそいつ
らよりも強い人形兵を同時には相手に出来な
いし、魔理沙の能力では、火力は申し分ない
ものの、相手に当らないと意味が無い……私
は私で敵に能力除けをされているのでやはり
当たらず、このままではジリ貧……徐々に追
い詰められるという……状況としては最悪だっ
た。
しかも、事態はそれだけに留まらない。
霊「……! 魔理沙っ!!…そこから離れなさ
い!!早くっ!!」
魔「……ッ!?…ったく、次から次へと!!」
次はちゃんと指示が間に合い、魔理沙は攻
撃を躱す……またも、どこからともなく飛ん
できた
る……属性魔法?……これは……………………!!
霊「ねぇ……嘘でしょ?…これって……」
紫「ええ…そのまさか、でしょうね」
魔「おいおい……マジかよ………!」
爆発による煙が晴れると、そこには格上の
人形兵が更に三体、加わっていた。
━━━こいつら…明らかに、他の奴とは違う
…しかも、そいつらは個別に能力が備わって
おり、外見からみても違いがよくわかる。
━━まず、一番左端にいる奴が手に魔導書の
ような黒い表紙の本を片手に持っており先ほ
どの魔法はこいつが撃ったのだと分かる。
次に、背中にかなり見覚えがある枯れ枝に宝
石がついたような翼を生やした個体、次はそ
のまま蝙蝠の羽のような者を背から生やし、
右手に紅く光る深紅の槍を構えた個体……?…
…
魔「こいつら…明らかに、もしかしなくても」
霊「ええ、そうね。もう間違えようがないわ」
紫「特にフランとレミリアがまるわかりね…
…吸血鬼姉妹の翼、時間操作、魔法…明らか
に紅魔勢ね」
そう…魔導書の奴に、武器を投げてくる奴
はともかく、あの姉妹の翼はもはや見間違い
ようが無い……まぁ、敢えて分かりやすくし
ているのだろうが………しかし、それにしても
………………………
魔「まいったぜ……そんなことをされたら……
…っ!!」
紫「ええ、もうほんと……」
霊「うん……もう本当に………」
霊魔紫(同時)「「「俄然!やる気しかでな
い(わ)!」わね!」んだぜ!!」
私は毎回騒ぎを起こして、振り回してくれ
ている
起こされることに対して、魔理沙はその場の
勢いもあるけれど日々紅魔館のヴワル図書館
の警備が厳しくなっていっていることに対す
る逆ギレというか憂さ晴らしで、それぞれの
やる気……もとい
ていた。
そう…それが仲間の姿を模していれば本来は
若干の躊躇いや戦意の喪失に繋がる所なのだ
ろう…しかし、似せ方が中途半端と言うか、
ある特徴や能力を除いて他の人形兵と似たり
寄ったりである事が本人をイメージさせない
上、これはあくまで作り物であることもあり
……もはや、いつもの鬱憤をたっぷり晴らす
ためのサンドバッグでしかなかった。
……さて、そちらがそのつもりならば━━━
紫「……ッ!!霊夢!!」
霊「わかってるわよっ!」
魔「ここからは一方的なフルボッコタイムだ
ぜ!」
敵が不意に攻撃を再開し、敵の中で宝石の
羽の人形兵が自身の手のひらにその者の弱点
である『目』を出現させ握りつぶすことで対
象を破壊しようとする……が、私の境界の能
力でその対象から全員を外し、全員がその場
から散開したその空間だけが突如として爆ぜ
た。
「おいっ!次が来るぜ!……今度はパチュリ
ーの魔法攻撃だ!気を付けろ!!」
「分かってるってのっ!!」
「………ッ!」
紅魔館の
法が火、木、金、土、水のあらゆる属性で攻
撃を仕掛けてくる。
それは、木と火で来ていたかと思えば、突然
水と土が襲うなどよく属性の相性や狙いどこ
ろ、相手の裏をかく等計算された上での攻撃
だった。
火の柱が上がり、水球が迫り、木の根が突き
出し、石礫が降りかかり、金の刃が飛び交う
……が……
紫「甘い!」
私がそれらをスキマで防ぎ、逆に相手の所
へとスキマを繋げてそのまま反撃とする。
更にそこへ魔理沙の弾幕が敵に襲いかかる。
魔「星符「エキセントリックアステロイド」
!」
そして、敵が逃げられないように私がスキ
マで相手の足を拘束する。……これで――――
紫「捕らえた!!」
魔「もう、逃げられないぜ!!」
霊「ついでよ!これも貰っときなさい!!」
そこへ霊夢がお札を投げて追撃し、動きを
封じに掛かった……!
しかし、そこへ紅の光槍が飛び込んで着弾寸
前の弾幕を私のスキマ……に囚われていた人
形兵の足ごとスキマを消し飛ばし、更に別の
方向からスキマで送り込んでいた相手の属性
攻撃を
れてしまった。
それでも、相手にはまだ霊夢のお札がまだ残
っているはずだが……お札は空を切り、相手
は既にその場に居なかった―――…逃げられた
か……辺りを見回すと敵方はその機械人形の
見た目に自分たちのよく知る四人の特徴をく
っ付けた姿で全員揃っていた。
霊「ちょっと……ぼっこぼこにするんじゃな
かったの?」
魔「うーーん……チョットカリョクガタリナ
インジャナイカゼーーー…」
紫「二人とも…ふざけるのは後にしてくれる
かしら?今は目の前の敵に集中しなさい」
霊「あんたに言われたくない……って言いた
い所だけど、そうも行かないわね……気合い
を入れなおしますか!」
魔「ま、本番はここからだがな!魔符!「ス
ターダストレヴァリエ」!!」
霊「……っ!フォローする方の身にもなりな
さいよっ!」
紫「不思議ね…今あなたが一番まともに見え
るわっ!!」
霊「どういう意味よ!!」
紫「そのままズバリよ!…━━霊夢!前!」
霊「……っ!!るっさいわね!!……っと、
あっぶな……やるじゃない!!」
全く…なんで
こうも緊張感がないのか……あ、もしかして
私のせいだったり?…………まぁ…細かいこ
とはともかく、私達は互いに軽口を叩き合い
ながらも連携、戦っていた━━━そこには、
士気を高めあうという目的、連携を取りやす
く互いに呼びかけ合う意味もあっだろう━━
━そうして、相手が時止めと魔法を駆使して
きたときも私が先を読むか霊夢が勘で結界を
張って防ぎ、魔理沙が速度のある弾幕でカウ
ンターを仕掛けたり、逆にこちらが霊夢の封
魔針と私のスキマで下級の敵を掃討しつつ魔
理沙が大火力の弾幕で敵の大群ごと格上の兵
を巻き込もうとするも、私のスキマを躱され
霊夢の針やお札も弾かれる、また…例え雑魚
であっても、割り込まれたり、前に躍り出ら
れたりして、本命への攻撃が中断される……
など混戦が続いた━━━その中で、私にはあ
る仮説が浮かんでいた…………これなら、或
いは━━
紫「霊夢、魔理沙……作戦があるのだけど少
し良いかしら…」
霊「なによ…しょうもないことだったら承知
しないわよ?今忙しい…んだからっ!」
魔「だが、安心しろよ紫…私は霊夢と違っ
て笑いの分かる奴だからな…もしもしょうも
ない事だったらちゃんと笑ってやるぜ?…
鼻でだが」
紫「………もう、なんでもいいからちゃんと
聞いて頂戴…はぁ……じゃあ、伝えるわ。二
人とも傍に……」
二人に作戦を伝える間は例え瞬間の事だ
としてもスキマを私達の周りに展開し、邪
魔されないようにした━━━━作戦を伝え
終わると霊夢は不敵に笑い、
霊「なるほどね……やってやろうじゃない」
魔理沙は笑顔を全開にして快活に、
魔「…よし!任されたのぜ!!」
そして、私は………いつものように………
紫「それじゃ、そろそろ幕引きにしましょう
か……」
始めに言っておくと相手の能力は全てオリ
ジナルのスペックの半分以下と言っていいで
しょう……それは、
ことがこいつらには出来なかったからだ。
例えば時間操作を行う人形は咲夜本人ならば
出来たはずの自身の未来や過去のナイフ(こ
いつの場合は苦無だが)を出現させて攻撃し
たり、時間を巻き戻したりという事が出来て
いなかった。
他には破壊能力を持った人形はフランなら作
れるレーヴァテインを作り出せず、逆に運命
操作の人形兵はレミリアが作り出すグングニ
ルを生成出来るものの運命操作は自身の周囲
の身近な部分のみで、槍の威力はオリジナル
比べて劣り、魔法を使役する人形に至っては
、一つ一つの魔法はごく小規模で種類も少な
い……だが、その分オリジナル達にはない長
所がある……、咲夜の能力を持った人形は格
闘や単純な戦闘力が本人よりも高く、単なる
操り人形なのでスタミナもほぼ無尽蔵で、破
壊の人形兵はフランが持っている多重人格、
破壊衝動がないので暴走はあり得ず、運命操
作の機械人形は操作範囲こそ狭いもののその
強制力はほぼ絶対で戦闘に特化され、魔法使
いの機械兵は
そんなことは一切ないどころか他の人形共と
同じかそれ以上に強化され、格闘と魔法を組
み合わせて攻撃してくる━━つまり、制御力
に長けている……気付けば、周りはその四体
の人形と私たちだけになっていた……先ほど
からの魔理沙のレーザー砲と霊夢の的確な封
魔針の投擲、あとは格上の兵の流れ弾もあり
、殲滅させられたらしい。
(恐らく敵もこれ以上は無駄と判断し、送り
込むのを止めたのもあるが……いずれにして
も油断は禁物だ)
霊「さてと……じゃあ、いくわよ!魔理沙!」
魔「いつでもいいぜ!!」
霊「よーい……」
紫魔「ドンッ!!」
私が扇子を振り下ろすと同時に二人で掛け
声を出し、魔理沙が敵に突っ込んで行く。
魔「彗星「ブレイジングスター」ァァァ!!」
魔理沙がマスタースパークに匹敵するほど
の極光を纏いながら敵に突進する。
……しかし、それで敵が大人しくやられるわ
けは無く、時間停止しその攻撃から難なく逃
れる。
そう、そんなことで勝てていれば苦労はしな
い。
……ならばどうするか?
私は敵が逃げた先へとスキマを開き、魔理沙
の進行方向へと開いたスキマと直結させる。
そこで、既に敵は私の『境界を操る程度の能
力』を感じ取りそこからも逃れようとするが
……
霊「遅い!!」
既に敵の退路には霊夢のお札による結界が
張られており逃げ道を塞いでいた。
敵がそれに気づき、霊夢の結界を破ろうとす
るも間に合うわけも無く……
魔「これで終わりだぁぁぁーーーっっ!!」
その一瞬の判断の遅れが致命的になり、魔
理沙の圧倒的なスピードとパワーを持ったス
ペルの……その極光の前に、灰燼と化す━━
りその影も光の中に溶けていった━━━
魔「よし!決まったな!」
紫「ふう………」
霊「それにしてもあれよね……」
紫「えぇ…まぁ、なんと言っても……」
霊紫魔「「「あいつらを愚弄した罪は重かっ
た」と……」わ」ぜ」
━━━激闘を終えた後、博麗神社の縁側にて
……束の間の休息を得ていた私たちの中でふ
と霊夢が問いかけて来た。
霊「それにしても紫…」
紫「なに?霊夢」
霊「あんたの作戦…うまく行ってよかったけ
ど……あれ、どうやって思いついたのよ」
そんなことを問いかけながらも霊夢は既に
辺りはついていそうな様子を隠そうともして
いなかった。
紫「ああ、それね…まずは敵の能力と戦闘力
…私たちの能力と戦闘力…つまり彼我の戦力
差から考えたっていうのが一つと、もう一つ
は私の『境界を操る程度の能力』に対する反
応速度と欠点を利用したって所ね」
そこまで説明したところで霊夢は目を細め
……
霊「ふ~~ん……やっぱそうなのね…」
と一人納得し……魔理沙は……
魔「は?それがなんでさっきの作戦につなが
るんだ?」
と疑問を露わにした。
紫「ああ……それね…まず、運命操作の能力
の人形だけど、あれのは範囲は狭いものの強
い強制力があるけれど、回避しようのない状
況を作られたらどうしようも無いから、囲っ
てしまえばそれで終わり…次に、例え囲って
もフランドール・スカーレットの破壊の能力
で破壊されてしまわないように退路を塞いで
隙を作り、空かさず一撃で葬る…それには私
がスキマで空間を繋げて貴方の攻撃を相手に
直接ぶつけないといけないのだけど、まぁそ
れは私が何とかすればいい話だから……そこ
で尤も厄介なのが時間停止の十六夜咲夜の能
力だけど…これは私の能力への異様な感知速
度と欠点を利用させてもらったわ」
魔「……ッ!!まさか……!!」
ここまで説明すれば流石に魔理沙にも理解
が追いついたようで、疑問が晴れてスッキリ
とした顔になるのと同時に驚愕していた。
紫「そう、そのまさかよ」
魔「……確か、戦ってる最中にちょっと見た
んだが…お前がそこにスキマを発生させるの
を事前に察知して敵は動いてたよな?」
紫「……フフ…その通りよ…その腹の立つ性
質を逆に利用させてもらったわ……つまり、
まず私がスキマで相手を誘導…その間に霊夢
にその誘導先にお札で結界を展開する準備だ
けしてもらって、相手がその位置に誘導され
た瞬間に霊夢が発動……それに気を取られた
隙に時間操作の人形の首を私が境界を作り出
し、刎ねて行動不能にして……あとは結界の
唯一の出口にスキマを開いて貴方に突っ込ん
でもらうだけ」
魔「なるほどなぁ~~…」
紫「ま、相手もかなり対処というか反応が早
かったから、霊夢が結界を発動させるのとほ
ぼ同時に人形兵の首をちょんぱしなきゃいけ
なかったところは相手の位置把握と計算を即
座にしなきゃならなくてちょっと骨が折れた
わね」
霊「つまり、敵の弱点って紫のスキマに対し
て、軽く予知とも言える速度で反応できる割
に、他の事象に目を囚われてる時はその反応
が遅れる上、異常にスキマを警戒するってと
ころでしょ?」
紫「さっすが、霊夢♥️……理解が早くて助か
るわ」
霊「いや、キモイから…ハートとかつけんな」
紫「発言がメタい!?」
思えば、戦いの一番始めの方にヒントはあ
った。
霊夢から、魔理沙が押され始め、私が張った
隙のない方の感知結界に敵が引っかかったと
聞かされた時だ。
そこから、敵は一つに注力している時や注意
を集中させている時に私の能力に対する反応
に神経を割きにくくなるという事が分かった
はずだった……が、私はそこでふと違和感を
覚えた。
━━━いや、違和感だけでなく、得体のしれ
ない不安感も……
……本当に、仕方なく私の感知に引っかかっ
たのかしら?なら、あの異様な警戒と察知能
力は一体………まさか、わざとだった?…で
も、何のために?……その感覚は明確な言葉
となって頭の中に浮かんできた。
そう、どこかわざとらしかったのだ……でも
なぜ……もしも注意が散漫になっていて引っ
かかったのであれば目の粗い方で引っかかっ
てもおかしく無かったはずでは無いか?逆に
それで引っかからないのなら、気付かれずに
は通れないほど目の小さい方へは近づかない
……ということも出来たはずだ。
なぜなら、
━━━となれば、わざとかかったと考えるの
が自然なのだが……しかし、そんなことをわ
ざわざする理由が分からない。
今回の敵は能力こそ低かったものの、私の力
を事前に察知するという点において途轍もな
く厄介だった。
ただそれだけで私の能力がほぼ無力化された
も同然であり、霊夢と魔理沙に多少なりとも
ダメージを与えることも、あわよくば私の懐
へと潜り込むことも出来るはずだ
。
…だが、そうはしなかった。
敵は感知に引っかかり、事前に襲来を察知、
戦闘に至った……
━━━━なにか、嫌な予感がする………
チルノside
今、状況は正直に言って最悪だ…
相手からはほぼ無尽蔵に死の弾幕が飛んで来
るのに、こちらからは一切の攻撃が通じない
という、まさに崖っぷちに立たされていた。
妖「幽々子様……ッ!!もうお止め下さい!
!幽々子様ぁっ………………!!」
そんな中、妖夢の悲痛な涙声がこの白玉楼
にこだまする━━━━だが、そんな必死な呼
びかけも本当に届いて欲しい者には届く事は
ない……それもそのはず、今の
蟲に取り憑かれ、その作り主の言うがままに
動く操り人形に過ぎないのだから……
いやぁ…まさか、お気に入りが21に増えているとは…最初に見た時は夢かと思いましたよ…ハッハッハ!!
こんな駄文のなにが良かったのか全く私にはわかりませんが、少しでもマシな文章に
↑気に入ってくださった人に失礼
出来るように精進したいと思います。(あと、投稿速度を早くしたい……)
お気に入りに入れて下さった方!UAしてくださった方!感想を入れて下さった方!評価を入れて下さった方!感謝の言葉しかありません!是非今後ともよろしくお願いいたします!