ド一ノレズフ口ソトライソ   作:MIA

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 ガバ知識でそれなりに頑張ったから許し亭許して。わりとノリでルビとかにわか知識使ってるから間違っててもまぁ、「俺の宇宙では音が出る byジョージ・ルーカス」ってことでひとつ


リアクション・トゥ・コンタクト 2

 ウージーを先頭にAK-47とM1911が続く。そのあとをM4A1、G3が追従していた。各自広く間隔を空け、ウージーを基点に渡り鳥のようなV字の陣形を作っていた。

 

 彼女たち第三部隊は今、木がまばらに生える林の中を歩いている。

 

 部隊の各自の視界には、拡張現実(AR)によって様々な情報が表示されている。視界の端には縮小されたミニマップ。それから、それぞれの得物の残弾や、情報を簡略化されたバイタルデータ。遠くの空には、目的地の真上から伸びている光が見えていた。

 

 敵が司令部としている場所は、今やすっかり廃墟と化した大型のショッピングモール。まだ遠いが、それでもかつての繁栄を示すかのように大きく見えていた。

 

「念のために準備してたけど、結局出ることになったわねぇ」

 

 ストックを広げたマイクロUZIを手に持つ彼女がぼやく。もうひとつはスリングで後ろへとやっていた。歩くたびに銃が揺れてお尻に当たっている。

 

「元々は第一と第二の方たちで済ませる予定でしたね」

 

 周囲への警戒を怠らないまま、G3がUZIに言葉を返す。

 

「ボスはドンパチの時の指揮はまあまあ良いんだけど、先の見通しがちっと甘い(あめぇ)よなー」

 

 AKが言葉を挟む。それを聞き、M1911がムっとAKの方を睨む。

 

「ダーリンの悪口は許しませんよー」

 

「ドンパチの指揮はホメてやってんだからチャラにしてくれ」

 

「ならよし」

 

 いつもの調子で、部隊の面々は言葉を交わす。銃の名に恥じない経験と戦績を残してきた者たちだ、この任務も、普段通りにこなす内の一つでしかない。

 

 だからこそ、彼女の目が捉えたそれも、特別なことではなかった。

 

「……コンタクトッ! 11時100メートルッ!!」

 

 先頭のマイクロUZIが叫ぶと同時に、銃を撃つ。素早くストックを肩に当て、前方のとある方向へとフルオートで9ミリ弾をばらまいた。制圧射撃を兼ねた先制攻撃。排莢口からいくつも空薬莢が飛び散っていく。

 

 "銃を撃つ"という行為は何も、(ひと)を斃すためだけのものではない。分かりやすい応用例として物の破壊というものもあるが、"弾丸が何発も飛んでくる場"を作り出すというものもある。自分が隠れている場所やそのすぐ側に何発も弾丸が飛んできていては、当然顔を出すことなど誰もしたくはない。出したとしても、落ち着いて狙いを定めることは難しいし、そんなのんきなことをしていては撃たれてしまう。それは人間でも人形でも同じことだ。被弾すれば戦えなくなり、目的が果たせなくなるのだから。

 

 乾いた銃声が連続して林に響くよりも早く、部隊の戦術人形たちは動いていた。M4とUZI以外の戦術人形たちは、近くの身を隠せそうな木へと駆け出していた。M4とUZIも、一瞬遅れて本体だけがカバーポイントへと走る。残るダミーは他の人形たちが安全にカバーポイントへ隠れられるよう制圧射撃を続けていた。

 

 UZIは両ひざを地に付け、カバーポイントたる木の陰へとスライディングして隠れる。ダミー人形とは視界を共有できるため、制圧射撃を続けるダミーの視界を通して敵を確認していた。

 

 彼女らのいる位置から11時方向、おおよそ100メートル先に人影。この辺りに民間人は基本いない。いるとするならば、はぐれたグリフィンの戦術人形(グリフィンドール)か、もしくは――。

 

「鉄血のブリキ共よッ! アサルトライフル二人、他にもいるけど不明! ちょっと指揮官ッ!?」

 

 我らがエネミー「あいつがエネミー(幻聴)」鉄血兵。UZIが捕捉したのはアサルトライフルを装備した鉄血の人形"スズメバチ"。ヘルメットのようなバイザーを被っており、太陽の光を反射しているのが見えていた。その辺りには小さな丘があり、鉄血兵はちょうどそこを越えようとしている所だったようだ。

 

 UZIの本体が、司令部にいる指揮官に向けて怒鳴っていた。直後、自身のダミーをカバーポイントへ移動させるため援護射撃を開始。M4も同じく、ダミーのために援護射撃を開始した。

 

 敵兵もUZIとほぼ同じタイミングで彼女たちに気づいていた。"スズメバチ"の一人もUZIに対抗すべく、ほぼ同じタイミングで弾をばらまいている。

 

 グリフィンドールの武器と鉄血兵の武器。単純な武器の性能差を比較すれば、どうしても上に立つのは鉄血兵の武器だ。

 

 銃撃を行いながらカバーポイントへと移動していたUZIのダミーたちだったが、一人の腹部に敵の弾丸が突き刺さった。ダミーは衝撃で後方へと引っ張られるように体をくの字に折る。人造(かのじょ)の綺麗な腹からは、真っ赤な人工血液や生体部品(ないぞう)の破片がまき散らされた。

 

 RIP

Xxx_M1CR0_U21_DUMMY_xxX

BGM:Enya - Only Time

 

「あぁもう…ダミー一人被弾(ワンダウン)!」

 

 木の陰から斃れるダミーを見ながら、マイクロUZI本体が言った。視界には地面に力なく斃れたダミーと、拡張現実に表示されるダミーのバイタルデータ消失のサイン。

 

『マジかよ、クッソ今敵見えたスマン。UAV(うえ)からじゃ見えんかった』

 

 グリフィンの指揮官は、上空にて常に待機しているUAVからの映像で戦闘指揮を行っている。だが彼女たちが今いる場所は、木がまばらに生えている林。葉と枝を豊富に蓄えた木の下に敵がいたとしても、UAVからは確認できないのだ。

 

「ダミーもカバーに入りました。リロードします」

 

 M4が無線で各部隊員に知らせつつ、空のマガジンを落とす。木や、土の盛り上がった場所等に、M4とUZIのダミー人形もカバーへと隠れ終える。

 

援護します(カバーリン)!」

 

 G3は銃を構え、体を少し傾けて陰から身を出す。バトルライフルの重く鋭い銃声が響く。ダミー人形も、本体に合わせ制圧射撃に参加。

 

 他のライフルに比べ、M4A1――もといAR-15はリロードの速度が圧倒的に速い。これは戦術人形の性能差というより、銃そのものの構造にある。マガジンはボタンを押すだけで自重で落下し、その後初弾を装填する時もAKやG3のようにチャージングハンドルを引かず、ボルトストップを押すだけで装填できる。マガジンを放り捨てるファストリロードを行えば、最も速いのはAR-15だ。

 

装填終了(レディ)!」

 

 だからM4のリロードとG3の制圧射撃はわずかな時間で終わり、再び制圧射撃は高火力を取り戻す。

 

「いつものプランでやります」

 

 M4が一瞬銃撃を止め、皆に知らせる。その後すぐに再開。

 

「移動するぜッ!」

 

 指示を聞いたAKがカバーから飛び出し、敵の方へと回り込むべく走り出した。

 

「回り込みます」

 

 G3もそれに合わせ木の陰から飛び出し、AKとは反対側に回り込む。

 

「カバー!」「援護します!」

 

 UZIとM4が引き金を引き、彼女らを援護。

 

 林の中にある丘の方を睨みつつ、AKとG3は走る。戦術人形の人間離れした走行速度をもってすれば、制圧射撃のせいで顔を出せない鉄血兵を視界に捉えるまでそう時間はかからない。

 

「いたッ! アサルトライフル二人、ライフル二人!」

 

「こちらも確認。敵はそれで全部のようです!」

 

 部隊に知らせつつ、AKとG3はほぼ同じタイミングでライフルを構えた。腰を少し落とし、上半身を安定させることを優先にして移動を続ける。そしてそれぞれ敵を照準(サイト)内に補足。

 

 そして距離を詰めながら、二人は攻撃を始めた。7.62mm×39弾(AK-47)7.62mm×51弾(HKG3)。二つの7.62ミリ弾丸が、鋭い銃声と共に敵部隊を左右から突き刺してゆく。

 

 鉄血兵のアーマーによって、時折弾丸は弾かれていた。しかしそれによって、銃撃という攻撃全てを防ぐことができるわけではない。銃撃は弾丸を突き刺すことだけではなく、標的まで運ぶための衝撃力も同時に備わっているのだ。

 

 アーマーで弾丸を弾こうとも、備わる衝撃を殺しきることはできない。ましてや戦術人形の操る正確な銃捌き(ランアンドガン)による銃撃をもってすれば、鉄血兵といえど容易に反撃に転ずることはできない。

 

 ライフル弾の横凪の雨。衝撃力で鉄血兵の動きを封じるだけでなく、とうとう頭のバイザーや銃本体など、耐弾性のない箇所にまで及ぶ。鉄血兵のバイザーや銃には銃痕がいくつも生まれていった。頭を貫通したライフル弾は後頭部から人工血液や生体部品、電子回路をまき散らす。

 

 7.62mm弾を近距離で使用すると威力が高すぎて貫通し、かえってダメージを与えられないという話がある。だが戦術人形や鉄血の人形は通常の人間よりも遥かに耐久性が高い。その防御力が、被弾部位によってはバトルライフルが最適なダメージを与えられることに助力していた。

 

 一方的な殲滅は10秒とかからなかった。

 

 ダミー一人に援護を任せ、AKとG3はリロードを行う。AKはマグポーチから新たなマガジンを取り出し、マガジンの上部でマグリリースレバーを押しつつ、空のマガジンを弾き捨てる。そしてマガジンを装填し、左手を銃の下から回してチャージングハンドルを引き初弾を装填。

 

「……クリア!」

 

「クリア」

 

 AKとG3は、鉄血兵が完全に沈黙したことを確認。その後周囲を見回し、さらに敵がいないかを確認する。

 

「……うし、オールクリア! 勝ったぜ!」

 

 ライフルを肩に担いでAKは言った。

 

「周囲にも他に敵影は確認できません」

 

 M4が言う。

 

UAV(こっち)からも敵影は確認できない。けどまだ隠れてる可能性は捨てきれないから、注意は怠らないように。……損害は、UZIのダミーだけか?』

 

「はい。他は誰も負傷していません」

 

『わかった。UZI、ダミーの損傷具合は』

 

「腹に直撃よ。血とモツまき散らして無残にね。それだけかしら」

 

『了解。作戦が終わって地域を制圧出来たら、スタッフさんに回収してもらおう。スマンな』

 

「いいわよ。……怒鳴った私の方が悪かったわ」

 

『じゃあお互い様ってコトで。……ともかく第三部隊、まだ本番はこれからだ。十分警戒して進んでくれ』

 

「はい」「ええ」「はーい」「おう」「了解」

 

 各々自由に了承の意を示すと、再び一行は目的地へ向け行軍を再開した。




 お菓子も食える、作戦報告書も食える、ビキビキビキニ123な戦術人形たちだし、まぁ人工血液とか内臓みたいな生体部品とかあるでしょみたいなイメージ。虐殺器官の人工筋肉の人間バージョンみたいなこう、そういうの?(ふわっふわ)
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