帰ってきたヒトラーは鎮守府に着任しました。   作:たむがや

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21:親衛隊完成の一歩

 HELLSINGを読み終えた私はふと、我々に足りない欠片のひとつを思い出した。SS、武装親衛隊だ。善は急げ、私は執務室に青葉、龍田、ビスマルクの3名を至急で呼びつけた。

 真っ先に扉を開けてビスマルクが飛び込んで右手を上げ挨拶する。その後に龍田と青葉が普段通りにやってきて海軍式敬礼をする。

「〈私が諸君らを呼んだのは新たに組織する武装組織のことである。そこで、ビスマルクに指導者を、その補佐に龍田が就いて欲しいのだ。青葉は人間含め、人員募集を担当してくれ。やれるな?〉」

「ヤー」「えぇ」「はい、青葉にお任せあれ!」

「〈頼んだぞ〉」

3人は司令室を後にした。

 

 こうして、ビスマルク、龍田、青葉は武装組織の設立に向けて動き出した。

「まずは話し合いましょ?」

「えぇ、そうね」

「えっと、御二方の威圧感が凄いよぉ」

「親衛隊の土台には固定された民族概念と高度なNS式教育が必須なの。分類と教育」

「教育は任せて~。ただ、どれくらいの時間掛けていいのかしらぁ」

「それもそうだけど、もっと問題なのは民族よ。なんていってもここは日本。純アーリア人は簡単には見つからないわ」

「あのー」

「どうした、青葉?」

「既存する組織から引っ張って来ちゃダメですか?」

「「???」」

「ドイツ国家民族党、超国家主義日本労働者党、銀衛団、ブラッド・プラス・オナー、ホワイトフォックス、国家社会主義学院会、3K、国家社会主義デモ。まぁ、国家社会主義党員世界連合に所属する団体に片っ端から連絡を入れれば何とかなるんじゃないですか?」

「それって、まさか?」

「はい、察しているとは思いますがネオナチ団体です。世界中のネオナチ団体からより闘争心メラメラな人達を人種別に掻き集めたらどうですか?」

「いいんじゃな~い♪」

「でもどうやって引き入れるのよ?」

ドヤ顔の青葉は口角を上げニヤリと嗤う。

「超国家主義日本労働者党のパンフレットを作ったことが実はあったりするんですよ」

ふたりは絶句した。ビスマルクは額いっぱいに絶句していますと書かれているかのように。龍田でさえも訳も分からず、驚きを誤魔化すようにと苦笑いを浮かべる。

「あれれ?信じてませんか?なら、今から連絡してみますね」

そう言うとポケットからスマホを取り出し机に置き、設定をスピーカーにして電話をかける。

「──あっもしもし?青葉ですけど」

『お?青葉ちゃんか!なんや?今回はなんの用?』

「いやー、ちょっと呉鎮守府まで来て欲しいなって」

『は?いやいや、行けへんて。こんな荒くれモンが訪ねたら青葉ちゃんの評価下がってまうよ?』

「閣下の力が必要だから連絡したんですよ!」

『なんや?暴力沙汰か?それとも金融絡みか?いや、閣下呼ぶってことは政治結社に用があるんか?』

「はい、その通りです!」

『でもなんで鎮守府に行かなきゃならん?』

「いやー、うちの新しい提督が革命を考えてましてね、何としてでも力を借りたいと!そういうわけで・・・」

『・・・え?自衛隊法ガン無視やないか・・・』

「まぁ、そんなことはいいじゃないですか!」

『ふぅ、ええで。青葉ちゃんの頼みや。いつでも行くで』

「ありがとうございます!では、ちょうど日曜日なんで明日とかどうですか?」

『おぉ、ええで。明日呉鎮守府に行くわ』

電話が切られる。龍田もビスマルクも呆気に取られて、ただ見ていることしか出来なかった。しかしながら、親衛隊計画はかくして順調に始まっていったのだ。

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