「ということで、引き続き話し合いをします!」
敵は深海棲艦ではなく人類だったことに我々は気づいてしまった。ということで、裏切るための作戦会議が始まりました。
龍田が手をそっと上げて発言する。
「どうやって深海棲艦とコンタクトを取るかがキモじゃないかしら」
「確かにそうだな。夕張、何か無いか?」
「うーん、小型艇でさえも深海棲艦生息域に入れば、有無を言わさず、沈められちゃいますからね」
「うむ、沈められるのか」
「如何に沈められないようにするかが問題ですね」
「最新のレーダーでなんとかならないのか?」
「こればっかりはどうにも。避けれても近づくのは困難ですね」
ビスマルクがここぞとばかりに手を挙げた。
「艦娘が行けばいいんじゃないかしら!」
レーベもそれに多方同意なようで、うんうん頷いている。
だが、私はそれに納得できなかった。彼女たちとした約束、危険な目に合わせないというものを、破ることになるのでは無いかと思ったからだ。それほどに危険すぎると踏んでいるのだ。
私が唸っていると、少し悲しそうな目をしながら龍田が切り出した。
「私たちは提督の命令さえあればどこへでもいくものよ」
それではいけない。私の命令は絶対だが、まず、私がその命令に納得しなければいけない。
「興味深い提案だが却下だ」
龍田は意外そうに驚き、そう、と一言呟いた。
「近づけば沈められるのか。うーむ」
私がそう呟いた時、赤城がハッと目を見開いた。
「近づけば沈められる!なら、沈めてもいいようにすればいいんですよ!」
「ん?というと?」
「沈められる前提で小型艇を送り込むんです。中にメッセージを載せて」
「ほう!良いのではないか?」
「でも、それじゃ一方通行じゃないかしら」
龍田が最もなことを言う。だが、そうじゃない。
「足がかりとしては十分すぎやしないかな」
私は頭をフル回転させ、思いつく限りの計画を語る。
「まずはメッセージを載せた小型艇を沈めてもらう。次に、幾らか沈んだ後に、場所と日時を指定した小型艇を放つ。その場所へ向かい、交渉の椅子に座るわけだ。そして、不可侵条約を締結!これだ!」
「「ヤー!」」
「わかったわ。ふふ、面白そうね」
「確かに面白そうですね!」
「なんだか、大変なことになってないかしら・・・」
「便宜上、メッセージを送る第一段階を“クロップ(ノック)計画”、交渉の椅子に座る第二段階を“着席計画”、交渉の本番を“R-M計画”と呼称する!」
計画の骨は完成した。後はこれに肉をつけ、実行に移すのみ。