帰ってきたヒトラーは鎮守府に着任しました。   作:たむがや

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44:裏切り会議

「ということで、引き続き話し合いをします!」

 

 敵は深海棲艦ではなく人類だったことに我々は気づいてしまった。ということで、裏切るための作戦会議が始まりました。

 

 龍田が手をそっと上げて発言する。

「どうやって深海棲艦とコンタクトを取るかがキモじゃないかしら」

 

「確かにそうだな。夕張、何か無いか?」

 

「うーん、小型艇でさえも深海棲艦生息域に入れば、有無を言わさず、沈められちゃいますからね」

 

「うむ、沈められるのか」

 

「如何に沈められないようにするかが問題ですね」

 

「最新のレーダーでなんとかならないのか?」

 

「こればっかりはどうにも。避けれても近づくのは困難ですね」

 

 ビスマルクがここぞとばかりに手を挙げた。

「艦娘が行けばいいんじゃないかしら!」

 

 レーベもそれに多方同意なようで、うんうん頷いている。

 だが、私はそれに納得できなかった。彼女たちとした約束、危険な目に合わせないというものを、破ることになるのでは無いかと思ったからだ。それほどに危険すぎると踏んでいるのだ。

 

 私が唸っていると、少し悲しそうな目をしながら龍田が切り出した。

 

「私たちは提督の命令さえあればどこへでもいくものよ」

 

 それではいけない。私の命令は絶対だが、まず、私がその命令に納得しなければいけない。

 

「興味深い提案だが却下だ」

 

 龍田は意外そうに驚き、そう、と一言呟いた。

 

「近づけば沈められるのか。うーむ」

 

 私がそう呟いた時、赤城がハッと目を見開いた。

 

「近づけば沈められる!なら、沈めてもいいようにすればいいんですよ!」

 

「ん?というと?」

 

「沈められる前提で小型艇を送り込むんです。中にメッセージを載せて」

 

「ほう!良いのではないか?」

 

「でも、それじゃ一方通行じゃないかしら」

 

 龍田が最もなことを言う。だが、そうじゃない。

 

「足がかりとしては十分すぎやしないかな」

 

 私は頭をフル回転させ、思いつく限りの計画を語る。

 

「まずはメッセージを載せた小型艇を沈めてもらう。次に、幾らか沈んだ後に、場所と日時を指定した小型艇を放つ。その場所へ向かい、交渉の椅子に座るわけだ。そして、不可侵条約を締結!これだ!」

 

「「ヤー!」」

「わかったわ。ふふ、面白そうね」

「確かに面白そうですね!」

「なんだか、大変なことになってないかしら・・・」

 

「便宜上、メッセージを送る第一段階を“クロップ(ノック)計画”、交渉の椅子に座る第二段階を“着席計画”、交渉の本番を“R-M計画”と呼称する!」

 

 計画の骨は完成した。後はこれに肉をつけ、実行に移すのみ。

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