帰ってきたヒトラーは鎮守府に着任しました。   作:たむがや

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50:計画の成功

 南方棲鬼は苦笑を浮かべながら私に近づいてきた。

 

「フハハ。カンゲイスルゾ。オマエハ我々ニ近イヨウダ」

 

 私も思わず苦笑する。人間だと思っていたら、艦娘や深海棲艦の類だったとは。でも、その方が良い。やはり、我々は新人類なのだ。

 

「ハハハ。貴様ノ度胸ヲ認メヨウ」

 

「それは、どういう?」

 

「傘下ニ下ロウ。条件ツキダガナ」

 

「条件とは?」

 

「オマエノ司令部ニ我々ノ誰カヲ常駐サセロ」

 

「それくらいいいだろう」

 

 私と彼女は強く左手で握手をした。

 

「南太平洋ノ艦隊ダケダガ、仲良クシヨウジャナイカ」

 

「あぁ」

 

 

 

 こうして、我々の計画は成功を収めたのだ。

 その後、パニックになったレーベを宥めた。その間、深海棲艦が常駐する者を決めていたようだ。

 

 

 我々はそうして帰路に着いた。新たな仲間と共に。

 

 

 呉鎮守府につくと、食堂に集まった。

 皆に、酒をたっぷり注いだグラスを配る。そして、私は皆の前に立ち、失った右腕を軽く撫でて、左手でグラスを持った。そして、声高らかに音頭をとった。

 

「会談の成功を祝して、乾杯!」

 

「「「乾杯!!!」」」

 

 私のもとへ6人の深海棲艦がやってくる。司令部に今後常駐するもの達だ。右手をあげ、ハイルと敬礼すると、それに習って返してきた。その後私は左手で強く握手をし、一言づつ挨拶をした。

 

「君たちは我々との同盟をどう捉えている?」

 

 タ級は即座に答える。

 

「不服ダワ」

 

「そうか不服か!」

 

 私は思わず笑ってしまう。深海棲艦もレ級をのぞきニヤリと笑う。対して、艦娘たちは睨みをきかす。レ級はあからさまに焦っている。簡単に言ってしまえば一触即発といったところか。

 

「不服で構わぬとも!貴様らがなんと思おうが私は絶対である!それに変わりは無いのだから!」

 

「エエソウネ」

「全クモッテソウダワ」

 

 レ級だけが涙目だ。

 

「オマエラァ」

 

 そういえば、と、ひとつ思い出す。資料によれば、戦艦タ級、戦艦ル級、戦艦レ級、重巡リ級3人であることがわかる。ただ、本人達はこの呼称が馴染みがある訳ではない。人類の勝手な呼び名だ。どうしようかと悩んでいると、ビスマルクがやってきた。

 

「総統が名前をつけてさしあげればいいのでは?」

 

「それもそうか。君たちもそれでいいか?」

 

「エエ、カマイマセン」

 

「君は、戦艦レ級だったな」

 

「そうかそうか」

 

 レ級か…。レーア、レニャ、レイチェルぐらいか。うーむ。レニャ。この可愛らしい容姿にピッタリか。

 

「君は今日からレニャだ」

 

「ワカッタ」

 

「タ級はダニエラだ」

 

「了解シタ」

 

「ル級はルイーザ」

 

「ウン、気ニ入ッタ」

 

「リ級の3人は右からリーゼ、リリー、リアだ」

 

「ウン」

「ハイ」

「イイナ」

 

 私はコホンと1つ咳払いをした。

 

「レニャ、ダニエラ、ルイーザ、リーゼ、リリー、リア。改めてよろしく頼むぞ」

 

 彼女たちはにっこり微笑んだ。

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