僕のヒーローアカデミア:Battlefront of Blood   作:マーベルチョコ

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File.35 職業体験スタート!

職業体験先の期日まで残り2日となったが血界はヒーロー名と職業体験先を決めていなかった。

昼食の時間となり、血界たちは学食に向かっていたが血界はずっと悩んでいた。

 

「戦闘系でもいいけど、救助も捨てがたいんだよな……でもトップヒーローからも来てるしそれを蹴るってのも……」

 

「未だ決まってなかったんだ。早く決めなよ、ヒーロー名も決まってないンだからさ。まっ、決まったとしてもまた酷いもんだと思うけど」

 

「じゃあ耳郎が決めてくれよ」

 

考えすぎているせいか、いつもより短気になっていた血界少しムッと、顔を顰め耳郎に言う。

 

「なんで?」

 

「俺がつけたら酷いもんになるんだろ?だったら耳郎がいい名前をつけてくれよ」

 

耳郎は血界が変な名前をつけて大変な思いをするなら自分が名前をつけたほうがいいと思い了承した。

最早母親のようだ。

食堂に向かっていると緑谷とオールマイトが歩いているの見つけた。

その時血界はオールマイトが体育祭の表彰式で血界の父について話していたことを朧気に思い出した。

 

「悪い耳郎、先に学食に行っといてくれ」

 

「どこ行くの?」

 

「ちょっと用事だ」

 

2人を探しているとあまり人がいない廊下の隅で

震えながら話しているオールマイトと緑谷がいた。

 

「オールマイト」

 

「血界くん!」

 

「む!ち、血界少年か!どうした!?」

 

「ちょっと話があって……何で震えているんですか?」

 

「ハハハッ!ちょっと風邪気味かな!?」

 

(オールマイト……)

 

実は昔のトラウマで震えているとは言えなかった。

それを必死に隠そうとするオールマイトに少し複雑な気分になった緑谷だった。

 

「そうすっか……で、話なんですけど。俺の父親のことで」

 

「ヴァンのことか……彼の話となると少し時間が足りないな……また今度時間を作るからその時でもいいかな?」

 

「あっ、それじゃあ一つだけ!父さんの個性って何ですか?」

「ヴァンの個性?聞いてないのか?」

 

その質問に血界は少し焦りを見せた。

 

「と、父さん秘密主義で……」

 

緑谷は自分の父親のことなのに言い淀む血界を見て不思議に思った。

 

「ムゥ……まぁ、確かに彼はあまり自分のことは話さなかったな……実を言うと私も彼の個性には詳しくなくてね。すまない、力にはなれそうにないよ」

 

「そっすか……」

 

少し気落ちした血界だが、オールマイトが持ち前の笑顔を向ける。

 

「しかしっ!彼のことをよく知っている人なら教えれることができる!彼なら恐らくヴァンの個性のことも知っているだろう」

 

「誰ですか?」

 

「雷撃ヒーロー『ライトニング』だよ。ヴァンも昔は346プロヒーロー事務所に所属していたからね」

 

「346プロヒーロー事務所……」

 

「あそこの事務所はいいぞ!学べることが沢山ある!それぞれの分野のヒーローが揃っているからね!例えば……」

 

「例えば!ライトニングなら市街地戦で人を守りながらの戦いだって得意だし、ほとんど無名だけどシャドウヒーロー『ナイトクラブ』は潜入・調査が得意なんだ!」

 

「緑谷少年!今私が話してる」

 

「あっ、すいません!」

 

血界の職業体験先が決まった。

 

 

○

窓一つないオフィスで緑のスーツをきた男性、『千川マヒロ』が作業しているとパソコンにメールが来た。

メールを開くとそこには雄英からの職業体験に関することが書かれてあった。

 

「なんのメール?」

 

「あっ、ジャズ先輩、お疲れ様です。ドリンク如何ですか?」

 

その後ろからメールを覗いてきた眼鏡をかけた高身長の女性が話しかけてきた。

彼女が耳郎が気にしていたヒーロー、『ジャズ』だ。

彼女にマヒロは挨拶しながらすかさず星の柄が描かれた瓶をだす。

 

「結構よ。それでメールは?」

 

「はい、雄英からの職業体験受理のメールです。こちらがスカウトとした2人が両方とも来るらしいです」

 

「そうなの。こっちの耳郎さんは私が受け持つと思うけど、この血界くんはどうしようかしら?」

 

「そうですねー。ナイトクラブさんだとあまり仕事に付き添うことできませんし、ビーさんだとお話しができませんもんね」

 

「後の2人は出張で日本にいないし、ライトニングさんは忙しすぎて体験できることが難しいじゃないかしら?」

 

すると2人の背後から声をかけられた。

 

「血界は俺が受け持つ」

 

「「ライトニングさん!」」

 

タバコを吸いながらやってきたライトニングはキメた顔で言った。

 

「ここ禁煙ですよー」

 

「あ、悪い」

 

「………」

 

慌ててタバコを消すライニングを見て、何故かいつも締まらない自分の上司に呆れながらもジャズは話しかける。

 

「大丈夫なんですか?ライトニングさん、ステインの事件も請け負いながら他の仕事もしないといけないのに」

 

「元々忙しいんだ。子供1人の面倒見ながらなんて、二児のパパにしてみたら楽勝だ」

 

「その1人に嫌われてますけどねー」

 

「……さりげなく毒吐くな、お前」

 

顔を引攣らせるライトニングだが、平静を取り直す。

 

「とにかく、血界は俺が受け持つ。…アイツの息子なんだしな」

 

 

○

そして職業体験が始まる日、1-Aの生徒達は東京駅に集まっていた。

皆がそれぞれのヒーロースーツが入ったケースを持ち、並んでいた。

 

「くれぐれも先方に迷惑をかけない様にしろよ」

 

『はい!』

 

「血界と耳郎は少し待て」

 

相澤は血界と耳郎を呼び出した。

 

「いいか?特にお前ら2人は先方に絶対迷惑をかけるな。絶対にだぞ……!」

 

相澤はいつもの気怠けな雰囲気ではなく、どこか鬼気迫るもので、冷汗をかいている

 

「どうしたんすか?」

 

「冷汗かいてますよ?」

 

「いや、なんでもない。さっさと行ってこい」

 

最後の2人を見送った相澤は一息をついた。

 

「何事も無ければいいが……後で先輩に何か言われると困る……」

 

いつもの相澤らしくなく、ため息を吐いた。

 

 

○

2人が電車に揺らされること数分、ビルが建ち並ぶ地区に一際目立つ建物の前に立っていた。

その建物は物語に出てくる城のようなビルだった。

 

「ここか……お城みたい」

 

「よし!行くぞ!」

 

血界の合図で2人は足を進めた。

ここから血みどろの職業体験が始まった。

 

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