さて、後半の部分が終わりますよ!どんな展開になっていくか見てみましょう!
それでは、どうぞ!
<ゲームセンター、三南先生の視点>
彼女たちの歌合戦を終えた後、ダンスの評価を決めるために、私たちは”ゲームセンター”という若者向けの娯楽施設にやって来た。初めて訪れる場所だったので、私は見たことがない近代的な機械の姿に圧倒されている。
「この場所は…今頃の若者たちがよく来る娯楽施設なのですかね?」
「ん?先生はゲームセンターに来たことはないですか?」
西木野君の質問に、彼女の方に視線を移して答えた。
「私はあまり”ゲーム”というものをやったことがなく、余暇の時にはほとんど読書で済ませていますよ。学生の時には生真面目で、勉強の邪魔になる場所をなるべく行かないようにしていました」
「そうですか。まあ、私もゲームセンターにあまり来ないから、最近の流行りは知らないわ(早くこんな馬鹿げた勝負は終わらないかな…?)」
彼女は退屈そうに髪の毛をくるくるといじっている内に、矢澤君の足が止まった。目的の場所に着いただろうか?
「次はダンス!今度は歌の時みたいに甘くはないわよ!使用するのはこのマシン、『アポカリプスモードエキストラ』よ!!」
と矢澤君は体感型ゲームマシンの前に立って、私たちに説明してくれた。
(機械でダンスの評価を審査してくれるなんて、この時代は本当に便利なものが増えてますね。ここまで日本は進化してきたことを想うと、なんだか誇らしく思える感じがしてきます。もし、
矢澤君の説明を聞きながら二人のことをしみじみに思うと、隣にきゃっきゃっとした声がしてくる。
「ことりちゃん!もうちょっと右!」
「んん〜、えい!」
「おお〜!取れたにゃ!」
高坂君と南君と星空君はクレーンゲームをやっている最中で、矢澤君の話を全然聞いていなかった。
「だから緊張感持てって言ってるでしょ!!」
矢澤君はその三人に業を煮やして声を上げた。
「凛は運動は得意だけど、ダンスはちょっと苦手だからなあ」
「これ、どうやるんだろう・・・」
西木野君以外の一年生たちはそう弱々しく呟いた。そんな様子を見た矢澤君は、
「プレイ経験ゼロの素人が挑んでまともな点数が出るわけないわ〜」
またよからぬ企みを抱いている。
(ここも禍々しい目論みですか…)
それを見た私は少しだけ頭に痛みが走るのを感じて、こめかみを押さえた。
歌合戦の時に、彼女を注意する(言い換えると脅かす口調)感じでノートを没収して、他の子たちと正々堂々に勝負させた。あの時点で、彼女は反省しているだろうなと思った。
だが、ここで不気味に笑う表情を見せると、私は彼女にどのような処罰を与えるべきか考える必要がある。体罰という非道的な懲らしめはしないので、なるべく相手の心に響くような仕置きをすると思う。
「くくっ、カラオケの時は焦ったけどこれならーー」
と彼女は自分が勝利すると確信したときに、
「「「すごーい!!」」」
ダンスゲームの筐体の方から高坂君たちの歓声が盛り上げていた。矢澤君は高坂君たちの方に振り返ってみると、
「なんかできちゃったー!」
高得点を叩き出した星空君の姿がいた。それに対して矢澤君は、口を塞がらないままその場で突っ立ている。
「…え?」
<みんながダンスした後>
南君はそれぞれの歌・ダンスの評価をノートに記録した。見てみると、点数はほとんど高得点だった。日頃の練習のおかげで、みんなはよく頑張っていた。
「面白かったね」
「でも、なかなか差がつかないね」
星空君はしゃがみながら、そう述べた。
「確かに。この結果から、リーダーを決めるのは難しいですね」
彼女の意見に同意した私はうんうんと深く頷いた。
(みなさんの歌とダンスはとても上手だったから、そんなに差がつかない。まあ、彼女たちは矢澤君の企みを見抜いていなかったけれども、ある一種の戒めになったではないかな。矢澤君にとって)
と私はそう思って、彼女たちに「そろそろ、学校に戻りましょうか」と言おうとした時に、矢澤君は苦々しくこう叫んだ。
「ぐぬぬぬ・・・。こうなったら・・・!!!」
堪忍袋の尾が切れた矢澤君は、私たちを秋葉原の大通りに連れてもらった。ここで何をするのですかね?
「歌とダンスで決着がつかなかった以上、最後はオーラで決めるわ!!」
「オーラ?」
「そう!アイドルとして一番必要と言っても過言ではないものよ!歌も下手、ダンスもイマイチ、でもなぜか人を引き付けるアイドルがいる・・・!それはすなわちオーラ!人を引き付けて止まない何かを持っているのよ!!」
「わ、分かります!何故か放っておけないんです!!」
矢澤君の力説に、同じくアイドル好きである小泉君は賛同を示す。
「でも、そんなものをどうやって競うんですか?オーラで勝負と言われても、自分たちの魅力をどう評価するのか分からないです」
「園田君の言ったとおり。一目で点数を付ける簡単なものはありませんですからね」
園田君と私の疑問を矢澤君に投げかけると、彼女はμ'sのビラを取り出した。
「オーラがあれば人は黙って寄ってくるもの。一時間でこのチラシを一番多く配ることができた者が一番オーラがあるってことよ!」
(あ、そういうことですね。それなら、容易に評価できますね)
矢澤君が提案した勝負方法を聞くと、何だか妙に納得する感じがした。
「今回はちょっと強引なような・・・」
「でも面白いからやろうよ!」
矢澤君の提案を受け入れた後、彼女たちはそれぞれの場所に行って、チラシ配りを行ない始める。
私は近くのカフェに移動して、ブラックコーヒーを飲みながら彼女たちの活動を見守る。
結果は、南君が勝ちました。彼女は短時間にチラシを配り終えて、どうやら彼女のオーラが大きかったそうだ。他の子達はまずまずの結果になってしまったが、残念ながら矢澤君だけは一枚も配ることができなかった。かわいそうに思えた私は、彼女からチラシをもらって、頭をよしよしと撫でてあげた。
「残念でしたね…矢澤君」
「ぐすっ…先生…」
<チラシ配りを終えた後、私たちは部室に戻った>
「ふぅ〜。結局、みんな同じだ」
「そうですね。ダンスの点数が悪い花陽は歌が良くて、カラオケの点数が悪かったことりはチラシ配りの点数が良く…」
「結局、みんなは同じってことだね」
2年生たちはほぼ同じことを言うと、みんなはそれにうんうんと頷いた。
「でもにこ先輩も流石です。みんなより全然練習してないのに同じ点数なんて」
「う゛・・・!あ、アタリマエデショ」
星空君は矢澤君に注意のないことを言うと、彼女のメンタルはさらに弱くなってしまった。
「でもどうするの?これじゃあ決まらないわよ?」
「う、うん…。で、でもリーダーは上級生の方が・・・」
小泉君の言葉を聞いて復活した矢澤君は「仕方ないわね!」と言おうとしたが、私は彼女に眉をひそめた表情を見せると、彼女は怖気て言わなくなった。いい加減に諦めてください。
すると、高坂君からどんでもない言葉を放った。
「じゃあいいんじゃないかな、なくっても」
「「「「「「ええええ!??」」」」」」
「んん?!」
私を含めて彼女たちはその場で驚いた。
「高坂君。どういうことですか?詳しく話してくれないですかね、あなたの考えを」
私は腕を組んで彼女に尋ねてみると、彼女はこう説明し始めた。
「私はね、リーダーなしでも全然平気だと思うよ。みんなそれで練習してきて歌も歌ってきたんだし」
「しかし・・・」
「そうよ!リーダーなしのグループなんて聞いたことないわよ!!」
「だいたい、センターはどうするの?」
園田君と矢澤君と西木野君は彼女に反論すると、彼女は画期的なアイデアを述べた。
「それなんだけど、私考えたんだ。みんなで歌うってどうかな」
「「「「「「え?」」」」」」
「みんな?」
「みんなって、全員センターで歌うということですかね?」
矢澤君と私の疑問を投げかけると、彼女はうんと頷いた。
「家でアイドルの動画を見ながら考えてたんだ。なんかね…みんなで順番に歌えたら素敵だなあって。そんな曲作れないかなあって」
「順番に?」
小泉君はそう疑問に言うと、
「そう!無理かな?」
高坂君は彼女たちを見回して、
「三南先生は、このアイデアについてどう思いますか?」
私の方にも同意を求めた。
彼女はみんなのために活動をしていきたいという気持ちを読み取って、私は嬉しく思って深く頷いた。
「素晴らしいアイデアだと思います。リーダーなしでも活動できると思いますよ」
と笑顔でそう答えると、園田君は少々戸惑いを見せるが、西木野君はやる気満々だった。
「まあ、歌は作れなくはないけど・・・」
「そういう曲、無くは無いわね」
園田君と西木野君の二人はそう返答した後、
「ダンスはそういうの無理かな?」
「ううん。今の七人なら出来ると思うけど」
最後に南君も高坂君のアイデアに賛成した。
「じゃあそれが一番いいよ!みんなが歌ってみんながセンター!」
高坂君は両手を上げて宣言すると、私を含めてみんなは賛成の意を表してくれた。
「よーし!そうと決まれば早速練習しよう!」
私たちは部室から出た後、高坂君の引導によって屋上へ向かう階段を上り始めた。
「本当にリーダーがいなくてよかったのかな?」
南君はそう不安げに聞くと、園田君は頭を横に振った。
「いえ、もう決まってますよ。ですよね、先生?」
「ええ」
「不本意だけど…」
「高坂君は何事にも囚われずに一番やりたいこと、一番面白そうなことに怯まずに真っ直ぐ向かっていく…。まるで、『誠』の旗を掲げる大将そのものだ。それが高坂君。彼女しかいません」
駆け上っていく彼女の背はとても大きく見えていくと、脳裏に
(近藤さん…。あなたの子孫かのような子と一緒に新たな人生を歩んでいますよ…)
私は懐かしくそう思っている。
すると、階段を駆け上がる高坂君は私たちの方を見て、
「じゃあ、はじめよ!!」
と勢いよく屋上の扉を開け放した。さて!ここから、μ'sの活動がどんどん大きくなりますよ!
いかがでしたでしょうか?
リーダーなしでμ’sの活動をしていくなんて、前代未聞ですね。でも、穂乃果はこういうことを考えることができたなら、彼女しかないですね。リーダーとしての器。
それでは、次回!またな!