ラブライブ!元総長の新たな人生   作:かいゆー

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みなさん、こんにちは。

かいゆーです。

さて、平助君はことりちゃんに”俺と付き合え”を言ったことに、どういった方法で彼女の悩みを解決できるのだろうか。

それでは、本編の方へどうぞ!




25話:アキバで気晴らしをしよう!

 

「なら、今すぐ俺と付き合え!」

 

平助君は自信満々にそう言い放つと、その言葉を聞いた私たちは……

 

 

「「「「「「「「ええーー?!?!」」」」」」」」

 

 

部室中に響き渡るほどの叫び声を上げてしまった。私たちの後輩に当たる平助君は、みんなの前に堂々とその言葉を言い出すなんて、思いもしなかった。彼はなぜ突然その言葉を言い出したかを聞こうとしたがーー

 

 

バシッ?!

 

 

「っ?!?!///」

 

平助君はいきなり私の手首を掴んだ。

 

「いいだろう、ことり先輩?」

 

その問いに”ちょっと、待って平助君!”と答えようとしたが、私の手首を掴んだ途端に平助君は私を部室の中から連れ出した。私の連れ去られる様子を見た穂乃果ちゃんたちは、その場でポカーンと口が空いたままで佇んでいる。おそらく、自分達の目の前に何が起こっているのかを頭の整理ができていないだろう。

 

(な、何が起きるの?!私に?!)

 

平助君に連れられる私の身に何が起きるのかを不安に思いながら、穂乃果ちゃんたちの下から離れた。そして、学校の正門から出ていき、平助君はとある場所に連れて行った。それはーー。

 

 

秋葉原。通称名:アキバ。

 

 

平助君に掴まれたままアキバの町中を歩く私たちは、周りの視線から集めている。なぜ、中学の男子生徒が高校の女子生徒を引き連れていくように歩んでいるのか。この2人は年の差が2つまたは3つ離れているカップルだろうか。そう興味津々に見られている姿に対して、私は下に俯いたまま歩いた。

 

「……」

 

私の恥ずかしがる様子とは違って、平助君は堂々と歩いている。彼はなぜ、この注目されている状況を無視できるだろうか。男たちって……あまり周囲の人にどう思われようか気にしない性分を持っているのか。いや、多分そうではない。私をアキバに連れて行くのを優先し、平助君は周りのことについて気に留めようとしないと思う。果たすべき目的をきちんと遂行しようとする彼の姿は、なんか頼もしいなと印象的に受けた。

 

とは言っても、成し遂げようとする彼の目的は何だろうか。私をアキバに連れて行った理由を知りたい。そう思った私は、平助君を呼び止めた。

 

「平助君! ちょっと、待って!」

 

その呼び止めに応じた平助君は、私の方に振り向いた。

 

「どうした、ことり先輩?」

 

「私をアキバに連れてきた理由を教えてくれる? 今、何が起きているのかはまだ分からなくて……」

 

平助君にそう告げると、掴まれた私の手首を離してくれた。

 

「ああ、そうだったね。説明なしで、いきなりこんな行動を取って、ごめん」

 

「うんん。謝らなくていいよ、平助君。私はただ知りたいの、私たちがアキバにいる理由を」

 

私の問いに彼は深呼吸し、私の目を見つめて真剣に説明しはじめる。

 

「ことり先輩の作詞活動って……結構やばいな状況になってるだろう?」

 

その問いに対して、私はうんと頷いた。

 

「だから……その状況から抜け出すようアキバで気晴らしをしようかなと思って」

 

「気晴らし? アキバで?」

 

「うん…」

 

すると、平助君はしんみりとした表情を見せる。

 

「正直に言うと、ことり先輩の悩む姿は……あまり見ていられないの。メイド喫茶で働くことり先輩の笑顔は本当に幸せそうで、そんな笑顔をμ'sでの練習にも見せてほしい。だから、一緒にアキバで楽しんでいけば、ことり先輩の気分転換になれるのかなと思い、この場所に連れ出したの」

 

そう言い終わったあと、平助君は満面の微笑みを浮かべた。

 

「それに俺なりのサポートで、ことり先輩の作詞活動を手助けしたい。アキバで路上ライブをするから、この街の色んなところに見て回って、それらの場所で楽しめば、歌詞作りに良い刺激になるじゃないかなと思ってね。俺には山南さんのような文学的な才能を持っていない。けど、身を以て楽しめる場所を探して、そこで楽しめることならば俺の誇れる才だ。だから、ことり先輩ーー」

 

そんな太陽のように眩しい笑顔を見せたまま、自分の胸にトントンとこぶしで当てる。

 

 

「俺の言うことを聞いて、どんどん楽しんでいこうぜ!」

 

 

彼のまっすぐな目に見つめられた私は、顔を逸らすことができなかった。メイド喫茶で見せた私の笑顔を、μ'sの練習にも見てみたい。今まで、男の子に私の笑顔をまた見たいと言われたことがなく、すごく新鮮に感じる。それとともに、私の作詞活動を助けたい。平助君なりのやり方で、私の気分転換と1番の悩みである歌詞作りの手伝いを両方とも図ろうとし、この場所に連れたことを知るとーー。

 

 

感謝しきれない気持ちで、笑みがこぼれていく。

 

 

「平助君。私のことをそこまで心配していたなんて……」

 

「そりゃ、心配するさことり先輩! だって、お姉ちゃんの大事な仲間だし。お姉ちゃんの大事な仲間は、俺の大事な仲間でもある。そういう風に捉えているよ」

 

そう告げた平助君は、私の手を握る。その瞬間にドキッとし、私の心の底から弾けるような音がする。この音は一体? そう考えようとした矢先にーー。

 

「さあ、一緒に楽しもうか? ことり先輩」

 

平助君の問いによって、考えさせてくれる手間をくれなかった。だけど、その不思議な感覚については、すぐに把握しなくてもいいかなと思い、私はーー。

 

「うん! 行こう!」

 

と笑顔を見せ、2人でアキバの奥の方へと進みはじめた。

 

 

最初に訪れたところは、タピオカドリンク店。外観は殺風景なコンクリート壁で構成されているが、店の中では長く居座ってもいい心地よいオレンジ色の明かりがともり、私たちみたいな若者向けのインテリアデザインがなされている。そんな店にやってきたその理由はーー。

 

「うわー!これがタピオカドリンクか。1度飲んでみたいな」

 

平助君は、タピオカドリンクを飲みたいからだ。

 

「平助君は、飲んだことがないの?」

 

その問いに平助君は、頷いた。

 

「今、剣道の練習は忙しくなって、あまり友達と一緒に出かけることが少ないからな。もうすぐ、東京都の中学剣道の夏季大会が開催されるし、そんなに呑気に休めないよね……」

 

「だとしたら、いいの? こんなことして?」

 

「ああ、それは大丈夫。剣道の顧問は、珍しくこの土日に部活の休みをしてくれたからな。貴重な時間を十分に楽しめないとね!」

 

そう答えた平助君は、余裕のある笑顔を見せた。

 

「さてと…俺は、この定番のタピオカミルクティーにしようかな。南先輩は?」

 

店内のメニューを端から端までざっと目を通すと、”黒糖タピオカミルクティー”という商品名に目が止まった。今までタピオカミルクティーを飲んだことはあったが、”黒糖タピオカミルクティー”とはどういったタピオカドリンクなのか気になり、ちょっとチャレンジしてみたい。

 

「この新商品の黒糖タピオカミルクティーにする」

 

「オッケー。じゃあ、注文するね」

 

注文後、私たちのタピオカドリンクがやってきた。

 

「よーし。いただきます〜!」

 

平助君は、プラスチックカップに刺してある黒くて太いストローで勢いよく飲むと、彼の目がキラキラしはじめ、今まで飲んだことがない絶品な飲み物を堪能するような表情になっている。

 

「おおおおおー!!!これはうまいな!こんなに美味しい飲み物は初めてだ!」

 

まるで純粋な小学生の反応をし、可愛げに思えた私はクスッと笑った。

 

「じゃあ、私も」

 

私のタピオカドリンクを飲みはじめると、平助君と同等な顔色になった。

 

「んんん! この黒糖タピオカミルクティー、とても美味しい!なんか、普通のタピオカミルクティーよりも2倍以上の甘さがあって、黒糖はとろけるような蜜になっている」

 

「おお? そうなのか、ことり先輩? じゃあ、また一緒にここに来る時に、それを注文しようかな」

 

そう述べた平助君に応じるよう微笑み、一緒に店から出て行った。

 

 

 

私たちがタピオカドリンクを飲みながら歩いていると、平助君は次の場所に行った。それは、私たちがμ'sのセンターを決めるゲームセンターだ。

 

「ここで、なんか楽しいものをしようぜ」

 

「うん、いいよ♪」

 

と私たちはゲームセンターの中に入っていった。

 

ゲームセンターの中に入った途端、私たちが最初にやったゲームはボウリング。平助君はボウリングをやってみたいと言い出し、2ゲームをすることにした。投げる順番は、平助君からだ。初めてボウリングなのか、あまり多くのピンを倒していない。投げたホールはガッターの方によく落ち、3回しかストライクを決めていなかった。そのゆえ、スコアは50点。

 

「あちゃー! ちょっと、これは予想外だな」

 

彼の参ったな様子に思わず笑ってしまった。私の笑ったことに気づいたか、私の方に振り向いた。

 

「じゃあ、ことり先輩の出番だな。どんなスコアが出るのかな?」

 

彼がそう興味津々に述べると、私は自分のボールをボールリターンマシンから取り出した。最終ラウンドでボールを投げるゆえ、少しだけ緊張してきた。

 

(うううう……大丈夫かな)

 

そう不安に思うと、

 

「あんまり緊張するなよ、ことり先輩!自分の思う存分に投げればいいんだよ!」

 

平助君は私に自信を自信をつけようと応援してくれた。彼からの励ましをいただいた私は、緊張によって高ぶった自分の心を落ち着かせようと深呼吸する。

 

(そうだよね。あまり心配することがないから……よーしっ!)

 

彼の言葉を信じ、自分の精一杯でボールを投げた。するとーー。

 

 

パカァーン!!!

 

 

全部のピンを倒すという予想だにしない出来事を起こした。

 

「おおお!すげーじゃん!ストライクを出せたな!」

 

後ろに振りかえると、平助君は席から立ち上がるように喜んでいる。

 

「そ、そこまで喜ぶことがないのにっ…///」

 

恥ずかしげにそう否定しようとしたが、平助君は横に振った。

 

「いいや、大いに喜ぶものだよことり先輩。ことり先輩が投げたボールは横にズレることがなく、まっすぐピンに向かってた。あそこまで綺麗に投げることができるなんて…中々できないよ」

 

「そ、そうなの…?」

 

「おう!」

 

平助君は自信満々にそう答えると、今日は運良くストライクを取ったにも関わらず、私の出したストライクが素晴らしかったと褒めてくれるなんて……少し照れくさく感じる。

 

(平助君は、こんな小さな物事に対しても喜ぶ人だな)

 

そうしみじみに思うと、心の中に弾けるような音が何か少しずつデカくなっていくのを感じる。

 

(んんっ? 何か少しだけ、胸は痛くなっている。病気にかかった、私?)

 

不思議な感覚がまたしてきたことに疑問に思い、自分の心臓の心拍数を確かめようと胸に手を置いた。5秒くらい計ると、少しずつリズムは早くなっていくのを分かる。この急速な変化は……?

 

「んんっ?どうした、ことり先輩?何か、具合とか悪いの?」

 

平助君による急な問いを受けた私は、

 

「ああ、ううんん!何もないよ平助君。大丈夫」

 

咄嗟に否定した。自分は大丈夫だよという余裕のある表情を見せると、幸いあまり深く探ろうとせず、平助君はその答えに納得してくれた。

 

「そうか。次に行こうか」

 

「うん!」

 

とそんな感じで、ボウリング場から離れた。結局、私の出したスコアは48点。平助君には負けたが、2人で一緒にボウリングを楽しめた気分が多くを占め、あまり悔しさが込み上げることはなかった。

 

(先ほどの不思議な感覚……家に帰ったら、お母さんに聞いてみよう)

 

 

 

数時間ぐらいゲームセンターで堪能した私たちは、アキバのラジオ会館や電気街などといった名地を周った。それぞれの場所における見所を十分に楽しんだあと、空の色は少しずつオレンジ色に染まっている。

 

「すっかり、日が暮れたのか…」

 

「そうだね、平助君。結構長く、アキバで散策したね♪」

 

「ああ!」

 

そう和気藹々と会話を進み、帰宅の道に辿っている。

 

すると、平助君は何か思いついたような顔を浮かべた。

 

「あ、そうだ。帰る前に、あそこに訪れようか」

 

「あそこって?」

 

「ことり先輩たちと最初に出会ったところだよ」

 

そのところは……おそらく土日にμ'sのダンス練習が行われる神田明神のことを指しているだろう。

 

「神田明神? なんで?」

 

「まあ、そこでお祈りをね。今度の路上ライブが成功するようにとお願いしたいからだ」

 

平助君がその理由を述べてくれると、神田明神に行くことに承諾した。

 

「うん、いいよ」

 

「オッケー! 行こうぜ!」

 

 

アキバの中心街から神田明神までに数十分くらいかけて歩くと、空の色は夕焼けから夜空に変わった。もう夜になったことを知ると、平助君は空の上に見上げた。

 

「うわー…!綺麗だな、星空」

 

それに応じるように私も見上げると、点々とした小さな光の集まりに平助君と同じく私の心が奪われた。

 

「本当だね、平助君」

 

「こんな綺麗な星の数……。いつぶりだろう、見るのを」

 

「そうね。私の場合だと……小学生以来だな。平助君は?」

 

「俺とまったく同じだ」

 

そう言い終わった後、私たちはお互いに見合った。小学生以来で綺麗な星空を知るとーー。

 

「クハハハっ!」

 

「うふふふっ!」

 

その偶然的な事実にクスっと笑いあった。

 

「ここでまた見れるなんて、何かの縁があるね」

 

「そうだね、平助君♪」

 

私はそう答えると、神田明神の中心である御社殿に近づいた。

 

「じゃあ、お祈りをしようか。ことり先輩」

 

「うん」

 

 

パンパンっ!

 

 

「「アキバでの路上ライブが成功しますように!」」

 

口を揃えてそうお願いをし、一礼をした。その後、平助君は私の方に振り向いて、この質問を訊ねた。

 

「長くアキバで遊んだから、何かヒントをもらえた?歌詞作りに」

 

その問いを受けた私は、横に振った。

 

「ごめんね。あまり、これだ!というものを感じなくて」

 

「そうか……」

 

手助けになるものがなかったことに、平助君は少し残念がっている。その様子に対して私は、

 

「で、でも!いい気分転換だったから、誘ってくれてありがとう」

 

と伝え、彼に感謝の念を表した。

 

「おう。それなら、よかった…。だけど、作詞活動の問題は残っているのか…」

 

少しだけ彼の心は晴れていたが、私の作詞活動に関する悩みを果たしていないことに思い詰めている。

 

「まあ、そんなに1日で解決できるものではないから、そんなに思い悩まなくていいよ、平助君」

 

「そうだけど……。あと数日しか残ってないから、できれば今日中に解決できればいいな」

 

「明日もあるから、ゆっくりと考えましょう」

 

「うん。分かった」

 

こうして、お参りをした後、再び帰宅の道に戻った。

 

 

 

私たちが帰宅の道に辿っている中、平助君はふとしたことを思い浮かべる。

 

「そういえば、俺思ってたけど…」

 

「んん?」

 

「ことり先輩は、なぜアキバのメイド喫茶で働くことに受け入れたの?」

 

その問いに対して、私は

 

「それは、メイド喫茶で働く従業員たちにスカウトされたからだよ、平助君。この前、言ったと思うよ」

 

と答えた。

 

「まあ、そうだけど……。なぜ、”アキバ”のメイド喫茶のなのかなって…」

 

「”アキバ”の?」

 

「うん。だって、メイド喫茶って、アキバだけでなく他のところにもあるよね? 例えば、池袋とか」

 

「ああ、確かに」

 

そう考えてみれば、池袋にもメイド喫茶があることに気づいた。でも、池袋のメイド喫茶ではなく、”アキバ”のメイド喫茶で働くことに決めたのはなぜだろう?

 

それについて少しだけ深く考えてみると、この答えに導く。

 

「多分、人の変化を受け入れやすい場所だと思って」

 

「人の変化を受け入れやすい場所?」

 

平助君はその言葉を聞いて、首を傾げた。

 

「うん。上手く言葉に表せないけど……。自分の成長したいという気持ちを後押してくれるの。それによって、不思議に勇気が貰えて…今までの自分とは違って新たな自分へと変われるという感じをする」

 

私がアキバのことについて思っていることを話すと、平助君はただ聞いていた。

 

「もし、自分を思い切り変えたいなら……アキバはそういった人たちを受け入れてくるだろう。その理由で、あたしがアキバのメイド喫茶で働くことに受け入れ、そんなアキバの姿が好きなの」

 

そう説明し終えると、平助君はこう言った。

 

「じゃあ、アキバはことり先輩にとって……自分の成長したいチャンスを与えてくれる場所だな」

 

その言葉を受けた私は、勢いよくうんと頷いた。

 

「うん♪」

 

「それはいいね! その言葉を歌の歌詞にしたら、いい曲になると思うぜ!」

 

平助君はそう言うと、何かに気付いたのか、ハッとした形相になった。

 

「あああああ!!! それだ、ことり先輩!!!」

 

「ええっ?」

 

「ことり先輩のアキバに対する気持ち、それをそのまま歌詞にしたらいいんじゃないかな?!」

 

「私のアキバに対する気持ち?」

 

「そう! どうかな?」

 

平助君の出した提案を受け、自分のアキバに対する気持ちに基づいて歌詞を思い浮かべてみるとーー

 

 

頭の中から数十個にも及ぶ歌詞を思いつくことができた。

 

 




いかかでしょうか?

いや〜、この青春を一度も味わいたいですね〜。ことりちゃんのような美少女とデートを。

次回は、平助君を主役とした話はそこで終わるのですが…。

その前に、特別編を10月31日(月)に投稿したいと思います。

特別編の話は一体どういったものなのか、乞うご期待を!

それでは、またな!

※ご評価やご感想をお待ちしています! よろしくお願いします
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