ラブライブ!元総長の新たな人生   作:かいゆー

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どうも、みなさん。こんにちは

かいゆーです。

さて、今回はあの夏休み編に突入します!

では、本編へどうぞ!


27話:合宿に行こう!

<三南先生の視点、音ノ木坂学院の屋上にて>

 

アキバでの路上ライブは終わってから、数週間後。学校は夏休みに突入した。本格的な真夏の暑さが込み上がっていく中、高坂君たちのダンス練習を通常通り屋上で行うとする。

 

しかし、いざ屋上の方へ踏み入ると……。

 

 

「あ…あっつい……」

 

「な、なにこれ…?この……暑さ…?」

 

身体の動きを鈍くさせるほどの暑さがこもっている。

 

「…ていうか、バカじゃないの?!この暑さの中で練習とか?」

 

声を上げる矢澤君に対して、

 

「そんなこと言っていないで。早く練習するわよ」

 

絢瀬君はそう反論する。その厳しい口調を聞いた小泉君は、肩が小さくなり、星空君の後ろに隠れる。

 

「う…あ、はい…」

 

彼女の怖がる様子を見た絢瀬君は、すぐに柔らかい口調で和らげる。

 

「あ、花陽。これからは先輩も後輩もないんだから。ねっ?」

 

「はい…」

 

小泉君はそう答えたが、心のどこかにまだ遠慮している。

 

(これは、打ち解ける時間がかかりそうですね)

 

そう思った矢先に、矢澤君は私に質問してきた。

 

「ねえ、三南先生。絵里の言った通りに屋上の練習をしたほうがいいですか?」

 

「そうですね。せっかく良い天気のもとで、ダンスの練習をすることが望ましいですが…。まあ、あなたのおっしゃるとおり。あの暑さのままで練習するのは、やめた方が良いですね」

 

「でも、三南先生。それでしたら、どこで練習した方がいいですか?」

 

絢瀬君の疑問を汲み取った私は、考えはじめた。

 

「ふーん。それでしたら、太陽の暑さを感じさせない涼しい場所で練習した方が望ましいね」

 

「そんな場所あるのかな、山南さん?」

 

「それは……」

 

困惑そうに呟くと、高坂君は何か思いついたような表情をし、声を上げた。

 

「そうだ! 合宿に行こうよ!」

 

「合宿?」

 

「はあ? 何急に言い出すのよ?」

 

急にその言葉を述べたことに疑問を持つ藤堂君と矢澤君に対して、

 

「ああ、何でこんないいこと早く思いつかなったんだろう」

 

高坂君はお構いなく言葉を続けた。彼女の提案を受けた他の子たちは、それぞれの反応をする。

 

「合宿か。面白そうにゃー!」

 

「そうやね。こう連日炎天下での練習だと、体もきついし」

 

星空君と東條君は好意的に示した。

 

「でも、どこに?」

 

「海だよ! 夏だもの!」

 

「それでしたら、費用はどうするのです?」

 

小泉君と園田君は懐疑的に尋ねると、高坂君は9人で合宿に行くための費用を考えていなかった。

 

「そ、それは……うう…」

 

どう答えるのかを困った彼女は、私の方に向いた。

 

「三南先生!スクールアイドル部の活動資金は、どうですか?現況」

 

「一応、それなりの資金はありますけども…」

 

期待の眼差しをする彼女に対して、深刻な事実を告げる。

 

「観光業を営む人たちにとっては、夏休みという絶好なシーズンであり、宿泊代を上げますので……。全員分泊まらせると、資金の想定外に及ぶ可能性がありますね…」

 

「ええ?それって、部活の資金で賄えないということですが?」

 

「おそらく…」

 

「そんな……」

 

と彼女は残念そうに述べると南君の腕を引っ張って皆から離れ、小声でたずねた。

 

「ことりちゃん。バイト代、いつ入るの?」

 

「ええ~!?」

 

そんな二人の様子を見た園田君が呆れる。

 

「ことりをあてにするつもりだったんですか?」

 

そう尋ねた園田君に対して、

 

「違うよ!ちょっと借りるだけだよ!」

 

高坂君は反論する。

 

「それって、全く同じじゃないの……?」

 

ほぼ同じ意味を持っていると答えた藤堂君は、高坂君の行動に対して少し引いた。

 

「そんなことして、あり得ないよ穂乃果先輩。人として疑われるぞ」

 

「ちょ、ちょっと平助君!そんな冷たいこと言わないでよ!」

 

そう言い返した高坂君は、考えはじめた。

 

「んんんんとね…。ああっ、そうだ! 真姫ちゃんちなら別荘とかあるんじゃない?」

 

そう思いついた高坂君は西木野君に尋ねると、

 

「まあ、あるけど…」

 

「ほんと!?真姫ちゃんお願~い!」

 

彼女は目にも止まらぬ速さで西木野君に飛びつき、自分の頬を西木野君の頬に擦り付け、ほおずりしながらおねだりしだした。

 

「ちょっと待って!どうしてそうなるのよ!」

 

「そうよ。いきなり押し掛けるわけにもいかないわ」

 

「絢瀬君の意見に同意します。勝手に強制させるのは、あまりよろしくないですよ。高坂君」

 

全く正論だと感じとったか、高坂君は涙目で残念そうに笑う。

 

「そう…だよね…はは…」

 

その残念そうな顔を見た西木野君は、私と藤堂君を除いて他のメンバーたちを見渡した。

 

すると、彼女たちは高坂君と同じく期待の眼差しをしている。そんな表情を読み取った西木野君は、そこまで強く否定することにいたたまれなさを感じ、ため息をつく。

 

「仕方ないわねぇ。聞いてみるわ」

 

「ほんと!? やったー!」

 

西木野君が合宿で泊まる場所を手配してくれることに、高坂君は大喜びして両手を上げてその場でくるくると回る。

 

すると、絢瀬君は何かを思いついたような顔つきになる。

 

「あ、そうだ!これを機にやってしまった方がいいかもね」

 

そう告げると、

 

『んんっ?』

 

小泉君と星空君はそれを聞いて疑問に思い浮かべている。彼女たちの疑問に思い浮かぶ表情を見た絢瀬君は、何も言わずに微笑んだ。

 

(おお? 何やら、絢瀬君は秘策を練っていますね)

 

そう読み取った私は、この合宿のためにどういった秘策が用意されているのかを期待する。

 

 

〜〜〜〜〜

 

<合宿当日>

 

合宿の当日を迎えた私は、彼女たちと集合する東京駅に着いた。

 

「ああ! 三南先生が来た!」

 

「おはようございます、三南先生」

 

「おはよう。高坂君と園田君」

 

「これで全員、揃っているね」

 

私がやってきたことに確認を取った絢瀬君は、彼女たちを見渡す。

 

「それではみんな。合宿に行く前に、1つやってほしいことがあるの」

 

「やってほしいこと?」

 

そう尋ねた高坂君に対して、絢瀬君は頷く。

 

「そう。それはね……”先輩禁止”をしようと思ってるの」

 

その言葉を聞いた私たちは、一番真っ先に驚いたのは高坂君だった。

 

「ええー?!先輩禁止?!」

 

「前からちょっと気になっていたの。 先輩後輩の関係はもちろん大事だけど、踊っている時にそいうこと気にしちゃダメだから」

 

彼女の話を聞いていた私は、ゆっくりと口を開く。

 

「つまり、先輩たちの踊りに合わそうとする行動を無くして、皆さんの個が出やすい踊りにしようとしているですね。絢瀬君」

 

「はい、そうです三南先生」

 

「なるほど…。確かに、私も3年生に合わせてしまう所がありますし…」

 

そう述べた園田君の意見に対して、矢澤君は不服を唱える。

 

「その気遣い、全く感じないだけど…?」

 

「それは、にこ先輩は“上級生”っていう感じじゃないからにゃ!」

 

「全くその通りだ、凛お姉ちゃん」

 

藤堂君は星空君の言葉に納得したかのように深く頷く。

 

「じゃあ、上級生じゃないならなんなのよ?」

 

矢澤君が星空君の言葉に反発すると、星空君は考え込んだ。数秒間くらい考えた彼女は、このように答えた。

 

「うーん……。後輩?」

 

「…っていうか、子ども?」

 

「マスコットかと思ってだけど」

 

星空君の言葉に便乗する形で高坂君と東條君はそう述べると、矢澤君は彼女たちにツッコミを入れた。

 

「どういう扱いよ?!」

 

「まあまあ、そこまで怒らなくてもいいと思いますよ矢澤君。皆さんにそう思われているというのは、μ'sにとって大切な一員であると見なされていますよ。そっちの方がより大事なのでは?」

 

「そ、そうですか……三南先生? それでしたら……いいですけど」

 

複雑な表情を示していたが、少しだけ私の言う分に理解してくれた。

 

「じゃあ早速今から始めるわよ、穂乃果」

 

「あ、はい!いいと思います!え・・・え・・・絵里ちゃん!!」

 

始まると同時に指名された高坂君は少し戸惑った様子を見せ、思い切って呼んでみた。その事について、彼女は絢瀬君の反応を伺うと、

 

「うん!」

 

絢瀬君はにこやかに返事をしてくれた。初めて先輩に対して呼び捨てするのを恐れていた高坂君は、絢瀬君の微笑みを見た時に安堵のため息をつく。

 

「ああ〜、緊張した……」

 

彼女は胸をそう撫でおろすと、続いて星空君が同様にやりはじめた。

 

「じゃあ凛も!」

 

深く深呼吸した彼女は、南君の方を見て下の名前を呼んだ。

 

「ことり…ちゃん?」

 

「はい!よろしくね!凛ちゃん!真姫ちゃんも」

 

突然、南君に呼ばれたことにびっくりした西木野君は少し顔を赤くしながらそっぽを向く。その様子を見た彼女たちは、『ことりちゃん』と言うのを期待している。その期待に対して、西木野君はーー

 

「べ、別に!わざわざ今呼んだりするもんじゃないでしょ?///」

 

まだ素直に名前を呼ぼうとしないことに、少しだけ微笑ましく思う。

 

「ふふっ」

 

「んん? 何かおかしいですか、三南先生?」

 

「いええ、何も」

 

小さく笑ったことに疑問に思った彼女に対して、そう答える。

 

すると、突然藤堂君は手を上げた。

 

「じゃあ、俺もした方がいいかな?」

 

「平助君も?」

 

藤堂君が名乗り出たことに対して、絢瀬君は訊ねる。

 

「おう。みんなが先輩禁止に倣って名前を普通に呼び合っているならば、俺も素直に従った方がいいかなと思ってね。それに、お姉ちゃんたちの年とはあまり離れていないし」

 

「確かに。じゃあ、平助君にもそうしてもらおうか」

 

「了解! じゃあ、これからもよろしくな! 絵里!希!にこ!」

 

「うん。よろしくね、平助君」

 

「ウチからもよろしく〜」

 

「あまりからかいをするなよ、平助」

 

「それは約束できないな〜にこ」

 

「んなだってー?!」

 

「まあまあ」

 

矢澤君の怒り出す気持ちを宥め、落ち着かせた。

 

3年生たちの後、藤堂君は次に1年生たちの方に振り向く。

 

「お姉ちゃんと凛お姉ちゃんは普通に呼びあっているから、そのまんまだな」

 

「うん、そうだね平助君」

 

「そうだにゃ〜!」

 

「だとしたら、西木野先輩だけだな。これからもよろしくね、真姫」

 

彼はそう告げると、西木野君はいまだにそっぽを向いている。

 

「……」

 

「おい、真姫。おれは”よろしく”と言ったよ。返事は?」

 

「へ、返事?!今しなくてもいいじゃないの?!」

 

「ああーっ……そうか。まあ、分かった。そんなに嫌がるならば、無理強いはしないよ」

 

と彼はそう申し訳なさそうに述べると、その申し訳なさそうな表情に悪く思ったか、彼女は藤堂君に向かって返事をした。

 

「い、嫌がっていないよ……! ただ……。まあ、よろしく平助」

 

「おお、言えたじゃん! すぐに言えばいいのにな」

 

「これっきりだから、そんなに期待しないで!」

 

と西木野君はまだそっぽを向くと、おそらく藤堂君は”まだ素直じゃないな”と心の中に思っているだろう。

 

「じゃあ、最後は……穂乃果先輩たちだな。よろしくね、穂乃果と海未」

 

「よろしく! 平助君!」

 

「こちらこそ、よろしくお願いします」

 

高坂君と園田君にそう述べた後、南君の方に振り向いた。

 

すると……

 

「……///」

 

「あっ…///」

 

南君の顔は赤くなり、それに乗じて藤堂君も赤面する。

 

(んん? この2人には、何かあったのか?)

 

そう疑問に思うと、藤堂君に尋ねた。

 

「平助君?」

 

「あ、はい?」

 

「何かありましたか? 南君との間に?」

 

「ああ、いや! 何もないよ、山南さん! 大丈夫です」

 

「そうなんですか? 顔は……赤いですよ」

 

「き、気にしないでください! 本当に大丈夫ですから、山南さん」

 

これ以上も聞こうとすると、彼は一方的に否定し続けるだろう。そう考えた私は、2人の関係について探りを入れるのをやめた。

 

「そこまで言うならば、聞くのをやめますよ」

 

そう告げると、藤堂君は安堵の表情を浮かべた。

 

すると、彼は再び南君の方に視線を移した

 

「それじゃ、まあ……よろしくな、ことり…///」

 

「うん……。よろしく、平助君……///」

 

「おう……///」

 

「うふふっ…///」

 

『………』

 

自分の気のせいか、見つめ合っている彼らは自分たちだけの世界に入ろうとしている。2人の間に絶対何かあったんだろうと確信した私は、藤堂君または南君が1人になった時に問い出してみよう。詳しくね。

 

「じー………」

 

2人ともの様子を眺めている他の子たちは、どう受け止めているだろう……。私と同じ考えを持っているのだろうか。もしくは……。

 

 

〜〜〜〜〜

 

(ねえ、海未ちゃん。これはもしや……)

 

(ええ、間違いなく穂乃果)

 

(やはり、平助君とことりちゃんは……!)

 

(そうそう!絶対そうだよにゃ〜!)

 

(もう、こんなところでその雰囲気を出すなんて……)

 

(マジかよ…。平助君とことりの2人がね…〜?)

 

(惹かれべき合う2人、と言えばいいやな?)

 

(なんか憧れるわ、こういった青春…///)

 

〜〜〜〜〜

 

まあ、彼女たちにはそれぞれの思いを巡らせていて、この2人の関係について探りを入れようとしているに違いない。

 

ただし、そんなことに時間を費やしたら、乗るべき新幹線に間に合わない。そう不安に思った私は、これきりで先輩禁止で名前を呼び合うのをやめさせる。

 

「まあ、先輩禁止で名前を呼び合うことに不慣れだと思いますが、そろそろ新幹線のほうに乗らないといけません。という事で、今から合宿に向かいます。部長の矢澤君。一言お願いします」

 

「ヴェエエ!? にこ?」

 

私に指名されるとは思ってなかった矢澤君は焦りはじめる。彼女はそう焦りながら、私たちの円の真ん中まで歩くとーー

 

「しゅ…しゅっぱーつ!」

 

声高に叫んだ。これに対してみんなの反応は……

 

『………』

 

無に近かった。すると、高坂君の口が開き、矢澤君にこう言い放った。

 

「…それだけ?」

 

「考えていなかったのよ!」

 

唖然とした高坂君に対して、矢澤君は反論した。その様子を見た私は微笑ましく思ったか、矢澤君の頭を撫でた。

 

「ふふっ、あなたらしい一言でしたよ矢澤君」

 

「ああ、ありがとうございます……三南先生…///」

 

急に撫ででもらっていることに彼女の耳は赤くなり、少しだけ嬉しい表情になった。

 

「それでは、行きましょう! 合宿へ!」

 

『おおーーー!』

 

 




いかがでしょうか。

いよいよ、楽しくなっていきますね!

だけど、ここからちょっとした予告をしたいのですが、12月にはちょっと休みをいただきたいので、第28話を投稿してから、1ヶ月分の休暇を取らせていただきます。

どうかご理解をよろしくお願いします。

それでは、次回!またな!

※ご評価やご感想をお待ちしています! よろしくお願いします
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