今回の話はオリジナル展開を入れて、書き上げました。
それでは、どうぞ!
<学校、三南先生の視点>
あの店から離れた後、私は1年生たちと生徒会室の外で待つことにした。高坂君たちは生徒会長に部活申請している最中で、彼女たちの申請が通ってくれることを願う。
それから数分後。
「失礼しました」
高坂君たちは生徒会室から退出すると
「どうでしたか?穂乃果先輩」
小泉君は真っ先に尋ねた。答えは…?
「部活申請……認めてくれなかった」
「「「ええ?」」」
1年生たちはその答えに驚き、一体なぜ申請が認めてくれなかった事を不思議に思っている。
「どうしてですか?部員、5人以上いますよ私たち」
「うん、そうだけど。実は…」
「スクールアイドルに関する部活がすでに存在しているらしいです」
園田君からの意外な真実を知った私は、下りてくるメガネを上に押し上げて訳を聞いてみた。
「どういう事ですか?私たちが知らない間にすでに誰かによって設立したっということですかね?」
「はい、そういうことです。ちなみに、その部活に所属している人は1人だけです」
「1人?5人以上必要じゃないの?」
「設立するときは5人以上必要だけども、その後何人になってもいい決まりがあるらしいよ真姫ちゃん」
南君は西木野君の問いに答えると、次に言う言葉を予測する。
「学校の生徒数が減っているから、むやみに新たな部活を作らないで欲しいと断られましたね」
「はい。そうなんです、三南先生」
そういうことですか。だから、私たちの部活申請を取下げをしたんだな。
「どうするの、これからの活動?雨ずっと降っているし、凛たちの練習場は屋上しかないにゃ」
と星空君は残念そうに高坂君に聞くと。
「大丈夫!解決策はあるよ、凛ちゃん」
「あ、あるんですか?!」
彼女が解決策を持っていることに、小泉君の目が輝かせた。
「うん!今から、スクールアイドル研究部の部室に行って、部活同士の合併をできないかと尋ねてみる」
「合併?それできるの?」
と西木野君は首を傾げると
「できるよ真姫ちゃん!副会長によると、部活同士が合併する場合なら、私たちの活動が公式に部活として認めてくれるって!」
「なるほど、そいうことですね。合理的な考え方ですね、その副会長さんは」
μ’sの活動にアドバイスをしてくれたその方に、いつかお土産を買って礼を述べましょうか。
早速、スクールアイドル研究部の部室に行ってみると、彼女たちと私も思いも知らない出会いに遭ってしまった。
それはーー。
「「「「「「「ああ…」」」」」」」
「う、うう……」
なんと、スクールアイドル研究部に所属している人は、昨日店でばったり遭遇してしまった奇抜な格好をした女子が目の前にいたのだから。それに、何より驚いたのはまさか「矢澤にこ」がスクールアイドル関する部活を活動しているとは!
(これは……あまりにも偶然すぎる。私との出会いだけでなく、彼女たちと一緒に昨日の店で会ったことを…。まるで、神仏のイタズラではないでしょうか)
驚きの色を隠せなかった私は、彼女たちと同様自分の口が開けたままだ。本当に、気味が悪くなるくらいぞっとします。
互いに立ち尽くしている際に、高坂君は事実を確認するために聞いてみた。
「もしかしてあなたがアイドル研究部の部長さん!?」
と聞かれた相手は突然!
「にゃあああああああああああ!!!」
猫のように威嚇してきて、高坂君を驚かせた隙に部室に逃げ込んでしまった!
「部長さん!開けてください、部長さん!!」
高坂君はドアを叩くが開かない。内側から鍵をかけたのだろう。てことは…。
「星空君!」
「は、はい!」
「あなたは外に出て、彼女を捕まえなさい。彼女はきっと外に逃げるはずですよ」
「了解しましたにゃ!」
と彼女は軍人みたいに敬礼をした後、中庭に出た。
そして、数分後、星空君に抱えられながら気絶している矢澤にこを連れ戻ってきた。
「星空君。彼女はどうして気絶しているのですか?」
と聞いてみたら
「凛は捕まえようとしたら、この人は前を見ないでアルパカの小屋に突っ込んでしまったにゃ」
「な、なるほどですね」
私は彼女たちの追いかけっこをイメージをすると、とても滑稽な場面になっている。そんなイメージを描いた私は少しだけ苦笑いをした。
そして程なくにこは目覚め、何とか部室に入れてもらいました。部室の中はありとあらゆるスクールアイドルのグッズが網羅されていて、私たちはとても驚いていました。
「「「「「「 うわあ・・・!」」」」」」
特に彼女たちの驚きの方が上である。彼女たちの方がスクールアイドルについての知識を詳しく知っており、この中から希少的な価値を持っているはずだろう。
とそう思ったら。
「こ、ここ・・・これは・・・!」
「ん?どうかしましたか、小泉君?」
私の予想が的中し、彼女は通常より少しだけ声が裏返っている。何を見つけたんだろう。
「三南先生!この方は、伝説のアイドル伝説DVD全巻BOXを持っているのです!」
彼女の目は異常に輝いており、矢澤にこの方へ近づく。
「持ってる人に初めて会いました!!」
「そ、そう?」
「すごいです!!」
「ま、まあね」
小泉君にそう言われた彼女は、そっけなさそうに答えるが声を上ずってしまい、表情も満更でもないといった感じである。おや、この子は褒められる言葉に弱いタイプでしょうか?
「へえ、そんなにすごいんだ」
と穂乃果が呑気に言うと、
「知らないんですか!?」
小泉君はそのことにを驚きながら同時に置いてあったパソコンを起動させた。
「伝説のアイドル伝説とは、各プロダクションや事務所、学校などが限定生産を条件に歩み寄り、古今東西の素晴らしいと思われるアイドルを集めたDVDボックスで、その希少性から伝説の伝説の伝説、略して伝伝伝と呼ばれるアイドル好きなら誰もが知ってるDVDボックスなんです!」
忍びの如くに彼女のキャラが変わってしまい、そのDVDボックスの特徴を流暢に、そして早く教えてくれている。
そんな性格になってしまった彼女を見ると、生前の斎藤君を思い出してしまう。
(この子は、斎藤君と同じく好きなものについて語るときに、無口からお喋りになってしまう性質を持っているようですね)
と私は小さく笑った。
「通販、店頭共に瞬殺だったそれを2セットも持っているなんて・・・。尊、敬!」
「家にもう1セットあるけどね」
「本当ですか!?」
「じゃあみんなで見ようよ」
高坂君はそう提案したが、
「ダメよ、それは保存用」
矢澤にこは即答で拒否し、小泉君は机に突っ伏して、
「で、伝伝伝・・・。」
と言いながら涙を流した。さほど、悔しかっただろう。
そんな茶番みたいな展開が終わった後、私たちは席に座って、彼女との交渉を開始させた。
「アイドル研究部さん!」
「にこよ」
「にこ先輩、実は私たちスクールアイドルをやっておりまして・・・」
「知ってる。どうせ希に言われて話をつけに来たんでしょ?」
「希とは誰のことですか?」
私はそう興味津々に彼女を聞くと
「副生徒会長のことですよ、先生」
「おやおや、私たちの目的をご存知になりましたね」
私の問いに答えてくれた同時に、彼女の予想があっていたことに私は少々驚いている。
「まあ、いずれはそうなるんじゃないかって思っていますからね」
「なら・・・!」
「お断りよ」
「えっ?」
「お断りって言ってるの」
「私たちはμ'sとしての活動ができる場が必要なだけです。なのでここを廃部にしてほしいというわけではなく・・・」
園田君は高坂君のフォローをするが、
「お断りって言ってるの!言ったでしょ!あんたたちはアイドルを穢しているの!」
私たちが”アイドルを穢している”ことは、何でしょうか?これは、後で追い詰める必要がありますね。
「でも、ずっと練習してきたから・・・!歌もダンスも!」
高坂君は彼女の意見にひるむことなく反論するが、一向に態度を和らぐことができなかった。
「そういうことじゃない。あんた達、ちゃんとキャラ作りしてるの?」
(キャラ作り?何のことでしょうか?)
高坂君たちと同様に頭を傾げた。そこで、彼女は席から立って説明し始めてくれた。
「そう!お客さんがアイドルに求めているものは楽しい夢のような時間でしょ!?だったらそれに相応しいキャラってものがあるの!」
と彼女は後ろに向いて、何やを手本を見せてくれるらしい。彼女のキャラ作りとは……。
「いい?例えば……」
「にっこにっこにー♡あなたのハートに、にこにこにー♡あなたに笑顔を届ける矢澤にこにこー♡にこにーって覚えてラブにこっ♡」
彼女から思いもしなかった理解しがたい強烈なものを披露してくれた。これはキャラ作りではなく、観客に一瞬の衝撃を与えるような砲撃そのものだった。あまりにも個性が強すぎたため、自分の目は大きく見開いたままである。私はどう言葉で返せばいいか分からなくなってしまった。
(キャラ作りと言われても、これは流石に他の人に見せるようなものではないでしょうか。いや、見せることができるだろう。なぜなら、彼女はこれをできたから、肝が据わっている子に違いない。肝が据わっている?私にこれをもしやらせたら、変若水を飲んで羅刹として生きる方がマシであります!)
と動揺している私は心の中でぶつぶつとつぶやくと、高坂君たちは唖然とした表情で固まっている。
「どう?」
感想を求められた彼女たちは、こんな反応で応えた。
「う・・・」
「これは…」
「キャラというか・・・」
「わたし無理」
「ちょっと寒くないかにゃー?」
「ふむふむ・・・!」
ほとんどひどく驚いているまま、それぞれ違った感想を述べている。特に、星空君。あなたは、正直者です。嘘をつくことよりもちゃんと素直になって述べることは良いことですが……。
「そこのあんた、今寒いって・・・」
時と場合に嘘と真実を使い分けた方がよろしいですよ。矢澤にこの機嫌は悪くなる前に、私は
『星空君。褒め言葉ですよ、褒め言葉』
と小声で伝えたら、
「いや・・・すっごい可愛かったです!最高です!」
彼女なりにごまかして、矢澤にこを褒めてあげた。少しだけ下手ですね、星空君。でも、しないよりも良しとしますか。
「あ、でもこういうのもいいかも」
「そうですね!お客様を楽しませるための努力は大事です!」
「素晴らしい!さすがはにこ先輩!!」
凛の言葉を皮切りに、南君たちもにこを褒めそやすが、あまりにも下手すぎて、まるで江戸の商人たちが使うごますりのようだ。
これじゃあ、相手がますます不機嫌になりますわ。
「よーし!そのくらい私だって・・・」
「出てって」
「え?」
「とにかく話は終わりよ!出てって!!先生も出てください!!」
と私たちを追い返そうとする。しかし、
「ちょっと、待ってください」
「な、何ですか?!」
私の言葉に、彼女の手は止めた。
「私は、あなたと二人だけ聞きたいことがあります」
その言葉を聞いた高坂君たちと彼女は、目をパチクリとさせる。
「聞いてなかったですか?!私は、あなたたちに出てー」
「そんなに時間はかかりませんよ。部活の合併のことではなく…」
彼女の耳に寄って、こう呟いた。
『あなたのことを……知りたいですよ』
「ええっ?!///」
彼女の頰が少し熱くなっていると感じた。この子は男性に低い声で呟かれることに苦手のようだ。
「構いませんか?」
彼女の耳から離れて、聞いてみると
「い、いいですよ…」
と下に俯いて頷いてくれた。
「ありがとうね。高坂君。すまないけども、外で待ってくれないでしょうか?」
後ろに振り返って聞いてみると、
「分かりました。私たち外で待ちます」
と高坂君たちは廊下に出た。
「そ、それで…何を聞きたいですか先生?」
少しだけ緊張している彼女に向かって、私は
「そうですね…単刀直入に聞きます。あなたは……昔スクールアイドルをやっていましたでしょうか?」
いかがでしょうか?
「矢澤にこ」をフルネームで活用した理由は、三南先生はまだ彼女の素姓を知っていなく、「矢澤君」と読んでいいか分からないからです。
次回は、三南先生との二人だけの話をして、アニメ5話を終わらせていたいと思います。
それでは、次回! またな!