ここはジオンの中でも最大規模の重工業メーカー「ジオニック社」…その中にある花形部門
「MS開発部門」
「ピピッ」手元のタブレット端末鳴り、メッセージを表示する。
「上からの呼び出しかよ…しかも主任か…
いい予感はしないな。」
作業靴の音が無骨な廊下に響く
今向かっている部屋に居るのはMS開発部門主任
ハズビー・ノーマン 僕らの直属の上司なのだ…
気乗りしないのも仕方がない。
軽めのノック音が響く
「入りなさい。」
バズビーは、表情を変えずに
話を切り出す。
「端的に話そう…今日君に来てもらったのは、
ある計画に参加してもらうため だ。 」
「計画ですか?」
「ああ、「S型機開発計画」シャア少佐の事は知っているだろう。彼の専用msを開発する計画だ」
S型機…代表的なのはMS-06S シャア専用ザクII
シャア・アズナブル少佐の専用機体の通称だ。
「MSを量産しているという優位性がなくなった今、
私はジオンの残されている強みにエースパイロットの存在があると考えている。
そして彼の力を最大限に引き出すMSを作る事が早急に必要だと考えている。」
「1ついいでしょうか。」
「なんだね。」
「何故私なのでしょうか。もっと熟練の方々が
いらっしゃると思うのですが…」
「君はゲルググの開発に関わっていたね?
その若さであの計画に関わっているんだ、もっと
自信を持ってもいいと思うがね。」
「は、はあ」
「それに、今ゲルググをベース機体として進められて
いる。君はこの計画に必要なのだよ。
やってくれるね?」
………。
「話は以上だ。
君には期待している。」
「了解しました。」
今僕は主任からの連絡で指定の小会議室に呼び出されている。配属が伝えられて当日から呼ばれるのか…
本当に時間が無い計画のようだ。
後ろの扉が駆動音をたて開く
「君がラウ・レミンくんかい?」
「はい」
白衣を着た長身の男性がこちらに歩いてくる
「ようこそ(S型機開発計画)へ」
「私はアーディマス・ビリー。アディと呼んでくれ。
これからよろしく頼むよラウ君」
ひょろりとした手を差し出してくる。
「よろしくお願いします。 アディさん。」
挨拶を終えると真剣な顔になる
「早速で悪いんだが、これから今の現状を知ってもらいたい。この後大丈夫かい?」
呼び出されて予定を入れるはずもない
「ええ大丈夫ですよ。」
「S型計画の主な任務はシャア専用機体、
S型機体の開 発となる。シャア少佐の戦い方は特殊で
オーダーメイド機体が必要だという判断から作られた
計画なんだ。 」
「シャア少佐はルウム戦役では 単機で戦艦5隻を沈めている。彼の異常なつよさが分かるね…」
「前から専用機に乗っていますけど…あの機体もこの計画で作られたものなのですか?」
「いいや、あの機体は専用機とは言っているが…リミッターを外しているだけだからね…推進力は3割増になってるけど、機体性能はそう変わらないだ。」
「その機体で戦艦5隻を落とすなんて…とんでもないですね。」
確かに彼はジオンの切り札なのだと強く思った…
「今この計画ではゲルググを、ベース機体として
カスタムしていくことまでは決まっている。」
「君がが直接行う任務だが、発案と 監修を行ってもらうね。よろしく頼むよラウ君」
こうしてS型機開発計画の一員としての日々が始まっていく…