※捏造過多
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DMMO-RPG『ユグドラシル』。
一世を風靡したゲームも12年という歳月で過疎化が進み、ついに今日サービス終了を迎えようとしていた。
そんなユグドラシルだが、12年経った今でも実しやかに囁かれている
悪名高き異形種ギルド、アインズ・ウール・ゴウン。
幻の42人目のプレイヤー。
当初その噂を聞いたプレイヤーたちは傭兵型NPCだと言う者もいれば、アインズ・ウール・ゴウンが他のプレイヤーを惑わすためについた嘘であり、また存在しないか、したとしてもギルドで作成したNPCだと言う者もいたが、最もその言はメンバーの言葉によって否定されている。
曰く、アインズ・ウール・ゴウンに相応しい異形種、そして悪の名に相応しく、何より美しい。
曰く、とんでもない額の課金による装備チート。
曰く、
曰く、ナザリックの引きこもり。
曰く、曰く、曰く。
数えだせばキリがないその証言も、ギルドメンバーの知り合いである数人のプレイヤーのみが知るものであり、他の有象無象……特に人間種を選択したプレーヤーで知る者は皆無であった。
ギルドの参謀的存在のぷにっと萌えによる情報統制、情報の撹乱で異形種狩りをするプレイヤーにとって存在するのかしないのか、またそれはプレイヤーなのかそうではないのかと物議を醸す事態となった。
本人の言を借りるならばただ一言。
『
それは人としてどうなのか?と疑問に感じる者もいるだろう。
だがしかし、今の時代。外に出るにもガスマスクが必要であり、いつテロに巻き込まれるかもわからない。
そんな時代に生きる者にとって、出来るならば外に出たくないと思うのも当たり前のことであっただろう。
だが、ユグドラシルではゲームとはいえ、その自由さが売りであり、また、
触覚、味覚、は電脳法に違反するためさすがに風や食事などは無理ではあったが、それこそ今ではスモッグに覆われた空の遥か上、宇宙にある太陽や夜空に浮かぶ星などは一見の価値ありと判断できるものであった。
だが、彼女はひたすらナザリックに引きこもる。
怠惰を極めた彼女は己の努力を知られることを厭い、ユーザーが減る深夜から明け方にかけての時間にナザリックの外に出て狩りをしていた。
ギルドメンバーに頼まれれば狩りに付き合うしPKKにも率先して動く。が、それ以外では確実にナザリックから出ようとはしなかった。
ナザリックでの行動範囲は第九階層のメンバーのプライベートルーム、会議をする際の円卓の間、そしてRPに必須の玉座の間。そして手に入れた宝を保管するための宝物庫。
それ以外には決して出ようとせず、出たとしても用件を済ませるとすぐに自分の部屋へと戻ってしまうのだ。
そしてそんな彼女がユグドラシルが終わろうとしている今、どこで何をしているのかと言うと……―――。
ユグドラシルサービス終了日
ナザリック大墳墓 ギルド「アインズ・ウール・ゴウン」
第九階層 ギルドメンバー プライベートルームのある一室
ギルドメンバーのために作られた第九階層、プライベートルームの最奥にある一室。
黒を基調にワンポイントで白を使われた部屋に置かれた天蓋付きのベッドに一人のPCがいた。
肩より少し上で切り揃えられた白灰の髪から覗く山羊の角。
ナイトブルーのゴシックドレスに身を包んだ少女は、見るからにふかふかで柔らかいベッドで服に皺が付くことも気にせず、幸せそうな表情を浮かべて眠っていた。
部屋の片隅には彼女が創造したNPC「
こちらもやはりナイトブルーの執事服で、ウルフカットの青年はNPCであることを差し引いてもイケメンと言えるだろう。
天蓋付きの寝具のそばにある小さな椅子にはセレスティアが創ったNPC、「
「んぅ……」
いささか気の抜けた唸り声を上げて、少女の意識はようやく覚醒する。
本来であれば強制的にログアウトされるはずの電脳世界で、彼女はある
「今何時だっけ……」
体をほぐすように腕を伸ばし、目の前にあるコンソールを選択する。
《ユグドラシル時間 23:50:21》
「……ふぁっ?!もうこんな時間?!《伝言》!《あ、モモンガさん!ごめん、寝てた!》」
「《―――――――――》」
「《ほんとごめんなさい!すぐ行くから!》」
そう言って山羊角の少女は指輪の力を使って転移する。
少女のいた場所から数羽の光の蝶が飛び回り、砕けるように散っていく。
アインズ・ウール・ゴウン、幻の42人目と噂され、